東方好きの優斗と大妖精と   作:ゆう12906

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夏休み
第九話 竹林の魔物


「えっ? 迷いの竹林に魔物!?」

 

夏休み初日、驚きの事を大妖精から聞いた。

 

「うん、その魔物はね…」

 

 聞くところによると、とても凶暴で月に一回だけ現れるそうで、緑の髪をしていて、角が生えているそうだ。―――何かで聞いたことがあるような。なんだっけ?

 

「それでね…昨日学校でね、」

 

ああ、もう聞かなくてもわかったぞ。

 

「みんなで見に行こうというわけだろ。言いだしっぺは…チルノだな」

 

「何で分かったの!」

 

まあ、大体な。

 

行くのはチルノ、ルーミア、リグル、ミスティア、大妖精といういつものメンバー。そして俺も、チルノの目にかかったらしい。

 

「まあ、いいけど。最近少し強くなったし」

 

そう、俺も弾幕ごっこ大会の後頑張って練習したら、2面ボスの弾幕が出せた。どうやら頑張ったらより強い弾幕が出せる能力らしい。

 

「まあ、すぐに疲れるんだけどね…」

 

だけど、強い弾幕を出すと、その分疲れる仕様になっている。もうちょっと、何とかこの能力何とかしてほしい…

 

「じゃあ、いくか!」

 

 

 

 

 

と、いうわけでみんな(バカルテット)と、合流した。

 

「みんな!目的は分かってる!?」

 

チルノが叫ぶ。どうやらリーダーのようだ。

 

「あたいたちで迷いの竹林に潜む魔物を退治するよ!」

 

おおーと、歓声が上がる。

 

「では、2組に分かれるよ!」

 

と、いうわけでチルノと大妖精と俺、ルーミアとミスティアとリグルに分かれて探すことになった。

 

 

 

 

 

「さあ、探そう!」

 

「うん!」

 

と、二人は張り切っているようだが、迷いの竹林で見つけるのは至難の業だと思うのだが……。

 

「何だっけな~」

 

しっかし、魔物の特徴どっかで見たことがあるような気がするんだけど……デジャヴかな?―――その時、

 

「グルオオオオ!」

 

早速でた。見た瞬間、その強烈な印象から、俺の記憶が引き出される。

 

―――このフォルム。緑の髪に角。思い出したぞ。これはまさか……―――まてよ?!確かこの人はみんなの…

 

「逃げるぞ!」

 

信用を壊すわけには……

 

「何言ってるの!倒すよ!」

 

チルノが叫ぶ。

 

「氷符『アイシクルフォール』!」

 

ガシュ

 

やはり一発で吹き飛ばされてしまった。

 

「ス、スペル…」

 

魔物が言う。その途端に背後から無数の棒状の弾幕が現れ、襲いかかってくる。

 

「これは…」

 

―――一条戻り橋だ!

 

「くっ!」

 

何とか弾幕をだし相殺しながら、俺は避ける。チルノも何とか避けている。大妖精は

 

「……」

 

って、放心状態だ!弾も迫ってきてる!

 

「っつ!」

 

抱えるようにして大妖精を避難させる。―――そのとき俺のふくらはぎを弾幕がかする。

 

「痛っ!」

 

少し血が出ている程度だが、人間の俺は結構痛い。

 

「大丈夫!?」

 

また俺の大妖精のところに弾幕が展開される。まずいな…―――その時突然、

 

「フジヤマノヴォルケイノ!」

 

一気に弾幕が消された。このスペカは…

 

「慧音ー!」

 

「妹紅先生!?」

 

大妖精が驚く。やっぱり妹紅だ!

 

そのまま妹紅は抱きかかえるように慧音の動きを止める。

 

「えっ、えっ?どういう事?この魔物は?」

 

大妖精は頭が混乱している。要するに…

 

「この魔物は大妖精の担任の先生。すなわち慧音だったっていうわけだ。」

 

 

 

 

 

その後ルーミアたちと合流し、妹紅の家へ行った。

 

慧音も今は正気である。慧音の口から説明が始まった。

 

「そうか、噂に聞いていたがまさか私だったとは…」

 

慧音は月に一度たまった仕事を片付けるために角の生えている、いわゆるきもけーねになっているそうだ。しかし、暴れているという自覚はなかったらしい。

 

「……私は先生失格だな。みんなに迷惑をかけて。」

 

そのときチルノたちが口を開いた。

 

「ううん、そんなことはないよ。」

 

「そうそう。」

 

「先生はいつでも、」

 

「私たちの先生なのかー。」

 

「みんな……」

 

「まあ、慧音。今日は泊まって行って」

 

妹紅が言う。話したこともあるだろうし、俺たちは帰るか。

 

 

 

 

 

「はあ……」

 

疲れたな。

 

もうとっくに解散して、家に帰っている。

 

「どうだった?」

 

「うん……優斗大丈夫?」

 

「ああ、このくらいの怪我すぐ直るよ」

 

「そう…」

 

ん?どうしたんだろう。

 

「よかった……私のせいでなんかあったと思って…」

 

と、大妖精の顔に一筋の線が流れる。って、涙…

 

「いや、大丈夫だよ。」

 

大妖精の頭をなでる。不安を取り除かなければ。

 

「うん…ありがと」

 

 俺の膝に大妖精の頭が乗る。

 

 少しずつ涙が引いていっている感触が伝わってくる。

 

「そうそう、それでこそ大妖精だ。」

 

「うん……」

 

どうやら安心したようで、満月の下、大妖精は俺にもたれながら幸せそうな顔で寝ていた。きっと慧音も妹紅と一緒に安心して眠っているだろう。




第九話です。

さすが優斗でしたね。彼の一種のカリスマかもしれません。

では、またお会いしましょう!
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