ゼンレスゾーンゼロ×仮面ライダー   作:トンファーエッジ

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シーズン1-1 頑張るぞぉ!


シーズン1-1
第8話 猫又の襲来


 

『市政選挙が近づくに連れ、待望の民生プロジェクト──旧都地下鉄の改修が、本格的に動き出しました!工事を請け負ったヴィジョンコーポレーションの代表に──』

 

リョウジはソファに寝っ転がりながらテレビのニュースを見ていた。

 

 

暇だ。

 

暇すぎる。

 

こんなに暇な日があっていいのか?

 

 

『よって我が社は爆薬を特製の列車に積み──』

 

 

テレビの中のダルマのようなチビのおじさんの話はまだ続いている

 

(こんな面白くない話よくもまぁ長々とできるな...)

 

もう今日は眠って1日を潰そうか....

 

(それはなんかもったいなくね...?)

 

じゃあ外に出るか?

 

(そんなやる気はないんだよなぁ...)

 

 

『では次に、プロジェクトにおけるコスト削減の秘訣をお聞かせください』

 

『...こ、今回のインタビューに、そんな質問はないはずだが?』

 

『どう言うことでしょうか?』

 

『い、いや私がもらったカンペにそんな質問は──』

 

 

お?

 

何だかテレビが面白くなって来そうだ。立派な髭が生えたおじさんが言葉に詰まる様子は引き続き生放送でお茶の間に流れている。

 

なんかおもろいこと言え!

 

俺は今笑いに飢えている!!

 

 

『パールマンさん、これは生中継です。パールマンが申し上げたいのは、ヴィジョンがこのプロジェクトにおいて──』

 

 

背の高い女性がパールマンの代わりにスラスラと話し始めてしまった。

 

(何だよ...)

 

せっかくちょっと体を起こしてやったのに、パールマンは何も喋らず女性にコメントを任せてしまった

 

 

『今回の爆破解体にはパールマン直々に現場に向かい、市民の皆様の代わりに最後の瞬間まで立ち会う予定でございます』

 

 

「なに珍しいね、リョウジがネットじゃない方のニュース見てるなんて。どんな話してるの?」

 

「なんかヴィジョンって会社が爆破解体すんだって、なんでもコスト削減は”一切してない“らしい。なんかくせぇぜ」

 

「なんでも疑うのはやめなさい...」

 

アキラがリョウジのことを窘める。

 

リョウジはぶーぶーと文句を言いながらまた寝っ転がってしまった

 

「工事が行われる場所はホロウの近くで、しかも大勢の人員を移動させる必要がある...」

 

「やっぱり、TOPS財政ユニオン入りを目指す企業はやることが違うね」

 

 

『警告。街道カメラにて、何者かが本店へ急速に接近しているのを確認。推測──トイレを借りたい、レンタルしたビデオの期限が迫っている、本店に対し悪さを企んでいる。』

 

「誰だろ?」

 

「客が来ただけだろ?俺が言って来ますよー...」

 

「何よ...変な言い方しちゃって」

 

リョウジはソファから重い腰を上げて工房のドアを開ける

 

すると目の前から誰かがリョウジのみぞおちに激突してきた。

 

「ふみゃー!」

 

「ゴッファァァ!!」

 

 

みぞおちに会心の一撃をもらったリョウジは悶絶している

 

「ん?」

 

「えっ?」

 

 

「いたたた...は、鼻が...」

 

 

リョウジのみぞおちに頭突きを喰らわせたのは赤い服を着た猫のシリオンだった

 

「はっ!このダルマみたいなオッサンを信じちゃダメだ!コイツは嘘をついてる!」

 

 

その直後、random play店内──

 

 

「あ、あんたたち、ドアを開けるならちゃんとニャーって声をかけて!ぶつかっちゃったぞ...」

 

「あぁそうだな...スタッフオンリーの部屋に突撃したあげく人にぶつかった時もごめんなさいって声をかけないとなぁ...」

 

 

しおれたピカチュウのような顔をしながら起き上がり、キレ気味にシリオンの女の子に毒を吐く

 

「あ、あぁ...それはぁ...ごめん」

 

 

ネコのシリオンの少女は苦笑しながら申し訳なさそうに謝った

 

