何!?ズァークとは「もう1人のボク!」ではないのか!? 作:辛味噌の人
ひょんなことからARC-Vをイッキ見して創作意欲が湧き上がったので書きました。
色々言われることも多く、実際私としても多くの不満点のある本作ですがそれでも面白いところはほんとに面白いので……
黒咲さんいっぱいちゅき。サテライトファルコンだいちゅき。
拝啓、前世のお父さんお母さん。お元気ですか?俺は死んじゃったけど元気にしています。
「見ろよ、臆病者の子供が歩いてるぜ」
「あの逃げた榊遊勝の子供だ」
うーんごめんやっぱり元気じゃないかも。本当にどうしてこんなことに……。
夕暮れ時の商店街をトボトボと歩く奇抜な髪色の子供が1人……その名は榊遊矢。そう、俺である。
何故か遊戯王ARC-Vの主人公に転生してしまう特大ハプニング!しかもなんか親父が失踪!あまりにも不幸!オマケに俺はARC-V未視聴である。こんなことなら一挙配信の時にARC-V見ておけば良かったぜ……
一応主人公とかの名前は知ってたけどさ……いや下手に原作知ってたら逆に絶望してたかもしれないな。俺とお前で超融合もクリアマインドもかっとビングもできる気しねぇし……。
「おい、榊遊勝の息子!」
「はい?」
いきなり声をかけられたので顔をあげると、ストロング石島の顔がデカデカとプリントされたシャツを着た大柄な男が俺の行く手を阻んでいた。
ストロング石島というのはプロデュエリストで、俺の親父、アクションデュエルのチャンピオンであった榊遊勝に挑戦することになっていた……のだけども。
なーぜか失踪しちゃったんだよね〜うちの親父。なして……?遊戯王的に考えると主人公の父親だしお亡くなりになられたとか……?そして原因不明の失踪にも関わらず爆速で逃げた卑怯者扱いになり、息子にまで誹謗中傷が飛んでくるあたり安定の遊戯王民度である……。ここ舞網市も例外じゃ無かった様子。
「お前が親父の代わりに戦うなら、俺がストロング石島の代わりだ!」
「あーなるほど……」
やっぱ余計なこと言っちゃったかなぁ……。
いやほら、お約束的にね?俺が代わりにデュエルするぜ!って言ったんだけどね?聞き入れられませんでした……。
何!?遊戯王とは割と無理やりな流れでもデュエルに持ち込めるものでは無いのか!?とは思いましたけどね。冷静に考えるとプロ興行なんだしそりゃ無理か……。
しかもこの手の輩を引き寄せる羽目にまでなったので完全に失策だったな……。
「さぁ、デュエルしようぜ……!」
「いいぜ、ボコボコに──」
「やめんかぁっ!!」
うおっうるさ。
怒鳴り声をあげて俺たちの間に割り込んで来たのはこれまた大柄な……って
「権現坂!?」
「おう!この男権現坂、弱いものいじめは許さん!」
この大柄な少年は権現坂昇。俺の幼なじみで漢気溢れるナイスガイだ。父親が経営している権現坂道場の跡取りで、不動のデュエルを心がけているらしい。
不動のデュエルって?
ああ!それってメ蟹ック?
……というのはさておき。まあ確かに権現坂の言うことも一理あるかもしれない。
「それもそうだな、悪かったよ権現坂」
「分かればいい。……ってなんで遊矢!お前が謝る!?」
いやぁ……だってねぇ?
「だってそうだろ?俺がこのストロング石島ファンの人をボコボコにしちゃったら可哀想じゃないか。弱いものいじめは良くないもんな」
「なっ……」
「ああん!?今なんて言ったテメェ!?」
おおこわいこわい。でも事実なんだから仕方ないじゃないか。この世界、カードパワーの差は抜きにしてもデュエリストの強さがデフレしすぎなのだから。今のところ「こいつ中々に強いな」って思ったの親父とせいぜいストロング石島くらいのものだぞおい。
というかEXデッキを使った戦術が高等テク扱いなのはどうなのよ。俺のミリしらARC-V知識の中には「次元戦争」ってワードがあるし、やっぱ他の次元行くことになるのかね?この次元がいわゆる始まりの街ポジションならデフレ環境にも納得なのだが……。
「言わせておけば……!叩きのめしてやる!」
「いいぜ、かかってきな!権現坂、ちょっと下がってろ」
「しかしだな……」
「いいからいいから、心配すんなって」
デュエル開始の宣言をしろ!磯野ォ!
デュエル開始ィィィ!!
