村のチンチクリンがドメロイケ女になってて俺への距離が近い話する? 作:負け組カチ組
「────ッッ!!」
「オゥラこうなりゃヤケだッ!! かかってこんかいィィーーッッ!!」
俺がなけなしの勇気を振り絞ってそう叫ぶと、反抗の意志アリと見たのか、シメジ擬きも再び臨戦態勢に入る。
いちいち咆哮なんざにビビっちゃいられない。
今はとにかく、行動!行動!!
Just Do It!!!!
「────ッッ!!」
「シュワーッチッッ!!!!」
シメジ擬きの突進をなんとか回避ィ!掛け声が変だって?気にすんな、今だけ気分はウルトラマンってこった!!
ちなみにチンチクリンどもは既に退避済みだ。今も岩場の影から俺の雄姿を見守っていやがる……!!
よっしゃ、無事に帰れたらアイツらに今回の武勇伝語らせて俺のナンパ手伝わせてやろ。
「────ッッ!!」
っと、よそ見してる暇はねぇようだな。
うおこえー。突っ込んだ岩が砕け散ってるんですけど。
そこは生物として目ぇ回すくらいはしなさいよ。マリオとかゼルダとかじゃ定番でしょーがよ突進系の敵は壁に誘導してダウン取るってよ。
あやべトワプリ思い出したわ。アレのガノンはそういう感じで倒すタイプじゃなかったけど。
ちな俺はスカウォが一番印象深いです。
「────ッッ」
「気を付けて!! コロサウルスは凄腕のグラディエーターでも苦戦するぐらい強力な残像なの!!」
「黒潮を使った攻撃もするって聞いた! 絶対それには当たらないで!!」
黒潮って────アレか! 村の人たちがよく言ってた、リナシータ特有の海蝕現象!!
しかも何か?あのシメジ擬きそんな強いの??ウッソだろオイ。
当たってもダメとか、どんな縛りプレイだよだから俺マゾじゃねぇって言ってんだろーが!!
……あ、ドエロい姉ちゃんにいじめられるのはアリよ?
「────ッッ!!」
「あーハイハイよっと。無視されて寂しかったか? そりゃ悪かったがよ、悪いが俺じゃあオメーの相手にゃ役不足だ」
つーわけで、オメーの相手は俺じゃねぇ。
「バトルナイザー、モンスロード!!!!(激似)」
「────ッッ!?」
人生最大の喝采を────オメーと
「「!?!?」」
ははは、チンチクリンどもビビってら。
まあ当然っちゃ当然だな。出した俺もちょっとビビってるもん。
流石は
画面の前のお前ら!!
かつてテレビにかじりついて見ていたであろうウルトラマンの記憶が怪しいお前らでも、コイツだけはよく覚えてるんじゃないか??
三日月型の巨大な角!
松かさみてぇな腹!
ぶっとくて長いシンプルな尻尾!
『────ッ!!!!』
古代怪獣、ゴモラの登場だぜッ!!!!
「……まあオリジナルよりずっと小さいし、そもそもただの幻だから攻撃とかできないんだけどな」
まあ言うなればただのホログラムみたいなモンだな。
ホンットくだらねー共鳴能力だぜ。
……クッソ言ってて悲しくなってきた。
ぬおわああああ砕けろ鏡花水月ゥゥ!!!!
「────ッッ!!」
『────ッ!!!!』
わーお大迫力。怪獣対残像ってどんなクロスオーバーだよ。
誰も得しないような気がするが、まあ俺たちが助かるためだから!!
「よぉぉ~し。とりま初手で躓きはしなかったみてーだなァ」
とりまほっともっとだぜ……。
これであのシメジ擬きが殺し合いダイスキな狂獣だったら詰んでたが、ひとまず同格っぽい未知の相手に様子見する程度の理性はあるみたいだ。
おん?何が狙いかって??
腐☆腐────そんなモン俺とチンチクリンどもから完全に注意を逸らさせるために決まってんだろ!
ちょいと整理しよう。
まず、俺たちの勝利条件はいたってシンプル、『生き残る』!
対して、あのシメジ擬きの勝利条件は……まあ、多分俺たちっていう獲物を『喰い殺す』ってとこか。うひょーおっかねー。
この時点でわかった君は天才だ!!
そう、あっちはこっちを殺さないとゲームに勝てないのに対し、こっちは手段を選ばず生き残る────つまり、逃げ延びればいいだけなんだ。
『────ッ!!!!』
そ・こ・で、ゴモラよ!!
本当ならオリジナルと同じ大きさで出してシメジ擬きが尻尾撒いて逃げるってのが最高の展開だったんだが、あいにく俺の実力じゃあシメジ擬きより少し大きいくらいが限界だった。
だが!アイツの注意は今完全にゴモラの幻に移っている!!
今日の昼飯より自分の危険を優先するのは当たり前のことだよなぁ!?
え、なんでゴモラなのかって?
