キヴォトスにウォーハンマー40kの世界の武器がやってきた!   作:eriza7170

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最終話・特別編 最後に立っていたもの

 

 

朝。

 

シャーレ。

 

先生は。

 

いつものように。

 

コーヒーを飲んでいた。

 

「……」

 

静か。

 

平和。

 

昨日まで。

 

戦車。

 

装甲車。

 

自走砲。

 

航空機。

 

大量の帝国兵器を。

 

散々見てきた。

 

そして。

 

先生は思っていた。

 

「……」

 

「これで終わりだ」

 

人類帝国の兵器。

 

一通り。

 

見た。

 

もう。

 

これ以上。

 

何か出てくることはない。

 

そう。

 

思っていた。

 

ドン。

 

机が。

 

揺れた。

 

「……?」

 

先生。

 

顔を上げる。

 

ドン。

 

もう一度。

 

揺れる。

 

窓。

 

カタカタ。

 

「……」

 

先生。

 

「地震?」

 

その瞬間。

 

シャーレの通信機。

 

ピッ。

 

『先生』

 

ヒナ。

 

「どうしたの?」

 

『地下格納庫から』

 

「うん?」

 

『異常反応です』

 

先生。

 

「……」

 

「また?」

 

『はい』

 

先生。

 

「……」

 

「何が動いたの?」

 

ヒナ。

 

少し。

 

沈黙。

 

『……』

 

「ヒナ?」

 

『巨大な熱源です』

 

先生。

 

「……」

 

『これまでの車両とは』

 

「うん」

 

『比較になりません』

 

先生。

 

「…………」

 

「分かった」

 

先生。

 

「見に行く」

 

地下格納庫。

 

全員。

 

集まっていた。

 

ネル。

 

ミカ。

 

シロコ。

 

ヒナ。

 

ウタハ。

 

ユウカ。

 

アカネ。

 

カリン。

 

そして。

 

先生。

 

巨大な扉の前。

 

先生。

 

「……」

 

「この扉」

 

ネル。

 

「前に開けなかったやつだな」

 

先生。

 

「そう」

 

ミカ。

 

「何が入ってるのかな?」

 

先生。

 

「分からない」

 

シロコ。

 

「……」

 

「開けよう」

 

先生。

 

「……」

 

「今回は」

 

先生。

 

「開けるしかなさそうだね」

 

ウタハ。

 

制御盤を確認。

 

「電源」

 

「生きています」

 

「動力」

 

「問題なし」

 

「扉のロック」

 

「解除できます」

 

先生。

 

「……」

 

「お願いします」

 

カチッ。

 

ゴゴゴゴゴゴ……

 

巨大な扉が。

 

開く。

 

最初。

 

何も見えなかった。

 

暗闇。

 

そして。

 

奥。

 

ゴン。

 

巨大な足音。

 

全員。

 

「……」

 

ゴン。

 

もう一度。

 

今度は。

 

はっきり。

 

地面が揺れる。

 

ネル。

 

「……」

 

「何だ?」

 

ミカ。

 

「……」

 

「大きい」

 

シロコ。

 

「……」

 

「戦車より大きい」

 

ヒナ。

 

「先生」

 

「うん」

 

「下がってください」

 

先生。

 

「……」

 

「分かった」

 

照明。

 

一つ。

 

点灯。

 

パッ。

 

さらに。

 

パッ。

 

奥。

 

巨大な影が。

 

浮かび上がる。

 

脚。

 

装甲。

 

巨大な胴体。

 

そして。

 

二本の腕。

 

片方。

 

巨大な銃。

 

もう片方。

 

巨大な近接武器。

 

さらに。

 

頭部。

 

そこに。

 

二つの光。

 

ギラッ。

 

全員。

 

沈黙。

 

先生。

 

「……」

 

ネル。

 

「……」

 

ミカ。

 

「……」

 

ユウカ。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

「これ」

 

ウタハ。

 

「はい」

 

先生。

 

「……」

 

「人型?」

 

ウタハ。

 

「人型です」

 

先生。

 

「……」

 

「でも」

 

ウタハ。

 

「はい」

 

「大きすぎない?」

 

ウタハ。

 

「かなり」

 

巨大な機械が。

 

一歩。

 

踏み出す。

 

ズン!!

