我こそは十四番隊隊長(自称)   作:かなりゆっくりめ

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井上織姫(いのうえ おりひめ)
「正妻」の座を目指す現世組の切り込み隊長。下着まで剥ぎ取る徹底した追い剥ぎを主導し、「騒ぐなら首を落としておいて後で治す?」と笑顔で凄惨な脅迫を繰り出す。

有沢たつき(ありさわ たつき)
空手部。追い剥ぎした女死神のスタイルの良さに嫉妬しつつ、死覇装と刀を奪って堂々と潜入を果たす。

朽木ルキア(くちき るきあ)
十三番隊隊士。仲間たちのあまりにも野蛮すぎる潜入劇(全裸拘束追い剥ぎ)に頭を抱えつつ、機転を利かせて十三番隊の看板で誤魔化す。

石田雨竜(いしだ うりゅう)& 茶渡泰虎(チャド)
滅却師と巨漢。死覇装を着込み潜入するが、織姫のサイコパスじみた発言(首切り治癒)に本気でツッコミを入れて制止する。

四楓院夜一 / タマ
黒猫。壁が下りる前に強行突破し、死神を全裸で転がす高校生たちの暴挙に呆れ果てる。

白鷹光四郎(しろたか こうしろう)
六番隊四席。緋山染華に150年間片思いし続け、通算100回目の告白を試みるも天然スルーされる。前の旦那の強引さを真似ようとした瞬間に警報が鳴り、旅禍(現世組)への激しい殺意を滾らせる。

緋山染華(ひやま せんか)
十一番隊十席・雷太の母。光四郎の真剣な求婚を「子持ちへの気遣い・お世辞」と完璧に勘違いしてスルー。警報が鳴ると「痛いのは嫌」と秒で逃走する。


旅禍侵入! 追い剥ぎ潜入作戦

平時、瀞霊廷と流魂街の境に壁はなく、東西南北の門も地上には存在しない。

 

 白亜の瀞霊壁と、それぞれの方角を守る四大瀞霊門は、いずれも非常事態に備えて上空に待機している。侵入者が現れれば、遮魂膜を備えた巨大壁が四方から降下し、東の青流門、西の白道門、南の朱洼門、北の黒稜門を含めて瀞霊廷の全周を封鎖する仕組みであった。

 

 その日、西側境界の監視所で望遠鏡を覗いていた隊士が、顔面から血の気を失った。

 

「な、なにィッ!? 流魂街の最外縁部から、旅禍がならず者どもを組織して攻め込んできただとォォッ!?」

 

書状には旅禍侵入の可能性ありとしか書かれていない。しかし街道の向こうを埋める人影は、どう控えめに数えても五百を超えていた。

 

先頭では、顔に古傷を持つ大男が包丁を掲げている。その隣の禿頭は棍棒を担ぎ、後ろには鎌、鉈、鍬、物干し竿、何に使うのか分からない巨大な石臼まで並んでいた。

統一された装備も隊列もない。

瀞霊廷への怨恨だけで最外縁の無法者が結集した、死を恐れぬ反乱軍にしか見えなかった。

 

「本当です! 五百を超える大軍団が西側境界へ押し寄せています! 先頭の連中は旅禍の女の名を叫んでおります!」

 

 耳を澄ませば、地鳴りに混じって男たちの咆哮が届いた。

 

「織姫ちゃァァァん! 俺たちが必ず道を開けてやるからなァァァッ!」

 

「瀞霊廷の野郎どもォッ! うちの娘に指一本でも触れてみろ! 壁ごと薪にしてやるぞォォォッ!」

 

「旦那を助けて幸せになるんだぞォォォッ!」

 

彼らは反乱軍ではない。三日間ともに旅をした織姫を愛娘と認定した、血のつながりが一滴もない親馬鹿軍団である。

武器を持ってきた理由も瀞霊廷を攻め落とすためではなく、娘の門出には景気のよい音が必要だと考えたからだった。石臼については最後まで誰にも分からなかった。

 

