先に結論を伝えると、ガルド一味は大方の読み通り、未だサリテ村に留まっていた。
「…………」
シュウホウの先導を受け、遠目に物見を行うこと四半刻。
村跡の地形や、おおよその人員配置などを把握したベルナが、静かに呟いた。
「勘定が合わないな」
直接確認できた賊の数は、
一方で、国軍の一隊が彼等のアジトへと突入した際の大捕物から逃げ
「もうしばらく、探りを入れてみるか?」
「ふむ……」
この辺境までガルド一味を追い込む契機となった突入作戦に、ベルナは不参加だった。
したがって、残りの数については、追討を命ぜられた折の伝聞。
が、生きたまま捕らえられた数名を個別に尋問し、確かな裏を取った情報である。
信憑性は極めて高い。
「──いいや。無用だ」
もっとも、少なくとも一人はシュウホウとヒスイの前で
であれば、その前後で更に一人
ガルドの人となりを
「悪知恵こそ働くが、とかく堪え性の無い男だ」
切れ者を気取っているものの、決して忍耐強いタイプではない。
そもそも、怒りや
「結局は視野が狭く、底も浅い男だ。目先のこと以外に策を
「……そうか」
ベルナの言葉に、シュウホウは僅かながら眉根を寄せた。
その強烈な
だが、あえて指摘はしなかった。
昨日今日、顔を合わせたばかりの人間が口を挟むには、ベルナとガルドの
そもそものところ、現状においてシュウホウが彼女の背景を知り得ているのは、どう考えても不自然。
元より、口をつぐむ以外の選択肢などなかった。
「ここから、どうする?」
ゆえに彼は、ただ尋ねる。
この場で一番、自然な問いを。
「分かり切っていた話だが、あの数は厄介だぞ」
相手は賊徒。暴力や略奪などの荒事を前提とした一党。
必然、全員が何かしらの武器を
加えて、二メートルを超える巨漢であるガルドほどではないにせよ、体格に恵まれた者も多い。
無策で正面からぶつかるのは、あまりに無謀。
…………。
そう。
「貴殿は、私の後ろに着いてきてくれ」
「それが──最も安全だ」