キヴォトスにウォーハンマー40kの世界の武器がやってきた!   作:eriza7170

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第十六話 斧は、たぶんもっとダメです

 

 

武器庫。

 

静寂。

 

その中心に。

 

POWER AXE

 

と書かれた箱。

 

先生は。

 

一歩も動けなかった。

 

「……」

 

ネル。

 

「開けようぜ」

 

先生。

 

「待って」

 

ヒナ。

 

「危険度は?」

 

先生。

 

「剣より上だと思う」

 

カリン。

 

「根拠は?」

 

先生。

 

「斧だから」

 

シロコ。

 

「シンプル」

 

ミカ。

 

「わくわくするね!」

 

先生。

 

「しないで」

 

箱を開ける。

 

重い金属音。

 

ガコン。

 

中から現れたのは。

 

斧。

 

しかし。

 

普通の斧ではない。

 

刃が。

 

異様に大きい。

 

そして。

 

柄の中心に。

 

剣と同じく。

 

Power Field Generator

 

の刻印。

 

先生。

 

「……」

 

「やっぱりか」

 

ネル。

 

「でけぇ!」

 

ヒナ。

 

「戦闘用ですね」

 

カリン。

 

「破壊特化」

 

シロコ。

 

「木は全部なくなる」

 

ミカ。

 

「かっこいい!」

 

先生。

 

「最後の感想だけ違う」

 

ネルが。

 

勝手に手を伸ばす。

 

先生。

 

「待て」

 

「ちょっとだけ!」

 

「ダメ!」

 

しかし。

 

ネルは。

 

もう持っていた。

 

「……」

 

重い。

 

「おお……」

 

先生。

 

「ネル」

 

「うん?」

 

「絶対にスイッチ入れるなよ」

 

ネル。

 

「え?」

 

カチッ。

 

ヴゥゥゥゥン……!!

 

斧が。

 

鳴った。

 

空気が。

 

震える。

 

ヒナ。

 

「……!」

 

カリン。

 

「出力が高い」

 

シロコ。

 

「風圧やばい」

 

ミカ。

 

「すごい音!」

 

先生。

 

「ネル!!!!」

 

ネル。

 

「うおおおおおおおおおお!?」

 

ネルが。

 

振る。

 

――ズン!!

 

地面。

 

割れた。

 

先生。

 

「やめろおおおおお!!」

 

ネル。

 

「止まんねぇ!!」

 

ヒナ。

 

「制御不能です」

 

カリン。

 

「出力過剰」

 

シロコ。

 

「自転車無理」

 

ミカ。

 

「すごい!!」

 

先生。

 

「ミカも楽しむな!!」

 

ようやく。

 

ヒナが。

 

ネルの腕を押さえる。

 

「落ち着いて」

 

ネル。

 

「無理だってこれ!」

 

ヒナ。

 

「離して」

 

カチッ。

 

静寂。

 

斧。

 

停止。

 

ネル。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

ネル。

 

「これ」

 

「うん」

 

「チェーンソードよりやばい」

 

先生。

 

「知ってた」

 

その後。

 

ユウカが来た。

 

現場を見る。

 

地面のクレーター。

 

折れた鉄骨。

 

そして。

 

斧。

 

ユウカ。

 

「……」

 

先生。

 

「言い訳はしない」

 

ユウカ。

 

「増えましたね」

 

先生。

 

「うん」

 

ユウカ。

 

「規則追加です」

 

【パワーアックス使用規則】

 

一、使用前に必ず申請すること。

 

二、屋内使用禁止。

 

三、都市部使用禁止。

 

四、砂漠でも禁止。

 

五、森は消えるので禁止。

 

六、ネルは禁止。

 

七、ミカは禁止。

 

八、先生も禁止。

 

先生。

 

「最後の必要?」

 

ユウカ。

 

「必要です」

 

先生。

 

「……」

 

ネル。

 

「俺だけ禁止されたんだけど」

 

ヒナ。

 

「当然です」

 

カリン。

 

「妥当です」

 

シロコ。

 

「納得」

 

ミカ。

 

「えー!」

 

先生。

 

「ミカもだよ」

 

ミカ。

 

「えー!!」

 

その夜。

 

武器庫。

 

先生は。

 

ため息をつく。

 

「……」

 

チェーンソード。

 

パワーフィスト。

 

チェーンフィスト。

 

サンダーハンマー。

 

パワーソード。

 

そして。

 

パワーアックス。

 

「増えすぎだろ……」

 

その時。

 

奥の棚。

 

さらに。

 

箱。

 

先生。

 

「……」

 

嫌な予感。

 

箱には。

 

こう書かれていた。

 

POWER ARMOR

 

先生。

 

「……」

 

「もうやめてくれ」

 

背後。

 

ヒナ。

 

「先生」

 

先生。

 

「なに」

 

ヒナ。

 

「それ」

 

「うん」

 

「着るものですか?」

 

先生。

 

「たぶんそう」

 

ネル。

 

「着ようぜ!」

 

先生。

 

「絶対ダメ」

 

ミカ。

 

「ロボット?」

 

先生。

 

「違う」

 

カリン。

 

「戦術強化装備」

 

先生。

 

「そうだけど」

 

シロコ。

 

「乗れる?」

 

先生。

 

「乗らない」

 

先生は。

 

箱を見つめる。

 

そして。

 

静かに言った。

 

「これはもう」

 

「武器じゃない」

 

「災害だ」

 

その瞬間。

 

箱が。

 

小さく鳴った。

 

カチッ。

 

先生。

 

「……」

 

ネル。

 

「今の聞いた?」

 

ヒナ。

 

「起動音です」

 

カリン。

 

「最悪です」

 

ミカ。

 

「わくわくする!」

 

先生。

 

「やめろ!!」

 

そして。

 

箱の隙間から。

 

赤い光。

 

ゆっくりと。

 

漏れ始める。

 

先生は。

 

悟った。

 

「……」

 

「次回」

 

「絶対に平和じゃない」

 

――第十六話・終。

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