だが、死神たちに、その事情を知る者はいない。

 

「一体どうやって、あれほどの無法者を束ねたのだ……! 緊急封鎖だ! 壁を下ろせェェッ!」

 

 警鐘が打ち鳴らされ、西側境界を担当する隊士が走り、監視所から武装した死神が次々と飛び出した。五百人の父親たちは、娘を守ろうとする熱意によって、瀞霊廷壊滅を企てる狂信的な軍団へと格上げされていた。

 

それまで上空に待機していた瀞霊壁が地響きを立てて降り始め、西側には巨大な白道門が姿を現した。

 

その最下部と石畳の間に残された隙間を、五つの影と一匹の黒猫が滑り抜けたことに気づいた者はいなかった。

 

 

 

 

 

◇◇

 

 

 

 

 

 瀞霊廷内部へ侵入した旅禍たちは、白道門から離れた路地裏で早くも完璧な変装を終えていた。

 

「よしっ! これで完璧に潜入できたな!」

 

 たつきは死覇装の帯を締め直し、満足げに腰へ手を当てる。その隣では、ルキアが両手で頭を抱えたまま動かなかった。

 

 五人の足元には、巡回中だった男女の死神が縄で幾重にも縛られ、猿轡を噛まされて転がされている。衣服は一枚も残っていない。死覇装はもちろん、肌着も下着も足袋さえ奪われ、生まれたままの姿で治安の崩壊を訴えていた。

 

 塀の上から惨状を見下ろしていたタマこと夜一は、長い尾を垂らして呆れた声を落とした。

 

「遮魂膜の壁が下りきる寸前に滑り込んだ度胸は見事じゃ。じゃが、その直後に巡回部隊を全員追い剥ぎするとは、潜入という言葉へ真っ向から喧嘩を売っておるのう」

 

 拘束された死神たちが、返せ、せめて下着は返せと猿轡越しに抗議する。

石田は借り物の死覇装の袖を整えながら、眼鏡の位置を直した。

 

「僕も確認しておきたい。死覇装の上着だけで身分を誤魔化せたはずだ。なぜ肌着から下着まで全部剥ぎ取ったんだい?」

 

「駄目だよ、石田くん。私たち、着替えの下着を持ってきてないんだもん。たくさん走って汗もかいたし、衛生第一だよ!」

 

奪った下着を着用することが衛生的かという問題には、誰も触れなかった。

議論を始めれば人間として大切な何かまで失う予感がしたからである。

 

茶渡だけは、全裸の集団ではなく自分の服を見下ろしていた。彼の体を包む死覇装は肩幅も袖丈も誂えたように合っている。

 

「……よく俺の寸法があったものだな」

 

男の死神が目を剥き、全身を跳ねさせて訴えた。それは隊長のために用意された特注の予備であり、巡回の途中で仕立屋から運んでいた品だったらしい。

猿轡のため、旅禍側には一語も伝わらなかった。

 

「しかし、女の死神まですっぽんぽんで放置するのは惨劇が過ぎるぞ。せめて何か掛けてやったらどうじゃ」

 

夜一の指摘を受け、織姫は初めて男性の裸体が視界に入ったように顔を赤らめた。

 

「あ! 男の人も全裸で転がってる! いやだ、恥ずかしい〜!」

 

照れ隠しに放たれた前蹴りが、男の死神の顔面を正面から捉えた。

後頭部が石畳へ落ち、白目を剥いた被害者は静かになった。

瀞霊廷へ入ってから、理不尽が仕事熱心だ。

 

たつきは女の死神を持ち上げようとして、その胸元に目を止めた。死覇装を奪ったことで隠す布は存在せず、見事な膨らみが堂々と自己主張している。

 

「こいつ、無駄に胸がでかいな。なんかムカつく」

 

