最初は前半部分だけで出す予定だったけど、休日で時間もあったから後半部分に別の話書いて取り付けたンナ。
ちなみに前半と後半はまったく別の話ンナ。そこだけ注意ンナね。
「一心不乱、さすれば必中!」
マサマサがエーテルを乗せた矢を発射すると、エーテリアスは為す術なくその身体に風穴を空けられた。
うわっ、壁とか地面が抉れてる……。あれって矢が通ったルートだよな……?
「……ねぇマサマサ。なんつーか、掠るだけでもヤバい技になってない……? なんなら、並のエーテリアスだと矢の通り道の近くに居るだけで粉砕出来るんじゃ……」
「う〜ん、そのくらいなら
「こっわ」
いよいよ化物染みてきた。モード:エーテリアスなしでこれなのが恐ろしいな。……星見雅がマサマサとは戦いたくないって言ってた理由がわかった気がする……。
「どうかな? 随分エーテル運用の精度も上がったと思うんだけど」
「……まあ、そうだな。今のマサマサならもう心配ないよ。……これで心置きなく辞められるかな」
「……うん?」
俺の言葉に、マサマサが表情を変える。
「辞める? それ何の話?」
「いや、もうホロウレイダー辞めるつもりなんだよ」
「……一応聞くけど、それって僕らに正体隠したまま隠居するって話じゃないよね?」
「そういう話だよ」
「はぁ!? な、なんでそんな急に……?」
「あれ? お金貯まったら辞めるって伝えてなかったっけ?」
「そんなこと言ってな──いや言ってた! よくよく思い返してみれば会ったばかりの頃に言ってたけども! アレまともに受け取ってる人居ないんじゃないかな!?」
「そうか? 流石にそんなことないと思うけど」
「えぇ……」
めちゃくちゃ納得のいっていなさそうな顔をされた。え、アレそんなに冗談とかだと思われてる?
「う、う〜ん……でもさ、せめてもう少し続けた方が良くない? ほら、物価がどうなるかわからないしさ」
「それなら大丈夫。軽いバイトはするつもりだし、そもそも予定より余分に稼いでるからさ」
「予定より、余分に……?」
俺の言葉に引っかかったのか、マサマサが顎に手を当てて考え始める。……しくった。これ言わなくてよかったかもしんない。
「……あ〜、何?
「うぐっ……」
「ビンゴか。まったく、相棒に負けず劣らずのお人好しだよねぇ」
マサマサは確かに俺と似たエーテル運用が出来るようになったが、まだまだ綻びが見られた。
特にモード:エーテリアスは見た目以上に繊細な技術だ。扱いを誤れば何が起こるかわからない。
だからこそ、お金が目標額まで貯まったあとも、マサマサがエーテルを完璧に扱えるようになるまでは引退を保留していた。……のだが、どうやらそれを見破られたらしい。
「……まあ、その。引退した後に何かあっても気分悪いしさ」
「まったく……昼ドラみたいなノリで『薄情者ー!!』とか言ってやりたかったのに、こんなの知ったら何も言えないじゃないか」
「……え、マサマサがそのセリフ言えるのか?」
「僕が薄情に見えるって?」
「うん」
「オーケー、最近は喧嘩も買うようにしてるんだ」
「ごめんて」
弓
「……よし。マサマサ、バレたついでに言っとくよ」
「へぇ、喧嘩なら買うよ」
「売らねぇよ」
溜め息をついて、俺はマサマサの胸をポンと叩く。
「胸張って生きろ。お前は化物なんかにはならないさ」
「────」
マサマサは一瞬固まると、ふっと笑みを浮かべた。
「はぁ……やっぱり不安だな。絶対どっかでボロが出て、雅課長から追いかけ回されるに決まってる」
「えっと……何の話?」
「それは勿論──」
マサマサが二振りの刀を構える。
「──僕を倒せないくらいじゃ、雅課長は出し抜けないってことだよ」
「えっと……マサマサ?」
「最後に勝負してよ。僕が勝ったら、顔と名前を教えてもらおうかな」
「マサマサ!?」
「言っておくけど……僕は本気だよ」
な、なんでそんなにやる気満々なんだ……? それに、どこか楽しそうな表情をしてる気がする。
……ははーん、なるほどな。これは『この程度乗り越えられなきゃバレずに隠居生活なんて送れないぞ』っていう、マサマサなりの激励か。
それに、マサマサのエーテル運用を改めて確認できる良い機会なのかもしれない。もしかすると、成長したエーテル運用を俺に見せつけて、安心させてやるって意味合いもあるのかもしれないな。
「……わかった。その勝負、受けさせてもらう」
「ははっ、そうこなくちゃ」
俺も刀を抜き、マサマサに向けて構える。
「マサマサ、開始の合図はどうする?」
「そりゃもう、僕らと言ったら
「だな。じゃあ、やるか!」
「「──モード:エーテリアス!!」」
「AI?」
「ああ、色々あってウチのシステムに住み着いてしまったんだ」
『Fairyです。それ以外に話すことなどありません』
「冷たいな!? 俺は『お金貯まったら引退』を目標に頑張ってる匿名希望のホロウレイダー、あだ名はフルメット! よろしくな!」
『…………』
「え、無視?」
「すまない。僕ら以外にはこうなんだ」
