大海賊時代より……美少女船長の生・配・信! ─West India Company─ 作:海凪ととかる
教会の敷地には一般の信徒が説教を聴き、祈りを捧げるための礼拝堂の他、かつて神学生たちの学びの場であった講堂もある。今ではほとんど使われていないが、サミエラは子供たちを教えるのに講堂を使っている。
音響効果を考えてすり鉢状に長机が配置され、一番低くなった場所に講演台と黒板があり、そこで発せられる声はあまり大きくなくてもよく響く構造になっている。
満員で200人ほど入れるホールだが、子供たちは全部で20人ぐらいなので、全員が前の方に陣取り、筆記具を準備してサミエラの授業の開始を待っている。
「よしっ! みんな揃ったね! さっそく授業を始めたいところだけど、今日はこの授業を見学したいって人がいるからその人が来るまでちょっと待とうね。……これから、こんな風にあんたたちの授業を見学に来る大人が時々来るかもしれない。その中にはいずれあんたたちのうちの誰かを雇ってくれる旦那様もいるかもね。だから大きい声で、ハキハキと、礼儀正しく挨拶するように! 分かった?」
「「「はいっ! 先生!」」」
普段はサミエラを姉ちゃん呼ばわりの子供たちだが授業の時にはちゃんと先生と呼ぶ。
「みんないい子だね。分かってると思うけど、孤児院にいられるのは15歳までだ。15歳になったら外に出て働かなきゃいけない。この中ではマーク、ルーカス、マルコス、ファンナの4人が14歳だから来年には卒院だ。どんな仕事につきたいか希望はあるかい? マーク?」
サミエラに指名されたマーク──亜麻色の髪の大人しそうな少年が立ち上がる。
「はい、先生。僕は貿易商人になりたいです。将来、自分の船を持って色んな島や町に行きたいです」
「いい夢だね。アタシも一応商人だから多少は相談に乗ってあげれるかもね。……ルーカスはどうだい?」
続いて金髪の背の高い少年ルーカスが立ち上がる。
「はいっ! 俺は海軍に入るよ! いつか提督になって艦隊を率いるのが夢なんだ」
「あは! 男の子だねぇ! 応援するよ。……マルコスは?」
ルーカスに続いて背は低いがどっしりとした肉付きのいい少年が立ち上がる。
「あい。おれは、食べることが好きだで、コックになりてぇな」
「美味しいものはみんなを幸せにするからね。それもいい夢だよ。……ファンナは?」
赤い髪を三つ編みにした顔にそばかすのある少女が立ち上がる。
「あ、あの、私はそんなに夢とかないですけど、もしできればお屋敷のメイドみたいな安定したお仕事について、いつか素敵な旦那様と結婚できたらいいなって」
「安定した生活を望むのも立派な夢だよ。現実的な目標を見据えるのは大事なことさ!」
ファンナがはにかみながら腰を下ろした時、講堂のドアが開いてトーマスと案内してきたであろうリリーが入ってくる。
「みんな、お客様だよ。起立!」
子供たちが一斉に立ち上がってトーマスの方に向き直る。
「敬礼! ご機嫌麗しく、サー!」
サミエラに続き、全員が右手を胸に当てて復唱する。
「「「ご機嫌麗しくっ! サーッ!」」」
トーマスは驚いたように目を見張り、続いて微笑みながら軽く曲げた右手の甲を前に向けながら指先を帽子の鍔に触れ、軽く会釈する。
「やあ、邪魔するよ。私のことは気にせずに授業を続けていただけますかな?」
「みんな、着席! 授業を続けるよ。リリーはどうする? 残ってても構わないよ」
「私はまだお仕事がありますので~、失礼します~」
リリーが出ていき、トーマスは適当な空いた席に腰を下ろす。
「じゃ、続けるよ。来年卒院の4人の将来の夢をみんな、ちゃんと聞いたね? マークは貿易商、ルーカスは海軍提督、マルコスはコック、ファンナはお屋敷のメイドになりたいそうだ。どれもすごくいい夢だね。でも、ただなりたいって思うだけで夢が叶うほど世の中甘くはないよ。夢を現実にするには努力が必要だ。まず、マークはどうすれば貿易商になれると思う?」
「はい、まずは貿易商に弟子入りしたいと思います」
