個性「炎」   作:ドゥルガー

28 / 28
UA3万5千件ありがとうございます。そしてかなり遅れてしまい申し訳ありません。諸事情により書く時間を作る事が出来ませんでした。

関係無い事を話しますが、最近インフルエンザが流行っているそうですね。皆様も気を付けて下さい。
第二十八話もよろしくお願いします。


第二十八話

 翌朝6時、トレーニングルーム。

「来たか。今日の午前中は個性を伸ばす。ショートは左の基本的な操作を覚えろ。周りを巻き込まないように、頭に叩き込んで無意識にでも使えるようにしろ。イグニスはもう一段階上だ、炎を“絞る”事を覚えてもらう。2人共、分かったな?」

「はい!」

「…あぁ。」

「良い返事だ。ではショートはトレーニングルームBの方に行け。後で見に行く。場所は」

「分かってる。」

「…そうか。ならば、解散!」

…トレーニングルームが複数有るのか。やっぱり広いなここ。

 

 

 

「さて、イグニス。炎を絞る理由は分かるか?」

「…突然ですね。けどまぁ…効率化…とかですか?」

「それが1番の理由だ。炎の噴射を限界まで一方向に向ける事で、最小の労力で最大の効果を得る。俺や貴様のような個性を持つ者がプロになる上で避けては通れないステップだ。その他にも、閉所での戦闘のしやすさに関わる。あまり炎が広がり過ぎていると、周りに燃え移る可能性が出てくるだけでなく、視界の邪魔になって敵との戦闘に支障が出る。絞って困る事は無いだろう。」

「成程。それで、その方法とは?」

「何、簡単な事だ。反復以外あるまい。炎を出してみろ。俺が教える。」

…No.2からの直接指導。正直、これだけで来た価値がある。

 

 

 

「貴様は、炎を出す時に何を考えている?」

「何を…ですか?」

「あぁ。イメージと言っても良いだろう。何かを出す個性を持つ者は大抵イメージによって個性を使う。」

「はぁ…何を…イメージ…何を…?

 

 

 

…ん?

 

 

 

…何も…考えて…いない…?」

そうだ。よくよく考えたら自分は何も考えていない。いや正確に言うと炎を出すとは考えるがそれ以外を考えていない。出す、貯めて出す、何処から出す、それを組み合わせているだけだ。

「ほぉ?今考えていないと言ったのか。」

「…はい。正確に言うと、出す、貯めて出す、何処から出すを組み合わせているって感じですが…」

「…珍しいな。それであの個性の練度か?」

「…まぁ、一応…」

…凄いエンデヴァーの目が怖い。なんか凄い自分が悪い感じがしてくる。

「…なら絞るのも簡単だろう。やってみろ。」

「簡単そうに言わないでくれません?」

まぁやりはするが…

 

 

 

炎を絞る…炎を…

 

…こうか?

 

 

 

「…ほぉ?それも考えずにやったのか。」

「…一応…絞りたいなー的な事は考えてましたが…」

…出来た…か?何かこう…確かに絞れてはいるけど、弱々しいと言うか…本当に出来たのかこれ?

「弱々しいが…まぁ慣れていないからだろう。次は出す時から絞って出してみろ、俺はショートの所に行ってくる。」

「…分かりました。」

…出す時から絞って、か…なんだ?絞って…絞って…

 

…出す!

 

「…おぉ…!」

さっきより明らかに炎が強い。慣れて来たのか?と言うかそんなに強い炎を出しているつもりは無いが、結構大きい。これが絞る事のメリットか。正直これを学べただけでプラスだ。

次は…足だな。手は大体絞れるようになったから、足でも絞れれば機動力も大分上がるだろう。

 

 

 

足裏に集中して…

 

「…おぉ…」

やっぱり弱めの炎でも結構浮けるな。こうなると一回全速力を出してみたいが…

 

 

 

…壁にぶつかったらその時はその時だ。

 

両手足に集中して…

 

 

 

加そ…っ!