 

格納庫。

 

震える。

 

ネル。

 

「……」

 

「うわ」

 

ミカ。

 

「……」

 

「すごい」

 

シロコ。

 

「……」

 

「かっこいい」

 

先生。

 

「……」

 

「待って」

 

巨大な胸部。

 

帝国の二頭鷲。

 

その下。

 

文字。

 

KNIGHT

 

先生。

 

「……」

 

「まさか」

 

ヒナ。

 

「インペリアル・ナイト」

 

先生。

 

「……」

 

「本当にあった」

 

ネル。

 

「先生」

 

「うん?」

 

「これ」

 

「うん」

 

「戦車より強い?」

 

先生。

 

「……」

 

「たぶん」

 

ネル。

 

「……」

 

「じゃあ」

 

先生。

 

「何?」

 

「誰が乗るんだ?」

 

沈黙。

 

全員。

 

先生を見る。

 

「……」

 

先生。

 

「僕?」

 

ネル。

 

「違うだろ」

 

ミカ。

 

「私!」

 

ヒナ。

 

「ミカさんは待ってください」

 

ミカ。

 

「なんで!?」

 

ヒナ。

 

「危険です」

 

ネル。

 

「俺が乗る!」

 

ヒナ。

 

「ネルさんも待ってください」

 

ネル。

 

「なんでだよ!」

 

ウタハ。

 

機体を調査。

 

「操縦系統」

 

「生きています」

 

先生。

 

「……」

 

「操縦者は?」

 

ウタハ。

 

「不明です」

 

先生。

 

「……」

 

「つまり」

 

「はい」

 

「誰かが乗らないと動かない?」

 

「そうです」

 

先生。

 

「……」

 

少し。

 

安心する。

 

「じゃあ」

 

先生。

 

「今日は動かさなくていいね」

 

その瞬間。

 

インペリアル・ナイトの胸部。

 

カチッ。

 

内部。

 

小さな光。

 

全員。

 

「……」

 

先生。

 

「……」

 

そして。

 

機体内部。

 

機械音声。

 

《PILOT REQUIRED》

 

先生。

 

「……」

 

「やっぱり」

 

ネル。

 

「誰か乗れるんじゃん」

 

先生。

 

「……」

 

「誰も乗らない」

 

しかし。

 

ミカ。

 

手を挙げる。

 

「先生」

 

「ダメ」

 

「まだ何も言ってないよ!」

 

「どうせ乗りたいって言うでしょ」

 

「……」

 

ミカ。

 

「乗りたい!」

 

「ダメ」

 

シロコ。

 

「……」

 

「私なら」

 

先生。

 

「シロコもダメ」

 

「……」

 

「まだ言ってない」

 

「顔に書いてある」

 

ネル。

 

「じゃあ」

 

「うん?」

 

「俺とシロコで」

 

先生。

 

「何?」

 

「二人乗り」

 

先生。

 

「インペリアル・ナイトを車みたいに言わないで」

 

ヒナ。

 

「先生」

 

「うん?」

 

「操縦室を確認してみませんか?」

 

先生。

 

「……」

 

「安全なら」

 

「はい」

 

「見るだけ」

 

「はい」

 

「絶対に動かさない」

 

「はい」

 

先生。

 

「……」

 

「分かった」

 

内部。

 

コクピット。

 

思ったより。

 

狭い。

 

しかし。

 

非常に高度な装置。

 

先生。

 

「……」

 

「これ」

 

ウタハ。

 

「操縦者一人用です」

 

先生。

 

「なるほど」

 

椅子。

 

制御装置。

 

モニター。

 

そして。

 

前方。

 

巨大な視界。

 

先生。

 

「……」

 

「高い」

 

ヒナ。

 

「かなり高いですね」

 

先生。

 

「ここからなら」

 

「はい」

 

「街が全部見えそう」

 

先生。

 

椅子に。

 

座る。

 

カチッ。

 

機械。

 

起動。

 

先生。

 

「……」

 

「え?」

 

モニター。

 

点灯。

 

SYSTEM ONLINE

 

先生。

 

「……」

 

ヒナ。

 

「先生」

 

「うん?」

 

「立ってください」

 

先生。

 

「……」

 

「今?」

 

「今です」

 

先生。

 

「はい」

 

先生。

 

すぐ。

 

立ち上がる。

 

そして。

 

コクピットを出る。

 

「……」

 

先生。

 

「危なかった」

 

ネル。

 

「何が?」

 

「動きそうだった」

 

ネル。

 

「動かしてみればよかったのに」

 

先生。

 

「ダメ」

 

午後。

 

