私は好きだぁぁぁぁぁぁ!!
と言うわけで、タウベルトくんの生存IF的な話を書いて見ました!!
自己満気味な作品なので、そこら辺のことはご了承ください。
最後に一言、タウベルトくんは良いぞ。
ビーグル種のコボルトであるフロリアン・タウベルトは、ベレリアンド戦争を生き抜いたオルクセン側の軍人の一人であった。
彼は元々、オルクセン王国北部のメルトメア州のとある街の金物屋の息子であったものの、この戦争が始まる前にオルクセン軍へと入った末に一等兵として、正確に言えば....輜重兵として配属された後、彼に伝えられたのは隣国であるエルフの国こと、エルフィンドとの戦争であった。
そこからあれよあれという間に、彼はオルクセン側の軍人として戦争に参加することになった。
しかし、戦争は次第に激化していき....彼は何度も九死に一生とも言える体験を繰り返しながらも、何とか他のオルクセン軍の仲間達に食いつく形で戦地を進み、何とか生き延びることに成功した。
ただし、タウベルト達が敵として戦っていたエルフィンドはともかく、ベレリアンド戦争でのオルクセン側の戦死者の数も多く、その中には軍に所属する中でタウベルトと交流を深めた者も居たため、彼は仲間達の死を嘆き悲しんでいた。
だが、悲しむ間もなく彼らは長い道のりを経る形でオルクセンへと帰還し、それぞれ愛すべき家族の下へと戻っていった。
それは、メルトメア州の実家へと戻ったダウベルトも同じだったようで、実家のあるオルクセン北部の街へと戻ったその瞬間、彼は心の底からホッとしたようで....涙が溢れ出ていた。
あぁ、やっと帰れたんだ。
どんなに傷ついたとしても、暖かく迎えてくれる大切な居場所に。
そんなことを思いつつ、涙となっている両親のハグという名の抱擁を受けた彼は、心の底から涙を流すのと同時に大声で泣いていた。
こうして、ベレリアンド戦争が終わったのと同時に故郷へと戻ったタウベルトは、実家の家業を継いだ....わけではなかった。
と言うのも、ダウベルトの両親はもしも息子が亡くなった時のことを考えてか、息子であるタウベルトと同様に信用できるコボルトに店を任せることを決めていたらしく、結果として彼は店を継ぐことはなかった。
しかしながら、その代わりに彼は別の仕事を見つけたようで
「タウベルトさん、いつもありがとうね」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます」
金物屋を継がなかった代わりに、フロリアン商店という店を営み始めていた。
なお、その店がいわゆるコンビニのような店だったとか。
この店では、世間一般的に言うところの生活用品や食料品はもちろんのこと、新聞や雑誌も多く取り扱っていた。
何だったら、ベレリアンド戦争が原因でラムネの材料が届かなくなり、リンゴの搾りかすやホエーなどで再現した飲み物....もとい、アインビルなども取り扱っていたため、彼の店には多くのオークやコボルト達で溢れかえっていた。
彼が今現在の暮らす街は、メルトメア州に実家のある街とは別の街だったのだが、その街は山どころか海や鉄道の駅からも近かったため、自然とその街のことが気に入っていた彼は、そのまま店を開く形で住み着いたのだ。
幸いなことに、その街で暮らすオーク達はタウベルトのことを普通に住人として受け入れている上に、犬種は違えどもコボルトの数もそれなりに居たため、そこまで孤独を感じることはなかった。
そんなことよりも、この街で流れるゆったりとした時間に浸るのが好きだったのか、彼はゆっくりのんびりとした様子で過ごしていた。
「タウベルトさん、コーヒーを挽いて粉にしたものってどこにあるのかしら?」
「あ、コーヒーの粉のことですか?ちょっと待っててくださいねー
そう言った後、オークの老婦人に向けてコーヒーの粉入りの袋を手渡すタウベルト
それを受け取った老婦人は彼に対し、ありがとうと言いながら頭を下げた後、お金を払って店を後にしたのだが.....老婦人と入れ替わる形にて、一人の闇エルフが店へと入っていった。
その闇エルフは物珍しそうに店内を見渡したかと思えば、冷えたアインビル(リンゴ味)を一つ手に取ると、そのままタウベルトの元へと持ってきていた。
それを見たタウベルトは、オルクセン軍に属していた闇エルフ達のことを....アンファングリア師団のことを思い出したのか、何とも言えない懐かしい気持ちになっていた。
そんな彼を尻目に、当の闇エルフはアインビルをテーブルに乗せると一言
「すみませーん、アインビルとタバコ一つください」
と言ったため、タウベルトはすぐさまカウンターへと戻っていったのだった。
その闇エルフは褐色の肌にひまわりのように美しい髪を持っており、そんな彼女を目の前にタウベルトは綺麗な人だなと思いつつ、普通に会計を済ませようとしていた。
「すみません、タバコは番号で指定するようになんているんです」
「あ〜、そっか。そうだったよね。なら、五番のやつをちょうだい」
闇エルフがそう言った後、指定された番号のタバコを手渡すタウベルト。
そして、彼はそのまま闇エルフの方をジッと見つめた後、彼女に向けてこう言った。
「観光ですか?」
「と言うよりかは、移住者って感じ」
「なるほど.....」
闇エルフの言葉を聞き、妙に納得した顔になるタウベルト。
それを見た闇エルフは何故かクスッと笑った後、面白いコボルトだと言わんばかりの顔になっていた。
そして、そのタウベルトに向けてこう言葉を続けた。
「そういう貴方はここにずっと住んでるの?」
「いえ、僕も何年か前にここに引っ越してきたので、そういうところでは似た者同士ですね」
彼がそう言ったところ、闇エルフは勝手に納得したかのような顔になると、軽快な様子でケラケラと笑っていた。
それはまるで、良い友達になれそうだとばかりに。
その様子を見たタウベルトは、彼女のことを普通に面白い人だなと思いながら、彼女にレシートを手渡していた。
彼からレシートを受け取った闇エルフは、店の扉の前に移動したかと思えば、ダウベルトの方を向くと一言だけ自己紹介をするようにこう言った。
「私、ネクタ。これからよろしくね、ビーグルくん」
そう言った後、アインビルとタバコを手に店を後にするネクタの姿を見送ったダウベルトは、また常連客が増えるなと思いながら店へと戻ると、いつものように店の店主として商品の整備などを行なっていたのだった。
これは、ベレリアンド戦争が終わってから数年後のオルクセンの地にて、元軍人であったビーグル種のコボルトことダウベルトの日常を描いた物語である。
タウベルトくん、メインヒロインである闇エルフのネクタちゃんと出会うの巻。