女の死神は涙を浮かべ、理不尽にも限度があると全身で抗議した。たつきは聞かなかったことにして縄を引きずり、他の被害者ごと大きな塵箱の裏へ積み上げる。

 

「もう後戻りはできぬ。一護が囚われている懺罪宮は、遠くに見えるあの白い塔だ。騒ぎが収まる前に距離を稼ぐぞ」

 

五人は死覇装を翻し、路地を駆け出した。

角を二つ曲がったところで、正面から来た見回りの死神が声を張った。

 

「待てッ! そこを走っている者たち、どこへ行く気だ!」

 

石田の背筋が伸びた。人は図星を突かれると、潔白な者より礼儀正しくなることがある。

 

「はい。何でしょうか」

 

「お前たちは何番隊だ? たった今、全隊へ帯剣命令が発令された。なぜ刀を持っていない! 隊舎へ戻って差してこい!」

 

見回りの視線が五人の腰を順番に通り、ルキアのところで止まった。斬魄刀を持っているのは彼女だけである。

 

「我々は十三番隊の者だ。この者たちへ帯剣命令を伝達するため、私が引率して走っていた。各自の刀を取りに戻るところゆえ、任務へ戻られよ」

 

「なんだ、そうだったのか。疑ってすまなかった。白道門には五百を超える反乱軍が迫っている。急げよ!」

 

見回りが去るまで、誰も息を吐かなかった。足音が角の向こうへ消えると、織姫が晴れやかな笑顔を仲間へ向けた。

 

「仕方ないね」

 

何が仕方ないのかを問う者はいなかった。

 

 

 

 

◇◇

 

 

 

 

数分後、別の路地裏にも裸体の死神たちが転がっていた。

 

今回は衣服だけでなく斬魄刀まで奪われている。

 

「悪いな、刀を借りるぜ。返すのがいつになるかは分からねえけど、一護を助けたあとで目立つ場所へ置いとくよ」

 

たつきが奪った斬魄刀を腰へ差す。返却相手の確認すらしない方式を、世間では遺失物と呼ぶ。

 

被害者たちの抗議が激しくなった。これでは誰かに発見された時点で侵入者の存在が露見する。織姫は顎へ人差し指を添え、困ったように首を傾けた。

 

「ねえ、みんな。この人たちに騒がれると困るから、いっそのこと全員の首をすぱーんと落としておこうか? あとで戻せば大丈夫だよ!」

 

「それは絶対に駄目だ、井上さんッ!」

 

「やめろ、井上。お前の盾が死さえ拒絶できることは知っている。だが、首を落として数時間放置した者を戻した実績はない。試す場所でもない」

 

「大丈夫だよ、冗談だよ。石田くんも茶渡くんも心配性だなあ」

 

織姫は舌を出して笑った。そのまま被害者たちの前へしゃがみ込み、耳元へ顔を寄せる。笑顔は変わらない。ただし瞳からは陽だまりの色が消えていた。

 

「だから、静かにしててね? えへっ」

 

死神たちは涙を浮かべ、首が外れそうな勢いで何度も頷いた。

 

現世組は新たな刀を腰へ差し、再び懺罪宮を目指して走り出す。あとに残された死神たちは、助かった喜びよりも、あの女が本当に冗談を言ったのかという疑問に震え続けた。

 

 

 

 

◇◇

 

 

 

白道門で五百人の父親が反乱軍へ仕立て上げられる前、瀞霊廷にはまだ昼下がりの長閑さが残っていた。

 

甘味処の縁側では、染華が任務を抜け出し、団子を頬張っている。

任務を怠けているのではない。本人によれば、戦いが始まる前に糖分を補給し、いつでも逃げられる体を作っているのである。

十一番隊の隊士が聞けば、逃げるなと怒るところだった。

 

その隣には光四郎が座っていた。背筋は畳へ定規を当てたように伸び、眼鏡の奥の瞳だけが任務中より熱い。

 

「光四郎さんは、今日はお暇なんですか〜?」

 

