ベイブレードNEO 第51話 龍VS悪魔
アルティメットドラグニルを完成させて喜び合っていた根尾中ベイブレード部。
しかしそれも束の間、突如根尾樹海の火災発生のニュースが流れて一同は大パニック。
そんな中、瀬際刑事が現れ、彼が言うにはソラナキの眷属が復活したのが関係しているかもしれないとのこと。
更に追い打ちをかけるようにソラナキの眷属の一人・ロキがJ-Houseに襲来した。(ナレーション)
「ロキだと……!」
「知っているのか? ヒカル」
「ああ。伝説にはなるが奴は『炎の神』という異名を持ち、『気まぐれ』で様々な場所を焼き尽くしたと言われている」
「よくご存知で」
(『炎の神』……!? ということは根尾樹海の火災はこいつが……!)
ヒカルが言うロキの伝承……。
そこから、根尾樹海の火災との関連を思い浮かべる。
「お前が最悪なやつなのは分かった。だがお前を解放したのは誰なんだ?」
「誰って、『神世カイ』だよ」
「神世カイ!?」
(カイお兄様が……!?)
ロキを解放した人物の名前を聞いて驚かずにはいられなかった。
特に、メイは手で口を覆うほどの衝撃を受ける。
「さて、そろそろ燃やされる準備は出来たかな?」
「この『ヘルファイアラグナロク』で焼き尽くしてやるぜ!」
ロキのベイ、ヘルファイアラグナロクは一目で分かるぐらいの巨大な2枚のアッパー刃を持っていた。
「!!」
(ソラナキの眷属までベイを……! いや、征二狼が与えたのか……!?)
「お前の思い通りにはさせない、アルティメットドラグニルの力を見せてやる!」
「せいぜい頑張りな。ソウタ君……♪」
互いにランチャーを手に取り、ベイをセットする。
「Ready……Set!」
3・2・1 ゴーシュート!
2つのベイがスタジアムにシュートされた。
なかでも、アルティメットドラグニルはこれが初陣となった。
ヘルファイアラグナロクがスタジアム中央で回転しているのに対し、アルティメットドラグニルは凄まじい音を立てて旋回している。
「先ずは一旦様子見で……」
「ラグナロクに触ろうとすると『火傷』するぜ?」
自信に満ち溢れた笑みとともに意味深長な言葉を投げかける。
「何っ……! 吹っ飛ばされた!?」
その直後、攻撃を仕掛けたはずのドラグニルが逆にラグナロクのアッパー攻撃を食らった。
「言っただろうがよォーッ! ラグナロクに触ろうとすると火傷するってなぁ!!」
「ラグナロクの第一の炎『アッパーモード』はギミックブレードをアンダーブレードに重ねることで2枚の巨大なアッパー刃を形成する! 近づくやつはすぐに吹っ飛ばされるんだぜーッ!!」
それを見てロキはニヤリと笑い、まくし立てるように話す。
その勢いのよさは途轍もない自信の表れでもあった。
ドラグニルはと言うと、アッパー攻撃により回転が不安定になっていた。
(俺は相棒《ドラグニル》の力を引き出せずに負けるのか……?)
