魔法少女あま☆マギカ〜親戚のお兄さんがヴィランじゃなくて魔女を追っかけていた〜 作:紡縁永遠
Side宮天
「この物語によれば、魔法少女の真実を知っていた天宮蓮夜と天宮狐縁の二人が出した課題に戸惑う魔法少女達。気絶させて魔女化を防いでいる巴マミと美樹さやかの対処は如何に、」
Side星夜
「………」
「というわけだ、後は頼む」
「いや、言いたいことはわかるけどさ、どうやってとめるんだよ。14年、幼少期の記憶なんてほとんどないから10年程度の人生観で、どうやって止めろって」
「止められる、」
「だから、なんでそんな断言が」
「それがお前の力で、立場で、そういうキャスティングだからだ。魔法少女に関することで、都合のいいことはお前の行動で変わる、後は任せる」
親父の言っていることは分からなかった。讖滓「ー莉墓寺は確かに俺の力だけど、それで、未来が変わるほどの力はないと思う。耐えられなかった俺に、何ができるのだろうか。
神社の一室を開けると、マミさんが寝ている。正確には気絶している。もっと言えば肉体とソウルジェムのリンクを切ってある。親父が祀る、西行の魔女の力で切ったらしい。
ソウルジェムを直接マミさんの体に当てればリンクは繋がり、目を覚ますらしい。
「…?!」
「駄目だ!」
すぐに変身して、自分の頭にマスケット銃を押し当てるので、それを弾いてとめる。
「離して!」
「離さない!」
力は拮抗している。気を抜けばまた自殺をするだろう。
「離して!私達は人殺しなのよ!」
「魔法少女、少女が成長すると、女、だから魔女。そう、親父から説明された。でも、それでも、貴方が自殺する理由にするつもりはない!」
「だからなんだって言うのよ!魔女が魔法少女なら、私達は魔法少女を殺したの!人を殺したことには変わりないの!人であった魔女を殺すのも、魔女になって大切な人を傷つけるのも嫌なの!」
何を言えば止まる、何を言えば、マミさんが生きる理由になる。
「魔法少女が正義に味方だって、そういったのは貴方でしょう!マミさん、貴方だけが背負う必要はないんです。それに、傷つけたことばかりを数えないでください!少なくとも、あの日、魔女と魔法少女知った日に、俺は貴方に助けられた!」
「そんなの関係ないわ!殺したことには変わりないの!」
「殺した、確かにそうかもしれません、それを許すかどうかはあなた次第です。魔法少女は法律で裁けない。それに、失敗しない人間なんていない!人間だから、いくらでも失敗するし、失敗していい!」
「それが償えないものでもあなたはそう言い切れるの?!」
「それでも、魔法少女になったことは不幸せですか?魔法少女であったことで幸せになったことはなんですか!貴方は、魔女を殺した程度で終わっていい人間じゃない!」
失敗してきた、後悔することだってある。取り戻せないこと、やり直せないこともたくさんある。それでも、それが無くなるように、何とかしてきた。周りに助けられてきた。いつか一人で何とかできるようになれって、でも、子供だからいくらでも迷惑をかけろって、そう言われてきた。
だから、杏子が来た時も話した。家族なんだから、嘘もつく。騙す。迷惑もかける。面倒もかける。借りを作ることもある、恩を返せないこともあるかもしれない。
それでも、それを知って成長しろと、だから、魔法少女であることに対して、悲観する必要はない、
「言葉に出さなきゃ頼ったことにはならないのか?助けてって言わなきゃ、助けを求めた事にならないわけでもないだろ!軽はずみに言えないことなんていくらでもある………それでも、自殺する貴女を止めて、貴女を救いたいんです!」
「私は、私達は…生きて……生きてていいの…………?」
「はい!生きてはいけない人なんて居ませんよ」
「ひっ くうっ く ううっ うっうっ あっ」
銃を降ろして泣き出したマミさんを抱きしめて、俺は一息つく。助けられた。さやかも似たような状況だろうからって、それでも、今度は助けられた。