今日も鎮守府は○○○です   作:アリアン

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お待ちしていただいた方…まことに申し訳御座いませんでした!(土下座)
色々時間が取れなかったり様々なことにぶん回されたりしていたためここまで時間がかかってしまいました…。
では、どうぞ


今日の鎮守府は不景気である

鎮守府襲撃から三日。あれから私たちは鎮守府の修復に駆け回った。

予定していた調査には迎えず、妖精さんと共に鎮守府の修復に駆け回る日々。

電気系統や水道関係、それに無線系統は真っ先に修復されるも鎮守府の設備にはそれなりにダメージを受けていた。

 

まずは工廠。ここは殆ど無傷に近かったが妖精さんが数人軽傷。

船渠は給湯パイプの破損が一部破損で済んだ。

 

次に宿舎。司令官の部屋とまだ使われていない部屋の幾つかに直撃。ここの設備は修復は後回しになった。遊戯室や食堂には幸い被害がなかったから私的には重畳ね。

 

グラウンドは一番被害が大きい。幾らか砲弾が当たって一面穴だらけ。埋めるのが大変だわ。

港にも少し被害が出た。まず防波堤が一部損傷。そして出撃港も強化外格出撃システムにダメージ。

 

短時間で戻ってこれて、かつていさんが守ってくれなければこれ以上の被害が出たことは明白よね。

 

そしてその修復は三日という短い時間で大体は終わった。後は寄宿舎の修復を終えればもう問題はない。

 

「それにしても今回は運が良かったわ。ある意味羅針盤…いえ、ていさんに感謝ね」

 

私は現在の修復率を報告するべく執務室の扉を開ける。

 

「司令官、修復状況の報告…ってまた何見てるのよ」

 

入ってみるとうちの湊司令官は執務室に置いてあるテレビを見ていた。

 

「ああ野球だよ。」

 

「野球?どこがやってるのよ」

 

野球。それは昔伝わった旧式野球とは違い、陸軍の部隊同士、海軍の部隊同士または陸軍海軍の交流を行うため、そして強化外骨格の更なる発展を掲げて始まったが、最早当初の目的などすっかりと忘れてお祭り騒ぎなのよね。

選手も審判も全員強化外骨格を装備して旧来のスタジアムの四倍の広さで、自身のスキルと独自に改造した強化外骨格『鉄人』で行う軍事演習。それが現在の演習野球である。軍の学校でもこれが実習で入ってるとか聞くしね。

それはともかくどこが今試合をしているのかっていうのが気になるわね。

 

「第八戦術歩行師団のゼネラルガーディアンと第五戦術歩行師団ホワイトクレイドルの試合だ」

 

「それ、本当!?」

 

ゼネラルガーディアンは私が応援してるチームじゃない!

 

「今、どんな感じなの!」

 

「ああ、今は」

 

『ホワイトクレイドル、ついにバッターがバッターボックスに入りました!ゼネラルガーディアンのピッチャーと因縁の対決になってまいりました!』

 

ピッチャーもバッターも共に装備しているのは強化外骨格『鉄人』。しかしその機体は何方も同型機とは思えない程カスタマイズされているがどこか似た雰囲気を持っている。やっぱりどんなにカスタマイズしたとしても鉄人の面影は必ず残るものなのね。

 

『おおっとピッチャー、必殺技の投球フォームに入ったぁ!』

 

必殺技。これが演習野球を演習野球足らしめるもののひとつである。自身のスキルと強化外骨格を合わせて放つある意味絶技。人にはできない唯一の行動といってもいいくらいだ。

 

 

『届けぇ!雲耀の彼方まで!!』

 

《フィニッシングムーブ》

 

『クラウドブレイカー!』

 

そしてテレビには念写で必殺技の文字が達筆な字で映される。これは直接念写能力者が電波を伝って流しているもので念写能力者のセンスが問われるものでもある。

 

