裏世界の空と表世界の空と 作:星海
こちらでは争奪戦後・未来編前の時系列になっています
未来編が始まるのが遅くなっているのは“何か”が起こっているとしか
呼び鈴が鳴る。
「はーい、どちら…様……?」
ツナが出るとそこには制服姿の3人の少女。1人だけ制服が違う一番小さい少女は少し大きめの荷物を持っている。
「あ!ねぇねぇ、この人だよね!」
「そうね、貰った写真とも一致するわ。」
「……え」
「いてよかったね〜…」
「家光さん連絡してくれなかったもんねー…」
「……えっと……どちら様で…?ていうか、なんで父さんの名前……」
「お、来たな。“SoLaMi♡SMILE”」
ツナが疑問を口にすると同時に背後から声。
「あ、リボーンくん!」
「元気そうね、リボーンさん。」
「お久しぶり〜……」
3人の姿を見てリボーンがため息をつく。
「相変わらずだな、お前ら。やっぱ1年経ってんのに年取ってねーのか。」
「それ私達もよく分かってないから深く突っ込まないでくれないかしら?」
「…悪い。まぁとりあえず上がれよ、ツナにもちゃんと説明しないといけねーし。」
「勝手に決めるなよ!?」
「つってもらぁらの大声で玄関先で騒がれんのも、そふぃが風に飛ばされんのも面倒だろ。」
「あ、あはは……」
「否定できないのが辛いわね…沢田さん、お邪魔してもいいかしら?」
「あ、どうぞ……」
そのまま少女達は居間に通される。
「んじゃ、さっさと自己紹介してやれ。」
「なんでお前が仕切ってるんだよ…」
「えっと…誰から?」
「真中さんからでいいと思うけれど?」
「か、かしこまっ!えっと…あたし、真中らぁら。小学6年生!」
その大声で周囲が震える。
「ぐぴゃ!?」
「うぁ……」
「……前々から思ってたが密室内だとまるで音響兵器だな。屋外の方がよかったか?」
「う」
「真中さん、プリズムボイスだから余計に声が深くまで響くのよ……どうせなら公園とかの方がよかった気もするし、本当ならプリパラ内の方がよかったのだけれど……」
「男は入れねーだろ」
その発言にらぁらが縮こまる。
「声、もう少し抑えるね……」
「そうしてちょうだい。じゃあ次は私。南みれぃよ。中学2年生になるわ。…それで、ずっとふわふわしてるのが…」
「北条そふぃ。中学3年生。ぷしゅ〜……」
「……3人合わせて、“SoLaMi♡SMILE”です!」
そう言った直後にらぁらが困った顔をする。
「……って、言っても信じてもらえないことのほうが多いんだけどね。」
「私は言うまでもなくだけれど……真中さんと北条さんはまだ面影ある方よね…?」
「うん……でもあたし、ちりちゃんにもゆいにも最初気づいてもらえなかったよ…?そふぃさんは……」
「私はらぁらに気づかれなかったよ…?ほら、レッドフラッシュの……」
「……あったね、そうだった。」
「お前ら全員気付かねぇのか。」
リボーンの言葉に3人で顔を見合わせる。
「だって、そふぃはあの時すっごくクールなイメージしかなかったし…」
「みれぃはプリパラ内だと人に愛されるようなポップキャラだし〜…」
「らぁらは身長が伸びて髪型も変わってるものね…?」
「……一番らぁらがわかりやすい気がするのはオレだけか?」
「でも実際に初めて会った人には信じてもらえないんだよ…?」
「……苦労してんな」
リボーンがそう言ったところで処理落ちしかけていたツナが再起動する。
「……ていうか、リボーン!流してたけどSoLaMi♡SMILEって確か、10年前に突然現れた3人組の神アイドルグループじゃ……」
「あ、あたし達のこと知ってたんだ。」
「知ってたのね。」
「知ってたんだ〜」
「コイツプリパラTV見てるからな。よくお前らのライブも観てるぞ。つーかお前らのファンだぞ。」
