なぜか機動戦士ガンダムの世界に来ていたワイ。
そこで出会った謎の女性に連れられ、絶対に生き残れる方法なるもののためにどこかに進んでいく。
だがそれはワイの思った方向ではなく、反発の末女性を怪我させてしまう。
そこに現れるザクであったが生き残れる方法がその真後ろにあったためにそこに向かう。
そこに存在していたものはジムコマンドという1年戦争初期ではありえないモビルスーツだった。
そして弾けるクラッカーに身を飛ばされ、女性はそのモビルスーツに入ることを言い、息絶えてしまう。
起動させたジム、目の前にいるザク。
生きるか死ぬかの瀬戸際でワイはどう動くのか。
第二話 命の灯
「さて、動き出したけどどうやって動かせば良いんだ?」
───あの人は言っていた。入ればあとはその機体が応えてくれるって。
「あーもう分からん!立ち上がれよこの野郎!」
レバーをガチャガチャ動かす。それでも機体は動かない。前方にはザクがこちらを見ている。またレバーを動かす。機体は反応を返さない。だが前方のザクはこちらに向かってきている。
───その時、ふと脳内に流れてきた映像はワイの記憶にないものだった。
『右のレバーを引いてみなさい──それが上半身の姿勢制御よ。』
『左のレバーは下半身よ。そう、いいわよ。』
『この機体は───』
「あぁ、そういうことか──お前はワイを待ち続けていたんだな。ありがとう。」
「さぁ、反撃開始だ!」
ゆっくりと立ち上がるジム。ザクは動揺したかのように身じろいだ。
『────き出した!?───ルスーツ動──のか!!』
「よし、第一話と言えばビームサーベルだよなぁ!」
腰に取り付けられているビームサーベルを持ち、起動させる。
『──────れは!?面白い───いか!民間人!』
「黙れ──お前のせいで──お前のせいで!!!」
ザクがこちらにザクマシンガンを乱射しながらバーニアを吹かせて近づいてくる。
「くる──!!うぁぁぁぁぁ!!!!!!」
叫び声をあげながらワイはビームサーベルを構え突進する。
その時、さっきから聞こえていた謎の声がはっきりと聞こえるようになる。
『向かってくるか、民間人!待ってなぁ!すぐに貴様の四肢をもぎ取って綺麗に圧殺してやるよォ!!!!!!!』
「何をぉぉぉぉ!!!」
だが、このジムにはマシンガンの乱射が効かなかった。
『120mm弾が効かない!?そんな、連邦はそんなに強いモビルスーツを作っていたのか!?』
「いっけぇぇぇぇぇ!!!!!」
ビームサーベルを振り上げ、ザクの動力パイプを真っ二つにした。
『くそぉ──!動力パイプが!撤退するしかないか──覚えておけよ!民間人!』
ザクは後ろを向き逃げようとしていた。
「逃がすかぁ────!!!!!!!」
バーニアを吹かし、ザクのブースター部分からコックピット目掛け一閃した。
『ブ──ブースターが!!!死にたくない───死にたくない!!!!母さん───────!』
ザクは爆散した。だがその時、強大な生きたいという思念が流れ込んできた。
「あああああああああああああ!!!!!!!」
そして、ザクの爆発によりコロニーに穴が開く。この時、別の場所でも爆発が起こっていることをワイは知っていた。多大な生存本能とも呼べる助けを求める思念が流れ込み、ワイの体の中を駆け巡る。駆け巡った思念は澱のように濁り、ワイの魂を埋め尽くそうとする。
『空気が──外へ流れている!』 『伏せて!何かが飛んでくる!』
『掴まれ、なんでもいい!掴まれ!』
『ダメだ──体が浮いて──!!!』
『ママぁ!ママぁ!』 『娘が、娘がまだあそこに!!』
『吸い込まれる!誰か止めてくれ!!』 『置いていかないでくれ!!頼む!』
『こんなところで死にたくない!!』 『まだあの人に謝ってない──!!』
『生きたい──』 『死にたくない──』
『死に───』
「あああああああああああああああああああああああああああ─────!!!!!」
空気の流出が止まった。ワイは様々な思念を受け取りオーバーヒートしていた。
「ワイが───殺した。」
「ワイがザクを殺したから──素直に逃げなかったから──皆、死んだ──?」
「ごめんなさい──ごめんなさい───ごめんなさい────ごめんなさい─────」
懺悔の言葉は止まらない。命の灯を消したのはワイだ。動かしたのもワイだ。すべてワイがやってしまったことだ。
そうして、数分が経った。もう、心は壊れていた。何も救えなかった。
静かに、モビルスーツを動かしだす。当初の、ホワイトベースに逃げ込むために。
その青色の巨体はすぐに破壊された基地の元に行けた。
まだ、心の整理すらついていないのに。
そうしていたら急に通信回線が開いた。
「そこのモビルスーツ!貴様の所属艦と階級、名前を言え!」
「──ワイ、ダルゲです。サイド7の民間人です。ここに逃げてきました。」
その言葉は自分でも驚くほどに平坦で、同時に深い絶望に苛まれていた。
「───今はいい。ワイ君、そこに君のモビルスーツ用の補給パーツがある。それを持ってホワイトベースに搬入してくれ。」
「────分かりました。」
その深い青色のパーツは。自分の心を強く映し出すかのように鈍く光っていた。
ついにホワイトベースにたどり着いたワイ。
サイド7を脱出するホワイトベースを待ち受けていたシャアはついに赤い彗星の本領を発揮してガンダムとジムに迫る。
一方ワイは命の灯が消える瞬間に立ち会ってしまったがゆえにもう誰も殺すまい、逆に敵を殺させてなるものかと決意する。
だがそれは叶うはずがないことは誰の目にも明らかだった。
次回、生存競争
君は、生き延びることができるか?