裏世界の空と表世界の空と   作:星海

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このタイトルで良かったかな……
らぁらちゃんだけがリボーン世界に迷い込んでツナさんの守護者の1人になるってお話がぽわんと浮かんで書こうか少しだけ迷ってしまっている現在
……さすがにらぁらちゃん1人きりはらぁらちゃんの精神的にも厳しいかな?
この話のpixiv同時投稿とかもちょっと悩んでおります(未来編入るまでには決めます)
とりあえず本編どうぞ


Act.12 神のライブ来る!

その後、めが兄ぃの案内で2階席へ行くと、ちょうどみれぃのライブが始まるところだった。

 

……実は、みれぃが結構無理を言って出番となる時間を最後の方にまでズラしてもらったのをナツミは知らない。

 

流れる曲は“ぷりっとぱ〜ふぇくと”。みれぃが纏うは緑を基調としたコーデ。

 

「あのコーデは…?」

 

「Candy Alamode(キャンディアラモード)の“マジカルピエロコーデ”です。」

 

「ピエロ……ピエロなんだ」

 

ライブは進み、メイキングドラマへ移行する。

 

「……あ、これは知ってる。“もぎたてスイーツパーク”。」

 

横からブーッ、という音がする。

 

音のした方に目を向けると☓の札を持っためが兄ぃがいた。

 

「残念、不正解です。」

 

「……不正解、なんですか?」

 

あとその札どこから出したのだろう、などと思うナツミだった。

 

「少々分かりにくいですが、“爽やかスイーツバケーション”となっています。バケーションの意味はご存知でしょうか?」

 

サイリウムチェンジへ移行する中、ナツミが首を傾げる。

 

「……ええと、なんでしたっけ」

 

「基本的には休暇、ですね。長期休暇……夏休みなどを指します」

 

「休暇……」

 

みれぃのライブが終わってみれぃが退場し、次にステージに上がるのはらぁら。

 

流れる曲は“Love friends style”。ナツミ達は知らないが、本来は6人で歌う曲。らぁらが纏うはピンクを基調としたコーデ。

 

「……あのコーデは?」

 

「あちらはTwinkle Ribbon(トゥインクルリボン)の“キューティリボンコーデ”になりますね。」

 

「……なんか、今まで結構SoLaMi♡SMILEのライブ見てきたけど初めて見るコーデばっかり……」

 

その言葉にめが兄ぃが苦笑い。

 

「それはそうでしょうね。ナツミさんは今回プリパラに初めて来たのに加え、らぁらさん達の時間感覚で今から約20年前……SoLaMi♡SMILEが結成する前に着ていたマイコーデとのことですので」

 

「……20年」

 

20年と聞いてナツミが思い出すのは雷のボンゴレリングを賭けた戦いで現れた20年後ランボの姿。

 

めが兄ぃの言葉やらぁら達の言葉をそのまま信じるのであれば、あの泣き虫なランボがあんな姿になるまでの時間を彼女達はアイドルとして過ごしている、ということになる。

 

「……」

 

───年季が違う。出直してこい

 

あの時、彼は確かにそう言った。

 

……あぁ、確かにそれだけの年月を重ねたことで裏付けされた実力なのであれば敵うはずがないのかもしれない。

 

あちらは長い年月をかけて鍛え上げ、こちらはまだ短い年月しかかけられない。

 

神アイドルというその領域は、詳しい情報を知らないナツミでも分かるほど───遠い。

 

 

───ほんとうに?

 

 

「っ!?」

 

「ナツミさん?」

 

微かに、しかしはっきりと聞こえたその声にあたりを見回すナツミ。

 

 

───ほんとうにキミはそう思ってる?

