こーれはオリジナル設定タグ必要か……?
でもとりあえず出すンナ。どんどん行くンナ。
二度目のライブからしばらく経って、俺はいつものようにビデオ屋でのんびりと過ごしていた。
一時はどうなることかと思ったが、儀玄さん以外には特にバレることはなく、今日を迎えられている。
しかし儀玄さんには本当に感謝しなきゃな。危うく襲撃犯の溜まり場がンナの顔ぶっ晒すゾーンになるところだったわけだし。ンナの顔ぶっ晒すゾーンって何だよ。*1
「なんだ。またお前さん1人か」
「音もなく入店するのやめてくれませんかね」
いつの間に入ってきたんだ
「二人は居ないのか?」
「今日も出かけてますよ。最近多いですねぇ」
「…………まあ、そういうこともあるか」
どこか含みのある言い方をすると、儀玄さんは俺に向かって袋を差し出してきた。
「チャーシューまんだ。人数分あるから、後で分けるといい」
「ありがとうございます。そういえば前にも持ってきてくれましたよね」
言いながら中身を確認すると、チャーシューまんが2個しか入っていなかった。
「……人数分?」
「お前さんは私と半分こに決まってるだろ」
そう言って、儀玄さんは半分に割ったチャーシューまんを俺に渡してくる。……いつの間に3つ目のチャーシューまんを手に……?
少し疑問に思ったが、特に気にせず彼女の手から半分に割られたチャーシューまんを受け取ると、儀玄さんが背中を向けて俺に寄りかかってきた。
「ふふ、ついでにここまで歩いてきた私の疲れも半分こだ」
「なんてもの分け合おうとしてんですか」
「我慢しろ。チャーシューまんの対価だと思っておけ」
そう言って、俺に体重を預けて美味しそうにチャーシューまんをもぐもぐと頬張る儀玄さんを見て、俺もチャーシューまんを食べ始めるのだった。
「副課長ー。報告書出来たのでお目通しお願いしまーす」
「これは……ホロウ内で違法取引が横行していた件ですね。対応ありがとうございました。後で確認しておきます」
「お願いしますねー。……それにしても」
浅羽悠真はチラリと星見雅に目を向ける。
「あの人、いつまで落ち込んでるんですかねぇ」
「確かに、そろそろ立ち直ってほしいところではありますが……」
「もう見てられないよ! ねぇハルマサ! ボスのところにメットにぃ連れてきてあげてよ!」
「えぇ……? なんで僕が……」
「だって、
「「は?」」
「ちょっ!? なーに言ってるのかな蒼角ちゃん!?」
慌てる浅羽悠真の元に、星見雅がゆらりと寄っていく。
「今の蒼角の言葉……真実か?」
「そんなわけないですって!! 僕が雅課長よりも先に気づけるわけないでしょう!? それに、仮にそうだったとしても黙ってる理由なんて僕にはないじゃないですか!!」
「……まあ、それもそうか」
「そうですよ! まったく、どうしてこうも僕には信用が無いんですかねぇ? 悲しくなってきましたよ……」
とても悲しんでいるようには見えない様子で言うと、浅羽悠真は荷物を手に取った。
「それじゃ、僕は外回りの仕事があるので少し出てきますね」
「あ、ハルマサが逃げた」
「逃げてない! いいですか皆さん、これは逃げじゃありませんからね!」
釘を刺すようにそう言うと、浅羽悠真は部屋から出ていった。
「……どう思います? 課長」
「十中八九、何かを隠しているのだろう。だが、言えない理由があるというのなら、これ以上無理に踏み込むべきではない」
『それはそれとして』と、星見雅は蒼角の方を向いた。
「蒼角。何故悠真が一番最初に気がついたと?」
「だってハルマサ、ボスが溜まり場の方に向かう少し前から溜まり場の方向を見てたんだもん。ハルマサの方がボスより30秒くらい早かったかな?」
「……それは、本当か?」
「うん! わたしちゃんと覚えてるよ!」
「……そうか」
彼が出て行った扉に目を向け、星見雅は一人考える。
(……悠真。お前は何を知り、何を隠している……?)
