スキル・コレクター〜魔物を倒すとスキルをゲットできる俺は、強化合成を繰り返した最強スキルで、S級探索者へ成り上がる〜   作:有本カズヒロ

7 / 10
第7話 夏見コノハ

「私、夏見(なつみ)コノハって言います。この近くの高校に通ってて、探索者を始めたばかりなんですが……本当に、助けていただきありがとうございました!」

 

 少女探索者……コノハは、改めて頭を下げてきた。

 

「いやいや、助けられてよかったよ。それにしても近所の高校ってもしかして、笹森高校?」

 

「はい! そこの1年生で……って、もしかしてあなたも?」

 

「そうそう! 俺も笹森の1年、揃合ハジメ。敬語なんて無しでいいよ。同い年なんだし」

 

「驚いた! 私の他に、適性判定受けてすぐ潜ってる人がいたなんて。ハジメ君も昨日の適性判定受けたんだよね?」

 

「ああ。スタートダッシュ仲間がいたなんて嬉しいな。何なら、これからもちょくちょく情報共有しないか?」

 

 俺が右手を差し出すと、コノハは笑って握手し返した。

 

「勿論! よろしくね」

 

 ― ― ― ― ―

 

 その後。俺たちはダンジョンを出て、笹森ダンジョンの警備員さんと探索者協会にE級狩りの報告を行った。

 

 連絡を受けた受付嬢のお姉さんは、驚いた後「昨日の今日でお手柄ね!」とまた褒めてくれた。

 たまたま上手くいっただけですよ、と照れ隠ししてしまったが。

 

 コノハにダンジョン探索部のことを話すと興味を持ったようで「明日部室に連れてってもらえませんか?」とお願いされた。

 どうやらコノハも俺と同じく、昨日はすぐに探索者協会に行ったため、チラシを貰い損ねてたらしい。

 

 コノハを部長たちに紹介することを約束し、その日は解散。

 俺は心地いい疲労感と共に、自宅へ帰った。

 

 ― ― ― ― ―

 

 翌日、俺はコノハと共に再び部室を訪ねた。

 

「部長、ユイカ先輩。彼女、探索部に興味があるらしいです」

 

「ちょ、部長! 起きてください、新入部員ですよ! 何でいいタイミングでいつも寝てるんですか!」

 

 昨日と同じように寝ていた部長をユイカがゆすり起こした後、二人してコノハを歓迎してくれた。

 

「コノハさんも興味を持ってくれたんだね、歓迎するよ。入部届を渡しとく」

 

 そう言うと、部長は俺の時と同じく入部届の用紙をコノハに渡した。

 

「そうそう、ハジメ君。今日は顧問の能登先生も来てるみたいだから、コノハさんと一緒に職員室行ってきなよ」

 

「マジですか! これで正式に入れる……!」

 

 必要事項を記入し終えたコノハと共に、俺は職員室へと向かった。

 職員室内に入ると、一番近い席に座ってた女性教師にコノハが声をかける。

 

「すみません、ダンジョン探索部顧問の能登先生ってどこにおられますか?」

 

「能登? ああ、わたしわたし」

 

 尋ねた先生が能登先生だったらしい。

 白衣を着たボサボサの髪に、丸眼鏡をかけている。

 

「あの、俺たちダンジョン探索部に入りたくて、入部届を持ってきました」

 

 そう言って二人して入部届を出すと、能登先生は嬉しそうに笑った。

 

「おおー、受け取るよ。そういや、一昨日に適性判定あったんだっけ。久しぶりの新入部員だ、紫道君たちにも歓迎されただろ」

 

「はい。これからよろしくお願いします」

 

「君たちの探索話を聞くのが楽しみだ。頑張ってね」

 

 俺とコノハは、柔和な雰囲気の能登先生に見送られつつ、職員室を後にした。

 

 ― ― ― ― ―

 