「「デュエル!」」
〈暗黒寺ゲン LP4000〉
〈榊遊矢 LP4000〉
へーこいつ暗黒寺っていうのか。
「先攻はいただくぜ!負けた時アクションデュエルじゃなかったから、なんて言い訳するんじゃねえぞ!」
「あーうんアクションデュエルね……」
俺、あれそんなに好きじゃないんだよな……アクションマジックがなんかこうズルく感じるというか……。親父のデュエルは面白いとは思うんだけどアクションデュエルというシステムには懐疑的である。あっでもモンスターとかに乗れるのはいいと思います。
……お、いい手札じゃないか。この手札なら普通に勝てるな。
「俺は手札からバーバリアン3号を召喚!召喚時の効果により、手札からバーバリアン4号を特殊召喚する!」
〈バーバリアン3号 Lv3 ATK1000〉
〈バーバリアン4号 Lv4 ATK1200〉
フィールドに現れる2体のバーバリアン。……確かこいつらってOCGにはいなかったよな?どんな効果だろ……まあ3号の方は多分特殊召喚効果だけだろうし4号さえ気にしてればいいか。
「ふっふっふ……俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
あ、やっぱこれで終わりですか。いやね?アニメだと下級出してカード伏せてターンエンドとか主人公ですらやるからそこは非難しないけどね?それってあくまで様子見なんだよね……。暗黒寺くんはこれだけで勝ち誇ってらっしゃる。やっぱレベル低いな……。
「俺のターン!ドロー!」
お、来た来た。
「俺は速攻魔法、サイクロンを発動!お前の伏せカードを破壊するぜ!」
「何ぃっ!?」
アニメ特有のチート性能な永続魔法や永続罠に少しでも抵抗するために俺のデッキにはサイクロンと大嵐が仕込んである。ハーピィの羽根帚は持ってないでござる。
というか色々言っておいてなんだけど俺のデッキもたいがい寄せ集めなんだよな。この世界のデュエリストの大半には勝てる自信はあるけど、現代OCG基準だと完全に紙束である。現代のパワカ達が恋しいぜ……
ちなみに破壊された暗黒寺の伏せカードは見たことない罠だった。なんだったんだアレ……多分アニメ特有のピンポイント罠かな?
「そして俺は手札からバイス・ドラゴンを特殊召喚!こいつは攻撃力と守備力を半分にすることで特殊召喚できるモンスターだ!」
〈バイス・ドラゴン Lv5 ATK1000〉
「召喚権を使わず上級モンスターを……!」
「だが攻撃力は貧弱!下級モンスターと変わらないな!」
驚く権現坂、鼻で笑う暗黒寺。……うん、なんかむず痒いねこれ。
「お楽しみはこれからだ!俺はバイス・ドラゴンをリリースして、アドバンス召喚!このモンスターはレベル5以上のモンスター一体をリリースすることでアドバンス召喚可能だ!」
フィールドからバイス・ドラゴンが消え、新たなモンスターが現れる。うーん、ソリッドビジョンっていいねぇ。
「贄を喰らって現れよ!二色の眼を持つ暴竜!レベル8、オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン!」
〈オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン Lv8 ATK3000〉
「オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン……!」
「攻撃力……3000だと!?」
くぅ〜!これだよこれ!やっぱ召喚口上って憧れるよなぁ!
こいつは俺のミリしら知識の中に「榊遊矢は
「オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの効果発動!アドバンス召喚に成功した時、相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊!その攻撃力分のダメージを与えるぜ!俺はバーバリアン4号を破壊!」
「な、何ぃ!?ぐあっ!」
〈バーバリアン4号 破壊〉
〈暗黒寺ゲン LP4000-1200=2800〉
ダメージを受け、怯む暗黒寺。召喚権切るのが痛いとはいえ、対象に取らない破壊とバーンって結構偉いと思うんだよね俺。
「そして俺はマジックカード、死者蘇生を発動!墓地のバイス・ドラゴンを特殊召喚するぜ!蘇れ!バイス・ドラゴン!」
〈バイス・ドラゴン Lv5 ATK2000〉
「あっ……あぁ……!」
再びフィールドに現れるバイス・ドラゴン、そして敗北を悟ったのか慄く暗黒寺。……やっぱ弱いものいじめだな、これ。まあいいや、喧嘩売ってきたのこいつだし。
「バトル!バイス・ドラゴンでバーバリアン3号を攻撃!」
「ぐああーっ!!」
〈バーバリアン3号 戦闘破壊〉
〈暗黒寺ゲン LP2800-1000=1800〉
「終わりだ!オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンでダイレクトアタック!螺旋のストライクバースト!」
〈暗黒寺ゲン LP0〉
〈WINNER 榊遊矢〉
いえーい大勝利!負けてへたり込む暗黒寺は無視して権現坂にピース!権現坂は少し戸惑っていたが、すぐにグッと頷いた。
ガッチャ!俺は楽しいデュエルだったぜ!
「さて、帰ろうぜ権現坂。ウチそろそろ飯の時間だし……母さんに叱られちまう」
「う、うむ!暗黒寺のことは親父殿にも報告しておこう!」
別に気にしてないんだけどなぁ……まあいいか。
そして俺と権現坂はそれぞれの家に帰るのだった……。
ところでARC-Vってペンデュラム召喚の初出だよな?今のところ影も形もないんだが大丈夫なのか?
ズァークのズの字すら出てこないんだけどタイトル詐欺じゃないか?
ところでデュエル描写ってこんなもんでいいのか、それとももっと簡略化した方がいいのか……。アンケ取ろうかな。
誤字報告はバンバンお願いします。