 

 

 

…本当に死にかけた。これは全速力を練習出来るのはしばらく無いな。狭い所でやったら本当に死にそう。

となると後は何が出来る?意識せずに絞れるようにする練習か…いや、一回全力で絞って撃ってみるか。

 

 

 

絞って…絞って…まだ…まだ行ける…まだ…

 

 

 

「どうだ、マトモに扱えるようになった「…っあ!!」…か…」

 

「…あの…エンデヴァー…?」

 

「…なんだ…」

 

「…なんですか今の?」

「知らんわ!貴様が出したんだろうが今のは!」

不味い、何か出た。何だ、炎って限界まで絞ればビームになるのか。初めて知ったな。と言うより壁がちょっと溶けてるんだけど。ヒーローが持っていて良いタイプの技じゃないなこれ。

「…今のはどうやって撃った。」

「…その…炎を最初から絞って出す時に、限界まで絞ってから出したらこうなりました…」

「…ハァ…そうか、分かった。」

「あの、エンデヴァー?これみよがしに溜息つかないでくれませんか?」

自分が一体何をしたと言うの…いや壁溶かしたな。それは溜息もつかれるか。

「…まぁ、せっかくだし教えてやろう。あれはもう少し後に教えるつもりだったんだが…お前が今撃ったのは俺の赫灼熱拳、その内のヘルスパイダーの原型みたいなモノだ。」

「はぁ…成程、赫灼熱拳の…

 

赫灼熱拳の?」

「だからそう言っとるだろう。」

「えっ…赫灼熱拳ってあれですよね、エンデヴァーの必殺技の…」

「そうだ。それを貴様は今撃ったんだ。」

「…これ撃って良かったんですか?」

「…撃てたのなら仕方が無い。撃てるのに使わない理由も無いだろう。炎は絞れるようになったか?」

「まぁある程度は…」

「ならその訓練は終わりだ。後の時間はさっきの技を磨け。速く、正確に、周りへの被害を出さないようにだ。」

「…はい!

…本当に撃って良かったのだろうか?まぁ撃てるなら仕方無い、習得しなければ損だ。

 

…耳郎さんや轟君はどんな顔するだろうか。

 




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

映画版の話も欲しいですか?

  • 欲しい
  • 欲しくない
  • どちらでも良い
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

個性「煙」の救煙レスキューヒーロー(作者:ウルトラエックス)(原作:僕のヒーローアカデミア)

僕のヒーローアカデミア▼オリ主▼白煙薫(はくえん かおる)くん▼個性「煙(けむり)」▼顔が煙で見えない常時発動型の個性▼救援ならぬ救煙レスキューヒーローになりたい▼好きなヒーローは13号とバックドラフト▼ヒロインは葉隠透(はがくれ とおる)ちゃん▼個性「透明化(とうめいか)」▼姿が見えない常時発動型の個性▼原作終盤で明かされた超絶美少女▼顔が見えない白煙くん…


総合評価:530/評価:6.9/連載:70話/更新日時:2026年09月26日(土) 18:00 小説情報

氷の系譜、春を抱く(作者:メガネ閣下)(原作:僕のヒーローアカデミア)

圧倒的な氷結の個性「冬」を持ちながら、成果至上主義の一族を拒絶し家出をした少年・氷叢冬真。雄英高校校長である根津の養子となり、彼は己の存在意義を探すように雄英高校1年A組へと入試を経て潜り込む。▼↓氷叢冬真のコスチューム▼https://photos.app.goo.gl/WuVWsHsyGZ3uTKz99


総合評価:212/評価:7.2/連載:16話/更新日時:2026年09月22日(火) 10:00 小説情報

僕のヒーローアカデミア A Little Extra(作者:ジョン堂)(原作:僕のヒーローアカデミア)

 日本に生きるごく普通の一般人だった男は、唐突に【個性】が存在する世界へ転生する。▼ 原作に登場するキャラ達、事件の数々、襲い来る敵、物語の中心『雄英高校』での試練……。▼ 転生主人公が、薄い原作知識とチート【個性】をもって、どうあがいていくか……。▼ これは、そんなよくある話――▼※注意※▼ 拙作・愚作・凡作・駄作、ご注意されたし。▼ 何卒寛容な心をもって…


総合評価:945/評価:7.41/連載:33話/更新日時:2026年08月30日(日) 17:30 小説情報

銃使いは雄英に(作者:妖狐アルル)(原作:僕のヒーローアカデミア)

夢も目標もない少年、ホルスターが揺れるように彼はその流れのまま生きていく


総合評価:326/評価:7.75/連載:6話/更新日時:2026年07月21日(火) 10:46 小説情報

呪力は呪力でも呪力かよ!?(作者:パンツ男)(原作:僕のヒーローアカデミア)

事故に遭い、死亡した少年はヒロアカの世界に転生する。▼転生特典は────呪力。▼術式や縛り、黒閃……強力な力でこの世界を生きていくと意気込むも、何かがおかしい……え!?▼呪力(じゅりょく)じゃなくて呪力(しゅりょく)なの!?▼


総合評価:976/評価:6.9/連載:36話/更新日時:2026年09月23日(水) 07:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>