( ̄(エ) ̄)<けど今回の内容ほぼ本家のコピペだけどな
(=ↀωↀ=)<………
(=ↀωↀ=)<だってまともなチュートリアルの描写ここぐらいしかないんだもん…
□2045年3月16日 無国優聖 自室
俺こと、
これが<Infinite Dendrogram>…
予想に反して、意外にも見た目は小型だ。
あの性能だからもっとゴツいものかと…
けど、その分異質さというか、あぁ他とは違うんだ。という謎の説得感と期待の感情はひしひしと感じる。
あの日、発売日から遊んだプレイヤーたちの噂や感想がネットで出回りにまわりまくっており、当時はそれはそれは品薄であったらしい。
けれど今では普通に店頭に並べば手に入る。
さすがに2年も経てば落ち着くというものだ。
それじゃあ早速…
〜♪〜♬
てなことを考えていたら電話がかかってきた。
このベストタイミングな感じ、多分あいつだな…
『もしもし?ユーセイ俺だ、
「はいもしもし、こちらユーセイ。完璧、ちゃんと来てるよ、てか今まさに開けようかってところ」
『りょ〜かいっ。うっし、声聞いた感じなんも問題もなさそうだし、予定通り先行って待っとくわ。いいか?アルター王国だぞ?間違えるなよ?中央通りの噴水前だからな?』
「わぁ〜かってるって。何度も聞いた。あぁそうそう、それで?お前のキャラ名なんてのよ」
『アルノー・リバーストーンだ。最悪後ろのリバーストーンだけ覚えとけ。分かるだろ?石川を反対にして英語読みだよ』
「アルノー・リバーストーンね…あい分かった。覚えたよ」
『よし、そんじゃアムザリア…じゃねぇや
「へいへい分かったよ。まっ、サクッと済ましてそっち行くから待っとけな。んじゃまた後で」
『あいよ、あとでな』
ピッ
通話終了。
今電話してたのが石川海人、友達だ。
それで話の途中に出てきた八千流って奴も友達なんだが、この二人、世にも珍しい発売日プレイ組なのだ。
それでプレイし始めて10分もしない内に、「これ優聖も呼ぼうぜ」ってなったらしいのだが、絶賛受験勉強に励んでた俺のことを考えて、受験終わりに誕プレとして誘ってくれた。
まぁ、誘われるまでもなくプレイする気は満々だったのだが、そんなことはさておき。
やっと、俺は意を決して、パッケージを開封する。
「おぉ…」
箱の中から現れたのは、ヘルメット型のゲーム機と解説書だった。
解説書を読んでみると、ヘルメットを被りスイッチを入れるとゲームの世界に入れるらしいと分かった。
他にも映像や時間について色々な説明が書いてあるが、凄いとしか言いようがない。
本当、どうしたらこんなゲームが作れるのだろう。
内心思うところはあるが、しかし物怖じもしていられない。
解説書にあるとおりにヘルメットを頭に装着し、推奨姿勢として描かれている図に従いベッドの上で仰向けに寝転がる。
そして俺はゲームのスイッチを入れた。
瞬間、視界が暗転する。
◇
「来た来たー、ようこそいらっしゃいましたー」
目が覚めるとそこは、書斎のような空間であった。
本がずらりと並ぶ本棚、古めかしい大きな地球儀、そしてそこに二本足で立ち話しかけてくる白猫……
……猫?
