ベイブレードNEO Season3   作:マツザキ蓮

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ベイブレードNEO 第48話 王の道

帰り道に超人気歌手、キング・ジンと出会ったメイ。

 

彼はなんと、エクストラブレード機構の考案者であることが発覚。

 

しかし、それを記した「エクストラブレード機構の秘伝書」を失くしてしまった。

 

その真相は神世征二狼によって盗まれていたというものだった。

 

ソウタ達は彼とともに秘伝書の奪還を目指す。(ナレーション)

 

ソウタ達は地図アプリを便りに、町の中心部までやって来た。

 

「ここが創星学園……」 

 

「一目で分かる……、なんという大きさだ」

 

バンの言う通り、町の大部分を占める大型の校舎に一気に引き込まれていく。

 

「私達の家族はここで1日を過ごしているわ」

 

メイ曰く、神世家はここで生活をしているとのことだ。

 

6人が近づくと自動ドアが彼らを認識し、道を開ける。

 

「これは……?」

 

入ってすぐに巨大なスタジアムと周囲の射出装置がソウタ達の目に映る。

 

そんな中、彼らの前にドローンが現れる。

 

「ようこそようこそ、我が城へ。約束通り来ていただいて何よりです」

 

そこからエクストラブレード機構の秘伝書を持った征二狼がホログラムで投影される。

 

「征二狼!」

 

「お父様!!」

 

「おや? 何やら見かけない人がいるようですが……」

 

彼はすぐさま、ジンの存在に気づいた。

 

「私の名はキング・ジンだ。ミスター・カミヨ、そいつは私の愛の秘伝書だ。私達が勝った場合、大人しく返してもらおうか?」

 

トーンを落としつつも力強い声、そして神妙な顔で征二狼に語りかける。

 

「それはもちろん、ですが逆に負けた場合……あなたの秘伝書は神世家のものとさせていただきます。その覚悟は出来ましたかね?」

 

「あなた達がこの試練を突破できるか楽しみです……!」

 

ニヤニヤと笑みを浮かべた後、そのホログラムは消え、ドローンもどこかへ飛んでいった。

 

「初手から好き勝手言いやがって……!」

 

神経を逆撫でるような発言の数々に、ソウタのはらわたは煮えくり返った。

 

『ベイブレード射出準備完了! いつでもOKです』

 

その時、射出装置からアナウンスが流れる。

 

「どうやらやるしかないようね……!」

 

メイは覚悟を決め、ハデスをランチャーにセットする。

 

続いて、ソウタ達もランチャーを構え出す。

 

その一方で……。

 

――創星学園5階――

 

「カイ。メイを連れてきてって言ったよね……?」

 

「轟兄さん……」

 

神世家長男・轟は表情を何一つ変えず、カイに不平を言う。 

 

カイは兄からのプレッシャーに思わず息を殺した。

 

「君の失態でお父様はご立腹だ」

「信頼を取り戻したいのなら、『アレ』をして来なよ」

 

「『アレ』って、まさか……ソラナキの眷属の復活を……! でもそれはまだ……!」

 

轟の言う「アレ」……、その内容を察した彼は更に動揺をする。

 

「全ては君の失敗からだ……、『まだ』じゃなく『今』だ……」

 

ため息をついた後、カイの肩を軽く叩く。

 

「……ッ……!」

 

怒りを感じさせない圧に、彼は体を震わせた。

 

――

 

『Ready……Set!』

 

3・2・1 ゴーシュート!

 

遂に始まった試練、射出装置から100機のベイがシュートされた。

 

「えっ……!?」

 

そんな中、ソウタは驚愕していた。

 

「ボルトドラゴ、ギャラクシードラゴがなんで創星のスタジアムに……!?」

 

なんと、皇龍のベイであるはずのドラゴが2機で襲いかかってきた。

 

「恐らく不正にデータを取得して生産したコピー機だ」

 

「それだけじゃない。アポカリプスクロック、ウィザードピクシス、ドレッドピファウル、グランドラゴ、レクイエムジェミニ……。他にも嘗て俺達が戦った機体が……!」

 

「これだけの数、流石にフェニックスのスライドモードでも受け流しきれない……!」

 

「私もハデスのフリー回転モードでやっとだわ……」

 

ヒカルはその2機をコピー機と考察。

 

更には聖永4戦士や他の学校のベイもコピーがされていた。

 

多種多様な性能のベイの数々に自分達では捌ききれないと本能で察知した。

 

そんな中、ジンがソウタ達に話しかける。

 

「少しいいかい? 君達」

 

「!!」

 

「聞いてくれ、この状況……君達はどう思う?」

 

「どう思うって……メッチャピンチに決まってるじゃないですか!」

 

今の状況をどう思うか……当然、危機的状況としか言いようがなかったが、彼の言う答えはまた違っていた。

 

「イエス、確かに絶望的だ。だが絶望は、希望へ誘うためのステージなのさ!」

 

