ただ今弾幕ごっこ真っ最中。対戦カードは大妖精、小悪魔ペアVSアリス、パチュリーペア。審判は俺、魔理沙。ただいま魔理沙のほうきにまたがって審判してる。
しばらく牽制の仕合が続いていたのだが、
「ん~このままだと少し興ざめね。そろそろいきますか」
先に動きを見せたのはアリスだった。懐をまさぐり、結構な数の人形を取り出しスペルを告げる。
「呪符『ストロードールカミカゼ』」
人形たちが特攻隊のように奔りだし、大妖精の元に向かう。小悪魔のほうには1体も向かっていないので、一点集中型のスペルということがわかる。
「速いね……」
しかしそこは特訓した大妖精。素早くその場を離れ、縦横無尽に空中を駆け巡る。
「ふう……そろそろ終わったかな?」
最後に残っていた人形を無数の小弾でたたき落とし、安堵する。
「あら、私を忘れないでほしいわ」
「!?」
背後からパチュリーの声がし、大妖精の顔が一気に厳しいものに変わる。一対二に持ってかれると非常に厳しい。
「火符『アグニシャイン』」
大妖精の背後からパチュリーのスペルが発動され、空が火に埋め尽くされる。さらに、
「闇符『輪廻の西蔵人形』」
前からもアリスがスペルを発動し、挟み撃ちにされる。こりゃ反則レベルだな。
「…………」
それに対し、顔面蒼白になっている大妖精。マズイ、あれは思考停止してるときの顔だ……
「させませんよ!」
突然大きな声が大妖精の背後からした。大妖精にも当然仲間がいる。その仲間の声だ。
「しっかりして大ちゃん! まだこっからだよ!」
「あ……うん!」
小悪魔の励ましに一気に活力を取り戻す大妖精。
「いきます!」
もう一度大声を上げ、スペルを取り出す小悪魔。これが彼女が生まれて初めてのスペルカードだ。
「鏡符『ショットバック』!」
小悪魔の周りに紫の大玉が生まれる。それがパチュリーのスペカの炎と接触し……
「なっ……!」
反射した。火と大玉がパチュリーの元へ向かう。
「くっ……水符『プリンセスウンディネ』」
あわてて水の弾幕で相殺するパチュリー。これこそが小悪魔が生み出した弾幕。
彼女は決して弾幕の量が多いわけではない。しかし彼女は手先が器用だった。そこで俺が「反射とかできないか?」といったのが始まりで生まれたのがこのスペルである。
「魔符『フェアリーズマジック』!」
大妖精の方も隙間の少ない全方位弾でアリスの弾幕を相殺する。フェアリーズマジック発動したのこの前の弾幕ごっこ大会以来だな。
「はあはあ……」
「これは強敵ね……」
ふたたび合流したアリスとパチュリーだったが、とても疲れているように見える。しかも2人ともスペルを今まで2枚使っているので、あと1枚しか使えない。
「こうなったら……」
「こうするしかないわよね……」
何かを思い立ったようにお互いを見据える2人。何か奥の手でもあるのか?
次の瞬間、2人は全く同じようにある行動に出た。
「なっ……」
俺はその行動の意味が理解できず、しばらく固まっていた。
第三十二話でした。弾幕ごっこって書くの難しいですね~
アリスとパチュリーが何をしたのか。結構簡単にわかるかもしれませんが、今はお楽しみということで。
ではまたお会いしましょう!