裏世界の空と表世界の空と 作:星海
『繰り返しまーす!現在、高密度の異常反応が検出されました!これよりプリパラ入退場ゲート前への通行を禁止しまーす!全来場者速やかにプリパラTV付近まで避難してくださーい!システムでーす!』
「……えっと……?」
ツナが困惑しているとめが兄ぃが頭を押さえた。
「まさか、今来るとは……」
「…あの、異常って……オレのせい、ですか?」
その言葉にめが兄ぃが首を横に振る。
「それは違いますよ。綱吉さんのプリチケは正常なものですから。今回入場に使ったのもこちらで用意した正式なものですし。」
「じゃあ一体……」
「プリパラを襲う一種の災害のようなものなのですが……」
そこまで言ってツナの方を見る。
「……見に行ってみますか?」
「え?」
「めが姉ぇさんの話が本当であればこちらまで被害はこないはず……いえ、まず来ないと思われます。…見に行ってみますか?どの道ゲートまで送り届けないといけませんし。」
その言葉にツナが微妙な表情をする。
「ゲートは通行禁止なんですよね?」
「対応開始から10分から20分ほどあれば通れるようになると思われますよ。」
そこまで言ってからめが兄ぃが微妙な表情になる。
「というか、私は対応のサポートに行かねばなりませんので…勝手に動かれる可能性があるよりは一緒にきて頂けるとありがたいのですが。」
「……信用ないですかね」
「“並盛のパンツ男”の名は私にまで届いてますのであまり」
「んなっ……」
「冗談です。死ぬ気弾の効果だということは存じておりますので。」
「んなー!?」
めが兄ぃから出るような言葉とは思わずツナが驚愕する。
「な、なん……」
「どうして私が知っているのか、ですか?」
頷くツナにめが兄ぃがため息をつく。
「あのですね、こちらにはボンゴレファミリーの癒し担当を任されている方がいるのですよ?ボンゴレファミリーの癒し担当とは現在ボンゴレ9代目直轄組織。連携が取れていないわけがありません。」
「な、なるほど…」
「それに伴い、死ぬ気弾や死ぬ気の炎に関してはらぁらさん達もご存知ですので。先日行われたリング争奪戦のことや各守護者達のことも、漏れなく。」
「んなっ……」
「とはいえあまりお気になさらぬよう。……心配せずとも、我々プリパラはともかく彼女達は余程のことがなければ貴方の敵となることはありませんよ。ボンゴレ10代目。」
そう言ったところでめが兄ぃの懐が鳴る。
「失礼」
そう言ってから懐からプリパスを取り出し、通話を取る。
「はい、めが兄ぃです。」
『めが兄ぃ!今どこいるぷり!!』
プリパスから聞き覚えのある声がする。
「すみません、みれぃさん。綱吉さんの対応をして遅れておりました。」
『あぁ、そういうことぷりね……避難誘導はもう少しで終わるぷり、そろそろTV局前にいてほしいぷり!!』
「かしこまりました。すぐに向かいます。」
通話を終わらせてツナに向き直る。
「さて、どうされますか?」
「い、行きます!」
「かしこまりました。では参りましょう。」
そうしてツナとめが兄ぃは通路を急ぐ。
急いでいる間にも隔壁の閉鎖を知らせる放送が流れる。
「結構物々しいというか……」
「実際厳戒態勢ですからね……!」
そうこうしてる内にプリパラTV前の噴水広場に着く。
「管理者権限実行、プリパラTV入口隔壁を閉鎖してください!!」
『プリパラTV入口隔壁、閉鎖しまーす!システムでーす!』
隔壁が閉まると同時に対面からアイドルの一団が。
「こっちよ、小鳥ちゃん達!!急いで!!」
「でも足元には気をつけるぷりよ!!…あっ、めが兄ぃ!そふぃ!」
「分かったわ!───全体止まれ!」
そふぃの掛け声でアイドル達が一斉に止まる。
その中にはツナが見覚えがある者も。
「これで全員ぷり!隔壁を!」
「かしこまりました!管理者権限実行、噴水広場前隔壁を閉鎖してください!」
『噴水広場隔壁、閉鎖しまーす!システムでーす!』
隔壁が閉まると同時にそふぃの身体から力が抜ける。
「…っと。お疲れ様ぷり、そふぃ。」
「大丈夫ですか、そふぃさん。」
「大丈夫〜…」
「あまり我慢はしないぷりよ、ただでさえライブ直後に無理させちゃってるぷりから。」
