東方好きの優斗と大妖精と   作:ゆう12906

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第二十四話 異世界での戦闘 後編

「やはり強い……」

 

この大妖精は特別強いな。弾の配置が適格だし、自機狙いと自機外しをとてもうまく使っている。

 

「密度が濃いが……行けない量ではない!突入するから援護を頼む!」

 

葉がそんなことを言ってきた。二人で協力すればいけるか……

 

「分かった。頼むぞ!」

 

「よし!」

 

葉が全速力で弾の間を駆け抜け、大妖精の正面から炎剣を振る……かと思いきや、ぱっとしゃがんだ。よし、ここが勝負だ。

 

「当たれ……呪符『ストロードールカミカゼ』!」

 

パソコンから人形が飛び出し、大妖精に直撃した……はずだ。

 

「たぶん当たったはずだ!」

 

近くで見ていた葉が報告してくれた。たのむ……倒れててくれ。

 

「おわっ!」

 

そんな淡い期待は飛んできた大弾によって簡単に打ち消された。

 

 

「この程度で勝てると思っていたんですか?甘いですね」

 

これも効かないのか……さっきのは3面ボスのスペカだったし体力的にもきついな……―――そんなことを考えてたら、葉が俺に話しかけてきた。

 

「こうなったら一か八かだ。『力の解放』を使う」

 

「力の解放?」

 

「ああ、これを使うと、敵も味方もMAXまで力が出せる。こっちの強さがどの位変わるのか分からないが……やるしかない」

 

「わかった。やろう」

 

もうこれに賭けるしかないのか……俺の全力……もしかしてあれが使えるのか?

 

「どうしましたか?こっちから行きましょうか?」

 

こういわれた葉はニヤリと笑い、最後の戦いへのスペルを発動した。

 

「いや?これで終わらせる!」

 

葉が叫んだとたん、明らかに俺の中で変化が起こった。おおっ、これは……本当に力があふれ出てくる。これならいける……―――まあ向こうも同じなんだが。

 

「よし、二人で突撃するぞ葉」

 

「ああ、行くぞ大妖精!」

 

2人で大妖精の下へ全力で走る。―――その途中、俺はあるスペカを発動した。

 

「禁忌『レーヴァテイン』」

 

そう、今までは絶対に出すことのできなかったフランのスペカだ。俺の右手に炎の剣がめらめらと燃え盛る。―――しかしスペルの強さに比例して体力が失われるのが俺の能力。今、流れ出るように体力が失われて続けている。これで決めないとな……

 

「そらっ!」

 

「おらっ!」

 

二人で大妖精に切りかかる。

 

「甘いですね……!」

 

これに対し、大妖精は弾幕で盾のようなものを作って守る体制になった。ガキィ、と音がして俺たちの剣2本と大妖精の盾がぶつかる。

 

「くっ……」

 

「があっ……」

 

「負けませんよ……」

 

3者ともギリギリの状態だ。あと1押しすれば……しかしこれ以上スペルを使うと俺の体力が……しかしここでやらなければ負ける。やるしかない。

 

「葉、もう一本剣を出してくれ!俺もやってみる」

 

「分かった……やってみよう!」

 

最後の力を振り絞り、片手でパソコンを操作する。フランと近いキャラで剣のようなスペカといえば……あれしかない。

 

「出ろ……神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

 

俺の手に槍が構成されるとともに、体力が一気に減少し始める。今にでも崩れ落ちてしまいそうだ。

 

「負けるか……」

 

思わず声が出る。見ると、葉の方ももう1本剣のようなものを出している。よし、これで剣が4本になった。ここで絶対に負けられない。そんな思いだけが2人に限界を超えた実力を出させたのだろう。

 

「「おらっ!」」

 

俺たちは4本となった剣で大妖精の盾を打ち破った。か、勝ったのか……?

 

「やったな優斗!勝ったんだ俺たちの力で!」

 

ああ、そうなのか。フランとレミリアのスペカを使って体力的にも精神的にももう限界だが。

 

「あれ……私は何を……?」

 

大妖精が起きた。よかった、正気に戻っているようだ。

 

「良かったな。戻って」

 

葉が大妖精にやさしく声をかける。良かったな、とりあえず解決だ。

 

「わっ……いきなり何を……」

 

「何って、怪我してるじゃないか」

 

葉が大妖精をお姫様抱っこしていた。なんかちょっといい感じに見えるな。

 

「よっし、とりあえず帰るか……」

 

葉がそんなことをつぶやいて反転したその時、

 

「な、なんだ?」

 

急に弾が迫ってきた。このままでは葉たちに当たってしまう。

 

「くそっ……」

 

葉たちをかばうように背後に立ち、剣を振って弾をそらす。この弾の出所は……

 

「ん……敵か!」

 

葉も気づいたようだ。地中から急に人間が出てきた。って、レーヴァテインもグングニルも壊れてやがる……どんだけ強いんだこの弾。

 

「お前は誰だ?」

 

俺の質問に人間はニヤリと笑ってこう答えた。

 

「私は夕陽。あの方の従順な操り人形ですよ」

 

こいつも操られているのか。しかもかなり強そうだ……

 

「引くぞ葉」

 

俺たちにはこれしか選択肢はなかった。

 

「ああ、そうするしかなさそうだな」

 

フランとレミリアのスペカで俺の体力はもう限界。しかもおそらく大妖精より強い相手なんかとやっても勝機は万に一つもない。

 

「しかし……どうやって逃げる?」

 

「今から俺の世界に転送させる。2人でこう叫ぶんだ」

 

と、耳打ちしたのだが、葉は心底嫌そうだった。

 

「どうしてもこれじゃないとダメか?」

 

「ああ、これ以外だと帰れない」

 

「分かったよ……」

 

「よし、せーの……」

 

「「助けて~!ゆうかり~ん!」」

 

瞬間、足元にスキマが現れた。

 

「「うわっ!」」

 

 

 

「おかえりなさ~い」

 

転送先は大妖精の家だった。ああ、家にいたのね。

 

「優斗!―――良かった……」

 

紫から事情を聞いてたらしく、落ち着いた様子だった。

 

「こっちが別世界から来た葉だ」

 

「どうも。君が大妖精か。―――ちょっといいか?」

 

大妖精を引っ張って外に出た。ん?話でもあるのか?

 

 

 

(……君と優斗は付き合ってるのか?)

 

(ええっ!―――ち、違いますよ……)

 

(そうなのか?!絶対付き合ってると思ったんだが)

 

(違いますよ。こちらの私は優斗さんのことが好きなんですよ)

 

(な、何を言ってるのそっちの私!?)

 

(同じ大妖精ですからね。まあ頑張ってください)

 

 

 

何の話をしてたんだろう?あっちの世界のことを報告でもしたのだろうか。

 

「じゃあ世話になったな。少しこっちの世界で修行してから戻るよ」

 

その葉の言葉には強い信念が込められていた。ほんとに強くなるつもりなんだな。

 

「ああ、頑張ってくれ」

 

「おう!」

 

俺たちはがっちりと握手を交わした。

 




第二十四話でした。

いつもとは違う葉との協力シーンが書けてとても楽しかったです!夢月剣夢様には本当に感謝しております!東方自然壊録もぜひご覧ください!

話はまだ続きますよ!今度はこちらの世界です!(もちろんギャグ中心ですよ)

ではまた次回お会いしましょう!
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