東方好きの優斗と大妖精と   作:ゆう12906

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第四十話 作戦通り

 博麗神社と守屋神社、この2つの神社を同時に繁盛させるのはかなりの難易度であるのは間違いない。

 

 両方を儲けさせるにはみんなが両方の神社に賽銭を入れてくれば良いのだが、この2つの神社が僻地にあるのが問題である。

 

 博麗神社は幻想郷の端、守屋神社は妖怪の山の山頂にある。初詣に両方行こうなんて物好きはそうそういないだろう。なんせ遠すぎる。だれも初詣で半日使いたくないだろうし。

 

 遠すぎるのならばどうする? 答えは簡単だ。それこそが大妖精のアイデアである。

 

「じゃあ、いくわよ~」

 

「お願いします」

 

「借り1ってことでいいかしら~」

 

「これ以上借金作りたくないんで勘弁してください」

 

「今度は誰にいいようにされたの?」

 

「言い方が悪いですよ」

 

 先ほど大声で呼んだ紫。彼女のスキマはいわばドラえもんのどこでもドアのようなものだ。

 

 実際のスキマ空間はいろいろカオスらしいけど。なんせ俺を異世界を飛ばしたのもこのスキマが原因だ。紫は違うと言い張っているが。

 

 このスキマを使って両神社をつなぎ、両方に賽銭が入るようにする作戦だ。

 

「あっ! 誰か来たよ!」

 

 先ほどから外で待っていた大妖精が声を上げた。紫とともにこたつから重い腰を上げて、賽銭箱のところへ行ってみると、

 

「おや、優斗じゃないか。どうしたんだ?」

 

「あれっ? 紫先生もいるじゃん。何してるの?」

 

 初めに来たのは幻想高校の教師の2人。慧音と妹紅だった。

 

「お二人はどうなさったんです?」

 

「見ればわかるだろう。なんせ新年だしな。初詣というわけだ」

 

「一緒に行こうって誘われたんだー」

 

「っ!? ま、まあそういうわけだ」

 

「そうなんですか」

 

 なるほど。要するにラブラブというわけだ。実は先生同士の恋愛も珍しくなかったりする。実際俺の通ってた高校でも1回あった。

 

「おい、なんか変なこと考えてただろ」

 

 さとりかよ。

 

「何のことでしょう」

 

「仕事増やすぞ」

 

「すんません。頭の中が百合でいっぱいでした。冗談ですから」

 

「百合? なんだそれは?」

 

 そうか、慧音が百合(隠語)を知るはずないか。ここは先生同士、教えてあげなければならない。

 

「慧音先生、ちょっといいですか?」

 

 慧音を神社の横へと連れて行く。ちょっとこの話は大妖精や妹紅には刺激が強すぎる。

 

「なんだ、百合ってのはそんなにほかのやつに聞かれたくないものなのか?」

 

「そういうわけじゃないんですが……百合ってのはですね……」

 

 簡単に百合について説明する。

 

「わかりましたか?」

 

 ゴスっ

 

「痛った……」

 

 思いっきり頭突きされました。

 

「ななな、何言ってるの! わ、私と妹紅が……いやいや! ありえないでしょ!」

 

「口調変わってますよ」

 

「あまりに突拍子ないからだ!」

 

「だから冗談ですって。さっきから言ってるでしょう」

 

「そ、そうだよな……つ、疲れた」

 

 にしてもこの2人本当に仲いいよな。二人で弾幕ごっこやるとどうなるのか1度ぜひ見てみたい。

 

 痛む頭をさすりながら境内の正面に戻ると、すでに多くの参拝客が来ていた。

 

 あいかわらず8割妖怪だが、まあいいだろう。去年はもっと閑散としていたらしい。

 

 そしてスキマの向こうから、

 

「ほう……これが噂のスキマ神社ですか。これは取材必須ですねぇ……」

 

 災いを呼ぶブン屋こと文がぶつぶつ言いながらやってきた。天狗は守屋神社に近い所に住んでいると聞くし、守屋のほうで拝んできたのだろう。

 

「おや、優斗さん。やっぱりあなたのアイデアですか?」

 

「いや、今回は違う。ほら、あそこで誘導している人の発案だ」

 

 頑張って参拝を終えた客をスキマに案内する大妖精を指差した。

 

「へえ……そんな考えを妖精が思いつくとは」

 

「この世界の住人は全員妖精がバカだと思っているのか?」

 

「あの全身青の妖精を見たら誰でもそう思いますよ」

 

 文が指差した先を見てみるとチルノも並んでいた。バカルテットと一緒にいるのだが、よい子は寝る時間ではないだろうか。あ、それだと大妖精がバカということになるのか。まあ、めでたい新年ってことで。

 

 その後、守屋神社から来た客も大量の賽銭を入れたおかげで、かなりの金額が賽銭箱の中に入っていた。作戦は大成功だ。

 

 

 

 

 

「お、おお……」

 

「どうだ霊夢。かなり入ってるだろ」

 

「いつもの2.421倍入ってるわ。素晴らしいじゃない大妖精、優斗!」

 

「そんなに細かくわかるの!」

 

「これが巫女パワーよ!」

 

「私のほうも結構入ってました。ありがとうございます」

 

 嬉しさでやたらとハイテンションになっている霊夢と大妖精の横で、早苗に一礼された。

 

 どちらも満足してくれたようで本当に良かった。主に自分の体的な意味で。やった、死なずに済んだよ……

 

「大妖精、ちょっといいかしら」

 

「何?」

 

「私と霊夢さんで話し合ったんですよー。やっぱりここまで良くしてくれた2人になにかお礼しないといけませんからねー」

 

「で、それを中に用意してあるのよ」

 

「わかった」

 

 2人が歩いていく。

 

「ああ、ちゃんと優斗のも用意してありますからね」

 

「そりゃどうも」

 

「さて、私たちも行きますよー」

 




第四十話でした。もこけーねは少し百合百合しいくらいがちょうどいいですね。ほかは認めん。

早苗と霊夢は普段は仲いいんですかね?早苗が霊夢に取り入ってそうな気もしますが。

では!
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