キヴォトスにウォーハンマー40kの世界の武器がやってきた!   作:eriza7170

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第十四話 雷を纏うハンマー

 

 

翌朝。

 

シャーレ武器庫。

 

先生は。

 

昨日から気になっていた箱の前に立っていた。

 

箱には。

 

THUNDER HAMMER

 

と書かれている。

 

「……」

 

先生は。

 

しばらく眺める。

 

昨日。

 

チェーンフィストを見つけた。

 

その前は。

 

パワーフィスト。

 

さらにその前は。

 

パワーアーマー。

 

そして。

 

ボルトピストル。

 

ボルトガン。

 

メルタガン。

 

プラズマガン。

 

フレイマー。

 

「……」

 

先生は。

 

もう驚かない。

 

ただ。

 

嫌な予感だけは。

 

する。

 

「……開けよう」

 

箱を開く。

 

中に入っていたのは。

 

巨大なハンマーだった。

 

柄。

 

巨大。

 

頭部。

 

さらに巨大。

 

そして。

 

その表面には。

 

電気を通すための。

 

複雑な機構。

 

先生は。

 

説明書を見る。

 

THUNDER HAMMER

 

Powered melee weapon.

 

Shock field generator.

 

先生は。

 

眉をひそめる。

 

「……」

 

さらに読む。

 

Designed to deliver devastating impact against heavily armoured targets.

 

「……」

 

「重装甲目標」

 

つまり。

 

戦車。

 

装甲兵。

 

巨大兵器。

 

そういうものを。

 

殴るためのハンマー。

 

先生は。

 

箱を閉じた。

 

「……」

 

「これは」

 

「絶対に」

 

「日用品じゃない」

 

「先生!」

 

元気な声。

 

来た。

 

ミカ。

 

その後ろ。

 

ネル。

 

ヒナ。

 

イオリ。

 

シロコ。

 

カリン。

 

「……」

 

先生は。

 

「今日はまだ何も見せてないよ」

 

と言った。

 

ネルが。

 

「昨日の箱だろ?」

 

「……」

 

「サンダーハンマー」

 

「……」

 

「開けようぜ」

 

「どうして知ってるの?」

 

「箱に書いてある」

 

「そうだけど……」

 

ミカが。

 

箱を覗き込む。

 

「ハンマー?」

 

「うん」

 

「普通の?」

 

「普通じゃない」

 

「どれくらい?」

 

先生は。

 

答える。

 

「鎧を着た兵士を」

 

「うん」

 

「一撃で吹き飛ばすくらい」

 

ミカの目が。

 

輝いた。

 

「すごい!」

 

先生は。

 

頭を抱えた。

 

ヒナが。

 

「先生」

 

「何?」

 

「電撃を発生させるんですか?」

 

「そうみたい」

 

「どれくらい?」

 

「……」

 

先生は。

 

説明書を見る。

 

「かなり」

 

「具体的には?」

 

「……」

 

「先生?」

 

「人体には絶対に使えない」

 

ヒナは。

 

真面目に頷く。

 

「分かりました」

 

ネル。

 

「じゃあ装甲に使えばいい」

 

「……」

 

「そういう武器なんだろ?」

 

「そうだけど」

 

「じゃあ試そうぜ」

 

「安全な試験だけね」

 

「了解」

 

試験場。

 

サンダーハンマー。

 

専用台に固定される。

 

鋼鉄製ターゲット。

 

さらに。

 

その後ろには。

 

分厚い防護壁。

 

ウタハが。

 

計測装置を確認する。

 

「準備完了」

 

先生。

 

「じゃあ」

 

「起動します」

 

電源。

 

オン。

 

ヴゥゥゥン……

 

ハンマーの内部から。

 

低い音。

 

そして。

 

バチッ。

 

青白い火花。

 

「……」

 

全員。

 

黙る。

 

ネル。

 

「……」

 

「かっこいい」

 

先生。

 

「そこじゃない」

 

再び。

 

バチッ、バチッ。

 

ハンマーの周囲に。

 

電気が走る。

 

ミカが。

 

「わぁ……」

 

シロコ。

 

「雷?」

 

先生。

 

「近いけど」

 

「違う?」

 

「人工的な電撃」

 

「なるほど」

 

シロコは。

 

納得した。

 

試験開始。

 

機械アームが。

 

ハンマーを持ち上げる。

 

そして。

 

振り下ろす。

 

――ドゴォォォン!!

