聖者ノーランドのキセキ   作:威柄木

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初投稿です
自分なりにデンドロ世界を表現できればと思っております


序章
第0話 はじまりの日


□2043年7月17日

 

 2043年7月15日。

 あの日、〈Infinite(インフィニット) Dendrogram(デンドログラム)〉という一つのVRゲームが発売された。

 ふとテレビを見ていた時に流れたのだ、そのゲームの広告が。

 なんか色々と言ってた気がするが、要約すると。

 

 

 

 一つ、完全なるリアリティを保障。

 

 五感を完璧に再現する。ただし痛覚はONOFFが可能なので安心してプレイいただける。

 

 

 

 二つ、単一サーバー。

 

 仮に億人単位でも全プレイヤーが同じ世界で遊戯可能。

 

 

 

 三つ、個別選択可能なグラフィックス。

 

 現実視、3DCG、2Dアニメーションの中からどうやって世界を見るかを選択できる。

 

 

 

 四つ、現実時間とゲーム時間の乖離。

 

 ゲーム内では現実の三倍の速度で時が進む。

 

 

 

 正直「なに言ってんだこいつ」、とは思った。

 そんな完璧なVRゲームがあるって?ほんとか?

 言っちゃなんだが、これでも色んなゲームをプレイしてきた。

 それを踏まえた上で、これまでの体験から得た経験則がある。

 『完璧なVRゲームなんて存在しない』、と。

 2,30年も昔のVRゲームを題材とした漫画やアニメのような、夢を体現したものは、一つも無かったのだ。

 

 それに、完璧だと言うから買って遊んだのに、すぐに廃れた<NEXT WORLD>とか言う前科もある。

 あと発売日が今日だと抜かしやがる。

 んな急なの無理に決まってんだろ!

 

 だからだろう、信じずに、すぐにテレビを消したのは。

 

 後で知ったがあの広告、全世界同時中継というインパクトのある発表であったが、あまりにも荒唐無稽だった。

 そのため、元々ゲームに触れない層も含め99.9998%の人々は信じず、嘘と決めつけてゲームを買おうとはしなかった。

 もちろん、俺もその内の一人だ。

 

 しかし、残る0.0002%の人々は「嘘みたいだけど本当なら……」、「試してみよう」、「俺は信じる」とゲームショップの店頭に赴き、購入した。

 

 専用の機器の価格が日本円にして1万円前後という、破格を通り越して暴挙と言うほかない値段設定も後押しした。

 

 彼らは「ま、嘘でも一万円だしな」とゲームを購入し、プレイした。

 

 

 

 そして彼らは<Infinite Dendrogram>が本物であると知った。

 

 

 

 リアリティに呆然とし、グラフィックに歓喜し、ゲームからログアウトしてから時計を見て驚愕した。

 

 全てが真実だった。

 

 夢のゲーム機が現実となった瞬間だった。

 

 

 

 発売日の翌日、世界が発売日プレイ組の口コミに騒然とする中、メーカーから第二の発表があった。

 

 それはゲームの内容についてのもの。

 

 発表のプレゼンターであった男性、<Infinite Dendrogram>の開発責任者を名乗るルイス・キャロルはTVやネットの画面越しにこう言った。

 

 

 

「昨日は主要素の説明で終わってしまいましたので、本日はゲームシステムを説明させていただきます」

 

 

 

「既にプレイを始められた方はお気づきと思われますが、<Infinite Dendrogram>にはある特徴があります」

 

 

 

「それは真の意味で無限の可能性とオンリーワンを提供するというものです」

 

 

 

「数千を超えるジョブの組み合わせ、スキル構成、そしてそれらよりもなお明確なオンリーワン」

 

 

 

「<Infinite Dendrogram>では、プレイヤーの皆様それぞれに<エンブリオ>がプレゼントされます」

 

 

 

「<エンブリオ>は皆様の行動パターンや得られた経験値、バイオリズム、人格に応じ、無限のパターンに進化いたします」

 

 

 

「色違いでもパーツ違いでもなく、固有スキルも含めて真の意味で無限のパターンに」

 

 

 

「それこそが――<Infinite Dendrogram>です」

 

 

 

「そう、<Infinite Dendrogram>は新世界とあなただけの可能性(オンリーワン)を提供いたします」

 

 

 

 その言葉が、ダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>が一大ムーブメントとなり、俺が購入を決意する、最後の切っ掛けだった。




次回から始まりって感じ
説明回的な

発売日近くから始める関係上、ストーリー内で間違った箇所があれば、ご指摘して頂けるとありがたいです
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