ボールは地面を砕き、空を割りながらバッターボックスに迫る。だが

 

『薙ぎ払え、星ごと奴をぉ!』

 

《フィニッシングムーブ》

 

『アークインパルス!』

 

相手も必殺技を発動。バットからエネルギー(?)の奔流がでて、バットを何倍もの大きさにして、迎え撃つ。

 

『『うおおおおおおおお!』』

 

地を砕きながら進むボールを、エネルギーの奔流を纏ったバットがぶつかり合う。

 

 

そして、画面が白く輝いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、実にいい勝負だったな!」

 

「ええ、久し振りに見応えのある試合だったわ」

 

俺たちが互いに野球の感想をいい、気分が高揚していた。

あんな凄い試合は演習野球であっても滅多にお目にかかれない凄い間のだった。

 

「それで、何かあったんじゃないか?」

 

「そうだったわ。今の修復状況だけど寄宿舎を除いて修復状況はほぼ完了。鎮守府の機能はほぼ回復したって言っていいわ」

 

「そうか…それで皆の修復はどうなってる?」

 

鎮守府の機能が回復したなら、次は自分たちの艦隊の状況を聞く。

 

「ていさんが妖精さんの指揮を取れないせいで私を含め、修復状況は八割ってところね。一応スペック程度は動けるかしら」

 

「そうか…ん?なんでていさん指揮取ってないんだ? 無事だろあの人」

 

ふと疑問に思ったことを口に出してしまった。

 

「最期に見たあのデカい石(?)の上で結界張ってるわ」

 

予想の斜め上の答えが返ってきた。他の工廠長もそういうことが出来るのだろうかと疑問が湧くな。

 

しかしこうなると、襲撃を受けたのは痛いな。終わり次第要石の調査を行わないと街の防衛すら出来ない。

 

そう思っていると部屋に設置していた電話が鳴り始めた。

 

「犹守だ。そ、総司令!」

 

その電話は、総司令からのものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諸君、集まってくれてありがとう!」

 

召集に応じて向かったのは、襲撃の被害の届かなかった大会議室だった。

ここは大規模作戦の説明、及び大規模作戦の会議――以外の全く見当違いなことを会議する時もある―――が行われる時に主に使われる。

もっと小さな部屋もあるが、残念ながら被害を受けて風通しが良くなり過ぎている。この大会議室の施工が、有事に備えて特別に頑丈なのが幸いしたようだ。

だだっ広い部屋の最前列に座りながら、俺は目の前の人物を注視する。

海軍の制服の上に裏地がどキツイピンクの純白のジャケット、極め付けに坂本龍馬もしていたあの浪人風丁髷ヘアースタイル。そんなぶっ飛んだ服装をした人物こそ、かつて俺を拉致ってスカウトした東部方面海域司令部のトップにして、我が鎮守府の総司令官ーー豪炎寺烈火(ごうだいじれっか)中将その人である。

 

「君たちに集まって貰ったのは他でもない!先日あった鎮守府襲撃の報を受け我は思ったのだ!あれっ!?所属してる提督、少なくね?っと!」

 

「今更!!?」

 

この人今更なこと思ったのかよ!?てかねーちゃんはクスクス笑ってるし!

 

「そこで私は新たに提督を拉致…もといスカウトしてきたのだ!!」

 

「今拉致って言ったよね!?気のせいじゃないよね!?」

 

今度は誰拉致って来たんだ!?