「「「え」」」
「リボーン!!」
「うるせぇぞ。」
リボーンに綱吉が殴られる。
「いっ……たく、ない?」
「アイドル兼ボンゴレの癒し担当の前だからな、軽めだぞ。」
「癒し…って、え?」
驚いた表情を浮かべたツナにらぁらが微笑む。
「えっと……まずはあたし達のファンでいてくれてありがとうのかしこまっ!」
「っ!」
その聞いたことのある言葉に息を呑むツナと、それを言ったあとに姿勢を正し真剣な表情になるらぁら。
「それでね……そこも含めて色々説明していい?沢田綱吉さん……ボンゴレ10代目、って呼んだ方がいいのかな。」
「んな!?」
目の前の少女から出るはずのない言葉が出て目を剥く。
「えっとね、突拍子もない話になるんだけど。まずあたし達はこの世界の人間じゃないんだ。」
「この……世界…?」
「うん。もっと別の……パラ宿とかヨーロッパラとかプランスとか。この世界とは別の地名を持つ世界にいたの。……なんだけど。」
「10年前のことよ。プリパラ内で謎の現象が起きて、私達はこの世界に飛ばされたの。多分システムエラーだと思うのだけど……そのせいで、私達は自分たちの元いた世界に帰れなくなった。」
「アイドルキーも効かないから、アイドルランドに入ることもできないの…」
「幸いというべきなのかこの世界にもプリパラはあって、プリチケも私達の手元にあったからプリパラに入ることはできたのよね。」
「だから、今はめが姉ぇさんとめが兄ぃさんに事情を話してプリパラのテレビ局に住まわせてもらってるんだ。」
そこでらぁらが言葉を切る。
「……えっと、10代目。ここまで大丈夫?」
「……えーっと……」
理解が追いついていない様子のツナにらぁらが微笑む。
「凄く突拍子もない話をしてるのはあたしでも分かってるから、一気に分かろうとしないで落ち着いてでいいよ?時間は…大丈夫、だよね?」
「早めに出てきたから大丈夫よ。」
「……10年前………10年前ってSoLaMi♡SMILEが突然現れた……」
その呟きにSoLaMi♡SMILEの3人が頷く。
「そうそう、あたし達はその頃にこの世界に来たんだよ。」
「最初は説明しても信じてもらえなくて大変だった〜…9代目に道案内してもらってイタリアのプリズムストーンに行ったのもあったかもだけど〜…」
「そうね……いくらクマと説明しても信じてもらえなくて…でもプリチケは正真正銘本物で…」
「……最終的にこの世界の頂点に立つアイドルとライブの結果で競って信用してもらったんだ……今は9代目も含めて元の世界に帰る方法も探してもらってるの。」
「9代目が……」
「そういやお前ら、いつ9代目と出会ったんだ?そこはオレも知らねーぞ」
そのリボーンの言葉にらぁらが苦笑い。
「9代目、リボーンくんにも説明してなかったんだ……」
「みたいね……9代目とはこの世界に来てすぐに会ったのよ。」
「ほう」
「一応ボンゴレに所属という形にはなってるけどホントに名前があるだけみたいな感じだよね。」
「……えと、熊…と説明?って?」
その疑問にクスリと笑うらぁら達。
「そこ気になるんだ。」
「今そこかよ、理解遅すぎだろ……」
「理解遅いのは仕方ないと思うわよ…というか、リボーンさんも正確には理解してないんじゃないかしら?」
「……まーな」
「プリパラ内の話はプリパラ内を知らない人には色々分かりにくい話ばかりだもん〜…」
「そうだね。えっと、クマさんっていうのはね───」
『呼んだクマ?』
「…噂をすれば、ね。」
みれぃが頭を押さえると同時にらぁらが笑う。そうしてらぁらが制服のポケットから携帯のような端末を取り出す。
「ねークマさん……もしかしてずっと聞いてたの?」
