個性「炎」   作:ドゥルガー

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このままだと書き切るのに3年は掛かりそうなので、
もう少しペースを上げたいですね。
第六話もよろしくお願いします。


第六話

 1夜経って翌日。登校してみたは良いものの、様子がおかしい。遠目で見て分かる程大きな人だかりがある。

そしてその集団に阻まれて中に入れない者も。

集団の持ち物を見るに、マスコミの類だろうか?

大方、オールマイト先生の授業はどんな感じかなんて聞きに来たのだろう。邪魔なことこの上ない。

「おっ、不知火!」

後ろから声が。耳郎さんか。

「耳郎さんか。どうやらマスコミのお歴々が生徒の邪魔にお熱らしい。どうする?」

「…なんか刺々しくない?っていうかどうするって言ってもどうすんの?」

「…まぁ壁かマスコミのどちらかを飛び越える、か?」

「少なくともウチには出来ないし、アンタも個性使わないと難しいでしょそれ」

「そこは…まぁ…大目に見てくれると信じて…どうする?一緒に運ぶ位は出来るけど。」

「…まぁ遅刻するよりはマシかな。じゃあ頼んでも良い?」

「分かった。じゃあ…」

手速く耳郎さんを抱き上げる。そのまま脚に力を込めて

「えっちょっ」

壁を飛んで乗り越える。

…実技試験の時もこの運び方だったな。

向こう側に着地して耳郎さんを地面に降ろす。

「……?」

「…耳郎さん?」

不味い。耳郎さんがこっちを向いたまま動かない。大丈夫だろうか。

「…耳郎さ「……ありがと。」…あ、あぁ…」

…どうかしたのだろうか?

 

 

 

 

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見せてもらった。爆豪、お前ガキみてぇな真似するな。実力あるんだから」

「…分かってる」

教室。相澤先生がホームルームを行っていた。

そして爆豪君がお叱りを受ける。まぁそうだろうとは思う。

「で、緑谷はまた腕1本ブッ壊して一件落着か。」

急に矛先を向けられた緑谷君の肩が跳ねる。まぁ緑谷君もあんなコンスタントに腕を壊してたら怒られるか。

「個性の制御…いつまでも『出来ないから仕方ない』じゃ通させねぇぞ。俺は同じ事を言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれる事は多い。焦れよ。」

「…ッはい!」

「さてホームルームの本題だ…急で悪いが今日は君等に…」

…まさか抜き打ちテストとでも言うのだろうか。

 

「学級委員長を決めてもらう。」

「「「学校っぽいの来たーーーー!!!」」」

うるさっ。皆そんなにしたいのか。

各々が希望を述べていると、

「静粛にしたまえッ!」

飯田君の一声で全員の視線が彼に向かう。

「“多”を牽引する責任重大な仕事だぞ…!『やりたい者』がやれるものではないだろう!周囲からの信頼があってこそ務まる聖務…!民主主義に則り真のリーダーを皆で決めると言うのなら…これは多数決で決めるべき議案!!」

「聳え立ってんじゃねーか!何故発案した!」

やりたいならそう言えば良いだろうに、正に真面目と言えるだろう。

まぁ自分は立候補しないつもりなので多数決で良いとは思うが。

 

その後緑谷君が委員長、八百万さんが副委員長になった。

 

 

 

 

 

 昼休み、食堂。今日は耳郎さんが他の女子と食べるらしいので1人だ。1人の食事というのも中学校以来か…

…悲しくなってきたな。

しかし、相も変わらず人が多い。こんな人数だと碌な移動もままならないし、速めに来ることが出来て良かった

 

ウゥーーー!

 

突如、場違いな警報が鳴り響く。火事か?少なくとも食堂が火元ではなさそうだが…

 

『セキュリティ3が突破されました。』

 

『生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難して下さい。』

 

なんだ3って。

「校舎内に誰か侵入したって事だ!3年間でこんなの初めてだ!お前もさっさと逃げるぞ!」

近くに居た普通科の3年生が教えてくれた。優しい。

だが侵入とは穏やかではない。しかもここは雄英高校、日本でもトップクラスのセキュリティを誇る場所だ。

いったい誰が…

「皆さん…大丈ー夫!!ただのマスコミです!何もパニックになる事はありません!大丈ー夫!ここは雄英!