 

「では、入ってきたまえ!」

 

そして入ってくる二人の男…って

 

「湊くんは知っておるかも知れないがエリート部隊にいた桜庭恭輔(さくらばきょうすけ)少佐だ!」

 

引き抜いてきたぞ!とドヤ顔をしている総司令を背景につい、桜庭に詰め寄ってしまった。

 

「さ、桜庭?なんでお前がここに!?お前仮にも主席だったろ!」

 

左遷されたのか!?と思わず思ったんだけど

 

「俺はな、前の隊では戦艦や空母の指揮を担当してたんだよ」

 

「へ、へえ。それは凄いじゃないか」

 

「だがな、俺は…駆逐艦を愛している!駆逐艦のエンジン部を!駆逐艦の艦首を!駆逐艦の装甲を!駆逐艦の全て

を俺は愛してるんだ!なのに、俺には駆逐艦が一隻も与えられなかった…!」

 

あ、何と無くきた理由がわかった。

 

「しかし、ここに来れば駆逐艦の指揮をさせてくれると言うじゃないか!更に追加を含めて四人しか居ないという!つまり建造の機会が多い!それはつまり、俺が沢山の駆逐艦を愛でられるということだ!」

 

この発言で思い出した。今の今まで忘れてたがそう言えばコイツはこう言う奴だった。

 

「聞けば、お前は駆逐艦を秘書艦にしてるそうじゃないか!つまり俺の同志…!」

 

「叢雲を秘書にしてるのは確かだけど、お前の駆逐艦に対する愛はよーくわかった。うちの叢雲には近づくなよ」

 

桜庭の命がヤバイから。

 

「総司令、まさかと思いますが」

 

「うむ!我が鎮守府に来れば駆逐艦の艦隊を任せると言ってらではなく引き抜いて来たのだ!」

 

他のとこから引き抜きやがったのか!?

 

「そしてもう一人、は豊島一樹中佐(とよしまかずき)を連れてきた!」

 

「一応聞くが、何でここに来た豊島。」

 

お前は変な理由じゃないよなという視線を向ける。

 

「 漸く日本に帰ってきたと思ってたら…いつの間にか麻袋に入っていた」

 

そうか、コイツ比較的まともな…って

 

「全然まともじゃねえよ!?完全に人攫いじゃねえか!?」

 

遂に犯罪犯したのかあの人!?

 

「人事部にはもう話は通していたぞ?」

 

見事なまでのドヤ顔しやがって…。

 

「これからはこの四人体制でいくぞ!」

 

フハハハハ!と高笑いしている総司令を背景に豊島に聞いた。

 

「所でアメリカはどんな所だった?」

 

俺が以前聞いていた遠征先のアメリカの話をふと思い出して聞いてみた。

 

「ああ…あれほど日本に帰りたいと思ったことはなかった…」

 

「お、お前がそう言うほどなのか…」

 

どこか遠い目をして、虚空を見つめながらしみじみ言う豊島に俺はアメリカという国が恐ろしく思えたが----

 

「俺の常識というものを悉く破壊していったからな…現地の味方が」

 

「まさかの味方が価値観ぶっ壊してたんかい!?」

 

一体どういう人間ばっかりなんだアメリカ部隊は!?

 

「では、明日はこれからのことについて話し合いをするからな!今日は解散!!」

 

そう、総司令は伝えド派手なジャケットを翻して部屋を退出していった。

 

「そうだ、桜庭に聞きたいことがある。」

 

「ん?なんだ?」

 

総司令が退出して言った後に桜庭に声をかけあることを聞いた。

 

「ビデオデッキ、持ってきてるか?」

 

「あるにはあるがそれが如何した?」

 

お前も持ってるだろうにと言わんばかりの疑問が尽きない顔をしながら聞き返してくる。

 

「先日の襲撃で、俺の部屋に直撃してな…ビデオデッキ壊れたんだよ…」

 

「そうか…研究には必要だもんな…」

 

納得したという表情をする桜庭。

 

「やっと…やっと、叢雲が仮面ドライバープリースト返してくれたんだよ…!気になって仕方がないんだよ…!!」

 

「…そうか………」

 

何とも言えない微妙な表情をされ、その場の空気が凍ってしまうのだった。

 

今日の鎮守府は不景気である。




とてもどうでもいいですが、仮面ドライバープリーストは某ウィザードと全く違います。ベルトよりも本人が五月蝿いのでw
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