ついにデュエリストの日本一を決める大会「デュエマ甲子園」が開催された。会場は人で埋め尽くされ夥しい熱気に包まれている。前世も含めてこれほどの視線の中でデュエマをしたことがないため緊張で手が震えてしまっている。本当は緊張で顔が変になってしまいそうだが俺の中のディナのイメージが崩壊必死なためなんとかポーカーフェイスで緊張を隠していたりする。
「デュエマ甲子園!会場のボルテージも激しく熱くなってきたぜええええええええ。」
熱血ナレ太郎のナレーションと共に会場の熱気もより熱さを増してきた。なんかアーティストのライブ会場のような雰囲気でいいな。俺が至極どうでもいいことを考えている間にも出場者が出揃ってきた。勝太がカレーパンの格好をしながら登場したりルシファーが飛行艇から登場したりとあったが無事デュエマ甲子園は開幕した。あとこんだけ盛り上げといてなんで本線が明日なのか説明してほしかった。
そして翌日
ナレ太郎によって組み合わせが決定し以下の通りとなった。
第1回戦
第1試合
勝太vs孔明
第2試合
ルシファーvsべんちゃん
第3試合
ディナvs佐々木コジロー
第4試合
ホカベンvs寄成ギョウ
俺の相手はコジローか。俺の数少ない知識によれば確かコジローは決勝まで進んでいるはず。原作を維持するためにもここはわざと負けて早期退場をするか。ここまで考えたところで俺はこの案を即却下した。これでも俺はデュエリストの端くれだ。そんな行為デュエリストの風上にも置けないし何よりコジローは自身と弟の生活がかかっているとはいえそんなこと望まないだろう。俺は望んでこの舞台に立ってるわけじゃないけどやるからには全力で迎え撃たなけりゃな。
デュエマ甲子園は何の滞りもなく進んでい行った。1回戦の勝太vs孔明は勝太が勝利した。べんちゃんによるとどうやら孔明がカードをすり替えていたらしい。確かに俺の目にも奴がカードをすり替える瞬間をばっちり捉えていた。この体になってから前世もよりも身体機能が全体的に上がっており遠目からでもデュエルの様子をよく見ることができた。
2回戦のルシファーvsベンちゃんの試合はルシファーが勝利した。しかしルシファーのもつシンフォニーデュエルとレクイエムデュエルは厄介だな。相手のカードの内容を知ることができたり未来を予知したりできるのははっきり言ってチートも甚だしいがこれに関してはある程度の攻略法がすでに見えているため問題はないだろう。それに今回は速攻デッキの類は見かけなかったし、2組に限った話ではあるけどみんなの試合展開は遅い。これはあのデッキが輝く時だな。この時俺は誰にも気づかれないほどの小さい笑いを浮かべていた。
第3試合 ディナvs佐々木コジロー
デュエル台に近づくと会場の視線が一気に突き刺さりなんとも言えないプレッシャーが襲いかかるが不思議とさっきのような緊張はしなかった。やっぱり原作キャラとデュエマできることに気分が高揚しているのだろうか。まあ俺のやることは変わらないけどな。全力で挑みかつデュエマを楽しむだけだ。
「「デュエマスタート」」
ナレ太郎「さあかくして始まったデュエマ甲子園第3回戦、孤高の狼こと佐々木コジローに挑むのは今大会で孔明よりも情報が少ない少女ディナ。果たしてその実力はいかに。」
ディナ ターン3
「絶対の畏れ 防鎧を召喚。ターンエンド」
コジロー ターン4
「ドロー、呪文、パニッシュチャージャー。手札を捨てやがれ。」
「防鎧の能力発動。俺は相手のカードの効果によって手札は捨てられない。」
「チ、唱えたカードをマナゾーンに置きターンエンド。」
ディナ ターン4
「ドロー。マナチャージして呪文、“必駆“ 蛮触礼亞。これはB・A・D・S2により手札を一枚捨てることで3マナで唱えることができる。呪文の効果で手札から好きなビートジョッキーを一体バトルゾーンにだす。いけ“B-零朱“ レイド。」