「うん。ちゃんとそこは考えてるんだね。それは正解だ。でも、貿易商だって弟子を何人も取れるわけじゃないよ。例えば、ある貿易商が弟子を1人取ろうと思ってるとするね。そこにマークともう1人が弟子入りを志願したらどちらかは弟子入りできないことになる。じゃあ、マークはどうしたら弟子入りできると思う?」
「……何度もお願いします」
「なるほどね。確かに粘り強く交渉するのも手ではあるね。諦めない態度は大事なんだけど、それより、マーク自身が役に立つ、商人にとって欲しい人材になることが大事だね。読み書きと計算が出来ることは商人にとって大事なことだけど、それだけじゃなくて、字を書くのが綺麗で速いとか、計算が速くて正確だとかはすごく大きなアピールポイントになるからマークはこれからはそういうことを積極的に努力したらいいと思うね。はっきり言っちゃうと、指を使わなきゃ計算できない奴と暗算できる奴だったらアタシなら暗算できる奴を選ぶから」
「はいっ! 頑張ります!」
「それと、これは全員に言えることだけど、自分の強みが何か理解していて、それを相手にきちんと伝えるコミュニケーション能力も大事さ。どんなにすごいスキルがあっても緊張しちゃって話せなかったら台無しだからね。そういう練習もぼちぼちやっていこうね」
具体的な道筋を示されたマークがやる気をみなぎらせる。そんなマークにうなずいてみせ、サミエラは次にルーカスに向き直る。
「ルーカスは海軍に入っていずれは提督になりたいってことだけど、そもそも海軍で出世するには一般水兵じゃなくて
「……
聞きなれない単語に首を捻るルーカス。
「そう。海軍は子供でも入れるけど、誰でもなれる水兵や
「そうなんだ。士官候補生になるにはどうすれば?」
「そうだねぇ。そもそも士官候補生は海軍士官になるために航海術とか砲術とか指揮について教え込まれるんだけどね、その時点ですでに読み書きに不自由しないこととある程度の計算能力があることは必須だね。士官候補生のほとんどは貴族の子弟や大規模な商会の子供だから、彼らと足並みを揃えられるぐらいの基礎学力は最低条件だよ」
「分かった。読み書きと計算、頑張るよ」
「うん。まずはそこを頑張ろうね。それと、海軍士官……特に海尉艦長以上にコネがないと士官候補生になるのは難しいよ。士官候補生は基本的に紹介でなるものだからね」
サミエラの言葉にルーカスががく然とする。
「そんな……海軍の偉い人に知り合いなんて……」
「ふふ。あんた自身にコネがなくても身近に偉い人たちの知り合いが多い人がいるだろ?」
「……え? 誰? サミエラ先生?」
「アタシじゃないさ。ヒント、船乗りに不信心な人間はいないよ。特に大勢の命を預かる士官ならなおさらさ」
「え? ……あ、牧師様?」
「正解。海軍の偉い人たちは必ず教会にお祈りに来るからね。ルーカスが士官候補生にふさわしい資質を身につけたら、牧師様が海軍の偉い人に推薦してくれるだろうよ。それに、海軍ではいつでも優秀な人材は求めてるからね、ルーカスがこの孤児院でどう振る舞ってるかをお祈りにきた海軍の偉い人は今でもこっそりチェックしてるかもしれないよ。ルーカスが元気にハキハキと挨拶して、自分の仕事や勉強に真面目に一生懸命に取り組んでいる姿を見たら「うちの艦に来ないか?」ってそのうちスカウトしてくれるかもね」
「分かった! まずは士官候補生になれるように頑張る!」
「ルーカスが士官候補生の黒いラウンドハットと青いジャケットを着る日がくるのを楽しみにしてるよ」
「さて、マルコスはどんなコックになりたいんだい? 船のコック、お屋敷のコック、食堂のコックとコックといっても色々あるけどさ?」
マルコスは、んーと少し考えてから答える。
「そだなぁ……おれは、おれの料理を食ってくれる人の顔が見えるコックになりてぇなぁ。船のコックとか町の食堂や酒場のコックとかいいかもなぁ」
「なるほどね。目指す形が明確なのはすごくいいね。ところで、マルコスは料理ってできるのかい?」
サミエラが子供たちの顔を見回せば、全員がふるふると首を横に振る。
