トガちゃん登場回です。
「普通とはなんぞや」にデク君なりに向き合う………スパロボは変な奴まみれ?それはそう(真理)
※スパロボマジック強め回!
「この世界はロボット産業が普及しているあまりに人々にロボットに対するロマンが生まれずロボットアニメという素晴らしい文化が生まれなかった世界………これはいけません!いけませんよグランドマスター!!新生ブラックロッジでも現在、各TV局との交渉及びに動画サイトでロボットアニメ専用チャンネル開設を進めていますよ!!!」
「クックック………このロボットアニメの無い空虚な世界にいきなりTV版エヴァンゲリオンをぶち込んで社会現象を引き起こし最終回の虚無虚無プリンでネット上が混乱して炎上する様をバスローブ着て高級ワインを片手に見物………なんという脳汁ドーパミンドバドバな悪の華であろうか!?吾輩、自分の発想が天才的に怖すぎて鳥肌が立って来たのであ〜る!!!ほら、腕のトコ見て見て!?」
「博士、気持ち悪いロボ」
「主、護衛の人選を間違えたのでは?」
「いや、この世界のロボット産業を実際に見たいって言ってるし…腕は立つし…」
僕はブラックロッジのTOPとしてブラックロッジカンパニーの主力商品であるボン太くん及びにボスボロット工場の視察………という名の「大導師に久しぶりに故郷の街を歩かせてあげよう」というアウグストゥスさんの気遣いを受け取って故郷の街をぶらついていた。
もちろん、護衛もつくのであるが………今回ついて来たのはカエサルさんとドクターウェスト、あとエルザである、何でこんなメンバーになったかというとカエサルさんとドクターウェストが「この世界のロボット産業がどれだけ発展しているか生で見て見たい」と言い出したからだ。
しかし、2人はロボットアニメ文化が存在しない………この世界だと「ロボット乗るくらいならヒーローで良くね?」「なんでロボに乗る必要があるの?無人機で良くない?」とヒーロー社会ではイマイチ発展しなかったような世界に物申したい模様。
カエサルさんとドクターウェストはそんな社会に渦動破壊神を穿つ一撃こと「我、埋葬にあたわず」並のインパクトを与えたいらしい、具体的に言って「超・機神大戰御三家全シリーズの放映」は最低でもやりたいようだ。
…………もちろん、ネットで全話一気に配信なんて勿体無い事はしない。毎週1話1話放映してネット上でファンが悶え狂う様をバスローブ着てワイン片手に見物したいとの事、良い趣味してるよ。
エヴァンゲリオンとかこの世界じゃなくても劇薬だ、僕としては無個性差別撲滅道徳アニメこと良い子のクロスアンジュを夕方枠でどれだけPTAや公安から苦情が来ようが放映したい。
(アンジュさんと共に男ノーマ扱いされて始祖連合国で処刑されかけたのは苦い記憶だ、ただあの経験があったからこそ僕は人間の醜さと現実を見れるようになった)
僕達がそうしているとボン太工場の前までやって来たのだが、警備員ボン太くんが1人の少女を問い詰めていたのだ。
どうしたのか、とカエサルさんが話を聞くと「ふもふも(無理矢理施設内に入り込もうとしていた)」との事、その少女の姿とは………
(間違いない、渡我被身子だ)
(どうしましょう、出久さん)
(とりあえず、話を聞いてみよう)
そして、持ち物検査と身体検査を済ませてから僕ら一行は工場内の食堂スペースに入り、ヒーローネームを名乗ってから渡我さんにお茶を差し出して「何故、工場内に入り込もうとしていたのか」を尋ねるのであった。
渡我さんはナンバーワンヒーロー・デクの名前に驚いたようだが俯きながらポツポツと理由を話し出す。
自分の個性は「変身」であり、血を摂取した相手に変身が出来ること。
そのせいか、好きになってしまった相手の血を吸いたくなるという吸血衝動が常にあるということ。
カウンセリングでは「矯正」しなさいと言われ親からも「気持ち悪い」と言われてしまったこと。
そんな生き辛く苦しい世界で心の底からカァイイと思えたのが「ボン太くん」だったということ。
幸いにもまだ犯罪には手を染めていないこと。
「私の個性だと血を吸わないと変身が出来ない、でもボン太くんならパワードスーツだから誰でもなれる。そう考えたら堪らなくなっちゃいました………たくさんのボン太くんが居るボン太くん工場に気がついたら来てしまったのです…」
「そうだったのか…」
「『普通』でいなくちゃいけないってずっと言われていて…でも、ボロボロになっているひとが好きなんです。そんなひとの血を吸いたくなるんです………それが苦しくて苦しくて…」
「くだらないのであるな。お前だけではない、両親もカウンセラーも個性という異能も異能による社会全てが!!人間なんて…いや宇宙人も宇宙生物も、ちなみに宇宙人から見ればこっちも宇宙人だという事を忘れないのがガノタ刹那も二股と見せかけて一途なアルトも言ってたジャスワイビーグッドコミュニケーションのコツ!!とにかくみんな違ってて当たり前である、二代目大導師のオタクっぷりとナチュラルボーンヒーロー精神も吾輩行き過ぎであると思うのに『気に食わないから矯正』などと人間を不正咬合扱いしていてそれこそ人権にはグッバイサヨナラ状態であるな!!血が欲しいなら献血センターに行けば古いのを分けて貰えるくらいはこの社会は発達しているのではないか?」