染華がお茶を啜りながら尋ねると、光四郎は湯呑みを取り落としかけた。

 

「ぐ……偶然、通りかかっただけでございます! 染華さんとこうしてお茶をご一緒できるだけで、俺は最高に幸せです!」

 

「あらあら、お上手ですねぇ。お団子まで奢ってもらっちゃって、申し訳ないです〜」

 

光四郎にとって偶然ではない。染華がこの店で任務をさぼる曜日と時刻を調べ、仕事を前倒しで片づけ、求婚の言葉を昨夜から二百回練習してきた。

そこまで準備しても、彼女の隣へ座れば舌は石のように重くなる。

 

「いえ。実は、ですね……俺は以前から、ずっと染華さんのことが……」

 

「はい?」

 

染華が団子の串を置いた。

 

光四郎は立ち上がり、深々と頭を下げた。

百五十年に及ぶ恋情を一息に詰め込み、甘味処の軒を震わせる声で告げる。

 

「ずっと好きでした! 俺と結婚してくださいッ!」

 

店内の客も、通りを歩く隊士も動きを止めた。

染華は目を丸くしたあと、口元を袖で隠して上品に笑った。

 

「ふふっ。光四郎さんも、そんな面白い冗談を言うんですね〜。私も光四郎さんのこと、頼りになる仲間として大好きですよ〜」

 

光四郎の顔が輝いた。都合のよいところまでしか耳に入らなかったらしい。

 

「では――」

 

「こんな子持ちを気遣って、若い娘みたいにおだててくれてありがとうございます。光四郎さんは本当にお優しいですねぇ」

 

見えない刃が光四郎の胸を貫いた。

 

好意を向けられるたび、それを気遣いや冗談へ翻訳する。翻訳の精度だけが壊滅していた。

 

物陰では、他隊の隊士二人が歴史的失恋を覗き見していた。

 

「これで何回目だ?」

 

「この百五十年で、数えているだけでも百回はくだらない。緋山十席は本当に気づいていないらしい。自分へ男が本気で惚れるわけがないと思い込んでいるから、何を言われても親切として受け取るんだ」

 

「不憫すぎるだろ……。では、亡くなった前の旦那はどうやって結婚まで持っていったんだ?」

 

同僚は周囲を確認し、声を潜めた。

 

「あの人は恐ろしく強引だったそうだ。告白を飛ばし、いきなり力ずくで抱きしめて、熱烈な接吻をぶちかましたらしい。そこまでされてようやく、緋山十席も冗談ではないと理解したそうだぞ」

 

「なるほど。言葉を百回重ねるより、一度抱きしめた方が通じる女なのか……」

 

二人の会話を、光四郎の地獄耳が拾った。

百五十年目にして、闇の中へ天啓が差した。

自分に足りなかったのは誠意でも根気でもなかった。強引さである。

 

光四郎は女性の意向を無視して触れるような男ではなく、それゆえに百回敗れた。

しかし染華の場合、言葉はすべて謙遜の壁に吸収される。壁を越えなければ、彼女は求婚されたことさえ理解しない。

 

もはや言葉は不要。このまま肩を抱き寄せ、百五十年分の恋情を腕の力で伝える。接吻まで行くかは抱きしめた後に考えよう。誠実な男なので、天啓を受けても順序は守った。

 

「染華さん……!」

 

彼が縁側を踏み、染華の肩へ両腕を伸ばした、その時だった。

 

瀞霊廷全域で警鐘が爆発した。

 

『緊急警報! 緊急警報! 白道門外縁より、旅禍が率いていると思われる反乱軍五百が接近中! 全隊士は直ちに配置につけ!』

 

「ええええっ!? 反乱軍!? 痛いの絶対嫌ぁぁぁっ! 隊舎の布団に帰ります! 光四郎さんも、お団子ありがとうございましたぁぁぁ!」

 