「あらあら。じゃあまずそこからだね。ここの食事はシスターたちが作ってくれてるんだろ? マルコスはこれからシスターたちの料理を手伝ったらいいよ。それと、シスターたちが街に食材を仕入れに行くときは一緒について行きな。実際の料理の手順や器具の使い方、食材の良し悪しの見分け方や相場は自分の目で見て、触って、場数を踏まないと身に付かないからね。さっきマークに言ったのと同じことだけど、コックに弟子入りしたいならコックが欲しいと思う人材にならなきゃね」
「でも、おれは厨房に入るなって言われてんだよなぁ」
「そりゃあんたがつまみ食いするからだろっ!」
サミエラの即座の突っ込みに子供たちがどっと笑う。
「あんたが手伝いのために厨房に出入り出来るようにシスターにはアタシが話を通してやるよ。その代わり、つまみ食いなんかしてアタシの顔に泥塗るんじゃないよ? もし再び厨房から出入り禁止になりやがったらアタシが直々にお仕置きしてやるからね!」
「お、おう」
若干顔をひきつらせながらもコクコクと頷くマルコス。
「さて、ファンナはお屋敷のメイドになりたいってことだけど、これこそファンナ自身がなにをどれぐらいのレベルでできるかで待遇が大きく変わる仕事だよ」
「そうなの?」
「メイドにも色々種類があるけど大きいお屋敷には上級メイドと下級メイドがいて、上級メイドは給料も待遇もいいけど、下級メイドは給料は安いし待遇も過酷だよ。小さいお屋敷だと一人のメイドが全部の仕事をやる
「それなら……いずれは大きいお屋敷の上級メイドを目指して、まずはオールワークスメイドかな」
「……あんたホントに現実が分かってるねぇ。確かに小さいお屋敷での雑役メイドを立派にこなしたメイドは主人の推薦で大きいお屋敷の上級メイドになれる可能性は高い。上級メイドってのは主人から直接指示を受けて、下級メイドたちに仕事を割り振る役割だから仕事の全体像をきちんと理解してなくちゃいけないからね。下級メイドの仕事はハウスメイド、キッチンメイド、ランドリーメイドと細分化されていて自分の担当する仕事以外はよく分かってないことが多いから、現実として下級メイドから上級メイドに上がる者はほぼいない。でも、覚えることは少ないし収入は安いとはいえそこそこ安定してるから孤児院出身なら普通は下級メイドを目指すんだけど……ファンナは上級メイドを目指すんだね?」
「うん。やるからには何でもできるようになりたいかなって」
「そっか。最初から雑役メイドをやるってんなら、孤児院卒院までに掃除、洗濯、給仕はとりあえず基本だけど、料理とか読み書きとか礼儀作法とか裁縫なんかの技能も身につけておいた方がいいね」
「……そんなにたくさん覚えておかなきゃいけないの?」
「もちろん。雑役メイドってのは最初からある程度は仕事が一通り出来るってのが前提だからね。なにしろメイドを一人しか雇えないからこそのオールワークスなんだから」
「うう……だよね。色々できるように頑張る」
「うん。すべてを完璧にできなくていいけど、色んなことをある程度出来るようになっておくのがいいね。今も教会のシスターたちのお手伝いをしているだろうけど、毎日同じ仕事を手伝うんじゃなくて、今日は洗濯、明日はお料理、明後日はお裁縫って感じで色んな仕事を手伝うようにしたらどうかな? 色んなことが出来るようになるよ。アタシからシスターたちには話を通しとくからね」
「うん。分かった。やってみるね」
そしてサミエラは子供たち全員の顔を見回す。
「……さて! 来年卒院の四人とのやり取りをみんなも聞いてたわけだけど、勉強がどれだけ大事か分かったかい? 勉強を真面目にやるならそれだけ可能性が広がるんだよ。読み書きや計算が出来ない奴は安い給料で長時間働かされるような最低の仕事でしか雇ってもらえないけど、読み書きや計算が出来る奴は自分の望む将来を自分の手で掴み取ることができるんだ。
海軍の
サミエラの激励に当事者である四人だけでなく、他の子供たちも目をキラキラ……いやギラギラさせ始める。
