最初に謝っておくワタ。
チョップ大将が推しの方、ごめんなさいンナ。
部屋の隅で沈んだ表情をしながら体育座りしているフィオニーの元に、照が何とも言えない顔をしながら近づいた。
「その、フィオニーちゃん。落ち込んでるところ悪いんだけど、
「…………」
「総合商社"アンドレイ"、そのトップに立つミルトン。表向きは色んな事業を手がける大企業だけど、その裏では人身売買に違法実験……確実だと言える情報だけでも真っ黒だけど、讃頌会とも繋がりがあったみたい」
「…………なんで、私に?」
「こんなに役満ならプロメイアちゃんにお鉢が回るんじゃないかってこと? それはザオちゃんも思ったんだけど……」
「この案件、プロメイアちゃんには
フードフェス前日の夜。俺はとあるホロウにやってきていた。
噂によると、TOPSに所属する企業がこのフードフェスの裏で何やら企んでるらしい。で、その本拠地がこのホロウだ。
見張りらしき人達がめちゃくちゃ配置されているし、間違いなくこの奥に何かあるんだろう。
さて、回り道が無い以上はどうにかこの道を通り抜ける必要があるんだが……。まあ、
「なあ、こんなにたくさん見張りが必要なのか?」
「それだけ邪魔されたくないってことだろ。何してんのかわからねぇけど、金はしっかり払われてんだ。仕事はきっちりしなきゃな」
「だけどなぁ……こんな辺境のホロウ、旨味もねぇだろうし、侵入者なんて居るのかよ? クライアントは一体奥で何やってんだ?」
「言われてみりゃあ気になるが……。……ちょっと探ってみっか?」
「そのくらいにしとけ。でけー企業が裏でコソコソやってんだ。絶対にロクなことじゃねぇよ。それに、好奇心は猫を殺すって言うだろ? 知らないほうが良いこともある」
「そんなもんかねぇ……。とはいえ暇だなぁ。立ってるだけで金がもらえるっつーのは楽だが、せめてちょっとしたアクシデントくらいは──」
見張り達がそんな話をしていると、物陰から人影が現れた。
暗くて顔は良く見えないが、各々が得物に手をかけ、すぐにでも戦える状態に移行する。
「そこで止まれ。誰だか知らんが、ここから先は立ち入り禁止だ。すぐに引き返すのであれば手出しはしない」
「……どうしてもダメ?」
「ダメだ。それ以上近づけば、我々も手を出さざるを得ない」
「なら……仕方ないメガね」
「メガ?」
ゆっくりと近づいてきた人物の顔が、ライトの光に照らされて鮮明になっていく。
その顔には、青い天狗のお面が付けられていた。
「──強行突破メガ」
瞬間、天狗の背中から機械で出来た2本のアームが現れ、それぞれの腕からエーテルの波動砲が放たれた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!!!?!」
「腕生えた!! 腕生えたぞコイツ!?!!!? いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「増員呼べ増員!! 俺たちだけじゃ無理ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!!!?」
僅か数秒で3人が倒され、残りの見張り達にも緊張が走る。
しかし、見張りの一人がとあることに気がついた。
「待て! 腕が2本っつーことは、最大でも同時に2方向しかビームが来ねぇってことだ! つまり、囲んで突っ込めば誰かがヤツまで辿り着ける!」
「おおっ!」
「天才か!!」
「それしかねぇ!!」
「覚悟しろバケモンが!!」
意気揚々に5方向から襲いかかり始める見張り達。まずはそのうちの二人にメカアームが向けられた。
「ちっ……狙われちまったか……」
「あとは、頼んだぜ……」
「「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」
遺言と断末魔*1を聞き届けた残りの3人は、2人の死を惜しみながらも天狗へ突撃する。*2
すると、今度はメカアームではない天狗自身の腕がそれぞれ別の2人に向けられた。
「んなっ……!?」
「まさか……そっちからも出るのか!?」
「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」」
嫌な予感は的中し、更にもう二人がビームの中へと消えていった。
「くそっ、お前らっ……!」
最後に残った一人は、志半ばで散っていった仲間達*3を想い浮かべ歯を食いしばりつつも、真っ正面から男へと殴りかかる。
「これが──」
「──これが仲間の犠牲を乗り越えて掴んだ、俺達の勝利だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
雄叫びをあげながら突っ込む見張りだったが、突然天狗の口の部分が開き、そこにエーテルが集まり始めた。
「…………おい。テメェ、まさか──」
「口からも出せるメガ」
「このクソ野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
最後に放った男の恨み言は、ビームによって掻き消された。
古き良きロマンである極太波動砲と、それを放つことを可能としたメカアームという新しい発想。その2つを組み合わせた、まさにどこかの親子の思想を融合させたと言える戦い方。
故に、その名をメガチョップ大将。
……ちなみに余談ではあるが、本店への名誉毀損にならないよう、メガチョップ大将という名はあくまで自認に留め、相手に名乗らないことをルールとしているらしい。なんだその気遣い。
「……この辺りは片付いたかな」
見張り全員が地に伏したのを確認して、俺は小さく息をついた。
それにしても良いなこのメカアーム。ビーム出せるし、やろうと思えば刀も振れる。いつか四刀流とかも出来ちゃったりしてね。流石に絵面がバケモンすぎるか。
とはいえ、こういうのが自前で用意出来るのは助かるなぁ。グレースに色々教わっといて良かった。
俺にセンスが無さすぎたのか、教わりながら何かを作るときはいつも彼女が後ろから手を添えてくれていたのだが、それだけ丁寧に教えてもらえただけあって、今では一人でも簡単な工作なら出来るようになった。ほんと、ありがたい話だな。
……さてと、もたもたしてたらコイツら起きちゃうかもだし、そろそろこの先に進ませてもらおうかな。
……なんて思って、一歩踏み出したそのときだった。
「妙だな。君はホロウレイダーを引退すると宣言していたはずだが」
「……うぇっ?」
こんなところに居るはずのない人物の声が聞こえ、思わず身体が固まった。
別人であってくれと願いながら、恐る恐る背後を振り返ると、そこには2m近くはあろうかという大男──まさに俺の想像していた通りの人物が立っていた。
「何故ここに居る? 話を聞かせてもらおうか、フルメット」
その男の名はセヴェリアン。新エリー都治安局上級監察官の肩書きを持つ、セスの兄である。
・イツキ
自認メガチョップ大将。
『親子合わさったら最強→つまりメガ!!』のノリ。つまりアホ。
・チョップ大将&チョップ大将jr
メガチョップ大将って何それ知らん怖……
・メガチョップ大将
誰なんだよお前は
・セヴェリアン
『君はホロウレイダーを引退すると宣言していたはずだが』
↓
『引退の宣言を見た』
↓
『別れのメッセージを見た』
↓
『別れのメッセージをもらった』
↓
『フルメットと連絡先を交換していた』
というわけで、マサマサに続く警察的組織に属しながらフルメットと連絡先を交換していた数少ない人物の一人になるンナ。
・朱鳶
フルメットの連絡先を持ってなかったので、セヴェリアン経由で引退を知らされた。
そのときのやり取り? 想像に任せたメガ!!
主人公の相棒枠選手権(今後の内容に影響はないンナ)
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ライカン
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浅羽悠真