『聞いてたクマよ〜。担当してるアイドルが男の家に行くなんて心配するクマね。』
「一応上司にあたるような人なのだけど……」
『らぁら達の上司は9代目クマよ……まぁ10代目も間違いではないクマけど…』
「9代目の話だといずれ10代目に引き継がれるという話だものね…」
「そうだね……えっと、この人?人でいいのかな?があたし達のマネージャー、クマさんだよ。」
そう言ってらぁらが端末を見せる。
「ほう、コイツが……」
「えっと……ぬいぐるみ?」
『ぬいぐるみじゃない!!キャストだキャスト、キャストのマスコットのクマ様だ!!バカにしてんのか!?あぁん!?』
「ひぃ!?」
「いや、プリパラに入ったことがない人は知らないわよ……」
「だよね〜。」
冷静なツッコミを入れるみれぃと同意するそふぃに対しらぁらは少し遠い目をしていた。
「…なんか懐かしいな、あたし初めてクマさんに会った時全く同じ事言われたよ……」
『……クマ?そうだったクマ?』
「20年近く前だから忘れてても仕方ないかな?」
らぁらのその発言に綱吉とリボーンが首を傾げる。
「……20年?」
「そうなるとお前は……」
その声を聞いてらぁらが困った顔をする。
「……その辺りはよく分からないんだよね。リボーンくんも最初に言ってたけどこの世界に来た10年前から成長はしてないし……もっといえばアイドルになった20年近く前からほとんど姿変わってないし…あたしはファララとかガァララとかが何かしたのかなとか思ったりしたけどよく分かんないし……」
「そもそもこの世界のプリパラにはファララとガァララはいないみたいだものね……」
「ちょっと事情があって全世界のプリパラ回ったけどパパラ宿にあった時計塔もなかったよね…でも、まるでこの世界ではあたし達SoLaMi♡SMILEとあたしが咄嗟に掴んで連れてきちゃったクマさん…」
らぁらの言葉を遮るように泣き声が響く。
「こら、ラン……ボ……?」
「この声ランボじゃねぇぞ、ツナ。」
ちなみに誰も触れていなかったがランボは先のらぁらの大声によって失神している。
「あ、ジュルルだね。お腹すいたみたい……?ちょっと待ってね。」
いつの間にからぁらの隣に現れていた赤ん坊を抱え、持ってきていた荷物から哺乳瓶とミルクを取り出して赤ん坊に飲ませるらぁら。
その様子を見てリボーンが感心する。
「あっちにいた時も思ったがやっぱ手慣れてんな。」
「えへへ……ありがとう、なのかな?」
「その赤ん坊は……?」
「えっと、この子はジュルル。あたしの娘だよ。この世界に飛ばされる前は近くにいなかったはずなのになんでか目覚めたら一緒にいたんだよね……自分から着いてきたのかな。」
「む、娘?妹じゃなくて?」
「娘だよ。…って、ちゃんと言っておくけど養子だよ?」
「?????」
「真中さん、多分10代目が気になってるのはそこじゃないわ……」
「うーん…?まぁいっか。話を戻すけど、ジュルルの時間も止まってるみたいでこの姿から変わらないんだよね…まるであたし達5人だけが同じ時間に取り残されてるみたい。」
そこまで言ってから苦笑い。
「まぁ、リボーンくんみたいな感じじゃないんだけどね。」
「リボーン…みたいな……?」
「リボーンくんの話はリボーンくんから聞いてね。あたし達からは話せないことだから。」
「リボーン?」
「……ま、今話すことじゃねーな。」
「んな!!お前なぁ!!」
「…今のツナには、重すぎるしな。」
「……?リボーン?」
そのやり取りを見てらぁら達が小さく笑った。
説明が雑な気がしますが私が描写するの下手なんだと思います
あと一応正式にボンゴレファミリーとして所属してるので現時点では“10代目”と呼ぶようにしてます