キヴォトスにウォーハンマー40kの世界の武器がやってきた!   作:eriza7170

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第二十話 プラズマは料理には使えません

 

 

朝。

 

シャーレ。

 

先生は。

 

嫌な夢を見ていた。

 

夢の中。

 

ミカが。

 

ターミネーター・アーマーを着ている。

 

ネルが。

 

ストームボルターを二丁持っている。

 

シロコが。

 

サンダーハンマーを持っている。

 

そして。

 

ユウカが。

 

電卓を持って走ってくる。

 

「先生!」

 

「弾薬費が!」

 

「先生!」

 

「修理費が!」

 

「先生!」

 

「電気代が!」

 

「……!」

 

先生は。

 

飛び起きた。

 

「……」

 

「夢か」

 

汗を拭う。

 

「……」

 

少し安心する。

 

しかし。

 

机の上。

 

一枚の紙。

 

PLASMA CANNON

 

先生。

 

「……」

 

「夢じゃなかった」

 

シャーレ武器庫。

 

先生が。

 

プラズマキャノンの箱の前に立つ。

 

「……」

 

箱が。

 

大きい。

 

通常の銃より。

 

明らかに大きい。

 

そして。

 

厳重。

 

金属製のケース。

 

警告表示。

 

先生。

 

「……」

 

「これ」

 

「本当に歩兵用なの?」

 

説明書を見る。

 

PLASMA CANNON

 

Heavy plasma weapon.

 

Extreme thermal output.

 

先生。

 

「……」

 

「極端な熱出力」

 

「うん」

 

「つまり」

 

先生は。

 

箱を見る。

 

「絶対に危ない」

 

「先生!」

 

扉が開く。

 

ヒマリ。

 

ウタハ。

 

ネル。

 

ミカ。

 

ヒナ。

 

カリン。

 

シロコ。

 

ユウカ。

 

先生。

 

「……」

 

「なんで全員いるの?」

 

ネル。

 

「プラズマだから」

 

ミカ。

 

「プラズマだから!」

 

ヒマリ。

 

「プラズマだからですね」

 

ウタハ。

 

「研究対象として非常に興味深い」

 

ユウカ。

 

「予算面が非常に不安です」

 

先生。

 

「……」

 

「理由は分かった」

 

ヒマリが。

 

箱を見る。

 

「プラズマ」

 

「うん」

 

「つまり」

 

「うん」

 

「超高温の状態にある物質を」

 

「……」

 

先生。

 

「ヒマリ」

 

「はい?」

 

「簡単に説明して」

 

「……」

 

「非常に熱い弾を撃ちます」

 

先生。

 

「そう」

 

ヒマリ。

 

「かなり熱い」

 

先生。

 

「そう」

 

「とても熱い」

 

「うん」

 

「ものすごく熱い」

 

「……」

 

「最高ですね」

 

先生。

 

「最後の感想いらない」

 

箱を開ける。

 

ガチャッ。

 

中。

 

プラズマキャノン。

 

太い砲身。

 

大型のエネルギーセル。

 

放熱機構。

 

複雑な内部構造。

 

ネル。

 

「……」

 

「デカい」

 

ヒナ。

 

「……」

 

「重そうです」

 

カリン。

 

「……」

 

「これは通常の銃とは別物ですね」

 

シロコ。

 

「……」

 

「砲?」

 

先生。

 

「かなり近い」

 

ミカ。

 

「これ」

 

「うん?」

 

「持てる?」

 

先生。

 

「……」

 

「誰が?」

 

ミカ。

 

「私」

 

先生。

 

「……」

 

「たぶん持てると思う」

 

ミカ。

 

「じゃあ」

 

先生。

 

「ただし」

 

「うん」

 

「撃たない」

 

「分かった!」

 

ミカが。

 

プラズマキャノンを持つ。

 

「……」

 

「……」

 

「重い」

 

先生。

 

「だろうね」

 

ミカ。

 

「でも」

 

ミカは。

 

しっかり。

 

持ち上げる。

 

「持てる」

 

ネル。

 

「すげぇ」

 

ミカ。

 

「でしょ?」

 

ヒナ。

 

「……」

 

「やはりキヴォトスの生徒は」

 

先生。

 

「うん」

 

「基準がおかしいですね」

 

先生。

 

