お金貯まったからホロウレイダー辞めるわ   作:イグアナ

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ビビアンがごめパエとか言われてて草ンナ




35話:いきなりド直球な罵倒やめてね

「は? お二人のことをパエトーン様だと気づいていない?」

 

 イツキがお手洗いで席を外している間に、ライカンは二人に今の状況を伝えることにした。

 

「どうやらそのようです。プロキシ様も"フルメット探し"のために店を空けることが多いようでして、お互いまったく気づいていないという状況です」

「……灯台下暗しというわけか。それも、お互いに」

 

 呆れたように言ったヒューゴに、ライカンは同調するように頷いた。

 

「で、ですが! それではパエトーン様があまりにも可哀想なのです! 何故パエトーン様に隠しているのですか!?」

「……これは、あくまでわたくしの予想ですが──」

 

 

 

 

 

「──リン様にバレた場合、最低でも1週間は彼の膝の上を占領して動かないでしょう」

「ヒューゴ、パエトーン様には絶対に隠し通すのです」

「それでいいのかお前」

 

 ビビアンの目はガチだった。

 

「パエトーン様があの人に夢中になっているお姿なんて見たくないのです!! 断固拒否! 断固拒否なのです!」

「つまり、彼の正体を隠すことにご協力いただけると?」

「勿論なのです!」

「ビビアン、お前……」

 

 簡単に丸め込まれたビビアンを見てヒューゴが頭を抱えていると、イツキがお手洗いから戻ってきた。

 

「ただいま──」

「ふっ、不本意ですが! とっても不本意ですが!!貴方の正体を隠すことに協力してあげるのです!! 私に感謝しまくると良いのです!」

「お、おう……? あ、ありがとう」

「勘違いしないでほしいのです!! 別に貴方の為ではないのです!! これは……そう! 仕方のないことなのです!!」

「理由はどうあれ協力してくれるんだろ? なら俺からすれば感謝以外に無いよ」

「…………ばーか」

「いきなりド直球な罵倒やめてね」

 

 二人のやり取りを見て、ライカンが隣のヒューゴへと視線を向ける。

 

「……だそうだが、お前も隠すことに協力してくれるということで構わないか?」

「俺は最初からイツキの味方だ。奴が見つからないことを望むのであれば、俺もそのように動こう」

「そうか。……まぁ、その、なんだ」

「……?」

 

 何やら言い淀むライカンをヒューゴが疑問に思っていると、ライカンは意を決して口を開いた。

「ありがとう」

 その口から発せられた5(・)文(・)字(・)の言葉を聞いて、ヒューゴは柔らかい笑みを浮かべた。

 

「……ふっ」

 

 

「──その言葉、素直に受け取らせてもらうとしよう。元相棒よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで、プロキシの他には誰が奴を追っている?」

「……少なくとも、ウチのエレンや、邪兎屋の皆様……それと、虚狩りも彼を追っているらしい」

「虚狩りか。……ど(・)っ(・)ち(・)だ?」

「残念ながら、両(・)方(・)だ」

「……本気で言っているのか?」

「ガチンナ」

「ガチンナ!?」

 

 

 


 

 

「……というわけで、ヒューゴが本物のフリをして偽物を潰して回っていたというのが真実だったようだ」

「何よそれ!!!」

 

 ビデオ屋にて、アキラの言葉を聞いたニコが頭を抱えた。

 

「紛らわしいったらありゃしないわ! 今度会ったら文句の一つでも──!」

「ま、まあまあ。ヒューゴだってフルメットさんの名誉を守るためにやってくれてたんだし、ニコだってフルメットさんの名前が汚されるのは嫌でしょ?」

「……それは、そうだけど……」

 

 リンの言葉を聞いて、ニコはヒューゴへの溜飲を下げた。

 

「ニコ、文句を言っても仕方ない。また一から探せばいいだけ」

「アンビーの言う通り。どうせどこかでボロを出すに決まってるわ」

「……二人でハンバーガー食べながら言うことがそれ?」

 

 ソファーの真ん中に居るニコを挟むように座っていた2人は、ハンバーガーを食しながらニコの言葉に頷いた。

 

「まったくもう、楽観的なんだから……」

「ニコが悲観的すぎるだけ。大丈夫、おにーさんはそのうち見つかる」

「そうそう、見つけた時に逃さなきゃ良いだけ」

「……何故かしら、左右で食べながら言われるとちょっと腹立つわね……」

 

 少し口元をひくつかせたニコを見て、リンはくすりと笑いつつ、アンビーへと目を向けた。

 

「そう言えばアンビー。フルメットさんの呼び方、前と変わった?」

「そう? 私はずっとおにーさんと呼んでいるけど……どうしてそう思うの?」

「なんというか、イントネーションっていうのかな。なんか少し雰囲気が違う気がして……」

「あー……何かわかる気がするわね。前までは"おにいさん"って感じだったような……」

「……気のせいよ」

「そうかなぁ……」

 

 リンが首を傾げる中、ツイッギーはハンバーガーを食べ終えると、ソファーから立ち上がってアンビーの真横に移動した。

 

 そうしてアンビーの耳元で、こっそりと囁いた。

 

「お(・)義(・)兄(・)さ(・)ん(・)からお(・)に(・)ー(・)さ(・)ん(・)……だもんね?」

「ッ……!!」

「アンビーのこと信じてたのに、しくしく……」

「ツイッギー!!!!!」

「きゃーっ!」

 

 顔を真っ赤にして立ち上がったアンビーに対し、ツイッギーは楽しそうな悲鳴をあげて部屋から逃げ出し、その後を追いかけるようにアンビーも部屋から出ていった。 

 

「……なんか、騒がしくして悪かったわね。また何か情報があったら教えて頂戴」

「う、うん……」

 

 そこはかとなく微妙な雰囲気で、ビデオ屋と邪兎屋の会合は幕を閉じた。





・イツキ
ヒューゴとビビアンが仲間になった。やったぜ。


・ビビアン
仕方ないので協力してあげます別に貴方のためじゃありませんから勘違いしないでくださいね他意は一切ありませんので


・ライカン&ヒューゴ
お前ら絶対仲良いだろ


・ニコ
どこ行ったのよあいつ……


・アンビー
お義兄さん(ニヤニヤ見守り時の呼び方)
↓
おにーさん(何かがあった後)


・ツイッギー
呼び方の変化を完全に理解している。
アンビーとシェアするのも悪くないと思ってる。

主人公の相棒枠選手権(今後の内容に影響はないンナ)

  • ライカン
  • 浅羽悠真
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