個性「炎」   作:ドゥルガー

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UA3万5千件ありがとうございます。そしてかなり遅れてしまい申し訳ありません。諸事情により書く時間を作る事が出来ませんでした。

関係無い事を話しますが、最近インフルエンザが流行っているそうですね。皆様も気を付けて下さい。
第二十八話もよろしくお願いします。


第二十八話

 翌朝6時、トレーニングルーム。

「来たか。今日の午前中は個性を伸ばす。ショートは左の基本的な操作を覚えろ。周りを巻き込まないように、頭に叩き込んで無意識にでも使えるようにしろ。イグニスはもう一段階上だ、炎を“絞る”事を覚えてもらう。2人共、分かったな?」

「はい!」

「…あぁ。」

「良い返事だ。ではショートはトレーニングルームBの方に行け。後で見に行く。場所は」

「分かってる。」

「…そうか。ならば、解散!」

…トレーニングルームが複数有るのか。やっぱり広いなここ。

 

 

 

「さて、イグニス。炎を絞る理由は分かるか?」

「…突然ですね。けどまぁ…効率化…とかですか?」

「それが1番の理由だ。炎の噴射を限界まで一方向に向ける事で、最小の労力で最大の効果を得る。俺や貴様のような個性を持つ者がプロになる上で避けては通れないステップだ。その他にも、閉所での戦闘のしやすさに関わる。あまり炎が広がり過ぎていると、周りに燃え移る可能性が出てくるだけでなく、視界の邪魔になって敵との戦闘に支障が出る。絞って困る事は無いだろう。」

「成程。それで、その方法とは?」

「何、簡単な事だ。反復以外あるまい。炎を出してみろ。俺が教える。」

…No.2からの直接指導。正直、これだけで来た価値がある。

 

 

 

「貴様は、炎を出す時に何を考えている?」

「何を…ですか?」

「あぁ。イメージと言っても良いだろう。何かを出す個性を持つ者は大抵イメージによって個性を使う。」

「はぁ…何を…イメージ…何を…?

 

 

 

…ん?

 

 

 

…何も…考えて…いない…?」

そうだ。よくよく考えたら自分は何も考えていない。いや正確に言うと炎を出すとは考えるがそれ以外を考えていない。出す、貯めて出す、何処から出す、それを組み合わせているだけだ。

「ほぉ?今考えていないと言ったのか。」

「…はい。正確に言うと、出す、貯めて出す、何処から出すを組み合わせているって感じですが…」

「…珍しいな。それであの個性の練度か?」

「…まぁ、一応…」

…凄いエンデヴァーの目が怖い。なんか凄い自分が悪い感じがしてくる。

「…なら絞るのも簡単だろう。やってみろ。」

「簡単そうに言わないでくれません?」

まぁやりはするが…

 

 

 

炎を絞る…炎を…

 

…こうか?

 

 

 

「…ほぉ?それも考えずにやったのか。」

「…一応…絞りたいなー的な事は考えてましたが…」

…出来た…か?何かこう…確かに絞れてはいるけど、弱々しいと言うか…本当に出来たのかこれ?

「弱々しいが…まぁ慣れていないからだろう。次は出す時から絞って出してみろ、俺はショートの所に行ってくる。」

「…分かりました。」

…出す時から絞って、か…なんだ?絞って…絞って…

 

…出す!

 

「…おぉ…!」

さっきより明らかに炎が強い。慣れて来たのか?と言うかそんなに強い炎を出しているつもりは無いが、結構大きい。これが絞る事のメリットか。正直これを学べただけでプラスだ。

次は…足だな。手は大体絞れるようになったから、足でも絞れれば機動力も大分上がるだろう。

 

 

 

足裏に集中して…

 

「…おぉ…」

やっぱり弱めの炎でも結構浮けるな。こうなると一回全速力を出してみたいが…

 

 

 

…壁にぶつかったらその時はその時だ。

 

両手足に集中して…

 

 

 

加そ…っ!

 

 

 

…本当に死にかけた。これは全速力を練習出来るのはしばらく無いな。狭い所でやったら本当に死にそう。

となると後は何が出来る?意識せずに絞れるようにする練習か…いや、一回全力で絞って撃ってみるか。

 

 

 

絞って…絞って…まだ…まだ行ける…まだ…

 

 

 

「どうだ、マトモに扱えるようになった「…っあ!!」…か…」

 

「…あの…エンデヴァー…?」

 

「…なんだ…」

 

「…なんですか今の?」

「知らんわ!貴様が出したんだろうが今のは!」

不味い、何か出た。何だ、炎って限界まで絞ればビームになるのか。初めて知ったな。と言うより壁がちょっと溶けてるんだけど。ヒーローが持っていて良いタイプの技じゃないなこれ。

「…今のはどうやって撃った。」

「…その…炎を最初から絞って出す時に、限界まで絞ってから出したらこうなりました…」

「…ハァ…そうか、分かった。」

「あの、エンデヴァー?これみよがしに溜息つかないでくれませんか?」

自分が一体何をしたと言うの…いや壁溶かしたな。それは溜息もつかれるか。

「…まぁ、せっかくだし教えてやろう。あれはもう少し後に教えるつもりだったんだが…お前が今撃ったのは俺の赫灼熱拳、その内のヘルスパイダーの原型みたいなモノだ。」

「はぁ…成程、赫灼熱拳の…

 

赫灼熱拳の?」

「だからそう言っとるだろう。」

「えっ…赫灼熱拳ってあれですよね、エンデヴァーの必殺技の…」

「そうだ。それを貴様は今撃ったんだ。」

「…これ撃って良かったんですか?」

「…撃てたのなら仕方が無い。撃てるのに使わない理由も無いだろう。炎は絞れるようになったか?」

「まぁある程度は…」

「ならその訓練は終わりだ。後の時間はさっきの技を磨け。速く、正確に、周りへの被害を出さないようにだ。」

「…はい!

…本当に撃って良かったのだろうか?まぁ撃てるなら仕方無い、習得しなければ損だ。

 

…耳郎さんや轟君はどんな顔するだろうか。

 




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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