キング・ジンとのダンスレッスンとバトルレッスンを通じて、彼からエクストラブレード機構のベイを持つことを許可されたソウタ達。
まだ使っていないノートを自分達だけのエクストラブレード機構の秘伝書として与えられたのだった。(ナレーション)
――蒼龍家――
J-Houseから帰ってきたソウタは自室でドラグニルのデザインについて考えていた。
「そうは言っても今までのドラグニルを超えるにはどうしたらいいんだ?」
ドラグニルのエクストラブレード機構化をどうするか、頭を搔きながら暗中模索する。
そんな中、誰かがドアをノックする。
「ソウタ、入るぞ」
「父さん……!」
入ってきたのは父親の龍二だった。
「何を描いてるんだ?」
彼はノートに書き連ねたドラグニルのデザイン案を見て言う。
「新しいドラグニルなんだけど中々良い案が思いつかなくて……」
「実現できれば、もっとベイバトルが楽しくなるのになぁ」
「なるほど……だが少し聞いていいか?」
「お前がベイバトルを楽しんでいる理由、それは何だと思う?」
ベイバトルを楽しんでいる理由とは何かそれを聞かれた瞬間、ソウタは言葉を絞り出して答える。
「楽しんでる理由? それは仲間たちとかライバルとか……、そいつらとバトルしていく内に……かな」
「ベイバトルというのは周りと共に楽しんでいくものだ。ドラグニルも色んなやつらと戦ってそのボディに『記憶』を刻んでいくのさ。」
「記憶……」
記憶と呟いた後、机の上に置いてあったドラグニルを見つめる。
その時だった。
「……!」
ドラグニルのブレードの金属が一瞬だけ輝いた。
ソウタの目はそれを逃さず、真っ直ぐ捉える。
「ドラグニルもお前がどんな風に表現してくれるのか楽しみにしているようだ」
「ドラグニル……」
ソウタは真剣な表情で机に置いてあったペンを握り始める。
龍二もどこか安心したような表情で部屋を後にした。
一方で創星学園では……。
――創星学園――
「私達を甦らせるとは何が目的だ。人間」
「目的も何も我々はコマ遊びに夢中になっている『つまらない世界』を『畳んで』神を尊び権力を奪い合う『理想郷』を『敷きたい』のです。言うなれば我々は『同志』なのです」
「同志……か。いいだろう、貴様らを私達の同志として認めよう」
ソラナキの眷属と神世家の面々が手を取り合いだす。
それは世界の危機が迫るのも時間の問題であることを確実に表していた。
――根尾中ベイブレード部部室――
翌日、ソウタはベイブレード部のメンバーを部室に集める。
「今日は皆に知らせがあるんだ」
「ソウタ、知らせって何よ」
「実は出来たんだ。新しいドラグニルの設計図が」
「遂に出来たのか……!?」
「これだ」
「これは……!」
ノートの見開き1ページに描かれたドラグニルの設計図……それを見たバン達は一斉に驚愕する。
――J−House――
設計図の内容を確認した5人はJ-Houseの方に足を運ぶ。
「どうしたんだねソウタ君、まさかエクストラブレード機構を…!」
「師匠、これが俺の新たなドラグニルの姿です」
――
新しいドラグニルの名前 アルティメットドラグニル
色んなやつらのベイの特徴を詰め込んだ究極の龍!
ブレード:アルティメットドラグニル
龍のドラゴ→ラバー刃
マイのペガサス→エアダクト
ヒカルのユニコーン→連打刃
バンのケルベロス→多彩なモードチェンジ
ギミックブレードをアンダーブレードに重ねて重厚なアタックのヘビーモード
ギミックブレードをずらして取り付けてラバーアタックとメタルアタックを両立したフュージョンモード
ギア:レガシー(ディスク一体型)
ツバサのフェニックス→スライド(但し正確にはバウンド攻撃)
メイのハデス→フリー回転(軸先がフリー回転してバウンド攻撃時のスタミナロスを減らす)
俺のドラグニル→加速(遠心力で軸先が格納して太いフラット軸になって超加速!)
今までの仲間たち、ライバルの魂を詰め込んだ魂の結晶だ!