「リョウジ...お客さんに謝らせないの...」

 

「今からニャーって言っても遅いよね...六分街でいちばんのビデオ屋へようこそ。」

 

「えっと、お客さんはどんなビデオを探してるの?新しいのだと、「7710と彼の猫」が入荷してるよ!」

 

「それってどんな映画?...面白いの?って違う!そんなことしてる場合じゃないぞ!わかってる...あんたたちは「パエトーン」!プロキシのあんたたちに、依頼がしたいんだ!」

 

どうやらこの少女はプロキシとしてのアキラとリンを頼りにきたようだ。

 

「お客さん、何かの間違いじゃないですか?我々は見ての通り、至って普通のレンタルビデオ屋ですよ」

 

「ぱえとーん?とやらは少なくともここにはいないぞ」

 

プロキシという違法家業を隠すためアキラとリョウジがビデオ屋として接客している

 

 

「あ、待って!警戒しなくていい、私は猫又!ニコに言われて、あんたたちを探しに来た。悪いやつじゃないぞ!」

 

 

悪いやつじゃない、ここ新エリー都でその言葉は最も怪しい言葉である

 

 

「その方が誰か、分かりかねます。店を間違われたのではないですか?」

 

「邪兎屋のニコだって!なんでも屋の邪兎屋の社長!ほら、あの子のボンプだ!これで信じてくれたか?」

 

そう言ってニコのボンプ“アミリオン”を持ち上げる猫又

 

 

「このボンプは...確かにニコがいつも持ってるやつだな。」

 

「ほんとにニコが君にここへ来るよう頼んだの?じゃあニコは今どこにいるの?」

 

 

「さっきのニュースで言ってたとこ──ヴィジョンの爆破エリアにいる!」

 

一斉にパエトーン3兄妹弟の表情が曇る

 

「あのおっさんは全員避難させたって言ってるけど、本当はそうじゃないんだ!」

 

「また巻き込まれてるよ...早すぎない?」

 

「よりにもよってこんな時に、ヴィジョンの工事現場で一体何をしてたんだ?」

 

 

「探し物だ!...えっと、依頼したのはあたし!それに赤牙組がケチをつけて来て、もみくちゃになって...とにかく、人がぎゅうぎゅうで魚の缶詰っみたいだった!」

 

「落ち着いて順番に話してくれ、アンタはパエトーンをデパートの初売りにでも行かせる気か?」

 

 

猫又が眉間に皺を寄せてうんうん唸り始めた

 

「えっと...その...ぐう、うまく説明できないぞ!...そうだ!ニコのボンプ!あの中に、ここ数日の資格データが保存されてるはずだ!」

 

「残念だけど、ボンプ内部の視覚データをエクスポートするには所有者であるニコ自身か──」

 

『ピーー!』

 

突然H.D.Dから声がした

 

 

「兄ちゃん、fairyなら“えくすぽぉと”?できんじゃないか?」

 

「何か言ったか?ファーリー...?」

 

 

「いや、なんでもない!コホンっ...fairy、ボンプの内部にあるデータを強制的に取り出す方法はない?」

 

 

モニターに目のようなアイコンが表示され、fairyが出て来た

 

 

『確認。指示の内容ですが、「ボンプ内部の視覚記録を出力する」ことで間違いありませんか?』

 

「にゃ?今、誰か喋ったような...他に誰かいるの?」

 

 

「新しくPCにいんすとぉるしたPCアシスタントだ、気にしなくていい」

 

 

「それで、fairy...データは取り出せる?」

 

『ボンプ内部で直近数日間の視覚データを検索中。「自分がバカだった、もっと早くfairyを頼るべきだった」とおっしゃってください』

 

「あぁ俺がバカだったよ、こんな薄汚えアシスタントはすぐあんいんすとぉるするべきだった」

 

『助手2号の言動により、ローディング時間を10秒伸ばします』

 

「ちょっとリョウジ!!」

 

「テメェ!ろぉでぃんぐってなんだ!!早くしやがれ!」

 

 

「まずそこからか...」

 

 

 

 

 

 

長いローディングが終わり画面にアミリオンの視覚記録が映された

 

 

「あっ....どれどれ、うん!ニコと出会った日のだ!」




リョウジがシグリッドみたいに...

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