流石に百合セフレを増やし過ぎたクズ女の辿る末路   作:すっごい性癖

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第13話

「ん~、今回はちょっとむずいなぁ」

 

 例にもれず、ハッスルしまくった翌朝。私は昨夜のパートナーよりも先に目を覚まし、全裸でスマホを操作しながらセフレドラフトのための採点を行っていた。

 

「伊蝶ちゃんって十五人の中でも下手したら一番のレアケースだしなぁ」

 

 しかしこれまで二人のようにうまくいかない。加点するにしても、減点するにしても彼女は特殊過ぎるのだ。

 

「しゃーない、とりあえずいつも通り、加点から纏めてこう」

 

 ぼりぼりぼり、と頭を掻いて思考をリセットにする。ちょっと蒸れて痒かったから丁度いい合図だ。

 

「まぁ、女子高生ってのは加点だよな。間違いなく」

 

 言っちゃなんだけど、巨乳だとか、デカ尻なんかとは比べ物にならないくらいの加点要素だと言わざるを得ない。それこそが「女子高生」。どんな女の子もたったの三年間しか背負うことのできない、最強の称号がそれだ。

 

 これを着け加えるだけで大体のものには付加価値がババンとつくくらいにはね。それこそ売春、援交の世界でもこの肩書を持つかどうかで話は大きく変わってくる。

 

「でもなぁ。伊蝶ちゃんもそのうち女子高生ではなくなるわけで……」

 

 ただその肩書にいくら価値があろうと、今私がしているのはセフレを残すかどうかのドラフト行為。つまりは、どのセフレと長く関係を持つかを今考えている訳で……。

 

 将来的な視点を持つべき話題であるのに、時間制限がある肩書を加点に用いるというのはちょっとどうなのか、と待ったをかける自分が居るのも事実。これから彼女と例えば二年、三年と付き合っていくのなら、その頃には彼女はとうに高校を卒業していることになる。その時、女子高生ではなくなった彼女に私は特別な価値を感じることができるのか。

 

 それが問題だ。

 

「うーん……。まぁ、仕方ない」

 

 かなりの時間、それについて悩むも、コレだ! という答えは出なかった。私は仕方がない、と半ばあきらめの心地でこれに対し、一ポイントを追加することにする。

 

 まぁ、未来とか正直わからんしね。今、女子高生の子に手を出せている、ってだけで加点していいでしょう。これは。

 

 あと他に加点する要素としては、そうだな。

 

「多分、女の子としては一番タイプって感じがするかな」

 

 私は自分自身を、ノーマルでもなければレズでもなく、またバイであるわけでもない、とそう認識している。気持ち良ければ男とのセックスだって普通にするし――というか、妊娠のリスクに思い至ったから女の子に手を出してるだけだしね――、逆に今は都合が良いからと女の子にばかり手を出しているからってこれまで女子相手に恋愛感情を抱いたことも無い。それは男にも、だけれども。

 

 じゃあ両方とセックスできるからバイセクシャルか、と言われたら、それも首を横に振らざるを得ないのが自身の見解だ。

 

 私的には、私の性的指向は『無』だと思っている。どっちも、ではなく、どっちでもない、が正しい私の趣向なのでは、と。男が好きでも嫌いでもないし、女が好きでも嫌いでない。

 

 要は、私は男も女も平等にセックスの相手としてしか見ていないから、そこに性別を介入させていないということだ。故に、『無』。

 

 男のことは動くディルド、女の子とは動く電マ、くらいに見ているのではと言われても強く否定はできない。

 

 けれどもやはり私だって人間なわけで、そこに好みや苦手は存在している。誰だってハゲでデブのおっさんとヤるくらいなら高身長のイケメンとヤりたいだろうし、ガリで出っ歯のおばさんとヤるくらいなら肉付きの良い美女とヤりたいだろう。

 

 私だっておんなじだ。するなら相手は好みの方が良い。

 

 その点で言うと……

 

「伊蝶ちゃんって一番タイプなんだよね」

 

 それは顔が、という話だけではなく。もちろん、顔も好きだけれどもね。女子高生ながらも既にかなりのエロさを誇る肉体も、身内には甘い精神性も、口では嫌がるが身体は正直に従順なところも、常日頃の振る舞いも、全部が私の心をくすぐってくる。

 

 あれだけ「別に私はお金の為に……」なんて言ってたくせに、いざそう言う雰囲気になると「好き、大好き」なんて言って自分からキスをせがんでくる女の子が可愛くないはずがない。

 

 という訳で……。

 

「まぁ、これは加点要素だよね。で、点数なんだけど……」

 

 ここが悩みどころだ。

 

 普段だったら何かいいところがあったら一律、プラス一点にしているけれどもね。流石に、私の好みにドンピシャ、って一言に纏めるには様々な要素を纏め過ぎている。正確、振る舞い、思考、身体、顔。それらを総合的に纏めて、好みだって言っているのだがね。

 

 一番おっぱいがデカいから、と一ポイントを涼香ちゃんに付与したけれども、その一点とこの総合の一点を数字として同じに扱うのは些か問題がある。

 

 ならば二点、三点にすればいい話なのだけれども。その数字の妥当なラインがわからない。

 

 だって、だ。

 

 現在、二人の点数をつけているが、その時点では二人がともに三点で同点となっている。そこに急に「私の好みだから、三点、どーん!」なんてやったらバランスブレイカーにもほどがある。

 

 うーん。うーーーーーーん。

 

「……しゃあない。三点でいいか」

 

