キヴォトスにウォーハンマー40kの世界の武器がやってきた!   作:eriza7170

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第二十五話 帝国の空を飛ぶもの

 

朝。

 

シャーレ。

 

先生は。

 

窓の外を見ていた。

 

「……」

 

空。

 

青い。

 

平和。

 

いつものキヴォトス。

 

先生。

 

「……」

 

「今日は静かだな」

 

その瞬間。

 

ゴォォォォォォ……!!

 

空気を震わせる轟音。

 

先生。

 

「……」

 

窓の外。

 

巨大な影。

 

飛んでいる。

 

先生。

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「今日は静かだと思ったのに」

 

シャーレ屋上。

 

先生。

 

空を見る。

 

そこには。

 

巨大な航空機。

 

灰色の機体。

 

翼。

 

大型エンジン。

 

そして。

 

機体側面。

 

帝国の二頭鷲。

 

ネル。

 

「……」

 

「飛行機だ」

 

ミカ。

 

「大きい!」

 

シロコ。

 

「……」

 

「輸送機?」

 

ウタハ。

 

「はい」

 

先生。

 

「何ていう名前?」

 

ウタハ。

 

「サンダーホーク」

 

先生。

 

「……」

 

「宇宙船?」

 

「大気圏内でも飛行できます」

 

先生。

 

「……」

 

「宇宙船なんだ」

 

ヒマリ。

 

空を見上げる。

 

「面白いですね」

 

先生。

 

「また?」

 

「はい」

 

「何が?」

 

「この機体」

 

「うん」

 

「単なる輸送機ではありません」

 

先生。

 

「……」

 

「何ができるの?」

 

ヒマリ。

 

「兵員輸送」

 

「うん」

 

「物資輸送」

 

「うん」

 

「戦闘」

 

「……」

 

「宇宙空間での運用」

 

先生。

 

「……」

 

「万能すぎない?」

 

ヒマリ。

 

「帝国ですから」

 

先生。

 

「それで説明するのやめて」

 

着陸。

 

ゴォォォ……

 

滑走。

 

減速。

 

巨大な機体が。

 

シャーレ基地へ。

 

先生。

 

「……」

 

「これ」

 

ユウカ。

 

「はい」

 

「駐機場」

 

「……」

 

「作らないとダメだね」

 

ユウカ。

 

「予算が……」

 

先生。

 

「……」

 

二人。

 

黙る。

 

さらに。

 

次の機体。

 

小型。

 

鋭い。

 

翼。

 

武装。

 

ウタハ。

 

「ライトニング」

 

先生。

 

「戦闘機?」

 

「はい」

 

続いて。

 

別の機体。

 

巨大。

 

分厚い。

 

重武装。

 

「ヴァルキリー」

 

先生。

 

「輸送機?」

 

「はい」

 

ネル。

 

「じゃあ」

 

先生。

 

「うん?」

 

「これで遠足行ける?」

 

先生。

 

「普通のバスにして」

 

午後。

 

航空機の格納庫。

 

帝国軍航空機。

 

並んでいる。

 

先生。

 

「……」

 

「すごいな」

 

ヒナ。

 

「はい」

 

「これだけあると」

 

先生。

 

「うん」

 

「キヴォトスの空が狭く感じます」

 

先生。

 

「……」

 

「分かる」

 

だが。

 

その中でも。

 

一際。

 

目立つものがあった。

 

巨大な航空機。

 

装甲。

 

武装。

 

そして。

 

異様なほど。

 

大きな砲。

 

先生。

 

「……」

 

「これは?」

 

ウタハ。

 

「サンダーボルト」

 

先生。

 

「……」

 

「攻撃機です」

 

ネル。

 

「……」

 

「飛ぶ戦車?」

 

先生。

 

「近いけど」

 

「違う」

 

実際。

 

飛んだ。

 

ゴォォォォォ!!

 

演習場上空。

 

旋回。

 

急降下。

 

そして。

 

模擬攻撃。

 

ドォン!!