バトルゾーンに現れたのはまるでジェット機をイメージさせるクリーチャーだった。
「まずは“B-零朱“ レイドの登場時効果発動。相手のシールドを1枚選び、直接墓地へ。」
「何!」
「そのまま“B-零朱“ レイドでシールドをWブレイク」
「シールドチェック・・・・・トリガーなしだ。」
「ターンエンド。その時“必駆“ 蛮触礼亞で出したクリーチャーはターンの終わりに破壊する。だけど、レイドのG・G・Gにより手札が1枚以下なら自分の火のコスト7以下のクリーチャーは破壊されない。」
「おおっとディナ選手の怒涛の攻撃によりコジロー選手のシールドが残り2枚に。」
「おお、あいつすげえな。コジローが追い込まれてやがる。」
「しかも除去耐性で“必駆“ 蛮触礼亞のデメリットを実質無効化してる。なんて強力なカードなんだ。」
コジロー ターン5
「(チ、次のターンにウルボロフを出すつもりだったが悠長にしてられる余裕も
ないか。)」
「爆弾魔 タイガマイトを召喚。その後強襲のボンスラーを召喚してターンエンドだ。」
ディナ ターン5
「ドロー、ダチッコチュリスを召喚。こいつの効果で次に召喚するビートジョッキーの召喚コスト
3少なくし1マナでゴリガン砕車 ゴルドーザを召喚。さらに奇石 ミクセルを召喚。」
ナレ太郎「ディナ選手、一気にクリーチャーを3体展開したあああああ。」
「なんだあのカード?クリーチャーと呪文が一つになってるぞ。」
「僕もあんなカード見たことありません。あのカードは一体?」
「これはツインパクトカード、見ての通りクリーチャーと呪文が一体化したカードだよ。説明は
これくらいにしてまずはゴルドーザでシールドを攻撃、その時ゴルドーザの効果で攻撃中の
ゴルドーザをアンタップ。」
「くそ、ボンスラーでブロック。」
「まだまだ、再びゴルドーザでシールドを攻撃。」
「ここでシールドトリガーを引けなきゃ一気に厳しくなるってのに。おいコジロー、俺に
リベンジするんじゃなかったのか!」
「コジロー兄ちゃん、がんばれー。」
「(そうだよな。何をビビってやがる。俺はデュエマ甲子園で勝太の野郎に勝利して優勝もして
あいつらに楽させてやらなきゃ兄を名乗れんだろうが。」
「シールドチェック・・・・きたシールドトリガー呪文デーモンハンド。厄介な防鎧を破壊
だあ。」
「よっしゃー、なんとか凌いだぜ。」
「これで次のターンに繋げられたわね。」
コジローの逆転劇に勝太たちが喜んでいる間、ベンちゃんだけはなんとも言えない違和感を感じて
いた。
「(おかしい。なんで除去耐性を持っているレイドやゴルドーザを最後に残さなかった。コジロ
ー君のデッキは破壊が主だった除去手段だ。ならば除去耐性持ちのクリーチャーを残すことは
当然のはず。どういうことだ?)」
べんちゃんの疑問は至極当然のことだがその答えは意外にもすぐにわかることになった。
「ここで“B-零朱“ レイドの能力発動。相手がコストを支払わずに呪文を唱えた時にもシールドを
1枚墓地に置くことができる。」
「な!」
「俺のスピードにはついてこられなかったみたいだね。“B-零朱“ レイドでダイレクトアタック。」
「ここでデュエル終了。勝者はディナ選手だああああああ。」
コジローは悔しさのあまり地面に拳を叩きつけていたがディナはナレ太郎の宣言が終わると同時に去ってしまった。」
「まさか、コジローがやられるなんて。」
「しかもコジローの切り札を出させる前に倒すなんて彼女の実力は僕たちが想像していたものより
もずっと高いのかもしれませんね。」
勝太はライバルを倒した少女の背中を見つめながら自分の中の闘志を滾らせるのだった。
ちなみに主人公はストーリーだけが大雑把なだけで勝太たちのことは知っています。
あとなぜコジローと戦わせたかというと単純にレイドとの相性が良かっただけですね。コジローの女耐性のなさに関しても物語の都合上主人公だけは大丈夫ということになってます。