そう言うと彼は指を真っ直ぐ上げ……、

 

「『王の道』は今敷かれるッ! 『グレイテストクラウン』!」

「It's Show Time!」

 

指を鳴らす。

 

その瞬間、彼の愛機であるベイ、グレイテストクラウンが勢いのまま100機のベイに突っ込む。

 

クラウンのアタックモードで聖永4戦士のコピー機を一度に吹っ飛ばし……、

 

「さあ、サビと行こうか」

 

レクイエムジェミニの挟み撃ちをあえて受けて、吹き飛んだギミックブレードを空中でキャッチ。

 

ディフェンスモードにモードチェンジ。

 

攻撃を受け流し、スタミナを削り取って2つのジェミニをスビンフィニッシュで打ち負かした。

 

(す……すげぇ……! これが生ける伝説と呼ばれたアーティストのベイバトル!)

 

ソウタは目を輝かせ、彼のバトルスタイルに一気に夢中になる

 

「ショーも終わりだ。ソウタ君、準備はいいかい?」

 

その時、ジンがソウタの肩を掴む。

 

「は……はい!」

「それじゃあ……行こうぜ、ドラグニル!!」

 

見惚れている中回ってきた出番に驚くも、すぐに気持ちを切り替える。

 

クラウンがボルトドラゴとギャラクシードラゴの猛攻を受け止める中……、

 

「うぉぉぉぉ……!」

 

ソウタから再びまばゆいオーラが纏われる。

 

「おぉ……! なんて美しい光だ……! そろそろ彼も『生まれ変わる』な」

 

ジンがそれを見て、微笑をたたえるとともに意味深長な発言をする。

 

「タービュランスブースト!!」

 

ドラグニルが加速し、スタジアム内を大きく暴れ回る。

 

その結果、ドラゴのコピーを含め、残りのベイ達を全てバースト。

 

スタジアム内やその周囲には雨のようにベイのパーツが散乱した。

 

「や……、やったぞぉぉ!」

 

勝利を喜んだその時、エクストラブレード機構の秘伝書がドローンから落とされる。

 

「おっと、危ない!」

 

ジンは秘伝書を間一髪、受け止めた。

 

「あぁ、やっと帰ってくれたんだな……。我がクリエイトノート……!」

 

ギュッと抱きしめ、秘伝書が戻ってきたことを大いに喜ぶ。

 

その後、6人は創星学園を後にした。

 

空が夕暮れに染まる中、ジンはソウタ達に顔を向ける。

 

「君達には世話になったね。そんな私から一つ提案がある」

 

「提案……ですか?」

 

「ああ。私が君達の『師』となろう!」

 

彼が言う提案……それはなんと、ソウタ達の師になるということだった。

 

「そ……それは……! 本当ですか!?」

 

「師……!? つまり、キング・ジンが私達の師匠になるってことですか!?」

 

「イエス、私に協力してくれたのだから是非とも恩返しがしたい。エクストラブレード機構の先駆者として懸命に指導しよう!」

 

「ありがとうございます!」

 

「メイのやつ……随分とはっちゃけているな……」

 

「まぁ、終わり良ければ全て良しって言うし……」

 

ヒカルはメイのはっちゃけ具合に只々戸惑ったが、ツバサもそれに対し、フォローを入れる。

 

その頃、創星学園では……。

 

「お父様、あのノートを返しておいて良かったのですか?」

 

「良いんですよ。勝つのは依然……我々です」

 

轟は秘伝書を返して良かったのかと聞くが、征二狼は声高らかに勝利宣言、余裕っぷりを見せつけた。

 

――根尾樹海(祠)――

 

――この札剥がすべからず。さもなくば厄災の眷属が甦る虞有り。――

 

「……」

 

――ベリッ――

 

――

 

思わぬ師弟関係の成立に喜びの声を上げたベイブレード部。

 

しかし、彼らは気づいていなかった。

 

さらなる絶望が今解き放たれたということに__。(ナレーション)




__イメージCAST__

蒼龍ソウタ-小林千晃

門守バン-梶裕貴

一角ヒカル-小野賢章

焔ツバサ-榎木淳弥

神世メイ-竹達彩奈

キング・ジン-子安武人  

神世征二狼-遊佐浩二

神世轟-石田彰

神世カイ-興津和幸

ナレーション-森川智之

ベイブレード

グレイテストクラウン.Xt
(エクストラ)
(王冠モチーフのバランスタイプ。)

アタックモード→刃を上向きにセットすることで、連打攻撃を繰り出す。

ディフェンスモード→刃を下向きにセットすることで、相手の攻撃を受け流す。

エクストラ:ディスク一体型ギア(いずれも手動でモードチェンジ)

ハイモード→高い位置から叩きつけるような攻撃。

ミドルモード→中間の高さで安定した持久と防御。

ローモード→低い位置から潜り込むような攻撃。
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