 

地面に。

 

巨大な爆発。

 

先生。

 

「……」

 

「模擬弾?」

 

ウタハ。

 

「はい」

 

先生。

 

「よかった」

 

ネル。

 

「本物なら?」

 

先生。

 

「……」

 

「聞かない方がいい」

 

夕方。

 

基地。

 

先生は。

 

一覧表を見る。

 

帝国軍兵器

 

歩兵火器。

 

重火器。

 

パワーアーマー。

 

戦車。

 

装甲車。

 

自走砲。

 

対空車両。

 

超重戦車。

 

航空機。

 

輸送機。

 

攻撃機。

 

宇宙船。

 

先生。

 

「……」

 

「だいたい」

 

ヒナ。

 

「はい」

 

「見たね」

 

ヒナ。

 

「かなり」

 

先生。

 

「……」

 

「人類の兵器」

 

「うん?」

 

「本当に多かった」

 

その夜。

 

シャーレ地下格納庫。

 

先生。

 

一人で歩く。

 

最初に見つけた。

 

ボルトガン。

 

壁に。

 

飾られている。

 

隣。

 

チェーンソード。

 

その隣。

 

プラズマキャノン。

 

さらに。

 

レマン・ラス。

 

キメラ。

 

バジリスク。

 

そして。

 

航空機。

 

ずっと奥。

 

帝国の二頭鷲。

 

先生。

 

「……」

 

最初は。

 

怖かった。

 

危険だった。

 

何のために。

 

こんな兵器が。

 

キヴォトスにあるのか。

 

分からなかった。

 

でも。

 

今は。

 

少しだけ。

 

違う。

 

ミカが。

 

プラズマキャノンを。

 

「これ料理に使えない?」

 

と言った。

 

ネルは。

 

戦車に乗って。

 

「すげぇ!」

 

と笑った。

 

シロコは。

 

キメラを見て。

 

「移動に便利」

 

と言った。

 

ヒナは。

 

巨大な兵器を見ながら。

 

「管理が大変ですね」

 

と言った。

 

ユウカは。

 

燃料費を計算して。

 

頭を抱えた。

 

アカネは。

 

戦車を掃除した。

 

ウタハは。

 

機械を調べた。

 

ヒマリは。

 

解析した。

 

そして。

 

先生は。

 

そんな光景を。

 

ずっと見ていた。

 

「先生」

 

後ろ。

 

ヒナ。

 

「うん?」

 

「何をしているんですか?」

 

「思い出してた」

 

「何を?」

 

「最初に」

 

先生。

 

ボルトガンを見る。

 

「これを見つけた時のこと」

 

ヒナ。

 

「……」

 

「怖かったですか?」

 

先生。

 

「うん」

 

「今は?」

 

先生。

 

少し。

 

笑う。

 

「……」

 

「少しだけ」

 

「うん」

 

「怖くなくなった」

 

ヒナ。

 

「そうですか」

 

その時。

 

格納庫の照明が。

 

一つずつ。

 

点灯する。

 

パッ。

 

パッ。

 

パッ。

 

帝国の兵器が。

 

闇の中から。

 

姿を現す。

 

ボルトガン。

 

チェーンソード。

 

パワーウェポン。

 

重火器。

 

戦車。

 

航空機。

 

そして。

 

宇宙へ向かうための機体。

 

先生。

 

「……」

 

「人類って」

 

ヒナ。

 

「はい」

 

「こんなものまで作ったんだね」

 

「はい」

 

「何のために?」

 

ヒナ。

 

少し。

 

考える。

 

「……」

 

「生き残るため」

 

先生。

 

「……」

 

「たぶん」

 

そして。

 

格納庫の一番奥。

 

最初から。

 

誰にも触れられていない。

 

巨大な扉。

 

先生。

 

「……」

 

「これは?」

 

ヒナ。

 

「分かりません」

 

先生。

 

「……」

 

「開けてみる?」

 

ヒナ。

 

「……」

 

少し。

 

考える。

 

「やめておきましょう」

 

先生。

 

「……」

 

「どうして?」

 

ヒナ。

 

「今ある兵器だけで」

 

「うん」

 

「十分です」

 

先生。

 

「……」

 

「それもそうだね」

 

二人。

 

その扉を。

 

開けなかった。

 

翌日。

 

シャーレ。

 

屋上。

 

生徒たちが。

 

空を見上げる。

 

