宇宙忍者は忍ばない   作:マスタリー26のニンジャ

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Warframeのキャラクターは主に「プライム」と「ノーマル」の2種あります。プライムが豪華版。ゲーム内だと原形とかオリジナルという立ち位置で、ノーマルは量産型の扱い。

アンブラはかなり特殊な部類。変異というか、執念と憎悪と言うか…


case2「ガンスリンガー」

 オペレーターがvoidと呼ばれる次元の裂け目に落ちるのはそう珍しいことではない。実際は落ちれば帰って来れない一方通行の大事故なのだが、このオペレーターはあろう事か何回も生還している実績があった。

 

 だが、いつもなら勝手知ったる惑星系の端っこや冷却水の中、場合によっては肉塊に頭から突っ込んで帰ってきたりしていたが、今回は違った。

 

 非実体から実体へと戻る、水の中から上がるような感覚がした。だが、目の前に見えた光景は少なくとも勝手知ったる太陽系ではない。

 罅や欠けのない建物群。渦を巻く黒い空。そして、自分が寝かされているのは医療台らしきベットだった。

 脇のラックには纏っていた漂流者の僧衣が掛けられ、voidエネルギーを変換し、武器とするためのアンプは布の上に丁寧に置かれていた。

 

 何より、医療施設としての清潔感の高さが1番の違和感だった。

 疑問、警戒、推測。それらを手早く脳内で組んでいたその時、部屋のドアがエアロックのパシュッという特徴的な音と共に開いた。

 

「あぁ、目が覚めたみたいね。右手は…うん、やっぱり不思議ね。切断どころか千切れていたのに、何事もなく癒着してる」

 

 入ってきたのは一人の女性だった。手に持ったタブレットらしき端末とオペレーターの右手を見比べながら、面白そうな声で観察している。

 

 右手が千切れて、癒着…?

 その言葉に、自分の右手をみる。だがそこにはいつも通りの自分の手がある。感覚も問題ない。あえて言えば、オペレーターではなく漂流者の右手を見ていた可能性はあるが。

 

 

「初めまして。裂け目からのお客さん。私はカローレ、ここへーリオス研究所の研究員をしている者よ。あなたの名前を聞いても?」

「…オペレーター、或いは漂流者。俺は、二人で一つ。呼びやすい方で呼んでくれればいい」

「二人?いえ、そうね。なら今はどっちなのか聞いても?」

「オペレーター」

「ならオペレーター君。君には色々と聞きたいことも、試したいこともあるの。私たちは裂け目から来た存在に対して警戒をしている。だから、申し訳ないけど、人体実験に付き合ってもらわないといけないわ」

 

 

 かなり、物騒な話が飛んできたものだ。だが、最初から縛り付け、切り裂いているわけではなく意思確認をする程度には人道的らしい。なら、テンノたる自分は「取引」として成立する。

 

「…命に支障が出ない事、人殺しは勘弁願いたい。得意なのは……多分、耐久と殲滅。ぶっちゃけると暴力だ」

「…意外ね。人体実験なんて聞いて、そこまで落ち着いてるなんて」

「腕を切り落とされたことも、生身で雪山に放り出されたことも、洗脳紛いな事もされてきた。話が通じるなら、いい」

 

 

 若干、実績に引かれた気がするがこれに「核融合炉のメルトダウンを直に食らった」なんて言ったらどんな反応をするだろうか。

 

 

 これが、30年前のある日。エリー都と呼ばれる知らない世界に落ちてきた日の始まりだった。

 

 

▽▽▽

 ビデオ屋random_playの扉が開き、ベルの音が来客を告げる。カウンターで当番をしている小さな機械、この店のボンプがやってきた客を確認した瞬間、ンナンナー!と大きな声をあげて跳ね回った。

 

 やってきたのは黄金の装飾が施されたテンガロンハットと、女性らしい肉付きを惜しみなく強調している機械知人の「メサ」だった。愛用の2丁リボルバーは流石に装備していなかったが。

 

 メサは両手に袋を持っており、そこからは隠しきれない芳醇なバターの香りが漂っている。アンブラ叔父貴謹製のパンケーキである。

 そして、その匂いに気づいたのか、バックルームからドタドタと忙しない足音と共に2人が飛び出してきた。

 

「「アンブラパンケーキ!!」」

『叔父様とマスターからの預かり物だ。ついでに、おすすめのビデオを頼みたい。今回は…アクションと恋愛が一緒になったのがあれば』

「かしこま!」

 

 

 メサは慣れた手つきでパンケーキの袋を渡して、胸元から会員カードを取り出す。満タン近くまでスタンプが溜まっている、言わば常連客である。

 会員カードをトレーに置き、少し前に通知が入った己のスマホを覗けば、そこには「表でできない仕事」を兄妹に振れないか聞いてほしいと書かれたメッセージが届いていた。

 

 

「メサ姉!これが今回のおすすめで人気の「ガンスリンガーハンティング」!新作だから」

『良いね。では借りていくとしよう』

 

 料金を置き、過不足なく支払いをする。ついでに、一枚の黄色の紙をそっと忍ばせた。

 それに気づいた兄、アキラは一瞬真面目な顔になり、素早く店の扉をクローズにした。

 メサは切り替えの速さに満足しながら、手元のタブレットを2人に見せた。

 

 