 

 

「誰!?」

 

さらにはっきり聞こえた声に問を投げる。

 

「ど……どうされました?」

 

「……誰かの声が、したんですけど」

 

「はて……声、ですか?」

 

めが兄ぃが困った表情になる。

 

「私には聞こえませんでしたが。この場所には私とナツミさんしかいませんし。」

 

「そんな……」

 

内側へ囁くような謎の声。聞いたことがあるような声。

 

クロームではない。ビアンキではない。ハルでもない。母である奈々でもない。ましてやナツミ自身の声でもない、はずだ。

 

だが、直近で聞いたことのあるような。そう───

 

「…!」

 

───そうだ。らぁらの声に、限りなく近い。

 

しかし、らぁらではないことは火を見るより明らかだ。

 

なぜなら、らぁらは今(・)ス(・)テ(・)ー(・)ジ(・)で(・)歌(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)のだから。

 

そもそも、ナツミにだけ聞こえるようにするなど不可能なはず。

 

……などと、そんなことを考えている内にらぁらのライブが終わる。

 

少ししてコーデを変え、みれぃとそふぃの2人もステージ上に現れた。

 

「“ウィッシュリボンアイドルコーデ”……」

 

ナツミの呟きに横からピンポーン、という音がする。

 

音のした方に目を向けると◯の札を持っためが兄ぃがいた。

 

「お見事、正解です。」

 

「流石に有名ですから……」

 

あとその札はどこから出したのだろう、と再び思うナツミ。

 

流れる曲は“HAPPYぱLUCKY”。

 

「……きらきらしてる」

 

ナツミが呟いた言葉にめが兄ぃが柔らかく笑みを浮かべる。

 

「ここは入場できれば誰でもアイドルになれる場所ですから。」

 

その言葉にめが兄ぃの方を向く。

 

「入場できれば……誰でも?」

 

「はい。ですので、ナツミさんもアイドルになることはできるのですよ。」

 

「……私が……」

 

呟いてライブの方に視線を戻すナツミ。

 

「……私も」

 

「?」

 

「私もあんな風に……なれると思いますか?」

 

その言葉にめが兄ぃが少し悩む。

 

その間にナツミ自身も自分が何を言ったのかに気づく。

 

「何……言ってるんだろ、私。ごめんなさい、忘れてください…」

 

「いえ……その疑問にはお答えしましょう。」

 

めが兄ぃが悩んでいる内にライブはメイキングドラマに移行していた。

 

「端的に言えば……それはどうでしょう、となります」

 

「……」

 

「ですが、不可能だとは言いません」

 

その言葉にめが兄ぃの方を向く。

 

「確かにSoLaMi♡SMILEの皆様は今この世界にいる誰よりも強いアイドルです。それこそ、自分達の楽曲ではない“Make it!”と標準とされているメイキングドラマ“Let's Go プリパラ”で他のアイドル達を圧倒する程には。」

 

「……」

 

「ただ、SoLaMi♡SMILEの皆様曰く……努力を重ねれば追いつくことは十分に可能、なのだそうです。」

 

「努力……」

 

「なにより、SoLaMi♡SMILEの皆様はこの世界のプリパラの頂点にはいたくないそうですので。」

 

「……え?」

 

緩やかに笑うめが兄ぃ。

 

「この世界はこの世界の人達のもの。憧れであるのは別に構わないけれど、頂点にいるのは違う。この世界のプリパラの頂点にいるのはこの世界のアイドル達であるべき。」

 

少し昔を懐かしむようにめが兄ぃが言う。

 

「挑戦はいつでも待ってるからいつか私達を越えるようなアイドルになってほしい、と。そう、この世界に来た当初に仰っていました。」

 

「SoLaMi♡SMILEを越える……」

 

「実際、素質がある人は何名かいるそうですよ。現在のトップアイドル……現在並盛にいる方で代表的なのはレイカさん、ナチュレさん、くりむさん、ビアンキさんあたりでしょうか。」

 

「ビアンキも?」

 

「ビアンキさんもトップアイドルランクですから。」

 

そういえばさっきそう言ってた、と思い出すナツミ。

 

「あぁ、昨年はらぁらさんと互角に渡り合った方もいらっしゃいましたね。今は並盛にいませんが。」

 

「えっ」

 

「互角といってもらぁらさん自身そこまで本気で戦ってはいないのですが……それでもらぁらさんを相手取って互角にまで持ち込んだ人を見たのはあれが初めてでした。」

 