 

衝撃。

 

鋼鉄ターゲットが。

 

一瞬。

 

大きくへこむ。

 

その直後。

 

バチバチバチッ!!

 

電撃が。

 

ターゲット全体へ走る。

 

さらに。

 

内部から。

 

金属が歪む音。

 

ギギギギ……

 

試験終了。

 

全員。

 

沈黙。

 

ネルが。

 

「……」

 

「先生」

 

「何?」

 

「これ」

 

「うん」

 

「パワーフィストより強くね?」

 

「……」

 

先生は。

 

正直に答えた。

 

「たぶん」

 

ネルが。

 

満面の笑み。

 

「最高じゃん」

 

「そう言うと思った」

 

ヒナが。

 

ターゲットを見る。

 

「……」

 

「どう?」

 

先生が聞く。

 

「純粋な破壊力なら」

 

「うん」

 

「非常に高いですね」

 

「そうだね」

 

「ただ」

 

「うん」

 

「接近する必要があります」

 

「そう」

 

ヒナは。

 

少し考える。

 

「なら」

 

「?」

 

「遠距離武器と組み合わせると」

 

先生は。

 

すぐに止める。

 

「ヒナ」

 

「はい」

 

「それ以上は考えないで」

 

「……」

 

「絶対に」

 

「……分かりました」

 

ネルが。

 

横から。

 

「私は考えるぞ」

 

「ネルもやめて」

 

そして。

 

試着。

 

最初は。

 

ヒナ。

 

ハンマーを持つ。

 

「……」

 

「重い?」

 

「はい」

 

「でも持てる?」

 

「持てます」

 

ヒナが。

 

両手で構える。

 

「……」

 

一歩。

 

ズン。

 

ハンマーの先端。

 

地面へ。

 

「……」

 

先生が。

 

「大丈夫?」

 

「はい」

 

「振れる?」

 

「……」

 

ヒナは。

 

少し考える。

 

そして。

 

振る。

 

――ブォン!

 

空気が鳴る。

 

誰にも当たっていない。

 

それだけなのに。

 

全員が。

 

少し後ずさった。

 

ヒナは。

 

ハンマーを下ろす。

 

「……」

 

「どう?」

 

「これは」

 

ヒナは。

 

真面目に言う。

 

「持っているだけで威圧感がありますね」

 

先生。

 

「そうだね」

 

次。

 

ネル。

 

「私!」

 

「はいはい」

 

ネルが。

 

ハンマーを受け取る。

 

「……」

 

「重い」

 

「パワーフィストより?」

 

「こっちの方が」

 

ネルは。

 

構える。

 

「でも」

 

「うん」

 

「振れないほどじゃない」

 

先生は。

 

少し安心する。

 

「じゃあ一回だけ」

 

「了解!」

 

ネル。

 

振る。

 

――ブォン!

 

その瞬間。

 

ネルの手が。

 

少し滑る。

 

「おっと」

 

先生。

 

「危ない!」

 

ネル。

 

「大丈夫!」

 

ハンマーが。

 

地面に落ちる。

 

ドゴン!

 

「……」

 

床に。

 

小さなへこみ。

 

ユウカ。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

ネル。

 

「……」

 

ユウカが。

 

静かに言う。

 

「修理費」

 

ネル。

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「ごめん」

 

次。

 

シロコ。

 

「私も」

 

「うん」

 

シロコが。

 

ハンマーを持つ。

 

「……」

 

「どう?」

 

「重い」

 

「やっぱり?」

 

「うん」

 

シロコは。

 

少し考える。

 

「でも」

 

「うん?」

 

「これ」

 

ハンマーを。

 

じっと見る。

 

「砂漠の採掘に使えそう」

 

先生。

 

「……」

 

「シロコ」

 

「何?」

 

「採掘には使わない」

 

「……」

 

「絶対に」

 

「分かった」

 

シロコは。

 

少し残念そうだった。

 

そして。

 

ミカ。

 

「私も!」

 

先生。

 

「ミカ」

 

「なに?」

 

「絶対に振り回さないで」

 

「分かってるよ!」

 

「本当に?」

 

「うん!」

 

「……」

 

「先生」

 

「何?」

 

「私」

 

ミカは。

 

ハンマーを持つ。

 

「力には自信あるから」

 

「……」

 

先生は。

 

少し不安になった。

 

ミカが。

 

構える。

 

「……」

 

一歩。

 

そして。

 

軽く。

 

振る。

 

――ブォンッ!!

