これ以上連載増やしたらいけないのに書きたい気持ちが抑えられませんでした。
見切り発車です。
「事の始まりは中国軽慶市。発光する赤子が生まれたニュースであった…」
どこまでも真っ白な空間でひとりの…いや、傍らにいる黒い犬を含めればふたりの金の髪と金の瞳を持つぞっとする様な美形の男が一冊のコミックスを手にし、あらすじを読み上げる。
「まぁ、ぶっちゃけると超能力者や異能者が原因不明のままぽこじゃか生まれてしまった未来の地球に於いて貴公は珍しく何の異能も持たない無能力者………俗に言う『無個性』であった訳だな」
「まとめ方が雑ゥ!!」
男と黒い犬の前には緑色でモジャモジャ髪のそばかすのいかにもオタクです!みたいな風貌の少年が立っていた………生来のツッコミ気質なのだろう、長編人気コミックスの導入を超雑にまとめた男に対してツッコミを入れる。
「そんな不平等な世界において中学生になったばかりの貴公はナンバーワンヒーロー・オールマイトのグッズを買いに行こうとしていたところを幼馴染にして内申点を気にするばかりにみみっちい虐めしか出来ない少年、爆豪勝己…通称かっちゃんと出会していつも通り暴言を吐かれた訳だ、そうだな?」
「かっちゃんに対して辛辣ゥ!?」
「だがそのとき、かっちゃんの上に突然、巨大ロボットが突っ込んできて、咄嗟に体が動いてかっちゃんを庇った我が愛しの怨敵もビックリなナチュラルボーンヒーローである貴公は死んでしまったのである。ガガーン」
「そんなことってある?」
そこはせめてトラック程度にしてほしかった………宇宙の中心で邪神のプロポーズを断るのにロリコンを叫んだ旧神探偵もビックリなナチュラルボーンヒーローこと緑谷出久はあまりにも呆気なくて非現実的な己の死因にそうコメントする事しか出来ない。
「というわけではじめまして。異世界転生の時間です」
「導入も雑!!」
突然なんなの?何がはじまるの?
出久は死んでしまった実感も湧かずにひたすらに困惑する事しか出来ない………だが、目の前の黙字録の獣の残滓………転生神ペルデュラボーはお構いなしに話を進めて行く。
「余は死せる魂を導く女神的なアレ………」
「いや、男ですよね?」
反射的に突っ込んでしまった出久であるが、後から「もしかしたらLBGTQとか、ポリティカルでセンシティブな話題だったかもしれない」という考えに至りハッとした………異形型と呼ばれる個性に対する差別問題は未だに根深いのだ、出久は思いやりが深い少年なのだ。
「即ち余がレイン・パレス・ヘヴンだ」
「グリーン・リバー・ライトっぽい声なのに」
「シュウ!テメェを魔装機神操者の誇りに賭けてぶっ倒す!!」
「ホントにグリーン・リバー・ライトだった!?」
マサキ・アンドーの声真似が異常に上手な目の前の男、彼は手にしていたコミックスをひとまず閉じると「余も昔は貴公のようなクソナードだったのだが、膝にレムリア・インパクトを受けてしまってな...」と語り出した、かっちゃん以外の人間からナチュラルにクソナード呼ばわりされた出久は地味に傷ついた。
(そもそもレムリア・インパクトが膝に直撃してってどういう状況!?)
「これから貴公は余から受け取ったチートっぽい能力を使ったり使わなかったりして、余の後継者として悪だか正義だかの秘密結社を率いたり率いらなかったりして、ラスボス的な何かを倒したり倒さなかったりするのだ」
「すごい、具体的に言って何も分からない!」
「その通り。理解りはしないのだ」
男は相変わらずマイペース通り越して唯我独尊に話を進めて行く………その時、唐突に空間が裂けて出久を飲み込もうとしたが、男が手を伸ばしてくれたため慌てて掴まる。
「ふむ、貴公が往くのは白紙の貴公のみの物語かと思っていたが…これは超・機神大戰に繋がる我が父上の次元扉、鋼の英雄達が集いし余ではない余がノリノリでテンションブチ上げだった世界達への扉よ」
「うわああああっ!?」
「という訳だ、貴公が本来自らの手で掴むべきだったモノを今渡しておく。汝の欲するところを為せ、貴公は未だに何者でも無いのだから」
男がそう呟いた途端に出久を包む様に本の紙片(ページ)が舞い飛んだ、そしてー吹き荒れる紙片の向こうに1人の少女が立っていた。
小さな少女だった。どこか浮世離れした、機械的でありながら神秘的な雰囲気を漂わせる少女。
少女と僕の視線が交わり………
「お前の紡ぐ世界の総てが清らかなエーテルで満たされているように」
(暗転)
「………主!主!!」
「はっ!夢か………」
元旧神宇宙軍エリシア艦隊クタニドの出久の部屋のベッドにて。
星と星との間を網目の様に流れるヒュプノス・ストリームに乗る事で超光速による恒星間飛行を可能とする旧神クタニドそのものの意思を持つ宇宙船………最も、今現在は出久率いる?新生ブラックロッジの本部兼移動手段だが。