「えっと…お邪魔します…?」
あってんのかなこれ…
いやまぁ一応あってるか…
「おっ、いいねー。前の人より礼儀正しくて好印象だよー」
そう言いながら、白猫は歩いて近づいてくる。
ちょっとかわいい…
「ここは…ログイン前の設定画面みたいなもの?」
「大体あってるよー。入り口みたいなものー。ここで色々設定してもらってから<Infinite Dendrogram>に入ってもらうんだよー。あ、僕は<Infinite Dendrogram>の管理AI13号のチェシャっていうのー。よろしくねー」
管理AI……それも13号ってことは、このレベルの受け答えができるヤツが少なくとも12体いるってのか……凄いな。
まぁとりあえず…
「よろしくお願いします…!」
「はいはーい。じゃあまず描画設定についてなんだけどー。サンプル映像が切り変わるからどの方法が良いか選んでねー」
チェシャがそう言うと周囲の風景が一変した。
書斎から広々とした空間……どこか中世ヨーロッパ風の町並みになっている。
そこには多くの人々が歩いていたが、一定周期でその姿が切り替わっていた。
いや、姿ではなく見え方が切り替わっている。
現実に見るような姿からCGの姿に、CGからアニメに。
アニメーションはレンダリングされたCGアニメーションではなく、TVアニメみたいだ。
アニメキャラがこのレベルで自分で動いてるのを見てると…
「うっ、ちょっと酔いそう…」
「大丈夫ー?じゃあ見え方はそのままにしておくねー。あ、後でアイテム使えば切り替えれるから、一応言っとくねー」
「分かりました…」
多分変えることはないだろうけど、そういうアイテムがあるとだけは覚えといて損はないだろう。
使わないだろうけど…
「オッケー」
その言葉と共に景色は元の書斎へと戻った。
「次はプレイヤーネームを設定してもらうねー。ゲーム中の名前は何にするー?」
「そうだなぁ…。じゃあ、ノーランド・バーノルンで」
ノーランドは、俺が以前からゲームではよく使っている名前だ。
無国って苗字を英語読みで違和感なくしただけ。
バーノルンは…好きな漫画のキャラの名前だ。
語感的にもいい感じだし、気に入っている。
「じゃあそうするねー。次、容姿を設定してねー」
チェシャがそう言うと、目の前にのっぺらぼうのマネキンと、沢山の画面が現れた。
画面の中には「身長」、「体重」、「胸囲」などの言葉と共に並んだスライド式のバーや、目や鼻が収まった画面がある。
「これは……」
「そこにあるパーツとスライダー使って自分のゲーム内でのアバターを作ってねー。あ、僕みたいに動物型にも出来るよー」
と言われたものの……。
あまりにも設定できるパーツが多すぎる。
これ絶対2,3時間以上はかかるやつじゃ…
「ゆっくり悩んでいいんだよー。こっちは現実の三倍の時間があるからさー。……あー、でも前にログインとログアウト繰り返しながら地球時間で一ヶ月かけて作った人いたなぁ……」
なんだそのバケモノは。
俺にはそこまでする気力も集中力もありはしない。
かくなる上は…
「現実の姿をデフォルトにちょっと弄るってできますか?」
「できるよー」
チェシャはフリフリと尻尾を振った。
するとマネキンだったものが俺そっくりになる。
「あとはこれをベースにいじればオーケー」
「ありがとうございます」
ここまで来ればあとは簡単だった。
目の色を変えたり髪を金髪にしてみたり、ちょっと肉付きを減らしたり、他の設定をそのままに顔つきのベースとなる人種を変えてみたりする。
現実の俺との差が空きすぎない程度に、けれどリアルとはまた違った感じに修整していく。
ちょっと楽しいな…
それから10分ほどかけて、俺のキャラクターモデリングは終わった。
「よし…できました」
「オッケー。じゃあ他の一般配布アイテムも渡しちゃうねー」
チェシャは空中に向けて肉球付きの猫の手を振った。
するとカバンが一つ、何もない空間から落ちてきた。
「これが君の収納カバン、所謂アイテムボックスねー。中は収納用の異次元空間だからー。ついでに自分の持ち物なら入るけどー、逆に言うと自分の物以外は入らないからー」
「なるほどぉ」
便利なカバンだが犯罪には使えないということだろう。
頼もしい限りだ。
「まー、PKしてからランダムドロップしたのを拾ったり、《窃盗》スキル使って盗んだりすればいけるんだけどねー」
「…………」
前言撤回。