 

空気が鳴る。

 

「……」

 

ミカ。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

ミカ。

 

「これ」

 

「うん?」

 

「ちょっと楽しい」

 

先生。

 

「……」

 

ネル。

 

「だろ?」

 

ミカ。

 

「うん!」

 

先生。

 

「仲良くならないで」

 

その日の午後。

 

ミレニアム。

 

ウタハが。

 

サンダーハンマーのデータをまとめていた。

 

「興味深い」

 

ヒマリが。

 

横から覗く。

 

「電撃による追加効果」

 

「うん」

 

「衝撃そのもの」

 

「うん」

 

「装甲貫通能力」

 

「うん」

 

「近接戦闘用」

 

「そう」

 

ヒマリが。

 

少し考える。

 

「……」

 

「どうした?」

 

「これ」

 

「うん?」

 

「キヴォトスの生徒が使うなら」

 

「……」

 

「かなり相性がいいのでは?」

 

ウタハも。

 

同意する。

 

「そうだね」

 

「身体能力が高いから」

 

「うん」

 

「重い武器を扱える」

 

「うん」

 

「つまり」

 

二人が。

 

同時に。

 

同じ結論に至る。

 

「40k側の武器を」

 

「キヴォトス用に再設計できる」

 

沈黙。

 

ヒマリが。

 

笑う。

 

「……」

 

「面白そうですね」

 

ウタハ。

 

「非常に」

 

その頃。

 

シャーレ。

 

先生は。

 

新しい申請書を見ていた。

 

『サンダーハンマーのキヴォトス式軽量化について』

 

「……」

 

さらに。

 

『サンダーハンマーを日常生活で使用する場合の安全性』

 

「……」

 

さらに。

 

『サンダーハンマーによる害虫駆除について』

 

先生は。

 

ゆっくり。

 

書類を置いた。

 

「誰だ」

 

ユウカ。

 

「……ミカさんです」

 

「……」

 

先生は。

 

頭を抱えた。

 

夜。

 

武器庫。

 

サンダーハンマーは。

 

厳重に保管されている。

 

その隣には。

 

チェーンフィスト。

 

パワーフィスト。

 

ボルトピストル。

 

ボルトガン。

 

そして。

 

パワーアーマー。

 

先生は。

 

それらを眺める。

 

「……」

 

武器が。

 

増えている。

 

しかも。

 

どんどん。

 

危険になっている。

 

それでも。

 

キヴォトスの生徒たちは。

 

怖がらない。

 

むしろ。

 

「どう使うか」

 

を考えている。

 

先生は。

 

少しだけ。

 

笑った。

 

「……まあ」

 

「キヴォトスなら」

 

「これくらい普通なのかもね」

 

その瞬間。

 

武器庫の扉。

 

ガチャ。

 

「先生」

 

ヒナ。

 

「うん?」

 

「新しい武器が」

 

「……」

 

先生は。

 

嫌な予感。

 

「何?」

 

ヒナが。

 

一枚の紙を差し出す。

 

「倉庫から」

 

「……」

 

「別の箱が見つかりました」

 

「……」

 

先生は。

 

紙を見る。

 

そこには。

 

POWER SWORD

 

と書かれていた。

 

先生。

 

「……」

 

ヒナ。

 

「……」

 

先生。

 

「これは」

 

ヒナ。

 

「はい」

 

先生。

 

「刃物だよね?」

 

ヒナ。

 

「おそらく」

 

先生は。

 

天井を見る。

 

「……」

 

「次は剣か」

 

ヒナは。

 

静かに。

 

「楽しみですね」

 

先生。

 

「楽しみにしないで」

 

――第十四話・終。

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