最高峰に相応しい行動をとりましょう!!」

何処からか飯田君の声が。その声が効いたのか食堂の皆も少しずつ落ち着いてきたようだ。

 

しかしマスコミか…報道の自由とは言うが、流石にここまでするだろうか?

 

 

 

 

 

 その後、緑谷君が飯田君の昼の行動を見て委員長の座を譲った。…八百万さんが浮かばれないとは思う。

 

 

 

 

 

 1日経ってホームルーム、チャイムと同時に相澤先生が話し始める。

「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった。」

どうやら、最初はオールマイト先生1人で授業をする予定だったが、昨日のマスコミパニックの関係で人数を増やすことにしたらしい。

そして授業内容は救助訓練、コスチュームの装着は自由なのでさっさと来いとの事。すぐさま相澤先生が出て行く。

救助訓練…これで2回目の訓練か。しかも今回は前回と違って個性の使い所が殆ど無い。火災現場でも模してくれたら多少は役立てるが…取り敢えずは準備だ。

 

 

 

 

 

 バスの中。多少の雑談なら相澤先生も見逃してくれるようで、皆の話題は専ら個性に関する事だ。

まず蛙吹さんが緑谷君に話しかける。

「私、思った事をなんでも言っちゃうの。緑谷ちゃん」

「あ!?はい!?蛙吹さん!!」

「梅雨ちゃんと読んで。貴方の個性、オールマイトに

似てる。」

「そそそそそそうかな!?いや、でも、僕は、その、えー」

…明らかに挙動不審が過ぎる。女子と話したことが無いのだろうか?

だが蛙吹さんの言うことも一理ある。

実際、緑谷君の最大火力はクラスでもトップクラスで、彼が個性を使う度にSMASHの掛け声を言うので、尚更そう見えるのかもしれない。

「しかし増強型のシンプルな個性は良いな!派手で出来る事が多い!俺の『硬化』は対人じゃ強ェけど、如何せん地味なんだよな!」

「僕は凄い格好良いと思うよ。プロにも十分通用する個性だよ。」

「プロなー…しかしやっぱプロも人気商売みたいとこあるぜ?それに、派手で強いって言ったらやっぱ爆豪と轟だろ。」

続いて切島君と緑谷君。地味…確かに地味だが、彼本人が強くて好青年なので、総合的に見たら十分目立つ方だとは思うが…

「けど爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそ。」

「んだとコラ出すわ!」

蛙吹さん、心臓が強すぎないか?

 

 

 

 

 

 バスに揺られて少し、降りたのはあらゆる災害、事故現場を再現した巨大ドームだった。誰かがUSJみたいと言ったが、確かにそんな雰囲気もある。

すると宇宙服のようなコスチュームを着たプロヒーロー

…13号先生が現れこの施設を説明してくれる。

「水難事故、土砂災害、火災etc…あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名も…

 

U S J(ウソの災害や事故ルーム)!」

おお…大丈夫だろうか…色々と。

 

しかし、その後の個性使用に関する心得は尤もなものだった。

人を傷つけるかもしれない個性を人助けに使う…

確かに大切な事だ。

 

「そんじゃまずは…」

…おや?

「相澤先生、アレ…なんですか?」

施設の中心部に広がるは黒い靄。中から顔に手を付けた人が現れる。ヴィランが居る設定なのだろうか。

「…っ!?」

「えっなんで驚いているんですか?」

「一塊になって動くな!!」

相澤先生の声があれ程荒らいでいる…まさか…

 

「13号!生徒を守れ!!」

 

どうやら本当に…

 

「動くな!アレはヴィランだ!!!」

 

「何処だよ…せっかくこんなに大衆引き連れて来たのにさ…」

 

「オールマイト…平和の象徴…居ないなんてさ…」

 

 

 

「子供を殺せば来るのかな?」

 

悪意がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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