「あは。みんなすっかりやる気になったね! よし、じゃあ前置きが長くなっちゃったけど今日の授業を始めるよ。まずは九九の暗唱からだ。みんなちゃんと覚えてるかな? 1の段から9の段まで声を揃えていくよー」
「「「はーい!」」」
「1×1は?」
「「「1ッ!」」」
「1×2は?」
「「「2ッ!」」」
サミエラはこれまで子供たちに簡単な足し算と引き算、そしてかけ算の九九を教えている。特に九九は難しく考えずにただただ丸覚えするように教え、毎回の授業でこのように暗唱させているので頭の柔らかい子供たちはほぼ全員が九九を覚えている。
ちなみにこの時代の平民の識字率は低い。数字の計算ともなればなおのことだ。大人でも指で数えられる以上の数の計算が出来ない者も少なくない。そんな中、足し算と引き算のみならず1×1から9×9までのかけ算を習得しているというのはとんでもない英才教育であり、最初は微笑ましく授業を見守っていたトーマスだったが、幼い子も含めた子供たちが九九を暗唱する様子に開いた口がふさがらないほどの衝撃を受けていた。
「9×9は?」
「「「81ッ!」」」
「はい。よくできました。かけ算の九九は一度覚えたら一生涯役に立つ知識だから何度も練習するんだよ。特にお金の勘定には8の段が必須だから、何よりもまず8の段をきちんと覚えるんだよ。……よし、じゃあ応用問題だ。分かったら手を上げるんだよ。5ペソはレアルだといくらだい?」
「はいっ!」「はいはいっ!」「はい!」
「じゃあ一番早かったアンドルー」
「40レアル」
「正解。暗算速くなったね。じゃあ次は8レアルと8レアルを足したら何ペソ?」
「「はいっ!」」「はいっ!」
「お、じゃファンナ」
「えっと2ペソかな」
「そうだね。正解。レアルだといくら?」
「16レアルかな」
「大正解! じゃあ次。1レアルでパンが10個買えるとするね。80個買うにはペソだといくら必要になる?」
「……はい!」「……はいっ!」「はい!」
「じゃあマーク」
「1ペソです」
「うん、正解。絶好調だね。リンゴを木箱で買ったらそのうち3個が腐ってるとする。9箱買った場合、全部で何個腐ってるかな?」
「はい」
「ルーカス」
「27個」
「よくできたね! 今の応用問題でも分かったと思うけど、かけ算が出来ればどれだけのロスが出るかの予想も立てられるんだ。長い航海にどれだけの食糧が必要になるかの計算は海軍士官の大事な仕事の1つだから、こういう計算が出来るのは大きな武器になる。今のうちからしっかり身につけておきなよ」
「うん」
〜〜〜〜
【その時、歴史を動かしたCh公式 WIC感想欄】
──マーク、マルコス、ルーカス、ファンナの四人は卒院を控えてることもあってやっぱ真剣味が違うよな。
──孤児では本来期待できない高等教育を受けられているって自覚がちゃんとあるよな。
──自分の人生を自分で選べるって理解してからの目の輝きが違うよね。
──他の子たちはただ勉強を楽しんでるだけだけど、この子たちはこれが自分の人生を変えるってちゃんと分かってる。
──あくまでトーマスさんが来るまでの枕だろうけど、ここでサミエラが四人に夢を語らせた意義は大きいな。
──夢は言葉として出すと強くなる。はっきり分かんだね。
──お、ここでトーマスさん登場。
──サミエラ先生の教育の賜物。
──やっぱ礼儀正しいのは好感度上がるよな。
──孤児院の子どもたちの一糸乱れぬ挨拶にトーマスさんもびっくり。
──この程度で驚いてちゃ身が保たんでw
──てかトーマス爺さんのこの敬礼ってやっぱあれよな。ロイヤルネイビー。
──もう船には乗ってないって言ってたから元ってことかな。
──まあお爺さんだし。現役ではないだろうけど。
──まだ海軍にコネはあるのかな。
──おや? このまま授業に入るのかと思いきや。
──オープニングトークをそのまま広げるか。
──それぞれの夢を受け止めて、それを現実にするためにどんな努力が必要か具体的に指し示してあげるのいいね。
──見ろよ子どもたちの目。ギラギラしてやがるぜ。
──ちょ、サミエラさん海軍人事に詳しすぎやしませんか?