「ちなみにねー。《窃盗》スキルのレベルが高い人はこの四次元○ケットみたいなアイテムボックスの中からも盗めるからー。気をつけてねー」
なんだそりゃ。
異次元空間から盗んでいくような泥棒にどうしろって言うんだ。
「ちなみにそれは初心者用だけど、他にも色々種類あるからー。盗まれにくいのとか、小さいのとか、容量が大きいのとかー」
「ちなみにこれ容量はどのくらいですかね?」
「サイズは教室一個分くらいかなー。重さは地球換算で一トンくらい?」
「マジでか。十分すぎるでしょ」
「商人やると足りないらしいけどねー。そういう人は買い換えるかなー」
まぁ商人ともなると、たしかに足りないのかもしれない。
言っても教室サイズだしな。
「あ、アイテムボックスの類は全壊すると中身ばらまかれるから耐久度には注意してねー」
「了解っス」
「次は初心者装備一式ねー。どれにするー?」
チェシャは本棚から取り出したカタログを俺に見せる。
そこには色々な武具が一揃いで載っている
和装、洋装はもちろん、中華やインド、中東や南米の歴史的な衣装のようなもの、逆にSF映画のような衣装もある。
「じゃあ…これで」
選んだのは、白を基準としたローブ風の服に青いズボン、どちらもゆったりめの装いとなっている。
雰囲気的には、聖職者と旅人を足して割った感覚である。
「オッケー。じゃあ初期武器はどれにするー」
カタログの別のページを開く。
木刀や刃を潰した模擬剣、ナイフ、弓、スリング、杖、その他諸々の武器が載っている。
「それじゃあ…メイスで」
衣装に少し合わせた。
あとメイスといえば鈍器、パワー武器だ。
やはりパワー…力はすべてを凌駕する…
「オッケー。じゃあ装備と武器を……ぬおりゃー」
気合が入っているのかいないのか分からないチェシャの掛け声と共に俺の姿は一変した。
先ほど選択した衣装に切り替わり、腰のベルトにはメイスが装着されている。
らしくなったことで俄然やる気がでてくる。
「そうそう、これ最初の路銀ねー」
チェシャは俺に五枚の硬貨を手渡す。それはどうやら銀貨のようだった。
「銀貨五枚で5000リルねー。ちなみにおにぎり一つで10リルくらいだよー」
そうなると1リルは凡そ10円くらいか。ならば5000リルはそれなりに大金だ。
「最初からこんな貰えるのか…」
「そうだよー、けどそのお金がなくなる前にお金稼げるようにはなってねー」
以後は金銭的な支援はないらしい。
この金銭は計画的に使わねばならない。
「さて、いよいよだけど<エンブリオ>を移植するねー」
「おお、ついに…!」
<エンブリオ>。
それがゲームとして<Infinite Dendrogram>の最大の特徴だとは聞いている。
プレイヤーによって真の意味で千差万別化するオンリーワン。アイテムや装備という枠を超えた相棒だと聞いている。
「<エンブリオ>の説明はいるー?」
「折角だから聞こうかな」
固有システムのチュートリアルは聞いておくのが正解だと思うし。
「オーケー。エンブリオは全プレイヤーがスタート時に手渡されるけれど、同じ形なのは最初の第0形態だけー。第一形態以降は持ち主に合わせて全く違う変化を遂げるよー」
ヤバいめっちゃワクワクしてきた。
オンリーワンって言葉、それだけで心惹かれる。
「千差万別だけど、一応カテゴリーはあるよー」
「ほぅ」
「大まかなカテゴリーで言うとー。
プレイヤーが装備する武器や防具、道具型のTYPE:アームズ
プレイヤーを護衛するモンスター型のTYPE:ガードナー
プレイヤーが搭乗する乗り物型のTYPE:チャリオッツ
プレイヤーが居住できる建物型のTYPE:キャッスル
プレイヤーが展開する結界型のTYPE:テリトリー
かなー」
「ワァ…」
イッパイアルゥ…
けど、こう聞くと余計ワクワクしてくるんだよなぁ…!
「ちなみにこれらのカテゴリー以外にレアカテゴリーや、<エンブリオ>が進化すると成れる上位カテゴリーもあるからー。オンリーワンカテゴリーもあるしー。成れたらいいねー」
「そんなものまで! ……あれ? それだとレアな奴になるまでデータリセットとかする人いるんじゃ…」
「あー。このゲーム、キャラの作り直し出来ないんだよねー」
「…え?」
「仮にもう一つ機器を買って始めても、その人は一つ目と同じキャラでログインして<エンブリオ>もそのままなのさー。なにせこっちの方でユーザーの脳波データが登録されているからねー」
「…………」
ノウハデータノトウロク?
