村のチンチクリンがドメロイケ女になってて俺への距離が近い話する?   作:負け組カチ組

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Q.どうして分割して投稿しているの?
A.それはね、分割しないでひとまとめで投稿すると二万文字ぐらいになっちゃってたからだよ。
Q.なんでそんなことになっちゃったんですか?
A.書いてたらァ……楽しくなっちゃってェ……。


こちとらダブルクロスだぞコラァ!!?~その②~

「「逃ぃげろぉぉーーッ!!!?」」

 

「あい゛だだだだだだだだだだ!?!?!?!?」

 

 

 ちょちょちょちょ!?!?

 引っ張んな引っ張んな!? サーフボードストレッチみてぇになってるってばよ!!?

 うおおおちょちょちょ脱臼する脱臼する!!?

 いやマジで一旦止まれ────、

 

 

「────ッッ!!!!」

 

 

 ────ぃぃやっぱ止まるな!!

 走れ!走り続けろ!!

 ジュラシックパークになるぐらいなら脱臼した方がマシだぁぁぁ!!!!

 

 

「なんで手拍子なんかしちゃったの!? あのタイミングで!!」

 

「ごべーーーーん!! おれが悪がったァーーーー!!」

 

「バカ! ヴィトンバカ!!

 

「ちょ待てよ。それだと俺が高級ブランドマニアみてぇじゃねぇかやめてくれ」

 

 

 おほほ、ワテクシ全身ルイ・ヴィトンで固めておりますの♡ってか?

 冗談じゃねぇわ登録者1000万いったユーチューバーかっつーの。

 

 つーかコイツら速いなあ。

 俺より足短いのによくやるよ……。

 

 

「コンパス的に俺に着いてこれてんの凄くねオメーら?」

 

「「でき! なきゃ!! 死ぬ!!!!」」

 

 

 いやおっしゃる通り過ぎるな。

 態勢を整え、チンチクリンどもと並走する俺は深く頷いたのだった。マル。

 

 

「ヴィトン! 幻覚でコロサウルスの気を引くとかできないの!?」

 

「やーちょい無理かも。言い忘れてたけどよ、俺の共鳴能力って立ち止まってないと発動できないんだわ」

 

「つまり?」

 

「現状俺はただのお荷物です」

 

「────ッッ!!!!」

 

「おおおオーガスタコロサウルスみたいな声出ちゃってるから!?!?」

 

「どちらかというとバーサーカーじゃねえの? そうだバーサーカーなら射殺す百頭(ナインライブズ)でなんとかしてくれよ。やっちゃえバーサーカー!!(裏声)

 

「ちょっと!! いっかい!!!! 黙って!!!!!!!!!」

 

 

 コワ~……。

 バチギレのあまり体のところどころから共鳴能力の炎漏れ始めちゃってるじゃないスかエンジェルさん……。そんな大きい声出るんスね……。

 ってか恐怖が限界突破すると一周回って怖くなくなるってアレマジだったんだな。

 俺今滅茶苦茶冷静だもん。明鏡止水の極致だもん。

 

 まあべらべらなんか喋ってないと維持できそうもないんだけどね!?

 

 

「────ッとそっちはやべぇぜこっちィ!!」

 

「「!?」」

 

 

 確かこの先は崖だったはず!!

 後ろのシメジ擬きが落下するの狙ってギリギリまで方向転換渋ってたせいで、今チンチクリン二人俺の腕の中で目ぇ回してるけど……ほなま、ええか!

 これで助かったんだし、文句ないやろ!!

 

 

「────ッ!!」

 

 

 あいや全然ダメだわ。

 アイツ頭良いわ。てか多分シメジ擬きの方がここらへんの土地知り尽くしてるわ。

 

 

「アイツ……良いドリフトキメるな……」

 

「い、言ってる場合じゃないでしょ!?!?」

 

「お、起きた。ちょーどいいからこのまま抱えていくぜ。オメーらもう体力限界だったろ?」

 

「っ、それは……」

 

 

 俺ちゃんの慧眼を舐めるなヨ?

 いくらやらなきゃ死ぬ状態とはいえ、子供は子供だ。いつまでも歩幅の違う俺と並走なんてできるわけねぇし、いくら死に物狂いでも疲れは来るモンだ。

 そして大体今ぐらいが体力の限界ギリギリってとこだろう、っていう俺の予測はドンピシャだったわけなんですが。

 しょっちゅうオメーらと鬼ごっこさせられてる俺の経験値舐めんなよ!?!?

 

 

「とりま大人しく抱えられとけって。な?」

 

「……うん」

 

よし。んじゃ後ろの状況の報告頼むわ。俺こっから最大速度維持したいし後ろ向かないから

 

「っは? え、それどういう────ってギャーッ!?!?

 

ギャーッ!?!?

 

 

 いやあー大迫力だろうなァ~っ!

 後ろから追ってくるシメジ擬きの動きをリアルタイムで知るべく、頭を俺の背後に向けて抱え直した途端にあがった悲鳴に、俺は逃走速度のギアを上げながらひとりで頷いた。

 

 待てよ。

 これ、今のチンチクリンども目線の動画撮って売ったら滅茶苦茶売れたんじゃねぇか?

 スリル満点でアドレナリンドバドバだろうな……。

 

 

「それはアリだ」

 

「何が!? ってか追いつかれる速度上げてぇ!!

