流石に百合セフレを増やし過ぎたクズ女の辿る末路 作:すっごい性癖
第2話
「うーむ、どうしたものか……」
自室で一人、スマホとにらめっこをしながら呟く。増えすぎたセフレの取捨選択をしよう! と意気込んだはいいものの、実際にするとなると手が止まってしまう。
「誰を切るべきか。その基準はどうするべきか……。悩むなぁ……」
おっぱいの大きさか、エッチの上手さか、はたまた顔の良さか、それとも身体の相性か。どれを重要視し、逆にどれを軽んずるかで結果に大きく作用する。
現在キープしている十五人のセフレは、私が何回か行ってきた調整でも残ってきた上澄みたちであり、その誰もがどれかしらの評価項目で他を寄せ付けない位の高得点をたたき出すドスケベガールたちだということを踏まえると、なおさらだ。
「おっぱいの大きさで選んだら爆乳は残せるけど、合法ロリは切らないとだし、エッチの上手さで選んだら味変におぼこい娘を食べれなくなる。そんなのは嫌だし」
たっ、たっ、と指先でスマホの画面を撫でて操作する。開いているのは標準アプリのメモ帳で、そこには自作の女の子の評価ノートが保存されているのだけれども、見れば見るほど迷いが増える。
「うーん、悩ましい」
こんな魅力的な女の子たちに私の方からお別れを告げないといけないとか、一種の拷問じゃないだろうか。どれだけセフレの厳選に時間と労力を割いたと思っているのだ。これが子供のやっているゲームで、お父さんが勝手に子供の厳選したモンスターを逃がした、とかだったら百パー、ガン泣きするぞその子。
というか、なんで私がこうも悩まんとならんのだろう。
そもそもの話として、セフレの娘たちが節度正しく、お淑やかに、とを心がけて、今みたいにはしたなく自分から夜の誘いをしてくるようなことがなければこうはならなかったんだ。
みんな私の気も知らないで、エッチしたくなったからってセフレの私に連絡を送ってさぁ。大和撫子の魂はどこにいったんだってんだ、まったく。嘆かわしい。
そっちは数日に一回の連絡かもしれんけどね、こっちとしてはそんな奴が合計十五人もいたら一日に複数の連絡になるんだよ。身が持たんて、そんでもって自重しろって。
極論、私が求めた時だけヤってくれればこんなに私が悩む必要がなかったんだ。私が「よし、ヤるぞ!」と言った日にだけワンナイト、これが理想だった。
そうすれば私は無理なく、自分の思うがままの性生活を送れてハッピーだったろうに。現実ってのはほんと、ままならない。
「しゃーない。実際に一人一人会ってみて、それから考えるか」
あの時はその場の勢いというか、語感だけでドラフト、なんて言ったけれども……。
これはドラフトってよりかは、盆栽の剪定に近い作業だ。枝が多すぎると栄養が吸われ過ぎたり、見た目が良くないからと、不要な分は切り捨てるそんな作業に類似している。
ていうか、マジにドラフトだったら絵面がやべぇし。なんだ? セフレ全員呼びつけて、みんなの前で……
『今からセフレの選抜をします。全十五人の内、十人の名前を順位ごとに名前を呼ぶので、呼ばれなかった方とはさようならです。まず、第一位……』
みたいなこと言うのだろうか。殺されても文句言えないだろ、それ。『貴方のおっぱいは素晴らしかったけど、顔はあんま好みじゃないから指名外ね。残念!』的な?
良くてナイフでめった刺しじゃなかろうか。そんでもって悪くてガソリンを飲まされてから火のついたマッチを飲み込まされる。
私だって命は惜しい。自分から死に行くような性癖も無い。だってもっとエッチなことしたいし。
だから、この選別は密かに、私の中だけで行うことにする。決してセフレの子たちには悟らせない。「あれ、もしかして私、縁切られる?」なんて思わせたら、情緒不安定な子とか、普通に心中を狙ってきそうだしね。そもそも何でそんな情緒不安定な子を残してるんだよ、って話だけれども。
……顔も身体もエッチなんだからしょうがないじゃないか。
と言う訳で、だ。
まずは会いに行く最初の一人を考えないと何だけれども。
「お、ちょうどいいね。流石は涼香ちゃん、なんて都合がいい」
弄っていたスマホに狙ったかのようなタイミングで『ピコン!』とメッセージアプリからの通知が現れる。
送り主は私の十五人いるセフレの一人である、
最もチョロくて、最も都合が良くて、そんでもって最も立派なモノをお持ちになっている……。まさしく、チュートリアルにはうってつけな、そんな女の子。
『今夜、空いてる?』
私はそんな簡素な誘い文句に『涼香ちゃんのためならいくらでも』なんて、適当なメッセージで返信をする。凝った文章とか、面白い返事なんていらない。ちょっと特別扱いをしたらそれだけで満足げになってしまう、そんなチョロい娘だから、これくらいがちょうどいい。
案の定、すぐさま返信には既読が付き、続けざまに『じゃあ、いつも通り私の部屋で』と帰ってきた。うーん、チョロい。メッセージアプリに二、三秒フリック入力するだけの労力で簡単に夜の約束ができてしまった。他の娘とかは、もうちょっと文章のラリーがあるって言うのに、この娘に関してだけは一往復でいつもフィニッシュになる。
「……あっ、そっか。この都合の良さとか、連絡の楽さも評価点になるのか」
普段、あんまり気にしてなかったけれども、なるほど。実際に比べる、となるとこういうところでもそれぞれの差が出てくるわけだ。
よかったね、涼香ちゃん。今のところ、君が一人リードしているよ。独走状態だ。……まだ他のみんな、よーいドンすらしてないけども。
「んじゃ、まぁ寝るか~」
ぼふっ、と自室のベッドに横になる。あーあ、頭を使って疲れた。ここ最近、ずっと眠いし、もう寝よう。まだ昼の一時くらいだけど、昼寝だ、昼寝。学校は、面倒だし今日はパス。
とりあえず、今後の方針は決まった。どの女の子はキープして、逆にどの女の子とはバイバイするかを決める為に、これから一人一人と会っていく。そして、それぞれの良いトコロと悪いトコロとを今一度再確認して、それで結論を決めればいい。
そう私は今回の思考を纏めると、今夜の体力確保のためにも速やかにお昼寝を始めるのであった。