まぁええか、お得だし(?)
同時刻、新エリー都郊外で2人の男女が話していた
「これは驚いた....「カギ」のうち一本が、どうやらすでに有効化されたようだ...」
「へ〜、本当?どの「カギ」?Ghost?Jinni?それともyoukai?」
「そのどれでもない、Fairyさ」
「あらあら!それは面白くなりそうね!...」
R値255の青を時速80キロで突っ切り、六分街に着いた
ニコたちは今ビデオ屋の前で治安官に切符を切られている
ビデオ屋の裏口のドアを勢いよく開け、工房に一直線に向かう。
そこには机に顔を伏せているリンと床に転がって痙攣しているアキラの姿があった。
「兄ちゃん!!....姉ちゃん!!」
「んん.....?うるさい....」
ゆすっても2人は起きない。どうやら眠っているだけらしいがインプラントが光っているあたり、油断することは許されなさそうだ。
「だーかーら!わかったって言ってんでしょ!!今はそれどころじゃないの!」
店の外でニコたちが治安官と話している
「後の話は私が聞くわ。ニコはプロ...店長さんたちの様子を見に行って」
「店長?そこのビデオ屋の店長さんがどうかしたのか?」
「あぁ...こっちの話だ気にしないでお説教を続けてくれ...」
どたどた足音を鳴らしてニコが一直線に工房へ入ってくる。
「リョウジ!プロキシの様子はって────!!」
ニコの顔の血の気が引いていくのが鈍感なリョウジでもわかる
「そんな...」
「いや、今は寝てるだけだ。でもH.D.Dとの接続が切れてない...どうにかして引っ張り出さないと...!」
今すぐに接続を切ってしまいたいが、機械についてからっきしのリョウジには何もすることができない
「それなら当てがあるわ!!すぐ電話して今すぐ来てって言っとくわ!」
「ありがとう...!クソ...十中八九あのfairyってやつの仕業だな...手伝うとかなんとか言ってたけど何もんなんだあいつは...」
机に突っ伏しているリンと床に転がっているアキラをなんとかソファに寝かせた
すると突然ソファ前のブラウン管テレビに一瞬ノイズが走った
「なんだ...??」
リョウジが言い終わる前に次々と明かりが点滅し、モニターにイアスの液晶に映っていた目のようなマークが表示された
「お前か、会いたかったよ。」
リョウジは皮肉ったような言い方をする
「繰り返します。助手2号、私はⅢ型総順式集成汎用人工知能 fairy です。そちらのマスター2人がサインした利用規約に則り、あらゆる面でマスターをサポートします。」
「利用規約?なんのことだ。それに助手2号ってのは俺のことか?」
「肯定。あなたはマスターの筆頭助手のfairyの次に優秀な助手。助手2号です。」
「...おい、兄ちゃんと姉ちゃんを元に戻す方法はあんのか...」
「肯定。H.D.Dシステムとの接続を切断することによって、意識を取り戻す確率を大幅に上げることができます」
「そうか...」
リョウジは胸を撫で下ろす。
「マスターたち2人が戻りましたらお呼びください。では」
そう言ってfairyはいなくなってしまった
その後、ニコの呼んできた闇医者が小一時間格闘してH.D.Dから引っ張り出してくれた。
ニコはこの件を調査するためにビデオ屋を離れた。
しばらくして、
リンとアキラが目を覚ました。
そばでずっと様子を見ていたリョウジはゆっくり目を開けるアキラとリンに飛びつく
「リョウジ....?ちょっと、苦しいよ...」
あまりこ自分のした行動の恥ずかしさに、リョウジはサッと離れて腕を組み
「ったく、こっちの気も知らないでグースカ寝やがって...」
「あっそうだ!データチップは?ニコたちは!?私たちは、どうやって戻って来たの?」
「今は他人のこと話してる場合かよ...ちゃんと説明するから、今はそっちで何が起きたか教えて。」
「寝起きにリョウジの怒った顔はよく効くね...」
「ええと、どこから話せばいいか...」
アキラとリンは気絶していた間に起こったことを説明した。
何やら利用規約に同意するかと聞かれ、その後、アキラとリンが零号ホロウに呑まれる光景を見たのだそうだ。
「なんだそりゃ、でも一概に否定できないな...俺も戦闘中にイメージが流れ込んでくることがあったし。まぁとにかく“大事には至らなそうでよかったよ”」
「全くリョウジは皮肉屋だね...素直に心配したと言えばいいのに」
「チッ....」
空気の読まないアキラの発言にリョウジは舌打ちを我慢できなかった
「...それで、そっちは何があったんだい?」
リョウジは自分がどのようにホロウから出たか、家に着いた時2人がどのような状態だったか、どのように目を覚まさせたかを説明した。
「えぇ...何それ怖...」
「リョウジ、撮ってないだろうね」
「こんなに元気ってわかってたら、撮ってたよ。そんなことより、おい!fairy!!起きたぞ」
fairyからの返事は聞こえてこない
「...?リョウジ、これ」
数秒してモニターにノイズが走り、電球が点滅し始める
エラー通知のようなものが画面を覆い
「何よこれ!?」
目のようなマークが表示された。
『システムを起動。Ⅲ型総順式集成汎用人工知能 fairy です。こんにちは。マスター』
「俺が家に戻った時、H.D.Dが急に起動して、コイツが出て来た。」
「H.D.Dが喋った...!?僕らのパソコンは女の子になってしまったのかい!?」
『否定。繰り返します。私はⅢ型総順式集成汎用人工知能。fairyとお呼びください。マスターがサインした利用規約に則り、あらゆる面でマスターをサポートし、貴方達がご自分の作業を完了できるよう協力いたします。「その時」が来るまで。』
「あ?その時ってのはどういうことだ。さっきはそんな文言なかったが」
『利用規約に則り、私はその質問に答える権利を有しておりません。回答は適切な時に、適切な場所でお知らせいたします』
「ハァ...もういいわ、あとは任せた。俺は寝る」
「あ!ちょっとリョウジ!」
「まぁこっちも心配させてしまったしね、おあいこだよ」
リョウジは工房の扉を開けて2階へ向かう。
大変な1日だった。
心身共にボロボロになってしまったリョウジは部屋につくや否や気絶したように眠ってしまった。
次の日...
「おはよう、リョウジ。」
「何で!?」
アンビーがリョウジの隣でベットに入って寝ていた
番外編に続く!!^ ^
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