──トーマス爺さん、おいマジかって顔してるんだが。
──明らかに海軍関係者のトーマスさんがいる前でスカウトの話をするあたり、分かっててやってますわー。
──士官候補生ってコネでしかなれんのか。
──これって、トーマスさんにルーカスの後見人になってほしいってことー!?
──マルコスとサミエラのやり取りはコントなんよw
──それでも料理人になるために厨房に入る許可を取り付けてくれるサミエラ優しい。
──アタシの顔に泥塗るんじゃないよは怖っ。
──まあ当然。
──信用度の問題。
──それに対してファンナの堅実なことよ。
──この子ホントに14歳? しっかりしてるよな。
──この中で一番地に足がついてるね。でも向上心はすごいな。
──頭いいな。小さいお屋敷のオールワークスメイドは一番大変だけど経験値が一番大きいって理解してる。
──大きいお屋敷の上級メイドなら社会的地位も高いからな。孤児の庶民なら事実上の最高到達点。
──簡単になれるもんじゃないだろうけど、この子ならなんとかしそう。
──サミエラが見出さなかったらこれほどの才能が埋もれることになってたのか。
──教育って大事だよな。
──それは歴史が証明してる。上級階級が知識を独占すると馬鹿な民衆は扇動者にあっさり騙されるようになる。庶民が教育を受けて自分で考える力を持っていると色々な文化が生まれるし、人材が育つ。日本が江戸時代から明治時代に移行した時、日本には人材だけは豊富にあったから一気に列強国入りできたんだ。
──天晴波高を履修してる身としては、明治日本ってチートすぎるよな。
──産業革命してなくても上下水道完備のめちゃくちゃ清潔な100万都市の江戸時代からすでにやばかった。
──やっぱり戦国三傑による政教分離と兵農分離と庶民への教育がもたらした効果が凄すぎたんよ。その後の鎖国と250年の平和な時代で日本のアイデンティティは完全に固まったんよな。
──地球古代史において日本の江戸時代こそが究極で完全なエコリサイクル社会だったと多くの歴史家意見が一致してるよな。
──おーい、脱線しとるで。そういう専門的な話は別スレでやってくれ。
──ごめんやで。
──……
【作者コメント】
元々英国海軍の士官階級は
複数の海尉がいる大型艦においては、海尉に任官された年が早い順に1等海尉、2等海尉と序列がつけられました。なのである艦で1等海尉でも別の艦に転属になると3等海尉になったり、その逆もしかり。
海尉は小型の補助艦艇の艦長に任じられることもあり、その場合は
勅任艦長になるとフリゲート艦以上の主力艦を指揮できるようになりますが、戦列艦(1等級~3等級艦)の艦長になるには勅任艦長になって3年以上の経験が必要で、任官から3年以内の艦長は肩章が片方だけ、3年以上の艦長は両肩に肩章を着けています。
3年以上の勅任艦長は、自身の指揮艦を含む数隻の艦艇で構成される小規模な艦隊──戦隊を率いる
主力艦隊を率いる
……まあ、ルーカス君の目標がどれほど高い山か、という解説でした。
さて、いつも読んでくださってありがとうございます。感想も励みになっています。楽しんでいただけましたら、高評価や推薦などしていただけるとさらにモチベーションに繋がりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
最近ようやくAIでのイラスト生成に慣れてきまして、遅ればせながら本文中に挿絵を色々追加しました。特にプロローグにマサムネとマサムネキたちのイラストも追加したので良かったら見てください。個人的にお気に入りは信長と信菜のお茶会悪だくみシーンですね。すっごいイイ顔です。