あかん、ちょっと怖い。
「もし仮にリセットできても結局はその人のパーソナルだからねー。同じような<エンブリオ>になると思うよー」
「そういうものなんだ…」
「それでー。話している間に<エンブリオ>移植完了ぉー」
「え? ……おわぁ!?」
気づくと、左手の甲には淡く輝く卵形の宝石が埋め込まれていた。
「それが<エンブリオ>ねー。第0形態はそんな風にくっついているだけなのだけど、孵化して第一形態になったら外れるからー」
つまり今は卵を温めているようなものか……。
「孵化後の第一形態からは普通に傷ついたり壊れたりするけどねー。それも時間掛けて自己修復するけどー」
生物感があるなぁ。
「ちなみに卵のくっついている場所は第一形態になると紋章の刺青になるよー。それがこの世界でのプレイヤーの証明書みたいなものだからー。じゃないとプレイヤーとの見分けつかないからねー」
「へぇ」
いやでもさすがに、人間とNPCを見間違えは……するのだろうか?
…まぁするんだろうなぁ~。
管理AIですらこんな感じなんだし。
「あと紋章には<エンブリオ>を格納する効果もあるよー。用事がないときは左手にしまっておくのー。このゲームをプレイする限りはずっと一緒ですのでー。大事に扱ってくださいねー」
「分かった」
「じゃあ最後に所属する国を選択してくださいねー」
チェシャは書斎の机の上に地図を広げる。
それは古びたスクロール型の地図だったけれど、広げ終えると変化が起きた。
地図上の七箇所から光の柱が立ち上り、その柱の中に街々の様子が映し出されている。
「この光の柱が立ち上っている国が初期に所属可能な国ですねー。柱から見えているのはそれぞれの国の首都の様子ですー」
それぞれの光の柱の周囲には、国の名前や説明が光の文字となって浮かんでいる。
白亜の城を中心に、城壁に囲まれた正に西洋ファンタジーの街並み
騎士の国『アルター王国』
桜舞う中で木造の町並み、そして市井を見下ろす和風の城郭
刃の国『天地』
幽玄な空気を漂わせる山々と、悠久の時を流れる大河の狭間
武仙の国『黄河帝国』
無数の工場から立ち上る黒煙が雲となって空を塞ぎ、地には鋼鉄の都市
機械の国『ドライフ皇国』
見渡す限りの砂漠に囲まれた巨大なオアシスに寄り添うようにバザールが並ぶ
商業都市郡『カルディナ』
大海原の真ん中で無数の巨大船が連結されて出来上がった人造の大地
海上国家『グランバロア』
深き森の中、世界樹の麓に作られたエルフと妖精、亜人達の住まう秘境の花園
妖精郷『レジェンダリア』
「おお、おおお……」
正直、どこも行ってみたい。
まぁけど……。
「アルター王国で」
「オッケー。ちなみに軽いアンケートだけど選んだ理由はー?」
「向こうで友達が待ってるんです」
「あ、なるほどねー。じゃあアルター王国の王都アルテアに飛ばすよー」
「あ、ちょっと待った。このゲームって何を目的に進めればいいんだ?」
子供の頃から遊んでいたゲームでは、オンラインゲームでも邪神や魔王を倒すのが設定上の目的だった。
とくにそういう情報も知らないため、一応チェシャに尋ねると……。
「何でもー」
と、返された。
「何でも、って?」
「だから、何でもー。英雄になるのも魔王になるのも、王になるのも奴隷になるのも、善人になるのも悪人になるのも、何かするのも何もしないのも、<Infinite Dendrogram>に居ても、<Infinite Dendrogram>を去っても、何でも自由だよ。出来るなら何をしたっていい」
チェシャの口調が変わった。
「君の手にある<エンブリオ>と同じ。これから始まるのは無限の可能性」
間延びした喋りから、語るような口調に。
「<Infinite Dendrogram>へようこそ。“僕ら”は君の来訪を歓迎する」
その言葉の直後、周囲から書斎が消え去った。
机も、書架も、チェシャさえも消失し、俺自身は空に浮かんでいた。
「は?」
眼下には見覚えのある世界の形。
さっきまで見ていた地図と同じ形の大陸を見下ろしている。
やがて俺の体は吸い込まれるように大陸の一点、俺が選択したアルター王国へと向かって――高速で落下していった。
こうして、俺は<Infinite Dendrogram>の世界に
To be continued
(=ↀωↀ=)<ふぃーお仕事完了ー
??? <お邪魔します
(=ↀωↀ=)<はーい、ようこそいらっしゃいましたー