『内容はそこまで難しくない。問題は【悪魔絡み】になるから、談合人質が欲しいってところさ』

「はぁ…オペ兄もわかっててメサ姉を送ってみたな」

『ククッ…あの王様の息抜きはたまにしないと面倒だからね。内容は簡単さ。ハンティング、確保。剥ぎ取り』

 

 タブレットを軽く操作し、アキラのタブレットには「入金されました」の一言と多めの金額が振り込まれていた。その行動の速さにはため息しか出ない。

 

 

『電気代、結構厳しいんだろ?先輩からの奢りだ。受け取っておきな』

 

 

 そう言って、メサは借りたビデをを片手に店を出て行った。

 

▽▽▽

 

 一撃必中、速射、連撃。パエトーンのボンプに飛び掛かる愚かなエーテリアスの逸れをメサは的確に排除していく。愛銃の二丁のリボルバーから吹く銃弾の炎は無慈悲にコアを撃ち抜いていく。

 

 遥か向こうからは黒い炎が巻き上がり、その度に爆発音と巨大な炎の竜巻が荒れ狂う地獄が形成されている。賞金首が賞金首を取りに行っているのだが、相手が重度の火傷を負っていないことを祈るしかない。

 

 

『ウリエル、相変わらず暴れると凄いよね…。ずっとホロウの中のエーテルが安定しなくてキャロットの生成すら出来ないよ』

『だろうな。この前は偶発的に産まれたホロウを焼失させたんだ。今日はまだ加減…いや、あの感じだと適当に手負にして逃しているな?』

『あれで加減してるんだ』

 

 

 間引きが終わり、ウリエルが満足するのを遠目から眺めている。イアスの中から見ているアキラは半目、耳垂れ、疲れた声の3連弾で。メサはリボルバーの煤を軽く払いながらその光景を見ていた。

 そうしていると一条の火炎弾が地上から打ち上がる。高く飛んだ火炎弾はある程度の高さで消え、そして一直線に地上へと落ちる。落ちる、と言うよりは猛禽類が獲物を捉える動きの方が近いかも知れないが。

 

 

『遊び終わったようだな。さて、被害者の賞金首を引き摺って出るぞ』

『ねぇ、ほんとにイアス壊れないよね?若干表面掠めるだけだよね?』

『安心しろ。漂流者が加減する』

 

 

 イアスを小脇に抱えて軽々と走り、パルクールで壁を蹴っては前転したりスライディングしたりと兎に角忙しく動き回る。これで傍に抱えているのが人間であればグリングリンに回って怪我をしているだろう。ボンプだからまだ被害は少ないだけである。

 

 チラホラと燃え残りの炎の中に鎖で縛られた男が一人。今回のターゲットである賞金首が半焦げで放置されていた。

 

 

『情報の照合…完了。ターゲットに間違いなし』

『オーケー。じゃあアキラ、諦めてあっちの建物の中にいる漂流者に炙られてこい。私はその間にコイツを【仕舞う】からな』

『相変わらず訳わかんないよね、その技術』

 

 

 メサとしては作業工程なのでなんとも思わないが、やはり【これ】はオーバーテクノロジーらしい。オペレーターと漂流者がよく頭を抱えていたのをメサは覚えていた。

 

 

『…オロキン。本当に解らないものであり、君たちは知らない方がいい』

 

 

 メサのその言葉が、やけに重く聞こえた気がした。




【ガンスリンガー】 フレーム名 メサ(Mesa)
 此奴はプライムの方。ノーマルはターバン巻き巻きしてます。
 範囲内ならオートエイム必中バカ連射でだんだんダメージが上がっていく、という攻撃スキル持ち。一部愛好家は良くケツを光らせる。(ゲーム内には素材のマテリアルを変更できる。課金要素)

 此方では迷子になった初期からいたフレームで、兄妹からは「メサ姉」と呼ばれている。
 イアスを抱えたパルクールはクソ早いが、最初は共有を切るのを忘れて大変な目に遭った。パルクール速度25%盛り。

 ビリーと早撃ち勝負をして全勝してる。


【オペレーター】/【漂流者】
 この世界では体を共有してるし、力も共有してる。右手だけはその時による。
 ゲームシステムとしての分岐点は「とある人物に拾われたか」というところ。拾われたのがオペレーター、出会えなかったのが漂流者である。ちなみに落ちてきた時に右手が千切れたのは漂流者。くっついたと言うか、元に戻っただけです…。いや、その右手は元々オペレーターを拾った人の右手なんですが…。(複雑)

 ウリエルが暴れて満足した後に憑依してイアスをいい感じに焦がした。


アキラ
 へーリオス研究所にいた時からの知り合いではあるが、オペレーター/漂流者が「どうしてそんなに強いのに、先生を助けてくれなかったんだ」と思っていた時期がある。今は気にしてない。
 今作ではアキラにH.D.Dが埋め込まれている。
 

オロキン
 Warframeを作った高文明の奴ら。割とやらかしてる。
 Warframeってな…生きた人間が材料でな…



Warframeの作り方!
1.生きた人間を用意します
2.ウィルスを注入します
3.感染した人間が有機金属に変異していきます。生きたまま作り変わるのでめっちゃ痛いです
4.全身が金属に変異したら完成!転移ボルトをぶち込んで人型金属鎧として兵器運用します


オロキンにおける処刑方の一つ。翡翠の光と呼ばれる処刑方法もある。


賞金首
 オロキン謎技術によってメサの中に収容されて、焦げたアキラと一緒に提出された。火傷は一部2度レベルだったけど比較的軽症で済んだ。
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