「ええ!そうです、我が同胞ウェスト。人間は皆、人には言えない性癖の一つや二つ持っていて当たり前!僕だって『ロボオタは異常だから矯正』とか言われたらその場でヴィラン堕ちしますよ。それにボロボロになったロボットから得られるのは異常ではなく諸行無常であり侘び寂びの美しさです。己の持つ性癖とどう向き合って社会に活かして行くか、活かせないならばどう上手く発散して行くか。そして子供のその過程を手助けするのが親であり大人の仕事です。僕は原作既読勢ですが、トガさん、あなたは環境に恵まれなかった…それに尽きます。もう大丈夫ですよ、僕らのグランドマスターは泣いてる子供を見捨てた事はありません」
「変身…凄まじい個性だ、血を摂取するという制約はあれどアカシック・レコードの通りならば個性も模倣が可能…!それこそ潜入調査や捜査官として公安当たりなら喉から手が出るほど欲しい人材だろうし、単純に戦力が増える。極端な話、トップヒーローの血を摂取すればヴィランにとっては終わりの始まりだ…他にも有名人の影武者やピンチヒッター…それに医療人材的に見てもどんなに希少な血液型の人だったとしても輸血が可能(ブツブツブツブツブツブツ)」
「わァ…ァ…」
「泣いちゃったロボ、オタク共のジェットストリームアタックのせいロボ!」
「えっ…ごめん」
急にちいかわ泣きし出した渡我さん、エルザに言われるままに謝る………確かに早口で喋り過ぎたかもしれない。
しかし、カエサルさんは「でも渡我さんが普通じゃないとしたら人間は………この世は普通じゃない、つまり変である方が「普通」なのかもしれません」と更に語り出す。
「万能を謳い文句にしてヒーローをやっている超人が実はポンコツだったり」
………オールマイト。
「チームアップを大事にしている立派なヒーローが毒親だったり」
………エンデヴァー。
「エロい女を好む人が清純な嫁を欲しがりそしてエロい女と浮気します」
…………急に風向きが変わったな。
「優しい人が好きと言う女が上辺だけ優しい浮気イケメンのみ見ています」
………あのーカエサルさん?
「つまり、「恋愛」とはこういった人種間のみでの永久機関です。ヒーローも変わりないでしょう」
「あのすみません、昔何があったんですか」
「銀髪でカァイイ男の娘の言う台詞じゃないのであるな」
カエサルさんは見た目だけは可愛い男の娘である、そこからそういう台詞が出て来るとギャップが凄まじいのだ………あとヒーローを何だと思ってるんです?
「『みんな違ってみんな良い』は小学校の国語か道徳の構文ですが、『みんな違ってみんな変』が世の中の真理だと『異世界機械神道無限輪廻』に身を投じた僕の私見ですね」
「つまり、私もみんなも変なのは一緒という事なんです?」
「ぶっちゃけるとそうです、それの対応の仕方が人生の分かれ目です」
カエサルさんが良い感じに話をまとめてくれた………後は僕が手を差し伸べる!!
「渡我さん、行くところが無いなら僕のところに来ませんか?ブラックロッジカンパニーは従業員もサイドキックも急募なんです!それにクタニドの医療施設はこの世界よりも進んでいるから人工で良ければ血液も飲めますよ」
「はわわ…これからよろしくお願いします!!」
そうして、僕は最初のサイドキック候補生を雇用出来たのであった。
この後、彼女はブラックロッジの研修ビデオで「欲望をコントロール出来ねぇクソヴィラン…ことエンブリヲ」の所業と最期を見て「ある程度自分の欲望をコントロールする事は人というか知的生命体として必要である」という事やグラハム・エーカーやドクターウェストといった「社会や所属組織と折り合いをつけられたら変態でもキチガイでもOK」といった事を学んだ。
「ブラックロッジ標語その一!!欲望に飲まれたらエンブリヲ!!!」
「欲望に飲まれたらエンブリヲ!!!」
「ブラックロッジ標語そのニ!!自制出来ない奴はブレイバーン!!!」
「自制出来ない奴はブレイバーン!!!」
「ブラックロッジ標語その三!!カッと感情のままに動く奴はアンドレイとリディとラウダ!!!」
「カッと感情のままに動く奴はアンドレイとリディとラウダ!!!」
今日も渡我さんはハキハキと朝の点呼とラジオ体操、そして研修を頑張っている。
この調子なら大丈夫そうだ、吸血衝動も人工血液で解消出来たようだしね………下手に僕とアンチクロスの血を渡すと宇宙的恐怖でいあいあ!しかねないからなぁ…
(なお、渡我さんのカウンセリングを担当していたカウンセラーはやはり評判が最悪というか主に異形系に対する差別主義者だった模様。根津校長に今回の件を報告したところ「そんな子供の未来に関わる職業に就いたにも関わらずそういう真似をする大人の恥晒しはカッピカピになるまで干しておくのさ!」と言って動いてくれた)
カエサル(エル君)のみんな違ってみんな変台詞の元ネタになったのは出禁のモグラのアケさん(アニメ未登場)です。
ちなみにスパロボの元になったアニメはネロによって原作がクタニドのアーカイブに「ifの世界」として保存されています。
トガちゃんの件でご指摘もらったので修正しました。
★デクのトラウマ〜クロスアンジュ編〜
良かれと思ってアンジュとヒルダの脱走を手伝ったら始祖連合国でアンジュと一緒に処刑されかけたよ!!
元の世界の無個性差別とかが可愛く見える程に醜悪なモノを見たし「別に助けなくても良い愚民」が居る事を思い知ったよ!!
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