「さて。それじゃあハジメ君とコノハさんも入部してくれたことだし、今年度初めての、部活動としてのダンジョン探索の予定を立てようか」

 

 椅子に座った俺たちは、部長からダンジョンの情報を印刷したプリントをもらい、順番に見ていく。

 俺の隣にはコノハが座っているが、入部テストがてらの組手で疲弊したらしく、半ば意識を失いかけていた。

 

「……大丈夫か、コノハ?」 

 

「あばば、だ、大丈夫……」

 

「はは、コノハさんはあんまり近接戦闘が得意なタイプじゃないみたいだね。まあ、これから色々練習していけばいいよ」

 

「は、はい……」

 

 そんなコノハの様子に微笑しつつ、ユイカ先輩が一枚のプリントを取り上げた。

 

「現状、私達のランクはバラバラだから、一番下のランクに合わせてE級ダンジョンに潜るのがベストだと思う……けど、私はフリーダンジョンを推すかな」

 

「フリーダンジョン、ってあれですか。階層によって難易度が変わってるっていう」

 

「そうそう。あそこならコノハちゃんみたいなE級から部長のB級まで、幅広く合わせられると思って。ちなみに、私はD級ね」

 

「なるほど……」

 

 確かに、ランクの違う俺たちで潜るとなると、フリーダンジョンはいいかもしれない。

 E級ダンジョンではきっと、部長やユイカ先輩は物足りないだろう。

 かくいう俺も、E級では全く苦戦しなくなったので、もっとランクを上げていきたい。

 

「ハジメ君はE級だけど、ランク的にはB級程度は既にあるだろうし。フリーダンジョンが一番いいんじゃないですか、部長?」

 

 「これとか」とユイカ先輩は部長に、とあるフリーダンジョンのチラシを見せた。

 

「笹森フリーダンジョンか。そうだね、そこにしようか」

 

 詳しく話し合うことも特になく、満場一致でフリーダンジョンへ潜ることが決まる。

 

「今週末、土曜日の十時。笹森フリーダンジョン前に集合しよう。初めての部活動としての探索、楽しみだね」

 

 ― ― ― ― ―

 

 それからの数日間は、中々夜に寝付けないぐらい浮足立っていた。

 他人と一緒に探索するのも初めてだし、なんなら俺は部活動に入ること自体も初めてだった。

 四人でダンジョンに潜れば、ある程度いい所まではいけるだろう。

 しっかりと装備を準備して、当日活躍できるように頑張ろう。

 

 ダンジョンに潜らず、ゴーレムの宝石始め装備を揃えていくこと数日。

 

 ついに四人でのフリーダンジョン探索、当日になった。

 部長とユイカ先輩は俺と似たような感じの軽装だが、コノハだけは探索者狩りに襲われた時と同じ、体にフィットした黒色の高級感ある鎧を装着している。

 

「そういやそれ、前から気になってたけどどこで手に入れたんだ?」

 

「これ、親戚のお姉ちゃんからもらったの。その人はA級探索者でね。『コノハも探索者適性きっとあるよ!』って、適性判定受ける前から貰ってた奴なんだ」

 

「なるほどね。それで探索者になったばかりなのに、そんな高級そうな装備持ってたんだなあ」

 

「へへ、襲われた時はホントどうしようかと思ったけどね」

 

 そんなことを話した後、準備が完了した部長たちと共に、俺はフリーダンジョンへと入った。

 

 E級とは一味違い、出てくる魔物のランクも多種多様。

 ここ一週間の準備成果を見せる時だ。

 

 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

<保有スキル>

■酸性斬撃(Lv.15)

■岩石破・中(Lv.1)

■火炎・弱(Lv.5)

■氷結・弱(Lv.5)

■重力・弱(Lv.7)

■弱体化・弱(Lv.3)

 

<保有武器・アイテム>

■ゴルド・ゴーレムの宝石(固有スキルの能力上昇)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。