 

うおっっぶねぇ! ……大丈夫か? 誰か首喰われてない?」

 

「お、オーガスタ、私の鼻まだあるよね?」

 

「あるある。大丈夫ちゃんと付いてる」

 

「無事っぽいな……ってか、これこのままだとマズいかも」

 

「え?」

 

 

 さっきから走ってて思ったことだが、何となくあのシメジ擬きの動きに違和感がある。

 まるでわざと追いつかないようにしているというか────体力を温存しているような────??

 

 そういやぁ……前世で読んだ図鑑に書いてあったな……。

 『多くの肉食獣は、狩りの中で獲物を自身に都合の良い地形へと追い込む』……だったっけ。

 

 ……。

 

 え? じゃあヤバくね俺ら?

 

 

「────ッ、……」

 

「え……ちょ、な、なんで止まったの?」

 

「後ろ、後ろから来てるよ!?!?」

 

「────こいつァ、してやられたぜ……」

 

 

 気づくのが遅かった。

 俺は、目の前に聳え立つ大きな壁────つまり、行き止まりへとまんまと追い込まれたことに、乾いた笑いを漏らすしかなかった。

 

 

「────……」

 

 

 うっわああンのヤロー……。

 のっそのっそ歩いて来てんじゃねぇよ勝ち確ってか?

 そーだな確かに勝ち確だよ間違ってねぇよチクショウ!

 

 観念して二人を下ろせば、チンチクリンどもの自分たちのおかれた状況に気が付いたのか、顔を思いっきり強張らせた。

 ……なんでなんも言わねぇんだよ。

 こうなったのは俺の責任だろうが。せめて罵声とか浴びせてくれよマゾじゃねえけど。

 その方が気は楽なんだけどなぁ〜……?

 

 ……。

 

 よし。

 

 

「……オメーら、仮にも英雄王になろうって奴らが、この程度のピンチで絶望なんざしねぇよな?」

 

「……! あ、当たり前だ!!」

 

「まだ諦めてなんかないっ!!」

 

「おっしゃ。じゃあ俺がここなんとかすっから、オメーらは隙見て逃げろ」

 

「「え────」」

 

 

 ま……隙なんてできるかどうかってとこだけどな。

 あのコロサウルスってのが何してくるかなんて一切知らねぇしなぁ……パリィタイミングの円も、これリアルだから出ないだろうし……。

 出たとしてパリィできんのかって話だけどな。俺非力だし。うわ情けねー。

 

 

「だ、ダメだよ、一緒に逃げないと……!」

 

「そりゃあ無茶だな。確かに俺らがこれから辿るかもしれない未来の選択肢は他にも二つあるが、これが一番()()()()()生存確率は高い」

 

 

 そこで問題だ! この追い詰められた状態からどうやって助かるか?

 

 

 3択────ひとつだけ選びなさい

 

答え①:ハンサムのヴィトンは突如反撃のアイデアがひらめく

 

答え②:通りすがりのグラディエーターが来て助けてくれる

 

答え③:逃げられない。現実は非情である。

 

 

 俺としては②にマルを付けたいところだが、流石にそんな都合のいいことは起こりっこない。

 同じ理由で①も無し。俺なんかに何ができんのかって話だろ?

 

 そういうわけで答えは③……まだ女抱いたこともねぇが、責任はとらなくっちゃあな……。

 

 

「でもヴィトンは!?」

 

「俺? 俺は囮になるから死ぬな。死にたくねぇけど、この事態招いたのは俺の責任だし────」

 

「「ダメ!!!!」」

 

 

 んなでけぇ声出すなって……。

 にしても、なんだよ案外俺って嫌われてなかったのかねぇ。

 

 こうまで死ぬこと渋られると、俺ちゃん期待しちゃいますよぉ?

 

 

「なーにー? オメーら俺のこと嫌いかと思ってたんだけど」

 

「っそんなわけない!」

 

確かに、ヴィトンはいつも不真面目でサボり魔で寝てばっかりでだらしないし皆のロクデナシ呼びもまぁまぁ的を射てるとは思ってるけど!!

 

「エンジェルさんエンジェルさん。すみません俺もう死にそうなんスけど」

 

私も、ヴィトンは諸々年上としてどうかと思うこと多いけど!!

 

「オーガスタさん御慈悲は? 優しい方が多分良い英雄王になれると思うんスけど??」

 

「「それでも、死んじゃヤダよ!!!!」」

 

 

 ……っはぁ~。

 子供ってズリーよなぁ。

 大人より簡単に泣けちまうんだもん。しかもほぼ打算とか無しに感情出せるし。

 大人にできねぇことが、子供だとたっくさんできちまう……。

 

 ホント、ズルくて尊いモンだよ。

 

 

「……そこまで言われちゃあ仕方ねぇ。ちと無理があるけどな……」

 

「え……?」

 

 

 遂に目の前までシメジ擬きが来た。

 

 いやデカッ。こわっ……。

 普通にここで逃げ出さないの奇跡に近いんじゃないか?

 俺にも少しは、他者への思いやりが存在してたってことかねぇ……?

 

 ま、チンチクリンどもに涙目で乞われちゃしょうがない。

 俺だっていい歳してんだ。

 ちょっとくらい、カッコつけてもバチは当たらねぇだろう……!!

 

 

「やはり答えは…………①しかねえようだ!!」

 




ヴィトン:ポルナレフのセリフが言えてテンションが上がり始めている。なおそんな場合ではないことは重々承知している模様。

漫画の名セリフをここぞという時に言いたい方は評価、並びに感想・質問など盛大に歓迎致します。
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