「ありぷしゅ〜……」
みれぃとめが兄ぃがそふぃを介抱している間にツナはというと。
「や、やっぱり見間違いじゃなかったです…!なんでプリパラにいるんですか、ツナさん!!」
「ハ、ハル!?」
ハルに詰められていた。
「落ち着きなさい。大方ツナにも事情があるのでしょう?」
「落ち着いて、ハル…」
「ビアンキにクロームも、なんで……」
その言葉にビアンキがため息をつく。
「なんでって……ツナ、今この場所で一番異物なのはアナタだって自覚なさい?」
「……それは、そう。ボスが一番変。」
「……そうでした、ゴメンナサイ」
異物だとはっきり言われてツナが少し落ち込む。
「それより!!なんで男性であるツナさんがプリパラにいるんですか!?」
「えっと…色々あって……?」
「色々…?ですか?」
ちょうどそのタイミングでみれぃ達がツナ達の方を向く。
「それについては私共から説明を。実は……」
「ぷりぷりしかじか……」
「ぱくぱくうまうま……」
「…ぷり。」
「な、なるほど……」
説明を聞いたビアンキが頭を押さえた。
「リボーンから軽く話は聞いていたけれど……大変なことになってたのね、ツナ」
「正直オレもまだよく分かってないんだけど……大分…?」
そう言って首を傾げる。
「ていうかハルとビアンキってアイドルやってたっけ…?」
「ちょっ……酷くないですか!?これでもハル、“おおいそがしアイドル”なんですけど!?」
「……えーと?」
よく分かっていないツナにみれぃがため息をつく。
「アイドルランクは下から研究生、デビュー、メジャー、トップ、神の区分で分かれてるぷり。最初は誰でも“プリパラデビュー”から始まるぷりけど……ハルの言った“おおいそがしアイドル”っていうのはメジャーアイドルのランクになるぷりね。……結構高い方ぷりよ。」
「そうなんだ……」
「そうですよ!!なんで知らないんですかぁ!!」
「まぁまぁ、時間が合わないことだってあるぷり。」
「実際時間が合わなくて京子ちゃんのライブも見たことないんだよ、オレ……アイドルやってることは知ってたんだけど」
「……なるほど、京子ちゃんのライブを見たことがなければハルのライブも難しいかもしれませんね…」
今日は用事があって来れないって言ってましたし、とハルが呟く。
「ちなみに……ビアンキはトップアイドルランクの“カリスマアイドル”ぷりね。」
「んな……」
「昔の話よ。」
「よく言うぷり、今でも現役で活動できるぷりのに」
「私が幼い時から神アイドルやってるアナタたちに言われたくはないわね……?」
「それを言われると耳が痛いぷりね……それはそうと。」
ツナの方に向き直る。
「改めて、10代目。プリパラへようこそ、ぷり。さっきのめが兄ぃの話では正常らしいから正式に歓迎するぷりよ。」
「…あの、10代目って呼ぶのできればやめてもらえると……」
ツナがそう言うと小さくみれぃがため息をつく。
「じゃあ、なんて呼べばいいぷり?」
「え……普通にツナとか綱吉とかでいいんだけど……」
「それならその姿の時はツナさんって呼ばせてもらうぷりね。らぁらにも───」
言葉を発してる最中に警報音が響き渡る。
「な、何!?」
『顕現反応増大!まもなく具現化しまーす!』
その放送にみれぃが隔壁の向こう側を見つめる。
「……始まるぷりね」
「な、何が……?」
「各地のプリパラを襲う異常現象。その対処が始まるぷり」
そう言うと同時に障壁の向こう側で何かが蠢く。
「現在、各地のプリパラで発生している異常現象。一度発生すればプリパラに大きな被害をもたらす存在。イガイガ虫と呼ばれる存在が集結し、怪物と化したもの。それが───」
やがてその蠢きははっきりとした形を持つ。
「───イィィィィガァァァァァ!!!」
「───“イガイガモンスター”ぷり」
プリパスって携帯電話と仕様が違うと思うので常時スピーカーホンモードなんでしょうね…
今作のらぁらさん達って10年前からリボーン世界にいるのでよくよく考えれば獄寺さんが4歳の頃から神アイドルやってるんですよね…
あ、イガイガモンスターっていうのはオリジナル要素です