――
そこには新たなドラグニルの詳細がページいっぱいに描かれていた。
それを見終わった瞬間、ジンの体は震えだす。
「…………!」
「……ブラボー!エクセレント! ソウタ君、君が書いたのはただの設計図じゃない。これまでに出会った仲間たちと刻んだ魂の集大成…いわば交響曲《シンフォニー》だ! これこそ正に私が求めていた答えだッ!」
「こうしてはいられない、早速開発に取り掛かろう!」
盛大な拍手とともに「アルティメットドラグニル」の設計図を大絶賛。
彼はウズウズしながら、ソウタを開発室の方へ連れ込む。
――開発室――
「ここが私の開発室だ。さぁ今こそ君の魂の結晶を実現する時だ」
ソウタは室内にある機械を起動し、道具を手に取り開発に着手する。
「……」
微弱な機械音と電気の音が新たな相棒の鼓動を刻んでいく。
ソウタは気づいていなかったが、彼の側にドラグニルとバン、ヒカル、ツバサ、龍、マイ、メイの幻影が並び立つ。
暫くして……。
「皆、遂に完成したぜ」
ソウタはバン達に完成した「アルティメットドラグニル」を見せる。
「これがアルティメットドラグニル……!」
「設計図の段階で驚かされたが……」
「実物ってなるとよりインパクトが増すね……!」
「最初見た時は欲張りさんって思ってたけど、こうして見るとほんのちょっぴり…嬉しいかも」
アルティメットドラグニルを見て、各々が様々な感想を口にする。
なかでも、メイは自分のベイの特徴を組み込まれたことに満更でもない様子だった。
「それじゃあ早速……」
3・2・1 ゴーシュート!
シュートされたその瞬間、アルティメットドラグニルは目にも留まらぬスピードで加速していった。
「すっ…げぇ…! これがアルティメットドラグニルの…!」
「よし、次はバトル__」
――ブーッ! ブーッ!――
ドラグニルを手に取り、皆とバトルをしようとしたその時、J-Houseのテレビから警報音が鳴った。
「な……! 何だ……!?」
不安を煽るような音がJ-House内に轟く。
画面を見たその瞬間、全員の表情は動揺に変わった。
「速報です。根尾樹海にて火災が発生いたしました。繰り返します。根尾樹海にて火災が発生いたしました」
「火災!?」
「現場となったのは根尾樹海中心部で午前11時30分頃に煙が見えたと登山に訪れた男性から通報がありました。現在、消防は懸命に消火活動をしています。また現場には伝承上の存在・ソラナキの眷属を封印したとされる祠や札がありましたが行方不明となっています」
「嘘だろ……」
「そんな……」
(ソラナキの眷属ですって……!? まさか神世家の誰かが、あの怪物達を解き放って……!?)
なんと、根尾樹海が火災が発生。
それに加えて、ソラナキの眷属を封印していた祠も行方が分からなくなっているという。
ソウタ達が絶句している中、誰かが駆け込み、中へ入ってきた。
「大変だーーーーッ!!」
その人物は瀬際刑事だった。
「瀬際刑事!?」
「おじさま!?」
「どうして私達がここにいるって……」
「それは『勘』だ」
(勘って……)
何故ここが分かったのか、それに対する瀬際刑事の回答にソウタとメイは戸惑った。
「おっほん、それより聞いたか。ソラナキの眷属が復活した。恐らく何者かがヤツラを封印していた祠の札を剥がし封印を解いたのだろう……」
「そんな……!」
全員が絶望の表情をする中、不気味な笑い声ととも謎の男が入ってくる。
「クックックッ……! ここか、根尾中ベイブレード部、そして神世メイがいるってのは……!」
「あなた、何者……!?」
「俺の名はロキ。お前たちを焼き尽くしに来たぜ」
その男はロキと名乗り、「焼き尽くしに来た」と意味深長な言葉を放つ。
突如、樹海で起きた火災、そして謎の男。
厄災の眷属が甦った今、根尾町は破滅の危機に直撃しようとしていた。(ナレーション)
__イメージCAST__
蒼龍ソウタ-小林千晃
門守バン-梶裕貴
一角ヒカル-小野賢章
焔ツバサ-榎木淳弥
神世メイ-竹達彩奈
瀬際勝-玄田哲章
蒼龍龍二-小山力也
神世征二狼-遊佐浩二
ソラナキの眷属
ルシフェル-関智一
ロキ-岸尾だいすけ
(髪型:黒のボサボサ髪/目の色:オレンジ)
ナレーション-森川智之
ベイブレード
アルティメットドラグニル.Lg
(レガシー)
ヘビーモード→ギミックブレードのメタル刃をアンダーブレードのラバー刃と重ねることで重厚な攻撃を実現。
フュージョンモード→ギミックブレードのメタル刃をずらすことでアンダーブレードのラバー刃の2種の刃を同時に使うことが出来る。