すぐバレるとかそんなわけないメガ
期待してくれて良いマイよ
圧が凄い。ほんっとうに圧が凄い。
どこぞの誰かさんが言った"大魔王"というあだ名は、確かにセヴェリアンさんという人物を如実に表しているように思えた。
しかし、今の俺はメガチョップ大将。何故俺だと思ったのかは分からないが、まだ詰んではいないはずだ。
「人違いメガ」
「決まりだな」
もうやだホントに。おうち帰りたい。
「あの、ほんとに人違いでして……メガ。なのでその、フルメット某とかいう人とは縁もゆかりも無いわけなんですメガ」
「なるほど。であれば、治安官の一人として正体不明のホロウレイダーを見逃すわけにはいかないのだが」
「フルメットです」
「恥を知れ」
アカンこの人レスバ強すぎて泣きそう。上級監察官は伊達じゃない。
「さて、初めの質問に戻るが、何故君がここに居る。 引退してもなお、ホロウに入り浸っているということか?」
「違いますよ! たまたまですってたまたま!」
「……つまり、何か訳があると?」
「はい。実は──」
俺がここに訪れた理由についてセヴェリアンさんに説明すると、彼は『ふむ……』と頷いた。
「なるほど、君もその情報に辿り着いたというわけか」
「君
「ああ。部下がその情報を発見し、それが信頼できる情報だということもある程度裏取りは取れたのだが……生憎、明日からはイベントがある。部下達には明日からのイベントに備えて十分に体力を温存してもらう必要がある都合上、彼らをこの件に動員するわけにはいかん」
「だから……セヴェリアンさんが直々に?」
俺の問いかけに、セヴェリアンさんはコクリと頷いた。
「何せ、私は指揮を執るだけだからな。仮に私がイベントの期間中に疲弊していたとしても、イベントの警備には何の支障も発生しない。であれば、ここで部下達を差し置いて私の体力を温存しておく理由はどこにもないというわけだ」
要約すると『俺がなんとかするから君達は休んでね。当日の警備は大変だろうけど、期待してるよ!』ってところか。上司の鑑だろこの人。
「……何か、言いたいことでも?」
「いえ」
とはいえそんなこと言ったら多分怒られるだろうし、俺の内心に留めておこう。
セスには後でこっそり教えとこ。いや、関係切ってるから無理だったわ。
「とはいえ、目的が同じならば話は早い。君が協力してくれるというのであれば、こちらもそれなりに楽が出来る」
「えっ、一緒に来てくれるんですか?」
「わざわざ別々に行く必要もないだろう。それに、君がホロウ内で妙なことをしないか見張るのも私の仕事だ」
「あー……はい。後者の理由がメインってことですね」
「理解しているのなら良い」
そう言うと、セヴェリアンさんは懐から何かを取り出し、俺の方に差し出してきた。
「ホロウから出るまではコレを貸しておく。無くさぬよう注意することだ」
「コレって……」
ホロウの立入許可証? ああ、なるほど。イレギュラーな事態に備えて持ってたってことね。
へー、でもこういうのあるんだ。誰でも使える臨時用の立入許可証ってところなんだろうけど、それってセキュリティ的に考えると悪用されそうでちょっと怖いような──。
「──は?」
受け取った
「
「……どうして、こんなものを?」
「治安局としては、君を捕まえようなどとは考えていない。これはその意思表示のつもりだった」
『それに』と、セヴェリアンさんは続ける。
「これがあれば、治安官と君が仲良くしていても文句は言われないだろう。間違っても、今後は『セス・ローウェル巡査候補がホロウレイダーと仲良くしていた』などという
……つまり、そういうお話がセヴェリアンさんのところに来たことがあると。そういうことか?
少し震えながらセヴェリアンさんの顔を見ると、ギロリとこちらを睨んでいるように見えた。
「ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
「……何を思ったのかは想像に容易いが、それは君の勘違いだ。何せ、私をよく思わない者は多いようだからな。仮に君がセス・ローウェル巡査候補と仲を深めていなくとも、別の件が
「あっス……」
め、めちゃくちゃフォローしてくれてる……。おいセス、良い兄持ったなお前……。
「さて、それでは奥へ進むとしよう。また見張りが出てくる可能性は大いにある。いつでも戦える準備はしておくように」
「了解メガ」
「それは外してもらいたいのだが」
「え。でも腕生えるんですよ?」
「くだらん」
「4本の腕を合わせれば極太ビームが打てるメガよ!?」
「何故それがセールスポイントになると考えたのか、道中で聞かせてもらうとしよう」
ならないのか。マサマサかアキラならノリノリでOKしてくれただろうに。あとビリーもOKしてくれそう。
とはいえ、外すこと自体は問題ない。お面はヘルメットの上から装着してるから外したところで素顔は見られないし、メカアームも同じく、外したところで俺の正体に繋がる情報は特に出てこない。
ちなみに余談ではあるが、メカアームとお面を合体させることで、2本の腕でカサカサと動く自立歩行型ロボ・ミニチョップ大将が誕生する。
なお、あらかじめエーテルを補充しておいてやると口からビームが出る機能も付いている。数発しか撃てないけどね。セヴェリアンさんには次に会敵したときにでも見せてあげよう。
「あ、そう言えば聞きました? セスが最近ひったくりを捕まえたらしいですよ?」
「君は、緊張感というものが無いのか? ……その話は、耳に入れている」
「おー! セスのこと、俺の分まで褒めといてくださいね!」
「この程度、褒められたことではないが……。……まあ、考えておく」
このあと、会敵した見張りにミニチョップ大将のビームを食らわせたらセヴェリアンさんにぺちんと引っ叩かれ、ビームの布教は無事失敗に終わった。
・イツキ
自白した。恥を知れ。
・セヴェリアン
二足歩行する青い天狗のお面が見張りに向かってビームを放つというこの世の終わりのような光景を見せられた。
フルメットとの出会いはまたいずれ。もしかしたら次回にでも書くかもしれないけど、ちょい未定。
・ミニチョップ大将
カサカサ近づいてきて、いきなり口を開いたかと思うとビームを打ってくるバケモン。実質エーテリアス。
・フルメットのホロウ立入許可証
厄介払い&フルメットと関わりのあるセスのためにも用意した。
信頼の証
主人公の相棒枠選手権(今後の内容に影響はないンナ)
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ライカン
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浅羽悠真