作ったばかりの新たな相棒に対する申し訳なさで溢れる中、ドラグニルは光を纏い始める。
(ドラグニル……? お前……)
ソウタの後ろにはその幻影が立っていた。
「燃やし尽くせ! ヘルファイアラグナロク!」
ロキの声に呼応し、ラグナロクのオーラが現れる。
悪魔の姿をしたオーラはまさに眷属に相応しい、破滅の象徴だった。
「ヘルファイアブレイク!!」
一気にドラグニルのもとへ襲いかかり、トドメを刺そうとするが……。
「まだだ……」
「?」
「まだ終わりじゃねぇ……!」
「うぉッ!?」
ソウタは諦めず、ドラグニルがラグナロクに連打攻撃を繰り出す。
更にラグナロクは攻撃を受けるたびに弾かれていく。
「アルティメットドラグニルは連打形状のラバー刃でどんな相手でも弾き飛ばす!」
ラバー刃による連打攻撃が確実に相手のスタミナを削り取っていく。
「だったらこっちは……」
「テメーのベイのギアごとぶっ壊してやるぜーーッ!!」
一気に焦りだしたロキはドラグニルのギアに狙いを変えるも、その作戦さえも崩壊した。
「なッ……!? 弾き返しただと!?」
「ドラグニルのギア『レガシー』にはバウンド機構を搭載、更には軸先がフリー回転することでスタミナロスも防げるんだぜ!」
レガシーギアのディスク部分に弾き返され、ラグナロクの回転が一気に不安定になる。
ギアにもギミックが詰め込まれた、それがアルティメットドラグニル。
戦況は一気に優勢へと変わっていく。
「そんな……! 『炎の神』であるこの俺がこんな『寄せ集め』なんかに……!」
「寄せ集めなんかじゃねぇ! これは俺が今までに出会った仲間やライバル達の『魂』が宿っている『結晶』だ!」
ロキに対し、啖呵を切るのと同時にレガシーギアの軸先が格納。
一気に加速し、ラグナロクへ直進する。
「ドラグニルオーバードライブ!」
アルティメットドラグニルは勢いのまま、ヘルファイアラグナロクをバーストして勝利。
「アルティメットドラグニル、バーストフィニッシュ! ソウタ君の勝利だ!」
瀬際刑事とジンはその手をソウタの方へ挙げる。
「よっしゃーー!」
「あり得ねぇ……! この俺が負けるなんて」
「さて、署までご同行願おうか」
敗北を受け入れられないロキの方に瀬際刑事が接近、事情聴取のために署への同行を申し出た直後……。
――バリィィィッ――
「…!!」
「……」
「ルシフェル……?」
「フン……」
「ブハッ……!」
「様子を見れば、なんと情けない有様だ……」
ソラナキの眷属の一人・ルシフェルがJ-Houseの窓を突き破って乱入。
ロキを腹パンで気絶させ、その身を担ぐ。
「ま、待て! 私はそいつに用があるんだ!」
「貴様がこいつに用があろうと、私の知ったことではない」
「だが覚えておけ、次も妨害を図るのなら容赦はしない」
そう言って、ルシフェルはJ-Houseを後にする。
「あの……瀬際刑事?」
「またしても逃げられてしまったーーッ!!」
瀬際刑事は絶望の叫びを放つ。
それもそのはず、目の前で参考人を連れて行かれてしまったからだ。
そんな中、テレビから速報が入った。
「何だ……?」
「速報です。根尾樹海の火災がたった今鎮火されました。繰り返します。根尾樹海の火災がたった今鎮火されました。この火災による怪我人・死者はいません。しかし、祠と札の行方が現在も分かっていません」
樹海の火災が鎮火されたと報告が入り、幸いにも犠牲者は0だった。
しかし、祠と札の行方は今でも分かっていないとのこと。
「鎮火されたのか……」
「とりあえず良かった……」
鎮火されたという情報に一同はひとまず胸をなでおろした。
「しかし、あのルシフェルとやら、ロキと同様ソラナキの眷属かもしれないな。この場所にまで侵攻してきたということは根尾町全体が戦場となるのかもしれない……」
「そんな……!」
「メイ、心配することはないぜ。俺達は色んなやつらと戦って、そして勝ってきた。だがら、厄災が来ようが俺達の絆は決して破れはしないぜ!」
メイが不安に思う中、ソウタはこれまでの経験から自信を持つように促す。
「その自信はどこから湧いてくるのよ……。でもまぁいいわ。その絆信じてあげる」
メイは戸惑いながらも、ソウタ達の絆を信じてみることにした。
ソラナキの眷属・ロキを破ったソウタ。
しかし、キング・ジンの言う通り、将来的に根尾町が戦場となる可能性は秘められている。
ソウタ達の戦いはまだ始まったばかりだ。(ナレーション)
__イメージCAST__
蒼龍ソウタ-小林千晃
門守バン-梶裕貴
一角ヒカル-小野賢章
焔ツバサ-榎木淳弥
神世メイ-竹達彩奈
瀬際勝-玄田哲章
キング・ジン-子安武人
ルシフェル-関智一
ロキ-岸尾だいすけ
ナレーション-森川智之
ベイブレード
ヘルファイアラグナロク.Wh6.G
(ホイールシックス・ジャイロ)
(ラグナロクモチーフのスタミナタイプ。ベイブレードバーストのラグナルクのオマージュ。)
アッパーモード→ギミックブレードの2枚刃とアンダーブレードの2枚刃を重ねることで巨大なアッパー刃を形成。アッパー攻撃で相手をかち上げる。
スタミナモード→ギミックブレードをずらすことで4枚刃に。遠心力に特化した形状となり、持久力を底上げする。