格納庫。

 

インペリアル・ナイト。

 

停止したまま。

 

誰も。

 

触らない。

 

先生は。

 

少し離れた場所から。

 

それを見る。

 

巨大な機体。

 

人間より。

 

遥かに大きい。

 

戦車より。

 

遥かに高い。

 

しかし。

 

それは。

 

ただ大きいだけではない。

 

そこには。

 

人間が。

 

操縦するための。

 

椅子がある。

 

つまり。

 

これも。

 

人間が作った。

 

人間が乗り。

 

人間が戦い。

 

人間が。

 

生き残るための兵器。

 

先生。

 

「……」

 

「人間って」

 

ヒナ。

 

隣に立つ。

 

「はい」

 

「本当に」

 

「……」

 

「何でも作るんだね」

 

ヒナ。

 

「そうですね」

 

ネル。

 

「先生!」

 

「うん?」

 

「写真撮ろうぜ!」

 

先生。

 

「写真?」

 

「そう!」

 

ミカ。

 

「私も!」

 

シロコ。

 

「……」

 

「私も」

 

ユウカ。

 

「全員でですか?」

 

ネル。

 

「当たり前だろ」

 

インペリアル・ナイトの前。

 

生徒たちが並ぶ。

 

先生。

 

中央。

 

アカネ。

 

カメラを構える。

 

「撮りますよー!」

 

全員。

 

「……」

 

「はい!」

 

カシャッ。

 

一枚。

 

写真が。

 

残る。

 

巨大な帝国兵器。

 

その前で。

 

笑っている。

 

キヴォトスの生徒たち。

 

その夜。

 

先生。

 

一人。

 

写真を見る。

 

そこには。

 

レマン・ラスも。

 

キメラも。

 

バジリスクも。

 

航空機も。

 

そして。

 

最後に見つかった。

 

インペリアル・ナイトも。

 

全部。

 

一緒に。

 

写っている。

 

先生。

 

「……」

 

「これで」

 

「本当に最後だな」

 

翌朝。

 

シャーレ。

 

いつもの日常。

 

ネル。

 

「先生!」

 

「何?」

 

「戦車で買い物行こうぜ!」

 

「ダメ」

 

ミカ。

 

「じゃあキメラ!」

 

「ダメ」

 

シロコ。

 

「インペリアル・ナイト」

 

「もっとダメ」

 

ユウカ。

 

「そもそも街中を兵器で移動しようとしないでください!」

 

ヒナ。

 

「……」

 

「皆さん」

 

「はい」

 

「普通に歩きましょう」

 

全員。

 

「はーい」

 

先生。

 

「……」

 

笑う。

 

そして。

 

シャーレ地下。

 

武器庫。

 

帝国の兵器たち。

 

静かに。

 

眠っている。

 

ボルトガン。

 

チェーンソード。

 

ラスキャノン。

 

レマン・ラス。

 

キメラ。

 

バジリスク。

 

航空機。

 

そして。

 

最後。

 

最も巨大な。

 

インペリアル・ナイト。

 

その足元。

 

小さなプレート。

 

誰かが。

 

後から取り付けたもの。

 

そこには。

 

こう書かれていた。

 

「キヴォトスへようこそ。」

 

人類は。

 

何千年もの間。

 

戦い続けてきた。

 

生き残るため。

 

守るため。

 

奪うため。

 

そして。

 

いつか。

 

平和になる日を。

 

夢見ながら。

 

兵器を作り続けた。

 

その兵器たちは。

 

遠い未来。

 

不思議な世界へ。

 

流れ着いた。

 

そこには。

 

銃を持って笑う少女たちがいた。

 

戦車を見て喜ぶ少女がいた。

 

巨大兵器を掃除する少女がいた。

 

燃料費に頭を抱える少女がいた。

 

そして。

 

その中心に。

 

一人の先生がいた。

 

先生は。

 

兵器を見つめる。

 

そして。

 

小さく笑う。

 

「……」

 

「もう」

 

「使わなくていいといいね」

 

インペリアル・ナイトは。

 

答えない。

 

ただ。

 

静かに。

 

そこに立っている。

 

それは。

 

戦争のために作られた巨人。

 

しかし。

 

今は。

 

キヴォトスの日常を。

 

静かに見守るだけだった。

 

外では。

 

生徒たちの笑い声。

 

聞こえる。

 

今日も。

 

平和な一日が始まる。

 

――人類帝国兵器編・最終話。

 

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