第1話 日常
「───っ!!」
リョウジはベットから飛び起きる
いつものことだ
あの日からずっと同じ夢を見続けている。クウガになったあの日の夢を
「はぁ...」
ため息を吐きながらイヤホンを取り出し、耳にねじ込む
お気に入りのアニメオープニングを聴きながら汗で濡れた服を脱ぎ、新しい服に着替える
「──♪♪」
「リョウジー!朝ごはん食べ行こー!!」
悪夢を見て、目覚め、音楽を聴いて、新しい服に着替え、飯を食う
これがリョウジにとっての日常なのだ
「今行くから!」
外出用の服に着替えて一階に降りる。2人とも準備はもうできているようだ
「おはよう、リョウジ」
「おはよ─って、相変わらずビミョーなセンスだねぇ...」
「この服の良さがわかんないかなぁ...」
すると工房のテレビからニュースが流れてきた
『速報です。十四分街で共生ホロウが突如発生。管制レベル3を突破。ホロウ調査員協会が緊急対応にあたっており───』
「ちょっとお兄ちゃん!電気代勿体無いんだからテレビ消してよ!」
「おっと僕としたことが忘れていたよ」
「十四分街でホロウが....近々仕事が舞い込むかもな」
「あぁそうだねリョウジ。僕は準備してから向かうよ」
リョウジは「パエトーン」兄妹を支えるホロウレイダーとして家業に貢献している
仮面ライダーとしてではなく
「どうする?今日はなんにしよっか」
「んー正直なんでもいい」
「ラーメンは?」
「え?朝から?」
仮面ライダーはホロウ調査協会に申請を通さなければならない代わりにホロウでの救助活動を自由に行うことが認められている
「リョウジってば文句ばっかじゃん!じゃあ何がいいの?」
「今パッとは思いつかないって」
だが肉体そのものが変化するライダーは申請することができない
例えばクウガやアギト、響鬼、キバ、オーズ、ゴースト、リバイスなどである
「じゃあリョウジは141で買った菓子パンね!」
「それはやだってぇ!!」
「あっ!じゃあリョウジの大好きな火鍋は?」
「朝から?」
「もー!」
肉体が変化するライダーの外殻は侵食を和らげる効果があまりないのだそうだ
実際には肉体変化系ライダーの成長には限りがないことを恐れてホロウでの活動を制限しているだけなのだが
そうこうしているうちにアキラが追いついてきた
「リョウジ、君の勘はよく当たるね。依頼人が家で足踏みしながら待ってるよ」
リンとリョウジは顔を見合わせ
「ねぇちゃんがわがまま言うから!」
「リョウジが優柔不断だから!」
「ええと、それで朝ごはんは何になったんだい?」
「「菓子パン!」」
パサパサのメロンパンを胃の中に詰め込み、工房の中に入る
すると
「ちょっとアンタたち!おっそいのよ!!うちの従業員たちがホロウの餌食になってもいいの!?」
そこには地団駄を踏みながら大声で文句を言うゼニゲバ・デマ──
ん゛ん゛っ゛(咳払い)ニコ・デマラがいました
『それでは十四分街の現場に戻ります。共生ホロウ災害が発生した直後、近隣のマンションの高層階で爆発が起き───』ブツッ
ニコがテレビを切った
「ちょっと聞いてんの?」
「いやニュース...」
「ニュースはもう聞く必要ないわ!アタシが当事者だから!緊急事態よ!ビリーとアンビー、それから依頼のターゲットが全部ホロウに落ちた!プロキシの助けが必要なの!一生のお願い!」
「ハァ...次はもっとお昼とかに依頼を持ってきてくれると助かるのだけど」
「月に3回は聞くよね....ニコの一生のお願い」
「百万回は生きてるんじゃないの、ニコ?...」
「...好きなだけからかってくれていいから、この危機を乗り越えるには「パエトーン」の力が必要なの!」
「「それで、今度は何をやらかしたの?ニコ」」
「あ、リョウジまた乗り遅れてる」
「....うっさい」
「はぁ...それはさておき、今度はなんのようなんだい?」
「アンタたちに依頼があるの!それもすっごく大事な依頼!」
ニコは事態を簡潔に説明した
状況はこうだ
まずシルバーヘッド率いる赤牙組が研究所を襲撃、金庫を奪う
それを取り返す依頼をニコたち邪兎屋は受け、赤牙組のアジトに侵入、金庫を取り返すことに成功
その後トンズラここうとして治安局のヘリから銃撃にあい、ビリーとアンビーがホロウの中に落ちてしまった
「と!に!か!く!アタシの依頼は簡単よ!うちの人間と、アタシの依頼人のものをホロウから無事に出してくれればいいの!この依頼が終わったらこれまでのツケをまとめて払うから!お願いよ!パエトーン!」
「ニコがツケを払うっていった...!?」
三人は驚き顔を見合わせる
「ニコ、何ヶ月もツケを払ってないよね?利子がどんだけ膨れ上がってるかわかってるの?」
「あぁ...じゃ、じゃあ、邪兎屋の依頼の報酬から何割か分けてあげるわよ!これでいいでしょ?」
「うん、その方がよっぽど合理的だ。」
「よし!善は急げよ!早く出発しましょ!アタシはホロウの中で待ってるか──ッ!!!」
「ニコ、怪我してんのか?ならここで休でけ」
「でも...」
「怪我してんだから戦闘なんてできないだろ?代わりに俺がいくから」
しばらくしてリョウジとイアスはホロウの侵入ポイントについた
「ついたわよ。さぁほらいったいった!」
『リョウジ、聞こえるかい?』
イアス越しにアキラが話しかけてくる。
「うん、問題ないよ」
『じゃあ始めようか』
リョウジはお腹に両手をかざす
すると白い光と共にアークルが出現
右手を前に出し、薬指と小指を軽く曲げる。左手はベルトの上に、徐々に脇腹の方へ...
変身...!!
リョウジは眩い光を纏い、仮面ライダークウガに変身した
リョウジが変身したクウガは私たちが知っている姿ではなく、さなぎのような姿をしている
「よし、やりますか」
主人公はアキラということにしていますが、参考にしているゼンゼロのストーリーがリン主人公なので所々違うかも...
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