宇宙忍者は忍ばない 作:マスタリー26のニンジャ
ホロウという場所は異物たる我々にとってはかつての戦場と同じか、それ以上に温い場所なのか。
己の得物たる銃剣を一振り、使い魔に焼き殺せと命じればあっさりと有象無象は苦しみ悶え、黒炎に外殻ごと焼き尽くされては消えていく。後に残るのは残火の灯火とエーテルが燃える臭いのみ。
『他愛無い。この程度で我を使うとは、漂流者よ』
使い魔の1匹、鳥葬の悪魔は最後の獲物を喰らい尽くして砕けた装甲やらコアなどを貪り尽くしている。
廃ビルだった屋上に腰掛け、見下す姿はまさに玉座から些事を眺める王の様に。
圧倒的な暴力、下界を見下す傲慢さ、しかし油断せずに戦況を見る王の目。
そして、その王は「黒い悪魔」と称される賞金首である。
二対の湾曲した角、全身から溢れ出る獄炎、悪魔を象徴する黒い尾は隠すことなくその腰部から伸びている。
少しばかり物足りないことが不満なのか、悪魔の尾は左右へと激しく揺らされていた。
『元々小さいホロウだから期待はしていない。あえて言えば、王様の炎を見たかったんだ。何もかも焼き尽くすほどの極炎を、ね』
『ククッ…詰まらんと思ったが、焼き尽くす、のか。ならば良い!この【悪魔】が滅ぼす様をよく見るといい!』
瞬間、ホロウの中心であり得ないほどの熱が渦を巻く。召喚魔の3体も共鳴し、集まる熱だけで周囲の残骸はすでに溶け始めていた。
【xata draza oveaals !!!!!!】
悪魔が食い荒らした灼熱と業火が一瞬で広がり、そして次の瞬間、触れたすべてのエーテルが悪魔の炎を洗礼を受けた。
最初は種火だった物が、他の種火と食い合い、炎へ。そしてそれは更なる火種を生み出し、種火を撒き散らし、燃え広がる。
地獄の炎の釜。それが名もなきホロウの全てに広がるのはわずか数秒の出来事だった。
これは後に「ホロウ消失事件」という名の機密項目として記録された。
▽▽▽
カラカラとやる気のない扇風機が辛うじて風を送る。その下のソファーで本を顔に被せて寝ている、この家の主人たる男に近づく黒い人物が一人。
全身は黒く、頭部にはツノの様な突起があり、その体には黄金の装飾が象られている。一つ、欠けている左目の部分だけが不自然に割れて、下から皺だらけでありならがら強い眼光を覗かせていることだろう。
『──、─』
「…おはよう、アンブラの叔父貴。昨日暴れた【悪魔】のせいでちょっと疲れてるだけだ」
『───、──』
「そうするよ。ありがとう」
黒い人物、アンブラと呼ばれた男は言葉を発しない。それでも「つながっている」関係で伝えたいことは通じる。現に、彼は朝食として焼きたてのパンケーキにバターと蜂蜜を黄金比とも言える量で盛り合わせ、持ってきていた。
目の前のテーブルに置かれれば、ふわりと漂う甘い匂いが空腹にブーストをかける。
『オペレーター。またもやハッキングを仕掛けてきた大バカがいます。今回もミナゴ…sorry、カウンターハッキングでいいですか?』
「あぁ…悪魔を見つけた優秀な所がいるのか。じゃあサーバー燃やす勢いでよろしく」
アンブラが作ったパンケーキが冷めないうちに、と思いつつ雑に補助AIの「オーディス」に指示を出す。調理器具を片付けていたアンブラは何となく、その背中から呆れた雰囲気を醸し出していた。
悪魔を見たのなら、その末路も燃やしてしまえ。黒い悪魔、名をウリエルと言う一体の【フレーム】が自らの中で笑いながら喋っている。割とうるさい。
「アンブラの叔父貴、今日は一日閉めるから弾きたいなら弾いててもいいよ」
食べ終わったパンケーキを惜しみながらも食器を持っていく。アンブラはその言葉を聞いて静かに頷いた。彼の三絃楽器の音は静かに沁みるから好きだ。
顔馴染みの兄妹になんて報告しようか、と考えながら首に「へーリオス」と刻まれたプレートネックレスを掛ける。
インターノットは消えたホロウと黒い炎の残り火で盛り上がっている。
【黒い悪魔】 フレーム名 ウリエル
ゲームでは「プロトフレーム」と呼ばれる半分人間形態がある。口調はそこから。
連れてる悪魔3体は勝手に敵を食べるし燃やすし鎖で縛りつける。ゲージが溜まるとマジで燃やす。入手に手間が掛かるが強さは一級品。炎属性なら任せろ、と言うか今の所Warframeでは一番強くて汎用性がある炎属性フレーム(多分)
「TAUの悪魔」と言うのはプロトフレームの人がそう呼ばれていたから。
テンション上がるとうるさい系の王様の性格。でも指示は聞くしフォローもしてくれる。流石将軍。
見つけた六課はサーバーが燃えた。(大惨事)
課長は耳をピンピンに立ててうずうずしている!
【剣の影】 フレーム名 エクスカリバー・アンブラ
カリバー3兄弟(勝手に呼んでる)の1体。(プライム版、ノーマル版、アンブラ版)
犠牲者として何かと不幸だった父親の成れの果て。オペレーター(ゲーム内のプレイヤーのこと)によって救われた。
ゲーム内でもプレイヤーと分離すると勝手に動くスキルがあるので、割と表に出てきて主夫をしてる。平和なのが嬉しいと思っている無口系感情テレパシーおじ様。
戦闘時は咆哮からのエクスカリバー(属性全盛り)を刺してくる殺意高い系戦士になる。
オーディス ゲームでも同じ
セファロンと呼ばれるAI。ただしコイツらも元人間なのだ…。
割と口が悪い。皆殺しとか普通に言いそうになって訂正するけど訂正できてない。
AIとしての性能は抜群で、ハッキング、カメラの映像偽装、信号操作まで出来てしまう。
ドングリ見たいなドローン姿でフヨフヨしてる。
オペレーター/漂流者
ゲーム内の主人公。この世界では同じ存在であり二重に存在する。
フレームは纏うこともできるし呼び出して自律稼働もさせることが出来る。自律稼働は疲れるけど。
しれっとへーリオス研究所出身の実験体。なんか右手を切ってくっつけた。
(右手の下りは実際にゲームでもある)
人たらし兄妹とは顔見知りなのでちょいちょい顔を出してアンブラ叔父貴のパンケーキを配達してる。