「僕もそう思う」

 

そして。

 

問題の実験。

 

先生。

 

「今日は」

 

「うん」

 

「実際には撃たない」

 

ネル。

 

「えー」

 

先生。

 

「まず」

 

「うん」

 

「安全確認」

 

ウタハ。

 

「了解」

 

ヒマリ。

 

「異論ありません」

 

先生。

 

「……」

 

二人が。

 

素直すぎる。

 

逆に怖い。

 

プラズマキャノンを。

 

固定架台へ。

 

エネルギーセル。

 

接続。

 

カチッ。

 

電源。

 

ヴゥゥゥン……

 

機械が。

 

低い音を立てる。

 

放熱装置が。

 

動き始める。

 

シュゥゥゥ……

 

先生。

 

「……」

 

「熱い?」

 

ウタハ。

 

「まだ」

 

「まだ?」

 

「はい」

 

「どれくらい?」

 

「……」

 

ウタハ。

 

計測器を見る。

 

「かなり上昇しています」

 

先生。

 

「……」

 

「撃たない方がいい?」

 

ヒマリ。

 

「撃った方がデータは取れます」

 

先生。

 

「ヒマリ」

 

「はい」

 

「僕が聞いているのは」

 

「はい」

 

「安全かどうか」

 

「……」

 

ヒマリ。

 

「安全装置を入れていれば」

 

先生。

 

「その言い方」

 

「どういう意味ですか?」

 

「不安になる」

 

最終確認。

 

防護壁。

 

遠距離。

 

自動照準。

 

緊急停止。

 

消火設備。

 

そして。

 

ウタハ。

 

「準備完了」

 

先生。

 

「……」

 

「本当に一発だけ」

 

ヒマリ。

 

「一発だけ」

 

先生。

 

「よし」

 

発射。

 

ヴォンッ!!

 

轟音。

 

いや。

 

銃声とは違う。

 

空気そのものが。

 

震えた。

 

プラズマ弾が。

 

飛翔。

 

そして。

 

標的へ。

 

――ドォォォン!!

 

一瞬。

 

標的が。

 

白く光る。

 

次の瞬間。

 

鋼鉄製の標的。

 

溶ける。

 

穴が開く。

 

というより。

 

その周囲まで。

 

赤熱している。

 

ジュウウウ……

 

先生。

 

「……」

 

全員。

 

沈黙。

 

ネル。

 

「……」

 

「先生」

 

「何?」

 

「これ」

 

「うん」

 

「撃つ前より」

 

「うん」

 

「怖くなった」

 

先生。

 

「……」

 

「僕も」

 

ヒナ。

 

標的を見る。

 

「……」

 

「これは」

 

「うん?」

 

「通常の銃とは」

 

「うん」

 

「完全に別カテゴリーですね」

 

先生。

 

「そうだね」

 

カリン。

 

「装甲車両なら」

 

先生。

 

「かなり有効だと思う」

 

シロコ。

 

「……」

 

「砂漠で使ったら?」

 

先生。

 

「?」

 

「地面まで熱くなる?」

 

「たぶん」

 

シロコ。

 

「……」

 

「じゃあ」

 

先生。

 

「うん?」

 

「夜でも暖かい」

 

先生。

 

「それはそうだけど」

 

「……」

 

「暖房に使わないでね」

 

しかし。

 

一番反応したのは。

 

ヒマリだった。

 

「……」

 

プラズマキャノン。

 

じっと見る。

 

「……」

 

「これ」

 

ウタハ。

 

「うん」

 

「エネルギー変換効率」

 

「調べたいね」

 

「はい」

 

「放熱」

 

「調べたい」

 

「セル」

 

「調べたい」

 

「発射機構」

 

「もちろん」

 

二人。

 

顔を見合わせる。

 

先生。

 

「……」

 

嫌な予感。

 

「二人とも」

 

「はい?」

 

「絶対に」

 

「うん」

 

「勝手に改造しないで」

 

ヒマリ。

 

「……」

 

ウタハ。

 

「……」

 

先生。

 

「返事」

 

「……はい」

 

二人。

 

渋々。

 

その日の午後。

 

ミレニアム。

 

研究室。

 

プラズマキャノン。

 

厳重に固定されている。

 

ウタハ。

 

「先生から改造禁止と言われた」

 

