第八話もよろしくお願いします。
…目の前が酷くぼやける。右腕の感覚が殆ど無い。どうやら脳無に殴られたようだ。
…全く馬鹿にも程がある。あの黒靄がいるのをあんな短時間で忘れるのか。ヴィランを殴ってハイにでもなったか?
…反省は後だ。右の腕は一応動かせる。炎も灯る。
ならまだ戦えはする。
…相澤先生に怒られるかもしれないな。だが先生も見た感じ大概だった。爆豪君や轟君達が戦っているかもしれないが、そうじゃなかったら他のクラスメイト、特に非戦闘系の人達が危ない。
…最初から使うべきだったな。
壁から背を離す。額から垂れる血が煩わしい。
焼くか。火傷が酷く痛むが気付けだ。
炎を灯す。色は見たことない程の蒼だ。
まぁどうだって良い。ヴィランを止めれるなら。
目の前に見えた脳無の腕を蹴飛ばす。脳無の腕が千切れる。おお、これは凄い。おおよそヒーローが出してはいけないレベルの火力だ。
「なっ…お前!?チッ…脳無!」
手男…死柄木がこっちを見て叫ぶ。炎を噴射して薙ぐ。
「熱…がぁっ!?」
大部分は割り込んだ脳無が防いだが、火の粉が死柄木に降り注ぐ。火傷でもしたのだろうか?
しかし火炎放射は殆ど使ってこなかったが、中々に使いやすい。加減が利きにくいが、攻撃範囲が広い。
というより、脳無の腕が再生していない。なんだ、断面を焼かれて再生出来なくなったのか?
「死柄木!大丈夫ですか!」
「黒霧ィ゙!!さっさとコイツを飛ばせ!!」
成程、あの黒靄は黒霧というのか。
「なっ…!?」
切り返して黒霧の身体部分を蹴る。金属の鎧のような部分が溶けかける。
飛ばせ…どうやら黒霧の個性はワープの類のようだ。
黒い靄でこちらを包もうとしてくる。
「悪い、遅くなった。それと…」
「隙アリだ死に晒せこの黒モヤ野郎!!」
「ぐぅっ…!?」
「テメェ何死にかけてんだこの根暗ノッポがァ!?」
「…あぁ、轟君と爆豪君か。」
その靄を轟君が防いで爆豪君が黒霧を殴り飛ばす。
相変わらず爆豪君は元気だ。
そして少し遅れて切島君。
「クソ…次から次へとガキが来やがる…!」
「学校に乗り込んでそれは無いだ…ろ!」
相変わらず死柄木への攻撃は脳無が庇う。
「爆豪君!その黒靄を頼んだ!轟君と切島君はその手男を!」
「誰に指図してんだあ゙ァ゙!?」
「…分かった。」
「不知火!お前大丈夫なのかよ!?」
三者三様ながらしっかり足止めしてくれる。頼もしい。
「クソがクソがクソが!!」
子供の癇癪みたいな騒ぎ声を死柄木が上げる。
それを尻目に脳無と相対する。
死柄木が命令を殆どしなくなったお陰で脳無は殆ど動かない。脳無の四肢を落としていく。炎のお陰か再生が遅いが、しない訳ではない。しかし再生の為のエネルギーも尽きてきたのだろう、四肢が明らかに細くなってきた。
「良く頑張った、少年達」
…この声は…
「遅くなってしまったが…後は、私に任せろ…!」
真横を影が通り過ぎていく。
「デトロイト…スマァァァッシュ!!!」
振り抜かれたNo.1の拳は、圧倒的な威力を持って、殴りつけた脳無を遥か彼方の空に打ち上げた。
「もう大丈夫…何故なら…
私が来た」
体育祭の展開も決まっていませんし、ヒーローネームも決まっていません。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。