ベルナとの出会いを
それはすなわち、ヒスイが過酷な修行に
そして、その傍ら──シュウホウもまた、
きゅり、きゅり、と小さく鳴り渡る、金属同士の擦れるような音。
球体関節が剥き出しの五指を開いては閉じながら、シュウホウは静かに溜息を吐いた。
「……ん」
テーブルの上に置かれたカップを見とめ、義手を伸ばす。
取っ手に指先を通して保持したのち、軽く持ち上げ──傾いてしまい、中身が
「っと」
反射的に右手で支えるシュウホウ。
濡れたテーブルを拭きながら、再び溜息をつく。
「大丈夫か?」
一連の様子を尻目で捉えていたベルナが、剣を磨く手を止め、短く尋ねる。
「あまり
「ああ。感覚が無いってのは、想像よりずっと厄介だ」
このところ彼女は、ヒスイに修行をつける時以外、シュウホウの姿を視界へと収められる位置に陣取っていることが多かった。
もっとも、本人に自覚は無いのだけれど。
「正直かなり手を焼いてる。ま、元の腕は本当に焼いたんだが」
そんな軽口と共に肩をすくめるシュウホウ。
次いで義手を見下ろし、
「……こんなもので、よくもまあ……」
本来の筋書きならば、ヒスイが使うハズだった品。
今のシュウホウと同じく装着したばかりであった第一章の頃はともかく、第二章以降では日常生活どころか戦闘まで
とても一朝一夕に
文字通り、身をもって思い知らされた。
「手首から先の細かい動きが、特にブレる。こうなったのが利き手じゃなかったのは、せめてもの幸いか」
あるいは利き手ではないからこそ、こうも悪戦苦闘しているのか。
真相のほどは、生憎と定かではない。
ともあれ、ここしばらく、イマイチ進展が感じられない。
やり方を変えてみるべきかと、なんとはなしにシュウホウは思った。
「何か指先を重点的に使う作業でカンを掴むのが良いのかもしれないな」
「……ふむ」
半ば独り言に近かった呟きを聞きとめ、しばし思案顔となるベルナ。
程なく妙案に至ったのか、僅かばかり
「ではシュウホウ。ひとつ提案なのだが」
少し前からベルナはシュウホウを呼ぶ際に敬称を使わなくなり、言葉遣いも自然と砕けたものになっていた。
切っ掛けは、特に無い。
単純に、二人の親交が深まっただけの話。
「──私の髪を
しゃら、と長い銀髪を
対するシュウホウは、目を