 そしてこちらも長考し、最終決断を下す。いや、やはり「好み」の一言に纏めるにはアレコレと色々なモノを混ぜ過ぎていると思ったのだ。流石に顔も、身体も、性格も、なんてトータルで見たものに低い点数をつけては、それこそ問題だ。

 

「あとは……」

 

 それからは、些細な加点ポイントをいくつか挙げていく。

 

 例えば、恋人ごっこが普通に楽しい、とか。逆に援交をしていることをネタに揺すっている風のプレイが出来るのも面白い、とか。

 

 好き好き、言い合ってキスするのはやはり健康に良いし、「これが学校にばれたら特待生って扱いも……、ね?」なんて真似をするのもまるでAVのようで興奮する。

 

 なのでそれぞれに一点を着けることにして、トータル……

 

「六点、か」

 

 これまでもまず加点からやって来たが、この段階で六点まで達しているのは初めてだ。やはり、あの三点がデカかった。

 

「んじゃ次は、マイナスかな」

 

 マイナスは先ほどの加点と違って簡単だ。彼女とのセフレ関係でのデメリット何てすぐに思い浮かぶ。

 

 まず第一は、そう。当たり前っちゃ当たり前だけれども。

 

「お金がかかることは、外せんよね」

 

 だって、そりゃあそうだ。

 

 援交。援助交際。

 

 援助して、交際することを指すんだぞ。まず初めに、援助ありきの関係なのだからお金はそりゃあかかるに決まっている。

 

 金額こそ、今のところそこまで高額にはなっていないが――それにしても普通のバイトよりは明らかに割りがいいけれども――大学受験や、大学進学にもなれば引っ越しやなんだと先立つものが必要になる。将来的に、私は彼女と長く付き合うのならばそれ相応の金額を支払う義務が生じるだろう。

 

 その点は、まず間違いなくマイナスとしなければならない。この点を無視したら、それこそ公平性は失われる。いくら独断のセフレドラフトでも、意識できる公平性さえ捨てたらそれはもう、ただの茶番でしかないだろう。

 

 という訳で、まずマイナス一点だ。

 

 あと、他にマイナスがあるとすると……。

 

「ガチ恋、とか?」

 

 言ってて自分で恥ずかしくなったんだけれども。しかし、それが無いとは言い切れないから困っている。

 

 プラシーボ効果、なんてのは有名だけれども。あれだけ常日頃から好き好き、なんて言ってセックスしまくってたら、そのうち脳みそが勘違いしてもおかしくない。人間の脳みそってのは本当に単純なんだ。

 

 よく、風俗嬢相手にガチ恋する気持ちがわからない、なんていう男がいるだろう。実際、私もわからない。

 

 ただ、風俗嬢にガチ恋する男たちも、そうなる前は自分でもそう思っていたはずなのだ。

 

 いくらセックスしているからって、それは自分が客としてお金を払っているからで、プライベートじゃとてもじゃないが相手をしてもらえないって。わかっていて、お金を払っていた。

 

 だというのに、なんでこういう事例が後を絶たないのか。

 

 簡単だ。風俗嬢にとってそれは仕事だから、リピート率を上げることは給料に直結する。だから客を一人でも多く確保しようと、プレイの最中に大好き、なんて言って客の方の脳をバグらせに来ているのだ。

 

 いわば、これが風俗嬢のガチ恋営業、というべきか。男たちはセックスの快楽で無防備になった脳みそに「好き」って言葉が送り込まれて、勘違いしてしまうのだ。

 

 自分と彼女とは本当に恋人関係なのではないかって。実際はそうではないのに。

 

 話が逸れた。……いや、あまり逸れてはいないか。まあいい、戻るとしよう。

 

 こんな風にずっと好き好き、言い合ってたら彼女はその内本当に私に恋心を抱きかねない。これは自意識過剰とかではなく、人間の脳の欠陥のせいなのだ。事実、今の彼女は明らかに出会ったころよりも私に心を開いている。

 

 私はセフレと恋人関係になるつもりはない。

 

 だって、恋人になったらいろいろな人とセックスができないではないか。私は、いろいろな人とエッチがしたいのだ。そんなの、嫌だ。

 

 まぁ、恋人が毎晩私を満足させてくれるってのならいいんだけどさ。自慢じゃないが私、性欲はかなり強い方だし。今でこそセフレを作り過ぎた、なんて言って焦ってはいるけど、それでも一日三人とセックスをする生活を日常にできるくらいには性欲が強い。

 

 ガチ恋とか、ストーカーになったりしたらそれこそ面倒だしね。ってわけで、彼女のチョロさにマイナス一点、と。

 

 あとは、マイナスになりそうなのは……。

 

「思いつかんな」

 

 ざっと軽く彼女とのやり取りを振り返り、確認をとる。マイナスは、他には思い浮かばなかった。

 

 というわけで。加点が六点、減点が二点ってことで。

 

「伊蝶ちゃんが四点、ね。現在、一人抜き出て一位独走か。やるね」

 

 私はスマホの中のメモのランキングを新たに書き変える。これまで二人を一位、としていたが二位に格下げ。一位に新しい名前を書き加えて……

 

「……ん?」

 

 そしてメッセージに気が付く。通知がうまく表示されていなかったから気が付かなかったのだけれども、どうやら昨晩、私にお誘いをしてくれたセフレが居たらしい。

 

 それが誰かを確認しに行って……

 

「いいね、味変」

 

 そのメッセージの送り主の顔を思い浮かべ、にんまりと笑うのであった。

 

 

【現在のセフレドラフト順位】

1位   三浦伊蝶  :4pt

2位   千々波涼香 :3pt

2位タイ 舞園蜜姫  :3pt

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