そこで緑谷出久は目を覚ました、傍らには先程から出久を主呼びしていた神秘的な少女……… ネクロノミコン:機械言語訳、その精霊たるリトル・エイダが出久の頰をぺちぺち叩いて起こしてくれたのだ。
「おはよう、あとヒュプノス時間にして10分程で地球が見えてくる」
「ありがとう、リトル・エイダ。久しぶりに父さんと母さんに会える!」
「確か、主の時代に於いても宇宙進出して無い地球であったな。いくら人々が異能に目覚めたとしても三千大宇宙の中では後進国だ…」
どこかに出久のいた地球に対してもの悲しげにコメントするリトル・エイダ、超常社会にならなければ恒星間移動が可能になっていたかもしれない事を知っているために思わず表情がしわしわピカチュウとなってしまう出久、伊達にヤマトと共に地球艦隊・天駆に参戦してはいないのだ。
しかし、そこで出久の持っていた通信機器が鳴ったので「もしもし」とホログラムを立ち上げる………相手は出久の忠実な副官にして厳しい師匠、と見せかけて滅茶苦茶甘やかして来るケモミミお姉さん、アウグストゥスであった。
「大導師(グランドマスター)、緊急事態です。地球に隕石が墜ちようとしています、このままではチクシュルーブに匹敵する被害が想定されます」
「僕がデモンベインで出ます!行こうリトル・エイダ!」
「なんかこういう唐突な展開は地球艦隊・天駆を思い出す!シャアでも存在するのか!?」
慌てて部屋を出ながらマギウス・スタイルで駆け出して行く出久、帰郷も一筋縄では行かない辺りが実に超・機神大戰というべきか。
(濡れ衣を着せられた赤い彗星は海より深く反省しろ)
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一方、地球では。
今、まさに地球に堕ちようとする隕石を破砕するべく手を尽くす各国のTOPヒーロー達であったが、オールマイトのDETROIT SMASHですら完全に隕石を破砕する事が出来ずにまさしく地球存亡の危機であった。
そんな中、観測していたヒーロー委員会の衛星から驚きの情報が齎される。
「そんな…この反応は!」
「どうした!?」
「飛翔体接近!凄まじい速度です!!」
その時、飛行可能なヒーロー達の横を最速の男・ホークスすら凌駕する速度で白い影が大気圏を突破して飛行して行った、影は真っ直ぐに隕石が着弾する地点を目指している。
影が停止するとそこに浮かんでいたのは1人の少年であった………ヒーロー達が驚愕する中、彼は『世界最強の聖句』を高らかに唱える。
「憎悪の空より来たりて――」
「正しき怒りを胸に――」
「我等は魔を断つ剣を執る!」
「汝、無垢なる刃――デモンベイン・ヒーロー!」
空間が圧倒的質量に弾き飛ばされ、爆砕した。急激な気圧の変動が突風となり稲妻を伴って吹き荒れる。
ヒーロー達は魂を抜かれたようにただそれを見つめていた。燃える空に飛翔する圧倒的なその威容。地球を護らんと破壊を纏いて降臨する、鋼鉄の巨人を。
そこらのビルディングをゆうに超える巨体は、だがそれ以上の威圧感を見るものに与えるだろう。それは巨人が纏う気配ゆえか。
白銀の装甲(はだ)に燃える双眸。その眸(ひとみ)の輝きはまるで意思を宿しているようでーーーそれは果たして、ヒーロー達の錯覚と言い切れるだろうか?
かつて、『究極の交差』の中に存在した『もう一振りの魔を断つ刃』と同じ銘………ヒーローの名を冠する白銀のデモンベインは此処に顕現したのである。
巨人の中に出久とリトル・エイダはいた。2人の周囲を流れて行く0と1の機械言語と同時に魔術的紋様が囲んでいる。それを通して2人は巨人と接続…リンクしていた。
すなわち此処は巨人を動かすためのコックピットなのだ。
「光射す世界に、汝等闇黒、淒まう場所無し!」
「渇かず、飢(かつ)えず、無に還れぇぇっ!」
レムリア・インパクト………右掌に内蔵した「ヒラニプラ・システム」により発生させた無限熱量を、掌底のような形で相手に叩き込み「昇滅」させる第一近接昇華呪法は巨大隕石を確かに完全消滅させたのである。
「架空」は「現実」に。
この日、地球をまるっと救ってしまった新たなNo.1ヒーローが誕生した。
(なお、本人は無我夢中で体が動いちゃっただけであり、免許を持っていないからと普通に受験生になって雄英を目指そうとする模様)
世界中の人々「君が次のNo.1にふさわしい!!」
デク君「とりあえず、勉強して免許取ります!!」
エンデヴァー「…………(ギリィ)」
デク君はスパロボ世界に揉まれたせいでだいぶ性格が変化しています、スパシン的なアレです。
リトル・エイダは既に鬼械神を召喚出来るレベルまで成長しています。
新生アウグストゥス及び綺麗なブラックロッジについては斬魔大戰デモンベインが元ネタです(販促)
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