遠く。

 

帝国軍の輸送機。

 

飛んでいる。

 

地上。

 

キメラ。

 

レマン・ラス。

 

バジリスク。

 

整備されている。

 

武器庫。

 

ボルトガン。

 

プラズマ兵器。

 

パワーウェポン。

 

整然と。

 

並んでいる。

 

しかし。

 

誰も。

 

それを恐れてはいなかった。

 

なぜなら。

 

キヴォトスでは。

 

それすら。

 

いつもの日常になってしまったから。

 

ネル。

 

「先生!」

 

「うん?」

 

「今日!」

 

「何?」

 

「戦車で買い物行こうぜ!」

 

先生。

 

「ダメ」

 

ミカ。

 

「じゃあ輸送機!」

 

先生。

 

「もっとダメ」

 

シロコ。

 

「キメラ」

 

先生。

 

「……」

 

「それなら」

 

ユウカ。

 

「先生!」

 

「はい」

 

「許可申請が必要です!」

 

先生。

 

「……」

 

「やっぱりダメ」

 

全員。

 

「えー!」

 

先生。

 

笑う。

 

「普通に歩いて行こう」

 

ネル。

 

「つまんねぇ」

 

ミカ。

 

「残念」

 

シロコ。

 

「……」

 

「仕方ない」

 

ヒナ。

 

「それが一番平和ですね」

 

先生。

 

「そうだね」

 

夕暮れ。

 

キヴォトスの街。

 

生徒たち。

 

いつものように。

 

歩いていく。

 

その頭上。

 

巨大な帝国軍輸送機が。

 

ゆっくり。

 

空を横切る。

 

街の生徒たちは。

 

それを見上げる。

 

「あ、シャーレの飛行機だ」

 

「また飛んでる」

 

「大きいね」

 

「今度乗ってみたい」

 

「先生に頼んでみようかな」

 

誰も。

 

驚かない。

 

誰も。

 

逃げない。

 

それはもう。

 

キヴォトスの日常だった。

 

夜。

 

先生。

 

一人。

 

シャーレの窓から。

 

街を見る。

 

そして。

 

小さく呟く。

 

「……」

 

「人類の兵器か」

 

その言葉の意味を。

 

先生は。

 

もう少しだけ。

 

理解していた。

 

強さ。

 

恐ろしさ。

 

技術。

 

そして。

 

それを使う人間。

 

兵器そのものに。

 

善悪があるわけではない。

 

最後に。

 

それをどう使うかを決めるのは。

 

人間だから。

 

先生は。

 

武器庫の扉を閉める。

 

ガチャン。

 

「……」

 

「しばらく」

 

「これでいい」

 

帝国軍の兵器は。

 

そこにある。

 

必要なら。

 

使える。

 

しかし。

 

それを使わずに済むなら。

 

それが一番いい。

 

キヴォトスでは。

 

銃声が響く日もある。

 

爆発する日もある。

 

戦車が走る日もある。

 

それでも。

 

最後には。

 

生徒たちが笑っていられる。

 

それなら。

 

それでいい。

 

翌朝。

 

武器庫。

 

誰もいない。

 

静かな空間。

 

無数の帝国兵器。

 

その一つ。

 

ボルトガン。

 

朝日を受ける。

 

その隣。

 

チェーンソード。

 

その奥。

 

レマン・ラス。

 

さらに。

 

キメラ。

 

バジリスク。

 

航空機。

 

そして。

 

遥か彼方へ向かうための機体。

 

すべて。

 

静かに。

 

眠っている。

 

人類が。

 

何万年もの間。

 

生き残るために作り上げた兵器たち。

 

それらは今。

 

戦場ではなく。

 

キヴォトスという。

 

少し騒がしくて。

 

少し危険で。

 

そして。

 

どこか優しい場所で。

 

新しい日常を。

 

過ごしていた。

 

先生。

 

「……」

 

「おはよう」

 

武器庫の扉を開く。

 

誰も。

 

答えない。

 

先生は。

 

少し笑って。

 

扉を閉めた。

 

ガチャン。

 

そして。

 

今日も。

 

キヴォトスの一日が始まる。

 

――人類帝国兵器編・完。

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