「ふーっ、焦ったぁ……」
ホロウ内に踏み込み一息ついた浅羽悠真は、先ほどのやりとりを思い返していた。
『だって、
(……やれやれ。とんでもないことを言ってくれたな蒼角ちゃん。この僕が、誰よりも先に彼の存在に気がついただって?)
(──うん、
(でも、それは当然の話。だって僕は──)
「──よォ。お前、対ホロウ六課の浅羽悠真だな?」
「……誰か尾けてきてると思えば、あんたか?」
「なんだ、バレてたのか」
男は悪い笑みを浮かべると、周りの物陰からもぞろぞろと形相の悪い者達が姿を現した。
「で、どこの人? たくさん恨みは買ってるだろうから、よくわかんなくてさ」
「ふっ、このマークに見覚えはないか?」
手の甲に彫られたタトゥーを見て、浅羽悠真はなるほどと手を叩いた。
「ああ、確か違法取引でしょっぴいた人達にそんなマークが付いてたっけ」
「覚えているのなら話は早い。俺達の邪魔をしたらどうなるか、お前には見せしめになってもらわねばならん」
「メンツの話? 僕そういうのよく分からなくてさぁ」
「ふっ。その余裕そうな表情、いつまで続けられるか見ものだな」
意地の悪い笑みを浮かべながら、男は言葉を続ける。
「"対ホロウ六課"浅羽悠真。お前の下調べは済んでいる。
「……へぇ」
「患部は心臓と肺。そのせいで虚弱体質なお前は、長時間の戦闘を維持することが出来ない」
「知ってるんだ、それ。……どっから漏れたんだ?」
「つまり、だ。お前には実力で勝つ必要はなく、数の力で押し続ければ良い。簡単な話だ」
「なるほど、それで有象無象をこんなにたくさん用意したってワケ?」
浅羽悠真は溜め息を付くと、二振りの刀を構える。
「いいよ、それで勝てると思うならかかってきなよ。……でも、ひとつだけ忠告しておくとすれば──」
「──きっと、思い通りにはならないよ」
時間にして数分。いや、十分は経過しただろうか。浅羽悠真の前に立つのは、残り1人だけとなっていた。
「いやぁ、驚いたよ。まさか最初に出てきたのが全員じゃなかったなんて。ようやく全員倒し終わったと思ったところに隠していた第2陣を出す。酷いこと思いつくなぁ」
涼しい顔をした浅羽悠真を見て、男は震えながら声を上げる。
「そんな馬鹿な……! てめぇ!! 何故
「さぁ、なんでだと思う?」
男が聞いていた話では、激しい動きをしばらく継続させれば、この浅羽悠真という人間は虚弱体質による発作が発生し、動きが鈍るはずだった。
しかし、どういうわけか目の前に立つ彼はピンピンしており、発作で苦しむどころか、未だに最初と変わらぬ余裕そうな表情をしていた。
「まさかガセでも掴まされたか……? いや、俺達がそんなヘマするわけ……」
「ガセじゃあないよ。ただ、足りてないんだ」
「……足りてない、だと?」
「そう。その情報、少し古いんだ」
「古い……だと? いや、というか待て。お前、なんだ、
「どうせなら見せてあげようと思ってさ。だって、
「何を、言って……?」
何故、浅羽悠真があの星見雅をも出し抜き、一番最初にイツキの存在に気づくことが出来たのか。
それは、とある理由により彼がイツキのエーテル運用を誰よりも近くで見ていたからに他ならない。
「──
・儀玄
定期的にチャーシューまんを半分こしに来ている。
いつか幸せも半分こしたい。
・浅羽悠真
☆マサマサのここが凄い!
・H.A.N.D.や治安局のような、現実で言う警察的組織に所属している立場にも関わらず、フルメットと連絡先を交換している。(非常にレア。雅や朱鳶は連絡先を交換していないので、別れのメールすら貰ってない)
・エーテル適性減退症候群を克服している。
・虚弱体質でもなくなっている。
・フルメットの体質を知る数少ない人物。
・フルメットに自身の体質を全て話している。