そりゃお前……日本男児なら一回くらいゴモラ使役してみてぇと思うだろうがよ。
子供の時『大怪獣バトル』見てた奴いない?あのハチャメチャにアクロバティックなゴモラが主人公の相棒のヤツ。
俺アレ本家ウルトラマンより見てたんだよなぁ。DVD焼き切れるんじゃねぇかってレベルで見てたぜ?ウルトラマンより怪獣のソフビの方が持ってる総数多かったし。
「な?」
「……いや『な?』って言われても」
「今ヴィトン語録更新してる場合じゃないから!?」
ヴィトン語録言うなや!!??
「────ッッ!!」
『────ッ!!!!』
おっと……そろそろ雲行きが怪しくなってきたな。シメジ擬きがウズウズしてやがる。
やっぱ完全に意識を逸らすには足りねぇか……!
ってことで、プランBだ。
正直やりたかねぇけど、やらないと全員死ぬからな……お嫁さんと同衾するまでは死ねないッ!!
「ちょ……どこ行くの!?」
「────応援ヨロシク☆」
「「してる場合か────っ!?」」
健気なツッコミをよそに、俺は伝説の傭兵っぽく匍匐前進で目的ポイントまで進んでいく。
……いや匍匐キッツ。
姿勢低くすんのがかなり理にかなってるのは、シメジ擬きの暴れで飛んでくる石とかに当たらないあたり身をもって理解してるんだけどさ……それにしたって態勢とか諸々キツくね??
いやぁ〜コレ普通にできるスネークって凄かったんだなぁ。
てかメタルギアの登場キャラほとんどコレできるって凄いな。っぱ伊達に性欲持て余してないな……。
「────っし、とうちゃぁ~く……あ゛~痛……体のあちこちがぁぁ……」
後日全身が筋肉痛になる未来を代償に、なんとか目的地に辿り着いた。
視線を下に向けると────なんとびっくり。ゴモラと向かい合うシメジ擬きの背中が目の前でございますの~。
「ヴィ、ヴィトン……あんなところで一体何を……」
「あんな目立つところに……!」
さぁーて。画面の前のよい子たちは、俺がこれから何をするかわかるかなぁ??
最高なのは、このままゴモラにビビってシメジ擬きが逃げてくれること。
だが見る限りアイツは退くつもりゼロっぽいし、俺の見立てじゃああと少しで攻撃しに行くだろう。
そうなったら、当然幻影でしかないゴモラに手立ては無い。加えて、シメジ擬きのあんなヤバい突進なんて喰らったら一発で俺のしょぼい幻なんて消え去っちまう。
そしたら後はもう打つ手無し。
俺たちはシメジ擬きに喰われてお陀仏ってこった。
────ま、そうならないための……プランBなんだけどな!!!!
アイ・キャン・フラァーイッ!!!!
「「────!?!?」」
「────ッッ!?」
へへ……チンチクリンどもが見たこともない顔してやがる。
まあ当然か。何せ俺今────、
────シメジ擬きの背中に乗ってるんだもんな。
「────ッッ!!」
「暴れんなよ暴れんなよ……!」
あ゛っチクショウ咄嗟に淫夢語録が!!
てンめぇこのシメジ擬きがぁ!!よくも俺にきったねぇ語録しゃべらせやがったな!?!?前世でも使わないように気を付けてたのに!!!!
あったまきた。
こうなったら何が何でもダウン取ったらぁ!!
あやべナイフないや……ええい銃でええやろ!!
「うおおおんどりゃあああああッッ!!!!」
「────ッッ!!」
俺を振り払おうと暴れるシメジ擬きに死に物狂いで捕まる俺。
全力で暴れられてたらかなりヤバかったが、コイツは今ホントなら俺なんかに構ってる余裕はない!
『────ッ!!!!』
まだゴモラの幻影は健在だッ!!
誰だって目の前にヒグマが立ってるってのに、腕にとまった蚊なんぞに全集中して殺しにかかるヤツはいねぇ!!
そんなモンに気を取られてたら即!
「くたばれぇっ……くたばれクソシメジィ~……ッ!!」
だからってそっちにばっかり集中もさせねぇぜ?
シメジ擬きが落ち着いたタイミングに合わせて、速攻むやみやたらと撃ちまくる!!
アホみたいに固い皮膚のせいで貫通すらしないが、それでも少しずつ傷はデカくなっていく。
どんなに固い装甲持っててもな、同じところに連続して至近距離から攻撃加え続けりゃあいつかはブチ抜けるんだよ!!*1
「────~ッ、ッッ!!」
「おっ────……~~とォあぶねぇ!!」
んでまた暴れ始めたらこっちも全力で掴まる……まんまモンハンの乗り状態だな。
俺は4とか4Gはやってないが、
エリアル操虫棍なんてブシドー大剣とかブレイブ太刀の次に使いまくっとったんだぞ!?
「開幕4連続で暴れやがったスネ夫に比べればぁ……これしきのことぉ! こ~れしきィ~のことォ~ッッ!!」
「「ヴィトンーーっっ!!」」
チンチクリンどもの声援────っつーか悲鳴が聞こえる。
えそんな頼りないか俺?今の俺ガチで今までで一番輝いてると思うんだけど!?
だがまあ安心していいぜ。
このまま順調に行けば、コイツも嫌気が差して退散するだろうし────、
『────ッ────』
「「え……?」」
「……あ」
……なん、だと……。
ゴモラの幻影が……消えた?
上げて落とすのはきっと神様の趣味。
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