ヒマリ。

 

「ええ」

 

「だから」

 

「はい」

 

「改造はしない」

 

「そうですね」

 

二人。

 

沈黙。

 

ヒマリ。

 

「……」

 

「しかし」

 

ウタハ。

 

「……」

 

「改造ではなく」

 

「?」

 

「解析」

 

「……」

 

ウタハ。

 

「それなら」

 

ヒマリ。

 

「問題ないでしょう」

 

二人。

 

笑う。

 

数時間後。

 

先生の端末。

 

通知。

 

『プラズマキャノン解析データを受信しました』

 

先生。

 

「……」

 

「早いな」

 

さらに。

 

『エネルギーセルの構造解析を開始しました』

 

先生。

 

「……」

 

さらに。

 

『冷却システムの小型化を検討』

 

先生。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

「だから改造するなって言ったのに」

 

一方。

 

シャーレ食堂。

 

ミカ。

 

「先生!」

 

「うん?」

 

「プラズマって」

 

「うん」

 

「食べられる?」

 

先生。

 

「……」

 

「どうしてそうなった?」

 

ミカ。

 

「だって」

 

「うん」

 

「プラズマって熱いんでしょ?」

 

「うん」

 

「じゃあ」

 

ミカ。

 

「焼肉できる?」

 

先生。

 

「……」

 

「できない」

 

「なんで?」

 

「焼肉どころか」

 

「うん」

 

「肉が消える」

 

ミカ。

 

「……」

 

「消える?」

 

「うん」

 

「……」

 

ミカ。

 

「すごい」

 

先生。

 

「感心しないで」

 

そこへ。

 

ノノミ。

 

「先生」

 

「うん?」

 

「それなら」

 

ノノミが。

 

にこにこしながら。

 

「お料理には使えませんね」

 

先生。

 

「そう」

 

「残念です」

 

先生。

 

「……」

 

ノノミ。

 

「じゃあ」

 

「うん?」

 

「普通の火を使いますね」

 

「それが一番安全だよ」

 

夜。

 

武器庫。

 

先生は。

 

プラズマキャノンを。

 

厳重に保管する。

 

その隣。

 

メルタガン。

 

ヘビーフレイマー。

 

アサルトキャノン。

 

ストームボルター。

 

ターミネーター・アーマー。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

もう。

 

武器庫というより。

 

小さな軍事博物館だった。

 

先生は。

 

一冊のノートを開く。

 

そこには。

 

これまで見つかった武器の一覧。

 

帝国兵器・シャーレ保管一覧

 

ボルトピストル

ボルトガン

チェーンソード

パワーフィスト

チェーンフィスト

サンダーハンマー

パワーソード

パワーアックス

ターミネーター・アーマー

ストームボルター

アサルトキャノン

ヘビーフレイマー

メルタガン

メルタボム

プラズマキャノン

 

先生。

 

「……」

 

「これ」

 

「……」

 

「いつまで増えるんだろう」

 

その瞬間。

 

武器庫の奥。

 

ガタン。

 

先生。

 

「……」

 

また。

 

何かが落ちた。

 

先生。

 

「……」

 

ゆっくり。

 

歩く。

 

箱。

 

一つ。

 

二つ。

 

三つ。

 

その奥。

 

大きな箱。

 

先生。

 

「……」

 

タグを見る。

 

LAS-CANNON

 

先生。

 

「……」

 

「ラスキャノン」

 

遠距離対装甲兵器。

 

さらに。

 

隣。

 

AUTOCANNON

 

そして。

 

HEAVY BOLTER

 

先生。

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

先生は。

 

しばらく。

 

何も言わなかった。

 

そして。

 

静かに。

 

武器庫の扉を閉める。

 

ガチャン。

 

鍵をかける。

 

「……」

 

「明日でいい」

 

「今日は」

 

「もう無理」

 

先生は。

 

その場を離れた。

 

しかし。

 

武器庫の中。

 

一番奥。

 

誰にも見つかっていない。

 

巨大な箱。

 

その箱には。

 

今までとは。

 

少し違う文字が。

 

刻まれていた。

 

Leman Russ Battle Tank

 

先生は。

 

まだ。

 

知らない。

 

キヴォトスに。

 

「銃」だけではなく。

 

戦車まで来ていることを。

 

――第二十話・終。

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