東方吸血精   作:tesorus

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今回は、2話連続投稿となります。また、受験勉強の為、次回の更新は2016年の春あたりになります。


Ⅵ:ダーク・ライトタウン

まだ日も昇らない朝の3時、私達は幻想郷を出た。私にアリスさん、パチュリー・ノーレッジと十六夜咲夜、ネオティスア、スカーレット姉妹と古明地さとりを飛ばす為にタイムスペース・ドールは再び宙を舞い、私達はブラッド・ワールドへたどり着いた。

 

…こいつら、アリスさんが来なかったらどうやってブラッド・ワールドに行くつもりだったのだろう。まあ、パチュリーさんも同じ魔法が使えるのかも。

 

アリスさんは、なるべく安全な場所にたどり着けるように人形を設定してあると言うので、いきなり吸血鬼だらけの街とかには移動していないはずだ。一応レミリアさんに場所を聞くと、辺りの風景からしてダーク・ライトタウンかしら。と答えた。

 

ダーク・ライトタウンは、吸血鬼と人間が戦争をしているネクロ・シティからは大分離れている街らしい。そしてここは、ブリザードセル一家が治めているアイスバード・シティからも離れているらしい。

 

妖精にも吸血鬼にも支配されていない、安全な街だということであり、また非科学的な物を信じない風潮があるらしく、ネクロ・シティから逃げてきた吸血鬼や悪魔、アイスバード・シティでの納税に苦しんで逃げてきた妖精の寝床となっているらしい。

 

「ここなら、私達もあまり目立たずに過ごせるわね。アリス、あなたは本当に気が利いてるわ。」

 

「あなたの為に飛ばした訳じゃないわ。私は、レミリアに気を使っただけよ。それに、あなたから聞いたネクロ・シティの魔女狩りは勘弁よ。火あぶりなんか、死んでもされたくないわ。」

 

ネクロ・シティでは魔女狩りも行っているらしい。言わば、ネクロ・シティは私達の世界で言う中世ヨーロッパ的な街だろうか。

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、私達はダーク・ライトタウンのホテルに身を寄せて、明日の行動を決めることにした。ホテルの部屋は2つ取り、チルノ捜索組とライテアル討伐組に分かれて泊まることにした。とは言っても、チルノ捜索組は私とアリスさんしか居ないのだが。

 

「あの…」

 

ホテルに着くと、一人の妖精に声をかけられた。その妖精は二人の妖精を連れていて、三人とも感じの良さそうな妖精である。どうやらこのダーク・ライトタウンには、身分を隠した妖精や悪魔、それに吸血鬼が、たくさん居るらしい。

 

「あら?何で三月精がここに居るのかしら。」

 

「サンゲツセイ?アリスさん、彼女達を知っているのですか?」

 

「知っているも何も、彼女達は幻想郷の妖精よ。何でこんな異世界に居るのかしら?」

 

「いやあ…ちょっと、ルナ、あなたが説得しなさいよ。」

 

「何で!?サニーが言い出したんじゃない!アリスさん達について行ったら面白そうって!」

 

彼女達、サニーとルナが口論をしている間は、真ん中の妖精は若干困っているような顔をしていた。

 

話を聞いたところ、彼女達は幻想郷からついて来た妖精達らしい。何か楽しそうなことを私達がしているからとアリスさんの魔法陣に乗ってきた結果、このようなことになったらしい。私は、早く彼女達を元の幻想郷へ送り返さなければと思ったが、アリスさんは彼女達に本当のことを話した。するとその妖精達、三月精はチルノが居なくなるなんて信じられない、誘拐かもしれないから、一緒に捜すと言い出した。アリスさんは許可を出して、彼女達の同行を許した。

 

「ね?うまく行ったでしょう?」

 

「どういうつもりなんですか、三月精を仲間に入れたって良いことは…」

 

「妖精のことを一番知っているのは、妖精じゃないかしら?それに、もしアイスバード・シティが人間を迫害するような街ならば、彼女達を交渉相手にしたほうが確実よ。」

 

言っていることはあまり解らないが、いくら妖精が支配する街があるからと言って、妖精は人間よりも弱い種族のはずだ。人間が妖精から迫害を受けるなどあり得るのか。

 

部屋に着き、私やアリスさん、それに三月精の5人でアイスバードへの行き方を模索していると、部屋にさとりさんが入ってきた。

 

「なんですか、部屋でレミリアさんといちゃいちゃしないんですか?」

 

「失礼ね。まあ、しようと思ったら、あのメイド吸血鬼に邪魔されちゃって。結局、あなた達についていくことにしたわ。」

 

しようと思ったんかい。しかし、彼女は確か心を読むことができる妖怪。彼女が居れば百人力だ。どうせ今こうして思っていることも彼女には筒抜けだろう。

 

「そうよ。まあ、百人力かどうかは解らないけれど。」

 

それだけ言うと彼女は、あとこんなこともできると言って、一瞬で姿を消してしまった。その後、私は誰かに後ろから肩を叩かれた。見ると、そこにさとりさんが立っていた。

 

「なっ、これは…瞬間移動ですか?」

 

「いいえ、「時を操る程度の能力」を使っただけよ。」

 

時を操る程度の能力?それは確か、あの吸血鬼メイドなのではないだろうか。でも、彼女はそのメイドではないのに、何故能力を…

 

「全ての能力を操る程度の能力…やっぱり、貴女を敵に回すと勝てる気がしないわ。結衣。彼女は心を読むこともできるけれど、世界に存在する能力の全てを使える恐ろしい妖怪でもあるのよ。」

 

す、全ての能力…と驚いていると、さとりさんが間に入って、ただし心を読んだことのある人限定だけれどね。と付け足した。彼女はさらに、この能力は、自分と相手が同じ世界に居るときにしか使うことができないと言った。

 

「この能力を使えば、チルノ・ブリザードセル…想真の恩師がこの世界に居るかも解るわ。」

 

彼女はそう説明すると、おもむろに私の左手をなで始めた。すると、急にその左手がとても冷たくなった。見ると、その左手は透明な氷に包まれている。

 

「居るようね、このブラッド・ワールドに。とすると、彼女は家に居るのかしら?あら、ごめんなさい。氷を溶かさなくてはいけないわね。」

 

彼女が凍った私の左手を撫でると、左手は元通りに戻った。

 

それから、アイスバード・シティに行くには、ブリザード・シティとギャラクティスと言う街を超えなければならないと言うことをホテルの人から聞いた。

 

できれば、ギャラクティスには行かない方が良いと言うことも聞いた。あくまで、観光でアイスバードに行きたいと聞いたので、そのような答えが帰ってきた。ギャラクティスはあまり治安が良くなくて、あそこに行くと犯罪に巻き込まれる可能性があり、基本的にブリザード・シティへ行くには遠回りが必要らしい。しかし、遠回りをすると、ブリザード・シティへは1ヶ月以上かかるらしい。

 

「確かにそうね、でも大丈夫よ。」

 

「アリスさん、でももし捕まったりしたら…」

 

「私達は魔術師なのよ?いざとなれば、魔法があるじゃないの。」

 

「だ、ダメですよ!そんなか弱い大学生二人と妖精と小五ロリでそんなの、危険すぎるじゃないですか!それに、相手も魔法が使えないとも限らないし…」

 

「あらそう、じゃあ貴女だけ咲夜達とネクロに行く?魔女狩りにでもあって殺されるわよ?」

 

「…ごめんなさい。私もいきます。」

 

 

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