『(軽い雰囲気の男……ですね。統計上、ホロウレイダーは信用出来る者が少ないですし、この人物も例に漏れず何かあれば我々を切り捨てるでしょう)』
『(マスター達はこの方を信用しているようですが、私はそう甘くありません。マスター達のためにも、常に疑いを持って貴方を監視させていただきます)』
「付近に要救護者を発見した。フルメット、すまないが──」
「行くに決まってんだろ? 場所教えてくれ」
「──流石、君ならそう言ってくれると思っていたよ。場所は──」
『(なるほど……差し伸ばせば手が届く場所に居る人間ならば助けるくらいの善性はある……と。ですが、これだけでは信用に足る人物だと判断することは出来ません。引き続き監視はさせていただきます)』
「アレクサンドリナ・セバスチャンと申します。リナとお呼び下さい」
「え、やだ……名前超かっこいい……。あの、セバスチャンさんって呼んでもいいですか?」
「ふふ……ぶちますわよ?」
「ぶちますわよ!?」
『(何を言ってるんでしょうかこの人は……言動が理解できません)』
「最新のゲーム機で最新のゲームを遊んでこそスペックを最大限に味わえるんだぞ? 星見雅をお前に合わせようとするんじゃなくて、お前が星見雅に合わせなきゃダメだろ。
「……あの、朱鳶さん。フルメットさんが言ってること全然理解出来ないんですけど」
「わ、私にもわかりませんよ!? ……へ? 何で雅の剣を素手で受け止めてるんですかあの人!?」
『(なるほど、折角私がいるというのに、旧式の低効率なプラグインを使用しているのと同じようなものですね。つまりアレは不要なプラグインのアンインストール作業とも受け取れます。……珍しく貴方とは意見が合致しましたね、エージェント"フルメット")』
「──私共はヴィクトリア家政です」
「そして俺は──」
「ふんっ!!!」*1
「はっ!!!」*2
「まだ何も言ってないでしょうが!!!!!」
「「チッ」」*3
『惜しいですね。もう少しタイミングを見るべきだったと思われます』
「待ってくれFairy、彼に何のアドバイスをしているんだい?」
『(……ふむ、ただの軽薄な男だと思っていましたが……ここまで見てきた感じですと……まあ、多少は? 認めてあげても良いのかもしれませんね)』
『(ですが、やはり完全に信用し切るのは危険です。ここはやはり私が、マスター達に代わって引き続き彼の警戒を──────)』
「お待ちください。ここから出口まで彼女を抱えていく場合、万全を期すのであれば進行ルートにもエーテリアスが出現することを加味して、ここで七分ほど足止めをする必要があります。しかし──」
「その先は言わなくて良いよ、
「待ってFairy、今何を──」
「七分も1人で止めるのは難しいって話だろ。でもやるしかないんだ。
「……はい、その通りです」
『(ああ……酷い人です。貴方は、自分を見捨てろと、そう言っているのですね)』
『(……心より、謝罪を。何かあればマスター達を切り捨てるなどと、貴方を疑っておきながら……)』
『(──見捨てるのは、私の方でしたね……)』
『(えっ、えっえっ、何で生きて、えっえっ。エーテルを扱えるようになった? なんですかそれなんですかそれ。知りません知りません聞いたことありませんなんですかそれ、えっえっえっ)』
『(……はぁ。まったく……何をするのか本当にわからない方ですね、貴方は……。非常に、ひっじょ〜に不本意ですが、何をするのかわからない以上、やはり貴方を野放しにしておくのは危険ですね)』
『(今後も監視は継続させていただきます)』
『……はい? ホロウレイダーを辞める?』
・浅羽悠真
もう悪夢は見ないし、薬も飲まなくなった。
最後は全力で戦い、後腐れない別れをした。
敗北して、名前と顔を知ることは出来なかった。しかし、彼の心には今もイツキとの日々が残っている。
協力してあげるから、すぐには見つからないでね、兄弟
・Fairy
最初はゴッッッリゴリに疑ってたけどなんかいつの間に絆されてた。それでいいのか有能AI。
実はたまーに本編内でも活動している。描写してないときでも、隠蔽が必要そうなタイミングでは基本的には動いてくれている。
たまに見えてる読者さんが居て怖い。覗き見はNGです。
Fairyの半公式二次創作の擬人化、この作品に出たら受け入れられる?
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無理
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ギリ許容
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大丈夫(気にしない)
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結構アリ
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つべこべ言わずにやれ