めが兄ぃが締めくくるとほぼ同時にライブが終わる。

 

「…さて、どうでしたか?」

 

「……本当に、凄かったです。テレビで見るのとは全然違う……」

 

「それならよかったです。」

 

「……あの、ありがとうございます。色々時間とか場所とか取っていただいて……」

 

「お礼なら私よりもらぁらさんに直接言うのがよろしいかと。プリチケの調査を私に依頼したのもらぁらさんですし、この席を用意したのもらぁらさんですから。」

 

「……はい。」

 

その後、色々とあったのだがここでは割愛することにする。

 

 

 

その日の夜。沢田家の夕食後。

 

「あ、リボーン。これ…クマってマスコットからリボーンに、って。」

 

「オレに?」

 

差し出された黒色のプリパスを見て納得したように頷く。

 

「なるほど、プリパスか。そーいやプリパラ内と連絡取れるって言ってたな…わりーな、ツナ。」

 

あとでらぁら達に礼言っておくか、と呟いてプリパスを置く。

 

「んで?お前はサインもらえたのか」

 

「うっ……」

 

その反応でリボーンが察する。

 

「……もらえてねぇんだな」

 

「……その、らぁらと目が合わせられなくて……」

 

「…この、ダメツナが……もらう以前の問題か」

 

リボーンが大きくため息をつく。

 

「……ツナ。一応言っておくぞ」

 

リボーンの言葉にツナが首を傾げる。

 

「らぁら達はオレ達と生きてる世界が違う。そのこと忘れんなよ。」

 

「そりゃ……そうだろ。オレは一般人で、あっちはアイドルなんだし…」

 

「お前もプリパラ行けんだからアイドルになる資格はあるだろが…」

 

その言葉にツナが詰まる。

 

「一般人とかマフィアとアイドルとか、そういう意味じゃねぇぞ。物理的な話だ。」

 

「物理的?」

 

「昨日説明されただろ。らぁら達はこの世界の人間じゃねぇ、ってことだ」

 

“この世界”。

 

ツナもプリパラ内で何度か似た言葉を聞いていた。

 

「現状自分達の世界に帰る方法もわからなければ帰れるかもわからねぇ……そしてそれはらぁら達がいつ自分達の世界に帰るかもわからねぇことにも繋がる」

 

「……」

 

「もし、らぁら達が帰る方法を見つけて、この世界に別れを告げることになって。もう二度と会えなくなって───」

 

そこで一瞬言葉を切ってツナをまっすぐ見つめるリボーン。

 

「そうなってから後悔しても、遅いんだからな」

 

そう言った後、リボーンは眠りについた。

 

「……」

 

“そうなってから後悔しても遅い”。

 

後悔をトリガーに蘇る死ぬ気弾を何度も受けたツナだから、だろうか。

 

リボーンのその言葉が、ツナの耳に嫌な重みを持って残っていた。




らぁらちゃんの選曲が結構悩みだった……一応ソロ曲として登録されてるっぽい“Make it! 〜Remake it☆Remix〜”の方が良かったのかな?アイドルタイム以前……できれば1期の曲にしたかったのでこの曲編成になりましたけど。ソロ曲時のコーデはプリパラ放送開始当初のマイコーデ(プリパラ内で普段使いしてるコーデのこと)です。
で、当作は“学年と身体は変わらずとも加齢はする”っていう方式を取ってるのでらぁらちゃん達って実はツナさん達よりかなり年上なんですよね…調べたらほぼ同年齢なのが奈々さんとDr.シャマル?
……ゑ?
無意識で設定してる中で奈々さん(=ツナさんのお母さん)とほぼ同年齢になってるのも驚きなんだけどそもそも奈々さんってDr.シャマルとほぼ同い年なの??
ナツミさんが聞いた声はらぁらちゃんでもラァラさんでもないです。明らかになるのは相当後の予定。
なお、締めが“HAPPYぱLUCKY”だったのは完全に私の趣味です。…というか私が初めて聞いたプリパラのライブ曲がコレだったような……そんなわけで非常に強く印象に残ってる曲です。
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