基本的に原作ストーリーをなぞる形になります。
最初のうちは独自要素等は出てこないと思うので生暖かい目で見守ってくだされば嬉しいです。
プロローグ(1)
私と2人きりで揺られる電車の中、血が流れるのを気にすることもなく目の前の少女は話す。
「私のミスでした。
私の選択、そしてそれによって招かれたこの全ての状況。
結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて⋯⋯。」
何か答えようと口を開こうとするが動かない。私は黙って彼女の話を聞くことしか出来なかった。
「⋯⋯今更図々しいですが、お願いします。先生。
きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。
何も思い出せなくても、おそらくあなたは同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから⋯⋯。
ですから⋯⋯大事なのは経験ではなく選択。
あなたにしかできない選択の数々。」
先生⋯⋯?私は先生じゃない。先生は、だってあの時⋯⋯。
「責任を負う者について、話したことがありましたね。
あの時の私には分かりませんでしたが⋯⋯、今なら理解できます。
大人としての、責任と義務。そして、その延長線上にあった、あなたの選択。
それが意味する心延えも。
⋯⋯。」
そうか、ここはあの日キヴォトスに来た先生の記憶なんだ。
きっと先生が最後に私へ託してくれたんだ。
「ですから、先生。
私が信じられる大人である、あなたになら、
この捻れて歪んだ先の終着点とは、また別の結果を⋯⋯。
そこへ繋がる選択肢は⋯⋯きっと見つかるはずです。
だから先生、どうか⋯⋯。」
分かった、先生。
貴方の代わりにはなれないかもしれないけど、きっと皆を守ってみせる。
だって私は⋯⋯
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「⋯⋯い。⋯⋯先生、起きてください。」
「先生!!!」
"な、何っ!?"
急に大きな声で呼ばれたので飛び起きる。
目の前に居たのは、青目黒髪を持つ長身の女性、七神リン。
連邦生徒会という、学園都市『キヴォトス』の政府?のようなものの幹部らしい。
そして私は、連邦生徒会に呼び出された『先生』らしい。でも⋯⋯
"ごめんなさい、私先生なんてやったことないし、起きたらここにいたから何が何だか⋯"
リン「混乱されてますよね、分かります。こんな状況になってしまったこと、遺憾に思います。でも今はとりあえず、私についてきてください。どうしても、先生にやっていただかなくてはいけない事があります。」
"え、えぇ、ついていくのは良いのだけど、私がやる事って⋯?"
リン「学園都市の命運をかけた大事なこと⋯⋯ということにしておきましょう。」
"都市全体の命運をかけた大事なこと!?!?"
驚愕する私を他所に、リンちゃんはエレベーターへと私を案内した。
もうちょっと落ち着いて話をさせてよ⋯⋯。
エレベーターの中で私は色々と説明を受けていた。
『キヴォトス』は数千の学園が集まって出来た巨大な学園都市で、これから私が働くところということ。
元々居たところとは勝手がかなり違うらしい為、最初は慣れるのに時間がかかるかもしれないということ。
私は『連邦生徒会長』という人に呼ばれてここに来たということ。
正直、実感は湧かないけど、要はこの場所で働けばいいってことだよね⋯?
エレベーターを降りると、四人の女の子がこちら側に駆け寄ってきた。
四人とも連邦生徒会長に用があるらしいけど、リンちゃん⋯「暇そうな人達」って流石にお客さんに失礼じゃないかな⋯?
なんかよく分からないけど急に学園都市中の治安が悪化したらしいけど、武器の不法流通が2000%増加って何それ⋯怖。
少女A(青髪)「こんな状況で連邦生徒会長は何をしているの?どうして何週間も姿を見せないの?今すぐ合わせて!」
リン「連邦生徒会長は今、席におりません。正直に言いますと、行方不明になりました。結論から言うと、『サンクトゥムタワー』の最終管理者が居なくなったため、今の連邦生徒会は『行政制御権』を失った状態です。認証を迂回できる方法を探していましたが⋯⋯先ほどまで、そのような方法は見つかっていませんでした。」
少女B(黒髪)「それでは、今は方法があるということですか、首席行政官?」
リン「はい、この先生こそがフィクサーになってくれるはずです。」
"え、私?"
急に話がこっちに飛んできた、『よく分かんないもの』の、『よく分かんないこと』を私が何とかできるらしい。本当にどういうこと???
少女A(青髪)「ちょっと待って。そういえばこの先生はいったいどなた?どうしてここにいるの?そもそも、私たちとほとんど歳変わらなさそうじゃない!」
少女B(黒髪)「キヴォトスではないところから来た方のようですが⋯⋯、先生だったのですね。」
リン「はい、こちらの先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です。」
少女A(青髪)「行方不明になった連邦生徒会長が指名⋯⋯?ますますこんがらがってきたじゃないの⋯⋯。」
"正直私もよくわかってないんだけど⋯、とりあえず自己紹介ね。私は白沢那乃果。歳は22。気軽に『先生』って呼んでくれると嬉しいな。"
少女A(青髪)「こ、こんにちは先生。私はミレニアムサイエンススクールの⋯⋯い、いや挨拶なんて今はどうでも良くて⋯⋯!」
リン「そちらのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと⋯⋯」
"リンちゃん結構チクチク言うね!?流石に皆の自己紹介聞きたいかな!?"
リン「誰がリンちゃんですか⋯⋯、まぁ先生が言うのなら。」
明らかにイライラしてるリンちゃんを宥め、とりあえずみんなで自己紹介をした。
ユウカちゃん、ハスミちゃん、チナツちゃん、スズミちゃんね、覚えた!
リン「先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらに来ることになりました。」
リンちゃんが言うには、『連邦捜査部シャーレ』という一種の超法規的機関で、簡単に言えばこの学園都市で自由に学校への介入や戦闘活動が行えるらしい。⋯⋯戦闘活動?
ちなみにここから30kmくらい離れたところに部室があって、連邦生徒会長がなにやら『とある物』を持ち込んでいるらしく、今からそこに向かうらしい。
リン「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど⋯⋯。⋯⋯大騒ぎ?⋯⋯⋯うん?⋯⋯⋯⋯⋯。」
なにやら大変なことになってるみたいで、『モモカ』という生徒に電話をかけたリンちゃんがとんでもない顔をしてる。なんか、うん、頑張れ⋯。
"ほら、1回深呼吸して⋯、大丈夫?"
リン「⋯⋯だ、大丈夫です。⋯⋯少々問題が発生しましたが、大したことではありません。」
どっからどう見ても大丈夫じゃないでしょこれ⋯⋯、あ、そうだ!
"ねぇ皆、なにかシャーレのことで大変なことになってるみたいだから手伝って欲しいんだけど⋯、どうかな?"
ユウカ「なんで私たちが⋯と言いたい所ですがこの事態がなんとかなるなら手伝います。」
チナツ「先生は安全が確保できるまでこちらでお待ちください。」
"大丈夫!戦術指揮は得意だから後方支援としてついて行くよ!"
ハスミ「分かりました。これより先生の指揮に従います。」
リン「各学園を代表する、立派で暇そうな皆さんのご協力、感謝します。では行きましょう。」
⋯⋯⋯やっぱりリンちゃんって結構毒吐くタイプだよね???
プロフィール
白沢 那乃果(しらさわ なのか)
22歳女性
黒髪ポニテが特徴の本作の先生。
好きなものは生徒とゲーム(特にRPG)。