「ヴィジョンを許すなー!」
「ヴィジョンはその体の隅々まで罪のない市民の血で濡れているんだ!」
マッドホッパーとともにカンバス通りの住民がホロウに続くトンネルから姿を現した
そこにいる住民は皆メガホンを持ち、ヴィジョンを非難する言葉を叫んでいる
「ニコ!それにみんな!!」
「なんだと...!?」
「爆破エリアから抜け出してくるなんて....なかなかやるじゃない」
戦闘員が道を開け、サラが奥から歩いて出てきた
「でも、それで全てが公になるなんて思ってないわよね?命令よ─ここにいる人間は1人のこらず殺して」
その言葉を聞いてコーカサスは天を見上げ、大声で笑った
「ハハハ....ハハハハハ!!!1人残らずかぁ...命令なら仕方ない...!」
その様子は誰から見ても正気ではなく、まるで精神崩壊を起こした人間のようだった
「ここにいる人間は誰も死なせない」
マッドホッパーと邪兎屋が住民の前にたちそれぞれ戦闘体制に入った
「不可能だ!ハイパーゼクターがこの手にある限りィ!」
「その手に...あれば、なぁ....」
そう言い放ったクウガの手にはコーカサスが装備していたはずのハイパーゼクターが握られていた
それを見たコーカサスサイドバックルに手を当てた
やはりそこにはハイパーゼクターは無く、声を荒げた
「まさかあの時...!貴様はどこまで私を邪魔するんだァアア!!」
「あとは頼む...──俺は、限界が...ちか...」
ハイパーゼクターをマッドホッパーに投げたクウガは、力無くその場に倒れた
『『リョウジ!』』
パエトーン兄妹の入ったイアスがその体を支えようと駆け寄る
クウガはその場で目を閉じ、気を失った
それを見たマッドホッパーは
「...こんなの、使ったことねぇわ」
そう言いながらも慣れた手つきでサイドバックルにハイパーゼクターを装着し
「ハイパーキャストオフ」
ハイパーゼクターのゼクターホーンをたおした
【HYPER CAST OFF!!】
【CANGE‼︎ HYPER MADNESS!!】
ハイパーゼクターからエネルギーが放出され、装甲が分子レベルで再構築されていく
ホッパーホーンが巨大化、アンカージャッキは前腕から肩、足首から太ももにかけて装着されたハイパージャッキに変化した
「さて、秒で終わらそう」
【HYPER CLOCK UP!!】
「ふざけるなァ!!!」
【CLOCK UP】
コーカサスの動きがぎこちない
骨が折れていることもあるが、今までハイパークロックアップに頼って戦闘をしていたがためにクロックアップに慣れていないのだろう
速度も戦力も違う両者の戦闘はもう方がつきそうなほど形勢がはっきりしている
通りすがりに黒い拳がコーカサスのボディを襲う
その速度はもはや人間の目で追える速度を超えている
「ほんとにライダーの戦いって異次元ね...」
「もう俺の演算モジュールじゃついていけねぇぞ!?」
「戦いに割って入る隙もないわね」
目を離した隙にコーカサスの両膝が折られ、一方的に殴られている
【MAXIMUM RIDER POWER】
ベルトのゼクターレバーを3回あげて、下ろす
【RIDER STRIKE!!】
両腕両足についたハイパージャッキがゆっくりと引かれる
コーカサスに光速で近づき、両の拳をぶつける
ハイパージャッキが可動し、コーカサスは数キロ離れた壁に打ち付けられた
パンチの勢いを利用して地上72mまで跳躍し、全身に金色の光が走っていく
その誰も観測することができない速度で放たれたライダーキックがコーカサスの胸に突き刺さる
両足の巨大なハイパージャッキが可動し、コーカサスに更なる衝撃が加わる
コーカサスは見るも無惨な姿になり、変身解除された
それを見たヴィジョンの戦闘員たちはどよめき、装備を捨てて逃げる者もいた
そこに大きなサイレンの音が鳴り響く
「なんの音だ!?」
「速報です!あのヴィジョンに重大な人命軽視が発覚しました!情報を受け、本局の記者は──」
「...じゃあ俺はトンズラしますかー」
「え?ちょっとどこ行くのよ!?」
シンが変身を解除した
「さぁな、お尋ね者にでもなるさ」
「...もし行く宛がないなら、うちに来ない?」
ニコからの意外な提案に面食らう
「...理由は聞いてもいいか?」
「その、実は聞いちゃったのよアンタの過去を...」
あの時のリョウジとシンの口喧嘩を聞きつけたニコは様子を見に行っていた
そこでリョウジとシンの過去を知ってしまった
居場所がない人間が仲間を必要としていることを知ったニコは放って置けなくなってしまったようだ
「今のアンタには仲間が必要だと思うの!だから──」
ギャインギャイン!!キュルル!
ホッパーゼクターβが何かシンに向かって頭突きをしながら喋っている
その意図を汲み取ったのかシンが困ったように口を開けた
「わかったわかったって!リョウジの奴にも同じようなこと言われたわ。はぁ...そこまで言ってくれるんなら断る理由はない──痛い、痛いって!」
「...じゃあ、これからよろしくね!バンバン働いてもらうんだから!」
シンとニコは握手を交わす
遠くからアンビー、ビリー、猫又の3人の戯れあっているような声が聞こえてきた
「待って!なんであたしまで払わなきゃいけないの!?それに、あたしはまだ一緒に行くなんて一言も──」
「なら正式に聞くわ、猫又、私たちとご飯に行く?」
「店長たち、プロキシ三兄妹弟たちも...リョウジは難しいかもだけど、絶対誘うぜ!しかも食べ放題だ!」
「その食事ってのは俺も参加していいんだよなぁ?これからは同僚なわけだし」
「うぎゃぁあああ!」
ビリーの後ろからニヤニヤしながらシンが顔を出した
それびっくりしたビリーは大声をあげ、アンビーは不思議そうにシンを見つめた
「同僚?それはどういうこと?」
「シンも邪兎屋の一員になるってことよ!」
「よろしく〜」
ふざけているようなシンの態度に一同はイラッとしながらも、不快には思っていなそうなツッコミを返す
そんな中猫又がぎこちなく口を開いた
「あたし...」
その頬は赤くなり、目には涙が浮かんでいた
「ええと、その...」
猫又が顔を上げる
「ほんとに好きなだけサバを食べていいなら、考えてやっても...いいぞ!」
その顔は心の底から幸せそうに見えた
ハイパーマッドホッパーのビジュアル描いたけどデジタルじゃないから載せられないわ
次で第一章は終わりです
番外編なにも考えてないけど頑張るぞ!
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
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