十席は敵の位置を確認することなく瞬歩を使い、戦場とは反対方向へ逃げ去った。

 

光四郎の両腕は誰もいない空間を抱いた。

 

百五十年かけて得た突破口。百回目にして訪れた最大の好機。それを奪った警報の原因は、旅禍である。

 

「おのれ……旅禍めェェェェェェェッ!」

 

こうして黒崎一護を巡る救出戦は、本人の知らないところで一組の縁談を百一回目へ持ち越させたのである。




■ 瀞霊壁(せいれいへき)

瀞霊廷を外敵から守る巨大な防壁。

平時には地上へ降りておらず、瀞霊廷と流魂街の間には通常、巨大壁は存在しない。

非常事態が発生した際に、上空で待機している瀞霊壁が降下し、瀞霊廷の全周を遮断する。

壁には遮魂膜が備えられており、通常の魂魄が直接突破することは困難。


■ 四大瀞霊門

瀞霊廷の東西南北を守る巨大門。

平時は瀞霊壁と同じく地上には存在せず、緊急封鎖時に壁とともに降下する。

四門は、

東:青流門
西:白道門
南:朱洼門
北:黒稜門

で構成される。

今回は五百人軍団が西側から接近したため、

白道門

が降下した。


■ 石臼

父親軍団の一人が持参した大型装備。

なぜ持ってきたのかは不明。

攻城兵器なのか。

景気づけなのか。

本人なりの武器なのか。

作中人物の誰にも分かっていない。


■ 遮魂膜(しゃこんまく)

瀞霊壁を覆う特殊な霊的防御。

霊子による通常の侵入を妨害し、瀞霊廷を外部から隔離する役割を持つ。

今回は壁が完全に地上へ到達する直前、

下端と地面の隙間

を現世組が滑り抜けた。

正攻法ではない。


■ 死神変装作戦

瀞霊廷内部へ侵入した現世組が採用した潜入方法。

巡回していた死神を捕縛し、死覇装を奪って隊士へ変装した。

問題は、

上着だけで十分だったにもかかわらず、肌着、下着、足袋まで全部奪った

こと。

織姫曰く、

「着替えを持ってきていないから衛生第一」

とのこと。

衛生の定義については議論の余地がある。


■ 帯剣命令

白道門の緊急事態を受け、瀞霊廷全隊士へ出された命令。

全死神に斬魄刀の携行が求められた。

現世組は死覇装こそ奪ったものの、斬魄刀までは所持していなかったため、見回りから疑われる原因となった。

その結果、

二回目の追い剥ぎ

が発生した。


■ 染華の告白認識

緋山染華が恋愛面で抱えている致命的な問題。

染華は、自分のような子持ちの女性へ男性が本気で恋愛感情を向けるとは考えていない。

そのため光四郎が、

「ずっと好きでした」
「結婚してください」

と明言しても、

「自分を気遣ってくれている」
「冗談で若い娘扱いしてくれている」

と変換してしまう。

言葉の意味は理解している。

自分へ向けられているとは理解していない。


■ 光四郎、百回目の告白

白鷹光四郎が染華へ行った求婚。

百五十年に及ぶ片想いの中で、確認できるだけでも約百回目。

今回も、

「仲間として大好き」

という返答を得た。

告白として認識されていないので、正確には失恋すら成立していない。


■ 染華の前夫

故人。

染華が「男性から恋愛対象として見られている」という事実を認識させることに成功した人物。

同僚の証言によれば、

告白を飛ばして抱きしめ、そのまま熱烈に接吻した

ことで、ようやく染華へ本気の好意だと理解させたらしい。

光四郎にとっては百五十年越しの攻略情報となった。


■ 「おのれ……旅禍め」

百回目の告白を邪魔された光四郎の叫び。

旅禍本人たちは光四郎という男が告白中だったことすら知らない。

今回の警報を引き起こした父親軍団も、織姫を応援したかっただけ。

完全な八つ当たりである。
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